goo

Cowley, "Ode: Acme and Septimius"

エイブラハム・カウリー
「オード--アクメとセプティミウス--」

熱く脈打つセプティミウスの胸に
アクメはかわいい頭を寄せていた、
まさに安らいでいるようすで。
幸せなセプティミウスはこう言った。

アクメ、大好き。もしぼくが生まれ変わったとして、
そして今みたいに君が好きじゃなかったら、
ふつうに人が愛って呼ぶ以上の気持ちで
君を愛してなかったら、
リビアかどこかの砂漠で
ライオンか何かに食べられたほうがまし。
アクメが入っていない胸なんて
引き裂いてもらって十分だから。

そばで聞いていた愛の神は
(愛の神はいつもセプティミウスの近くにいたので)
この言葉にくすぐられてうれしくなって
大きなくしゃみをした。まわりにいた
小さな愛の天使たちは、
この聖なる知らせを讃え、おじぎした。

アクメはセプティミウスの言葉に顔を赤くしながら、
やさしくもたれかけていた頭を
可愛い彼のほうにもちあげて
真っ赤なくちびるで
二回(二回ではぜんぜん足りないはずだが)
キスした。愛に酔った彼の目に。
そして言った。あなたがわたしのすべて。
あなたがいなければわたしたぶん死ぬ。ずっと
この愛の神さまに従お。自由なんていや、
そんなのいらない。
わたしのことずっと好きでいてくれたらうれしい。
わたしもあなたがずっと好き。
男のひとが想像するより
ずっとずっと好き。
わたしの気持ちは骨の真ん中のところに
根づいてる。もうとれない。
心にあるだけじゃなくって、
血といっしょにからだじゅう流れてる。

アクメの言葉を聞いて、愛の神はまた
大きなくしゃみをした。まわりにいた
大勢の小さな愛の天使たちも
またこの聖なる知らせを讃え、おじぎした。

このよい知らせ、天から届いた
幸せの合図を
二人の愛、二人の命の四つが抱きしめて、
手をとりあって生きていく。
貧しくてもセプティミウスとって
(彼は今アクメと一心同体で)
アクメの胸こそ
世界の王座。
一途なアクメにとって
セプティミウスだけが唯一の男性。

もし神々にひとつ
お願いできるなら、
ぼくはこう言おう。
りっぱでまじめな人がいたら、
女性でも、
男性でも、
彼のような夫、彼女のような妻を与えてあげてください。
アクメのように、セプティミウスのように、幸せにしてあげてください。

*****
Abraham Cowley
"Ode: Acme and Septimius"

Whilst on Septimius panting Brest,
(Meaning nothing less than Rest)
Acme lean'd her loving head
Thus the pleas'd Septimius said:

My dearest Acme, if I be
Once alive, and love not thee
With a Passion far above
All that e're was called Love,
In a Lybian desert may
I become some Lions prey,
Let him, Acme, let him tear
My Brest, when Acme is not there.

The God of Love who stood to hear him,
(The God of Love was always near him)
Pleas'd and tickl'd with the sound,
Sneez'd aloud, and all around
The little Loves that waited by,
Bow'd and blest the Augurie.

Acme, enflam'd with what he said,
Rear'd her gently-bending head,
And her purple mouth with joy
Stretching to the delicious Boy
Twice (and twice would scarce suffice)
She kist his drunken, rowling eyes.
My little Life, my All (said she)
So may we ever servants be
To this best God, and ne'r retain
Our hated Liberty again,
So may thy passion last for me,
As I a passion have for thee,
Greater and fiercer much then can
Be conceiv'd by Thee a Man.
Into my Marrow it is gone,
Fixt and setled in the Bone,
It reigns not only in my Heart,
But runs, like Life, through ev'ry part.

She spoke; the God of Love aloud,
Sneez'd again, and all the crowd
Of little Loves that waited by,
Bow'd and blest the Augurie.

This good Omen thus from Heaven
Like a happy signal given,
Their Loves and Lives (all four) embrace,
And hand in hand run all the race.
To poor Septimius (who did now
Nothing else but Acme grow)
Acme 's bosom was alone
The whole worlds Imperial Throne,
And to faithful Acmes mind
Septimius was all Human kind.

If the Gods would please to be
But advis'd for once by me,
I'de advise 'em when they spie
Any illustrious Piety,
To reward Her, if it be she;
To reward Him, if it be He;
With such a Husband, such a Wife,
With Acme's and Septimius' life.

https://www.poetrynook.com/poem/acme-and-septimius

*****
カトゥルス45の翻訳。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Brown (tr.), Catullus 92

トマス(トム)・ブラウン(1663-1704)(訳)
カトゥルス92
(「レズビアはいつもぼくにひどいことを言う」)

I
いつも長い一日の終わりに
レズビアはぼくの不幸を祈ってくれる。
そして心から罵ってくれる。
でも、命を賭けてもいい、目を、
魂を、その他大事なものすべてを賭けてもいい。
レズビアはぼくが大好きなはず。

II
どうしてそう言える? と思うだろう。
でも、それがあの娘とぼく、としか言えない。
いつもそんな感じだから。
呪われてもいい。神が与える、人に耐えうる
すべての呪いを受けてもいい。
変だけど、ぼくはあの娘が好き、というのが嘘だったら。

*****
Thomas (Tom) Brown (tr.)
Catullus 92
("Lesbia mi dicit semper male")

1.
Each moment of the long-liv'd day
Lesbia for me does backwards pray,
And rails at me sincerely;
Yet I dare pawn my life, my eyes,
My soul, and all that Mortals prize,
That Lesbia loves me dearly.

2.
Why shou'd you thus conclude, you'll say,
Faith 'tis my own beloved way,
And thus I hourly prove her;
Yet let me all those curses share
That heav'n can give, or man can bear,
If I don't strangely love her.

http://quod.lib.umich.edu/e/eebo/A29769.0001.001
1699

*****
Sir Thomas Browne (1605-82) とは別人。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Lovelace (tr.), Catullus 72 + 85

リチャード・ラヴレイス
「レズビアに(英語版)」

好きなのはぼくだけ、と前に君は言っていた。
いちばん偉い神さまよりも大事、と。
その頃ぼくは君をふつうの恋人のように愛してはいなかった。
むしろこどもをかわいがる父親の気分だった。
君のことをよく知って、今のぼくは前よりつらい。
君は前ほど大切な存在じゃない。
でも、どうして? 君が浮気する、すると
君がもっと愛しくなる。同時に君が大事じゃなくなる。
君が嫌いだけど好き。どういうこと? って言われても
わからない。ただ燃えるように君がほしいと感じてしまうだけ。

*****
Richard Lovelace
"Ad Lesbiam, Englished"

That me alone you lov'd, you once did say,
Not should I to the King of gods give way,
Then I lov'd thee not as a common dear,
But as a Father doth his children chear;
Now thee I know, more bitterly I smart,
Yet thou to me more light and cheaper art.
What pow'r is this? that such a wrong should press
Me to love more, yet wish thee well much lesse.
I hate and love, wouldst thou the reason know?
I know not, but I burn and feel it so.

http://quod.lib.umich.edu/e/eebo/A49294.0001.001

*****
カトゥルス72と85の翻訳。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

From Jonson, Hymenaei

ベン・ジョンソン
『結婚式』より

〈思いこみ〉:
花があるとします。ひっそりと秘密の場所で咲いていて、
牛に踏まれることもなく、犂に打たれることもありません。
風に優しく撫でられ、太陽と雨の力で大きく育っています。
そんな花を男の子も女の子も欲しがります。
でも、残酷にも一度摘まれて枯れてしまったら、そんな花は
もう男の子も女の子も欲しがりません。
処女も同じです。誰にもふれられていないうちは
みんなに大事にしてもらえます。でも、からだが汚れ、
純潔の花をなくしてしまったら、もう
男の子にとって魅力なく、女の子にも大事にされません。
この戦いに勝って栄冠を手にしたいと思いますので、
さあ、処女の子たち、婚姻の神に近づいてはいけません。逃げるのです。

〈真理〉:
いいえ、処女の子たち、婚姻の神の前にひざまずくのです。
不毛な野原にひとりで立つ葡萄の木は、
きれいな枝を誰かに見せることなく、豊かな
実をつけることもありません。ただ重たい頭を真っ逆さまに
か細いからだから垂らし、いちばん高いところの芽も
あっという間に枯れた根のところまで降りてきてしまいます。
そんな木に農夫は寄ってきません、既婚者だって、若者だって。
でも、運よく幸せに結婚し、
楡(にれ)の木を夫にできたなら、既婚・未婚の
農夫がたくさん近くに引っ越してきます。
同じことです。処女の子は誰にもふれられないまま、
放っておかれたまま、年老いていきます。傲慢なのです。
そうでなく、同じ地位の相手と然るべき時に結婚できるよう
努力して、また運をつかめば、
両親や夫に大事にしてもらえるでしょう。
さあ、処女の子たち、婚姻の神の前にひざまずくのです。

*****
Ben Jonson
From Hymenaei

Opinion:
Looke how a Flower, that close in Closes growes,
Hid from rude Cattell, bruised with no Ploughes,
Which th' Ayre doth stroke, Sun strengthen, Showers shoot higher,
It many Youths, & many Maids desire;
The same, when cropt by cruell hand is wither'd,
No Youths at all, No Maydens have desir'd:
So a Virgin, while vntouch'd she doth remaine,
Is deare to hers; but when with Bodyes stayne
Her chaster Flower is lost, she leaves to appeare
Or sweete to Yong Men, or to Maydens deare.
That Conquest then may crowne me in this Warre,
Virgins, O Virgins fly from HYMEN farre.

Truth:
Virgins, O Virgins, to sweete HYMEN yeeld,
For as a lone Vine, in a naked Field,
Never extols her branches, never beares
Ripe Grapes, but with a headlong heavinesse weares
Her tender bodie, and her highest sproote
Is quickly levell'd with hir fading roote;
By whom no Husband-men, no Youths wil dwell;
But if, by fortune, she be married well
To th Elme, her Husband, many Husband-men,
And many Youths inhabite by her, then:
So whilst a Virgin doth, vntouch't, abide
All vnmanur'd, she growes old, with hir pride;
But when to equall Wedlocke, in fit Time,
Her Fortune, and Endeuor lets her clime
Deare to her Loue, and Parents, she is held.
Virgins, O Virgins, to sweete HYMEN yeeld.

http://quod.lib.umich.edu/e/eebo/A04654.0001.001
適宜修正

*****
カトゥルス62の部分的翻訳。
カルペ・ディエム + 結婚、という主題の例。

*****
キーワード:
カルペ・ディエム carpe diem
結婚 marriage / wedlock
カトゥルス Catullus

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Campion, ("Harden now thy tyred hart")

トマス・キャンピオン
(「まただ、心を石にしろ」)

まただ、心を石にしろ。怒れ。火打石より硬くなれ。
あの子の嘘泣きに騙されていつもの悲しみを忘れてはだめだ。
本当に幸せだった、あの子が優しくて浮気しなかった頃は。
ふたりでひとりだった。口も耳も心もひとつだった。
でもそんなきらきらの日々はもう終わり。二度と戻らない。
あの子の浮気を悲しむ以外、今、何ができる?

裏切り者の馬鹿女め、今後誰の肩に頭をのせるつもり?
誰に可愛く話しかける? 誰の耳に歌う?
きらきらした目を誰が褒めてくれる? 誰が喜んでキスしてくれる?
誰が毎日来て「君だけだ」とか言ってくれる?
そんなのは過去のこと。残念、もう終わったこと。
ぼくのことをいつも思い出すだろう、たぶん。

*****
Thomas Campion
("Harden now thy tyred hart")

Harden now thy tyred hart, with more then flinty rage;
Ne'er let her false teares henceforth thy constant griefe asswage.
Once true happy dayes thou saw'st when shee stood firme and kinde,
Both as one then liu'd and held one eare, one tongue, one minde:
But now those bright houres be fled, and neuer may returne;
What then remaines but her vntruths to mourne?

Silly Traytresse, who shall now thy carelesse tresses place?
Who thy pretty talke supply, whose eare thy musicke grace?
Who shall thy bright eyes admire? what lips triumph with thine?
Day by day who'll visit thee and say 'th'art onely mine'?
Such a time there was, God wot, but such shall neuer be:
Too oft, I feare, thou wilt remember me.

http://www.luminarium.org/renlit/hardennow.htm

*****
カトゥルス8番の翻案。

「君が年をとったら」のパターンでまとめているが、
原作はちょっと違う。棄てられた自分に対して、
男らしくあきらめろ、しっかりしろ、と言っている。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Tasso, Gerusalemme Liberata 16.14-15 (tr. Fairfax)

トルクァート・タッソ
『エルサレム解放』16.14-15
(エドワード・フェアファックス訳)

14
鳥は歌った--「薔薇が静かに咲いています。ほら、はじめは
処女のように恥ずかしがって、ほんの少し外を覗くだけ。
半分咲いて、半分閉じて、花びらをたたんで
葉っぱに隠しています。見えないからますますかわいい。
でもすぐに、もっと大きく大胆に花を広げて見せてくれます。
そして、枯れてやつれて死んでいきます。お終いです、
まったく変わりはてた姿になって。さっきまで
貴婦人のベッド、恋人のお部屋に飾られていたのに。」

15
「人も同じです、一日が過ぎるあいだに
蕾(つぼみ)も花を枯れていき、
二度と咲きません。草のように
刈られ、枯れ、茶色になっていきます。
だから薔薇の花を摘みなさい、まだ時間があるうちに。
一日は短く、はじまったと思ったらもう終わりです。
愛の薔薇を摘みなさい、できるうち、
愛して愛されて、抱いて抱かれていられるうちに。」

*****
Torquato Tasso
Gerusalemme Liberata 16.14-15
(Tr. Edward Fairfax)

XIV
"The gently budding rose," quoth she, "behold,
That first scant peeping forth with virgin beams,
Half ope, half shut, her beauties doth upfold
In their dear leaves, and less seen, fairer seems,
And after spreads them forth more broad and bold,
Then languisheth and dies in last extremes,
Nor seems the same, that decked bed and bower
Of many a lady late, and paramour;

XV
"So, in the passing of a day, doth pass
The bud and blossom of the life of man,
Nor e'er doth flourish more, but like the grass
Cut down, becometh withered, pale and wan:
Oh gather then the rose while time thou hast
Short is the day, done when it scant began,
Gather the rose of love, while yet thou mayest,
Loving, be loved; embracing, be embraced."

http://omacl.org/Tasso/16book.html

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Campion, ("Come, you pretty false-ey'd wanton")

トマス・キャンピオン
(「悪い目をしたいたずらなあなた」)
(『歌の本』2.18)

悪い目をしたいたずらなあなた、
そんなふうにずるく微笑むのはやめてください。
ぼくからうまく逃げるつもりですか?
あいまいな言葉でお茶を濁して?
そうはいきません。前もそうでした、
ぼくをふりはらって逃げていきました。
でも、今日はつかまえました。
羽を切って飛べなくしてしまいます。
息ができないほどキスします、
助けを求めて叫べないくらいに。

数えてみてください、星の数を、
降りそそぐ雹の数を、
テムズ川の柳の枝の数を、
ドーヴァ―の岸を呑みこんでいる砂の数を。
それよりたくさんのキスを雨のように注ぎます、
あなたの唇が疲れるくらいに。
過去最高の豊作のように
たくさんで、とても気持ちいい。
でも刈りとったらすぐに食べて消えてしまう--
貯めておけない恋の宝はそんなもの。

今、誰にも聞かれない真夜中で、
みんな寝ていたら、
ここが砂漠で
誰も見ていなかったら、
欲望のまま、したい放題させていただきます。
君が叫んでも、ぼくは余裕で笑います。
もしいけないことをしてしまったら、
それは恋のせい。
ぼくはあなたの召使いになりたいのです。
あなたを新しい聖人として崇めたいのです。

*****
Thomas Campion
("Come, you pretty false-ey'd wanton")
Books of Airs 2.18

Come, you pretty false-ey'd wanton,
Leaue your crafty smiling:
Thinke you to escape me now
With slipp'ry words beguiling?
No; you mockt me th'other day;
When you got loose, you fled away;
But, since I haue caught you now,
Ile clip your wings for flying:
Smothring kisses fast Ile heape,
And keepe you so from crying.

Sooner may you count the starres,
And number hayle down pouring,
Tell the Osiers of the Temmes,
Or Goodwins Sands deuouring,
Then the thicke-showr'd kisses here
Which now thy tyred lips must beare.
Such a haruest neuer was,
So rich and full of pleasure,
But 'tis spent as soone as reapt,
So trustlesse is loues treasure.

Would it were dumb midnight now,
When all the world lyes sleeping:
Would this place some Desert were,
Which no man hath in keeping.
My desires should then be safe,
And when you cry'd then would I laugh:
But if ought might breed offence,
Loue onely should be blamed :
I would liue your seruant still,
And you my Saint vnnamed.

http://www.luminarium.org/renlit/comepretty.htm

*****
カトゥルス 7 と 48 の翻案。

16-17世紀イギリスにおいてカトゥルスがもっていた
意味は、上のように翻訳・翻案された詩よりも、
そうされなかった詩から推しはかるべき。

全訳が18世紀末までつくられなかったのは、
それどころか当初ほんの一握りの詩しか訳され
なかったのは、カトゥルスの詩がしばしば
猥雑だから。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

女性は純潔で清楚でなくては

女性は純潔で清楚でなくては
--16-17世紀の評論・説教より


スティーヴン・ゴッソン『悪の学校』
Stephen Gosson, The School of Abuse (1579)

(着飾って劇場へ通う女性に対して)
雄馬は雌馬を見ればひひーんと雄叫びをあげる。それと同じで
きれいな女性を見れば男のいやらしい血が騒ぎ、邪悪な妄想の
なか淫らなため息をつく。
[W]ild coultes, when they see their kind, begine to bray,
and lusty bloods at the shewe of faire women give a
wantone sigh or a wicked wishe.
--だから着飾って外出するな、ということ。

(女性が男性に姿を見られることについて)
外に出なくても誘惑の恐れはある。窓際にいるだけで声を
かけられるかもしれない。
You neede not goe abroade to bee tempted: you shall
bee intised at your owne windowes.

(女性の化粧や華美な服装について)
輝く的は命中しやすく、きらきらした顔は人目を惹く。
で、どうなる? 瞳と瞳が見つめあい、心と心が惹かれあう
--そして欲望の炎が燃えあがる。
Blasing markes are most shot at; glistring faces
chiefly marked; and what followeth? Looking eies
have lyking hartes; lyking hartes may burne in lust.

*****
フィリップ・スタッブズ『悪の分析』
Philip Stubbes, Anatomy of Abuses (1583)

(女性の化粧について)
化粧をすることは悪への誘惑を招くということだ。
顔を彩ることにより、女は貞節を汚すことになる。
[F]rom the coullouring of faces spring the inticements
to vices, and that they which color their faces doo
purchase to them selues the blot and stain of chastitie.

(香り花束について)
夏になると……高貴な女性はほとんどみんな香り花束を
もって出歩くようになる。胸に花束を貼りつけていたりもする。
なぜ? もちろん、男をおびき寄せて自分をつかまえて
もらうためである。そうしてよだれまみれのキスを交わし、
あわよくばもっと淫らなものを仲よく交わしたりする。
[I]n the Sommer-time . . . yee shall not haue any
Gentlewoman almost . . . but they will carye in their
hands nosegayes and posies of floures to smell at;
and which is more, two or three Nosegayes sticked
in their brests before, for what cause I cannot tel,
except it be to allure their Paramours to catch at them,
wherby, I doubt not, but they get many a slabbering
kisse, and, paradeuenture, more freendship besides:
they know best what I mean.

*****
トマス・ナッシュ『イエルサレムでキリストが泣いている』
Thomas Nashe, Christs Teares over Ierusalem (1593)

(女性の華美な服装及び化粧について)
女がきれいな服を着たがるのは、男の淫らな欲望をより
いっそう掻き立てるため、そういう悪魔の誘惑を後押し
するために他ならない。男を誘惑するため、男に誘惑したい
と思わせるためでなければ、なぜあのように顔をいろいろ
彩ったりするのか? 妙な薬品をたくさん使って?
The ende of Gorgeous attyre . . . is but more fully to
enkindle fleshly concupiscence, to assist the deuill in
lustful temptations. . . . If not to tempt and be thought
worthy to be tempted, why dye they & diet they theyr
faces with so many drugges as they doe. . . ?

*****
ジョウゼフ・スウェットナム『淫らでぐうたらで出しゃばりで浮気な女』
Joseph Swetnam, The Arraignment of Lewd, Idle, Froward, and
Unconstant Women (1615)

(着飾って外出する女性たちについて)
おしゃれした女は、ほぼまちがいなく男との出会いを求めている。
出会って、仲よくなって、そしてありとあらゆる愚かな行為へ
となだれこむ。外出好きな女は、恋を楽しむとかいって
たいてい貞操を失うものだ。
[I]f she be decked up in gorgeous apparel, then a
thousand to one but she will love to walk where she may
get acquaintance. And acquaintance bringeth familiarity,
and familiarity setteth all follies abroach; and twenty to
one that if a woman love gadding but that she will pawn
her honor to please her fantasy.

*****
トマス・ビーコン「結婚前の女性がしなくてはならないこと」
Thomas Becon, “Of the Duties of Maids and Young Unmarried Women”

(女性の華美な服装について)
浮ついた服装はまさに心が浮ついている証拠です。どんな
女性であれ派手な服を着て喜んでいる者は、自分を売りに
出しているのと同じです。わたしの心と体は軽いですよ、
と宣言しているのと同じです。
The lightness of apparel is a plain demonstration of
the lightness of the mind; so that, whatsoever woman
delight in gorgeous garments, she setteth forth herself to
sale, and declareth evidently her incontinency both of
body and mind.

(既婚女性の服装について)
貞節な妻は夫の気に入る服装をしていれば十分です。
他の男たちの妄想を掻き立てる服を着て注目を集める、
というのは、娼婦のすることです。まじめな女性の
することではありません。
It is sufficient also for honest married wives, that they
be so apparelled that they please their husbands:
they that deck themselves to please the fancies of
other, and to make themselves gazing-stocks to the
world, practice rather the manners of whores, than
the conditions of honest women.

*****
すぐ下のマーロウ訳オウィディウスのような
不道徳をひけらかす作品の背景。
キリスト教性道徳 vs. 不道徳(だけど知的)な古典
という対立。

もうひとつの対立は、シドニー『アストロフィル』的な
宮廷風純愛 vs. 不純な古典。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Marlowe (tr.), Ovid, Amores 3.13

クリストファー・マーロウ (訳)
オウィディウス、『エロスの歌』3.13

恋人に、浮気するならこっそりして

君はかわいいから浮気しても許す。
けど、ぼくにばれないようにして。
清らかに生きて、なんてことは言わない。
ただ、浮気しても嘘をつきとおして。
してないと言えばしてないことになる。
したと白状するから責められる。
夜のお楽しみを昼にばらすなんで頭がおかしい、
隠された秘密をわざわざ人目にさらすとか。
娼婦だって見知らぬ客の相手はしない、
ふたりきりになってドアを閉めないかぎり。
あたしいけないことした、ってわざわざ言う?
世間にそれを知らせたい?
よく考えて。ピューリタンのふりをしてくれれば、
ぼくは君が清らかだって信じる、実際なにをしていても。
悪いことをしても、そのたびに、してないって言えばいい。
人前でエッチな話をしなければいい。
いやらしい遊びはベッドでどうぞ。
知ってる技を全部使おう、恥じらいなんて踏みつぶせばいい。
朝起きたら服を着て、賢くまじめな人に戻ろう。
悪いことはみんなベッドに隠そう。
ベッドでは恥ずかしがずに裸になろう、
そして太ももをからませよう、君のとぼくの。
薔薇色の君の唇のなかにぼくの舌を埋葬して。
いけないことを千個くらいしちゃおう。
エッチな言葉も言っていい。
楽しくベッドをぎしぎし言わせよう。
でも終わって服を着るとき、ついでにまじめな顔も着よう。
顔を赤らめて、神を信じるふりをしよう。
みんな騙しちゃえ。ついでにぼくも騙して、完璧に、
君はいい人だって。食べられる家畜が人を信じるみたいに。
君が誰かとやりとりしてる手紙があっても、
ベッドがどたばたしたみたいに乱れていても、
飛び起きたみたいに君の髪がぐちゃぐちゃでも、
悪い男が君の首にキスマークをつけたとしても、
ぼくは見ないことにする。君がしているところを見ないかぎり。
人の非難なんて平気かもしれないけど、ぼくのためを考えて。
君がしてるところを想像するとぼくは魂が抜けそうになる。
血管の血が全部凍りそうになる。
君が好きなのに憎もうとして、それができなくて
死にたくなる。でも死んでも君のそばにいたい。
ぼくは細かいことは気にしない。君をすぐに許しちゃう。
嘘、誰かがあたしを貶めようとしているの、と君が言えば信じちゃう、
たとえ浮気の現場で君をつかまえたとしても、
君が二ページの本を広げていたとしても。
ぼくの目がおかしいと言えばいい。認めるなんてバカなことはしないで。
目よりも君の言うことを信じるから。
認めたら負け、降参したら負け、
とにかく、やってないと言えばいい。
否定すればしてないことになるから、
いけないことをしても見逃すぼくが悪いと思えばいい。

*****
Christopher Marlowe (tr.)
Ovid, Amores 3.13

ad amicam si pecatura est, vt occulte peccet.

SEeing thou art faire, I bar not thy false playing,
But let not me poore soule wit of thy straying.
Nor do I giue thee counsaile to liue chast,
But that thou wouldst dissemble when tis past.
she hath not trode awry that doth deny it,
such as confesse haue lost their good names by it.
What madnes ist to tell night-sports by day,
Or hidden secrets openly to bewray,
The strumpet with the stranger will not do,
before the roome be cleare, and dore put too.
Will you make shipwracke of your honest name?
and let the worlde be witnesse of the same.
Be more aduisde, walke as a puritane,
and I shall thinke you chast do what you can.
slippe still, onely deny it when tis done,
and before people immodest speeches shun,
The bed is for lasciuious toying smeete,
There vse all toyes, and treade shame vnder feete,
When you are vp and drest, be sage and graue,
and in the bed hide all the faults you haue
Be not a shamed to strippe you being there,
and mingle thighes, mine euer yours to beare,
There in your rosie lips my tongue intombe,
Practise a thousande sports when there you come.
Forbare no wanton wordes you there would speake,
And with your pastime let the bedsted creake.
But with your robes, put on an honest face,
And blush and seeme as you were full of grace.
Deceiue all, let me erre, and think I am right,
and like a wittal, thinke thee voide of slight.
Why see I lines? so oft receiude and giuen,
This bed, and that by tumbling made vn-euen.
Like one start vp, your hayre tost and displast.
And with a wantons tooth, your neck new raste.
Graunt this, that what you doe I may not see
Yf you wey not il speeches, yet wey me:
My soule fleetes when I think what you haue done,
and through euery veine doth colde bloud run
Then thee whom I must loue I hate in vaine,
and would be dead, but dying with thee remaine,
Ile not sift much, but holde thee soone excused,
Say but thou wert iniuriously accused.
though while the deedes be doing you be tooke,
and I see when you ope the 2 leaude booke.
Sweare I was blinde, yeeld not if you be wise,
and I will trust your wordes more then mine eyes.
From him that yeeldes, the garland is quicklie got,
teach but your tongue to say, I did it not,
and being iustified by two wordes thinke,
The cause acquites you not, but I that winke.

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=
Perseus%3Atext%3A1999.03.0016%3Abook%3D3%3Apoem%3D13
(適宜修正)

*****
これも古典。16世紀末に闇で出版されて人気を集め、
発禁処分を受けた詩集から。現在では3.14。
このマーロウ訳あたりから挑発的な悪い詩が
書かれるようになった。

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Pomfret, "The Choice"

ジョン・ポンフレット
「理想の生活」

もしありがたいことに神が自由に
生きかたを選ばせてくれるなら、
恵み深い運命が与えてくれる時間をすべて
安らかに楽しく幸せに過ごしていいというのなら、
わたしはどこかきれいな町の近くでひとりでくらしたい。
家はふつうでいい、小さすぎず、大きすぎず。
丘の上ならありがたい、
片側に野原があって、反対側には森があるような。
特にものはいらない。
役立つもの、必要なものだけでいい。地味でいい。
吐き気がして耐えられない、
無駄に派手な家具とか。
小さくてきれいな庭があって、
さらさら流れる小川が近くにあったらうれしい。
そしてその脇に大きな菩提樹や梶楓(かじかえで)が
並んでいる、というような。
それが見えるところに書斎をつくって、
偉大な詩人たちの本を置きたい。
たとえばホラティウスやウェルギリウス。彼らの詩は
永遠の知恵と確かな学識で輝いている。
ユウェナリス鋭い諷刺、オウィディウスの恋物語もほしい。
オウィディウスは複雑な恋心を隅から隅まで描くので、
本当に心奪われる。
確かな技術と天才の直観、
思慮をもって読めるなら、まさに最高の詩人だ、
甘い思いをあんなに上手に語れるなんて。
現代の詩人たちの本もほしい。良識と
学識と表現力で評価されているものはみなほしい。
気の向くままにそれらを読むのを
朝の日課にしたい。
いちばん幸せなのは
楽しくてためになることを学んでいる時だから。
自由にできる資産もそれなりにほしい、そして
品よく紳士のくらしがしたい、無駄な贅沢はせず。
ふつうに慎み深く生きられたらいい、
友人をもてなす余裕があったらもっといい。
貧しい人たちが苦しんで
不幸を呪っていたら、少し施してあげたい。
本当に哀れな人たちが
少しでも楽になるように、あげられるものはあげていい。
神がわたしたちをつくり、恵んでくださっているのだから
感謝の気持ちを天にお返ししなくては。
食事は素朴で豊かにしたい。
からだにいいものがあれば、豪華でなくていい。
自分が食べて、そしてもう少しあれば、
近所やどこかの貧しい人にも分けてあげられる。
贅沢な肉は悪のもと。おいしいものを食べすぎると
病気になって血が燃え盛る。
必要なものを適量食べればからだは元気、
命の明かりもきれいに長持ち。
お金の心配なくそんな食事ができたらいい、
恵み深い神さま、ありがとう、と言いながら。
小さな地下室をつくって、そこにいつもおいておこう、
いい年・いい土地のそれぞれ最高のワインを。
ワインを飲めば頭の回転がいつもより速くなって、
会話がおいしく楽しくなる。
みんな優しい気持ちになって、
ワインの滓と一緒に心配ごとにもさよならできる。
でも、天からの最高の恵みを
濫用する馬鹿もいる。
だから、葡萄のくれる命の水が
あちこちでしょっちゅうよからぬ結果をもたらす。
わたしの家でめちゃくちゃなことはさせない。
飲みすぎなど許さない。
ありがたい恵みの恩を
天に仇(あだ)で返してはいけないから。
近所の人が来たらもてなしてあげよう。
ていねいに接し、くつろいでもらおう。
隠れ処(が)に来て気を使うなんて変だから。
自由と思慮と理性が認める範囲内なら
楽しむことは罪じゃない。
だが、自由と思慮と理性から少しでも逸れてはいけない。
原罪と同じ、禁じられたものにふれたら死刑なのだから。
生活をより快適にするため、
洗練された良質のくらしを大いに楽しむために、
友だちが二人ほしい。一緒にいるだけで
楽しくなるような友だちが。
生まれがよく、わたしと馬があって、思いやりもあって、
人のことも本のこともよく知っている人がいい。
勇敢で優しく、話が面白く、だらしないことは
絶対しない人、でも逆に堅苦しくもない人がいい。
明るくて、でも思慮深くて、楽しくて、でも軽くなくて、
洞察力と判断力がある人がいい。
秘密は守り、信頼を裏切らない人、
意志が強く、冷静に、穏便に、正しく考えられる人がいい。
親切で、社交的で、立派だけど威張らずに、
楽しい話は楽しく、まじめな話はまじめにできる人がいい。
問題はきちんと考えて、でも頑固ではなく、
理路整然と論じて正しく決定できる人がいい。
性欲や復讐心や意地悪・憎しみに流されない人、
国の政治にいちいち口出ししない人がいい。
悪口を言わない人、人に悪意をもたない人がいい。
自分からは喧嘩せず、でもいざ戦う時には強い人、
人・神・王を裏切ることは絶対しない人、
神のために死んだ聖人のような人がいい。
そんな友だちがいたら絶対に、
永遠に、本当に心から、幸せなことだろう。
恵み深い天にもうひとつお願いできるなら、
(わたしだって逃したくない、
楽しい女性と話す喜びを)
控えめで優しい、きれいな人の近所に住みたい。
女の人の心は優しくて、
男とは全然違う。
不思議な力で
命の泉から水を汲んでくれる。心臓にあたたかい命を
吹きこんで、すべて忘れさせてくれる。
感情的ではなく理性的な人がいい。
一緒にいて楽しい、明るい人がいい。
馬鹿な男は相手にせず、でもちゃんとした男に心を開く人、
自分にもわたしにも嘘をつかない人がいい。
大きな心で立派なおこないができて、
思慮深く賢く話ができる人がいい。
危険にも勇敢に立ち向かえるような、
高慢・下賤になること以外、何も恐れないような人がいい。
困ったときの相談相手として、
いい助言、最上の選択ができる人がいい。
考えたことを話すときには
控えめすぎず、でも話しすぎないでほしい。
控えめすぎれば判断力や分別がないように見える。
必要以上に話すのはただの出しゃばり。
落ち着いて振る舞い、楽しい時でも上品に、
知らない人にも礼儀正しく、近所の人には親切でいてほしい。
見栄を張ること、仕返しすること、威張ること、
人を欺くことのない人がいい。
友達を大事にし、誰にでも優しく、
誰からも悪く言われない人がいい。
どんな妬み深い人でもこう言わざるをえないような人がいい、
あの人ほど立派な女の人はいない、と。
そんな人のところに時々休みに行って
話をすれば、楽しくて、嫌なことも忘れられるだろう。
日々の暮らしが新鮮になって、いらない
心配ごとに心悩まされなくなるだろう。そんな隠れ処には、
不安という落とし穴も絶対にないだろう。
でも、そんな高貴で神聖な休息は
ごくたまに、そして控えめに味わうようにしよう。
どんなにいい薬でも効き目が弱くなる、
しょっちゅう飲んでいたり、一度に飲みすぎたりしては。
どんなに悲しい心を励ましてくれるものでも、
過剰であれば害となる。
喧嘩沙汰には絶対関わりたくない。
皆に好かれたいが、でも馬鹿な人気者にはなりたくない。
できるかぎりのことをして
国に尽くし、王に仕えたい。
国のため、王のためなら、いつでも
論じ、書き、考え、そして戦いたい。
裁判沙汰には近寄らないよう細心の注意を払いたい。
それは腹を減らしたライオンより危険だ。
被害を被ることがあっても我慢するほうがいい。わたしを
滅ぼそうとする人を滅ぼすようなことはしなくていい。
平穏な暮らしがいちばん大事、それに比べたら
復讐なんてどうでもいい。
がちゃがちゃ戦って何が手に入る?
偽物の喜びと本物の痛みだけではないか。
もし長生きできるなら、
このように楽しく、心安らかに、豊かに、わたしは生きたい。
人生の終わりが近づいたら、
(わたしは結婚しないつもりだから)優しい親類に
いろいろ身辺整理を頼みたい。
そうしてより幸せな次の世界に向かいたい。
不要なゴタゴタに巻きこまれず、
人生の夕暮れを穏やかに過ごしたい。
音もなく静かに死を迎え、
ため息つくことなく息を引きとりたい。
そしてお墓に納められる時、ほんの少しだけ
友達の涙がほしい。
それでわたしは喜んで旅立つことができるだろう。
誰でもこんな生きかた・死にかたを望むのではないだろうか。

*****
John Pomfret
"The Choice"

If heaven the grateful liberty would give
That I might choose my method how to live,
And all those hours propitious fate should lend,
In blissful ease and satisfaction spend:
Near some fair town I'd have a private seat,
Built uniform, not little, nor too great:
Better if on a rising ground it stood;
Fields on this side, on that a neighboring wood;
It should within no other things contain
But what were useful, necessary, plain:
Methinks 'tis nauseous, and I'd ne'er endure
The needless pomp of gaudy furniture.
A little garden, grateful to the eye,
And a cool rivulet run murmuring by,
On whose delicious banks a stately row
Of shady limes or sycamores should grow;
At the end of which a silent study placed
Should be with all the noblest authors graced:
Horace and Virgil, in whose mighty lines
Immortal wit and solid learning shines;
Sharp Juvenal, and amorous Ovid too,
Who all the turns of love's soft passion knew;
He that with judgment reads his charming lines,
In which strong art with stronger nature joins,
Must grant his fancy does the best excel,
His thoughts so tender and expressed so well;
With all those moderns, men of steady sense,
Esteemed for learning and for eloquence.
In some of these, as fancy should advise,
I'd always take my morning exercise:
For sure no minutes bring us more content
Than those in pleasing, useful studies spent.
I'd have a clear and competent estate,
That I might live genteelly, but not great;
As much as I could moderately spend,
A little more, sometimes to oblige a friend.
Nor should the sons of poverty repine
Too much at fortune, they should taste of mine;
And all that objects of true pity were
Should be relieved with what my wants could spare.
For that our Maker has too largely given
Should be returned, in gratitude to heaven.
A frugal plenty should my table spread,
With healthy, not luxurious dishes fed:
Enough to satisfy, and something more
To feed the stranger and the neighboring poor.
Strong meat indulges vice, and pampering food
Creates diseases and inflames the blood.
But what's sufficient to make nature strong
And the bright lamp of life continue long
I'd freely take, and as I did possess,
The bounteous Author of my plenty bless.
I'd have a little vault, but always stored
With the best wines each vintage could afford.
Wine whets the wit, improves its native force,
And gives a pleasant flavour to discourse:
By making all our spirits debonair
Throws off the lees, the sediment of care.
But as the greatest blessing heaven lends
May be debauched and serve ignoble ends,
So, but too oft, the grape's refreshing juice
Does many mischievous effects produce.
My house should no such rude disorders know
As from high drinking consequently flow.
Nor would I use what was so kindly given
To the dishonour of indulgent heaven.
If any neighbor came,he should be free,
Used with respect, and not uneasy be
In my retreat, or to himself or me.
What freedom, prudence, and right reason give
All men may with impunity receive:
But the least swerving from their rule's too much,
For what's forbidden us, 'tis death to touch.
That life may be more comfortable yet,
And all my joys refined, sincere and great,
I'd choose two friends, whose company would be
A great advance to my felicity:
Well born, of humours suited to my own;
Discreet, and men, as well as books, have known.
Brave, generous, witty, and exactly free
From loose behavior or formality.
Airy and prudent, merry, but not light;
Quick in discerning, and in judging right.
Secret they should be, faithful to their trust;
In reasoning cool, strong, temperate and just;
Obliging, open, without huffing, brave,
Brisk in gay talking, and in sober, grave;
Close in dispute, but not tenacious, tried
By solid reason, and let that decide;
Not prone to lust, revenge, or envious hate,
Nor busy meddlers with intrigues of state;
Strangers to slander, and sworn foes to spite:
Not quarrelsome, but stout enough to fight
Loyal and pious, friends to Caesar, true
As dying martyrs to their Maker too.
In their society, I could not miss
A permanent, sincere, substantial bliss.
Would bounteous heaven once more indulge, I'd choose
(For who would so much satisfaction lose
As witty nymphs in conversation give)
Near some obliging, modest fair to live;
For there's that sweetness in a female mind
Which in a man's we cannot hope to find,
That by a secret but a powerful art
Winds up the springs of life, and does impart
Fresh vital heat to the transported heart.
I'd have her reason all her passions sway;
Easy in company, in private gay:
Coy to a fop, to the deserving free,
Still constant to herself, and just with me.
A soul she should have for great actions fit;
Prudence and wisdom to direct her wit:
Courage to look bold danger in the face,
No fear, but only to be proud or base:
Quick to advise, by an emergence pressed,
To give good counsel, or to take the best.
I'd have the expression of her thoughts be such
She might not seem reserved nor talk too much;
That shows a want of judgment and of sense:
More than enough is but impertinence.
Her conduct regular, her mirth refined,
Civil to strangers, to her neighbors kind;
Averse to vanity, revenge, and pride,
In all the methods of deceit untried;
So faithful to her friend, and good to all,
No censure might upon her actions fall;
Then would even envy be compelled to say
She goes the least of womankind astray.
To this fair creature I'd sometimes retire,
Her conversation would new joys inspire;
Give life an edge so keen, no surly care
Would venture to asault my soul, or dare
Near my retreat to hide one secret snare.
But so divine, so noble a repast
I'd seldom and with moderation taste;
For highest cordials all their virtue lose
By a too frequent and to bold an use:
And what would cheer the spirits in distress
Ruins our health, when taken to excess.
I'd be concerned in no litigious jar,
Beloved by all, not vainly popular;
Whate'er assistance I had power to bring
To oblige my country, or to serve my king,
Whene'er they called, I'd readily afford
My tongue, my pen, my counsel, or my sword.
Lawsuits I'd shun, with as much studious care
As I would dens where hungry lions are,
And rather put up injuries than be
A plague to him who'd be a plague to me.
I value quiet at a price too great
To give for my revenge so dear a rate;
For what do we by all our bustle gain
But counterfeit delight, for real pain?
If heaven a date of many years would give,
Thus I'd in pleasure, ease, and plenty live;
And as I near approached the verge of life,
Some kind relation, for I'd have no wife,
Should take upon him all my worldly care
While I did for a better state prepare.
Then I'd not be with any trouble vexed,
Nor have the evening of my days perplexed;
But by a silent and a peaceful death,
Without a sigh, resign my aged breath:
And when committed to the dust, I'd have
Few tears, but friendly, dropped into my grave.
Then would my exit so propitious be,
All men would wish to live and die like me.

https://en.wikisource.org/wiki/The_Choice_(Pomfret)

Cf.
http://www.eighteenthcenturypoetry.org/works/
ppo24-w0010.shtml#

*****
キーワード:
幸せな人 beatus ille
隠遁 retirement
心の安定 ataraxia
満ち足りたくらし content
古典 classics
ホラティウス Horace
オウィディウス Ovid

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。

ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。

商用、盗用、悪用などはないようお願いします。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

旧朝倉家住宅 201609

旧朝倉家住宅 201609
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/asakura.html
























*****
代官山からすぐ。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

東京都庭園美術館 201608-11

東京都庭園美術館 201608-11
Tokyo Metropolitan Teien Art Museum
http://www.teien-art-museum.ne.jp/









玄関






裏から






























照明の数々







































*****
思うに東京でいちばんの場所。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

Chicago 2017

Chicago 2017



アメリカっぽい感じ



女神?と足だけの人々












シカゴ大学図書館……この木が定番



Meeknessというタイトルでこの顔、
というのと装飾的な背景がいい



リア王を演じるギャリック
……かっこいい



『失楽園』を口述するミルトン
……目が逝ってる



シャガール窓



戦争と平和
……そりゃ平和のほうがいいに決まってるけど


*****
仕事で出張。イメージよりも小さい街。
なにかの参考や暇つぶしになれば。
絵はthe Art Institute of Chicagoで撮影。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )