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Milton, Paradise Lost (3:80-134)

ジョン・ミルトン
『楽園は失われた』 (3:80-134)
(神 「悪とは自分で悪を選ぶこと」)

「たったひとりのわが子よ、見えるよのう、あの敵が
怒りに我を忘れておる。あれはどこからでもはみ出たがる。
地獄のかんぬきも破りおったし、鎖の山で地獄につないでも
駄目じゃった。地獄をかこむ深い淵だって
通り抜けてきおった。心を決めてるらしいの、
わしらに復讐を、とな。無謀な奴よ。何をしたって
反逆者たる自分にはね返るだけじゃからの。ほら、のう、
あらゆる縛りをふりほどいて、奴は飛んできよる。
天国、光の領域にだいぶ近いところじゃな、
あの新しくつくった世界にまっすぐ向かっておる。
ねらっているのは人間かの。
力で倒すつもりか、それとも、もっと悪質に、
嘘をついて悪に引きこむつもりかの。そして、まあうまくやってしまうんじゃろな。
人間はあれのもっともらしい嘘にだまされてしまうからの。
いともかんたんに、あのたったひとつの命令、
わしらに従うという誓いに背いてしまっての。堕落じゃ。
人間も、信用できないその子らもな。さて、誰のせいかの?
もちろん、人間が悪いんじゃ。違うかの? あれが恩知らずなんじゃ。
わしは何でも与えてきた。あれを正しい者としてつくった。
まっすぐ生きる力を与えた。堕ちる自由も、な。
天使たちをつくったときもそうじゃった。
まっすぐ生きてる者たちも、駄目だった連中も、みな同じじゃ。
わしに従った者たちは自由にそうしたし、堕ちた奴らは自由に堕ちた。
自由でなきゃ、何の証拠にもならんからの、
誰が本当に忠実で、わしらを本当に信じ、愛してるか、っていうな。
しなくてはならないことだけをしてるなら、
本当にしたいことは何か、わからんじゃろ? それじゃ褒められん、ってもんじゃろ?
それで従ってくれたって、わしだってうれしくない。
意志や理性、考えてどうするか決める力を
使ってなきゃしょうがない。自由に考えず、
受け身になって、っていうんじゃ、しかたないから何かしてるだけで、
わしに従ってることにゃならんのじゃ。だからの、正しい者として
つくられたんだから、つくり主としてわしを責めるのは
お門違いってもんじゃ。つくられたことを恨んでも駄目じゃ。運命のせいにするのもなしじゃ。
あらかじめわしが定めたことのために意志の自由が利かない、
なんてのも嘘じゃ。わしの絶対的な定めによって
みなの知らないとこで未来が決まってる、なんてことはない。わしに背く者たちはみな
自分の意志でそうしてるのじゃ。わしは何も決めてない。もしわしが
予見してたからって、それはあの者たちの反逆には関係ない。
わしが予見してなくても、同じことじゃったろ。
だからの、運命のひと押しとか、その影響とか、そんなことはまったくなく、
わしが予見してもう決まってたとか、そんなこともいっさいなく、
あの者たちは道を踏みはずしたんじゃ。自分で決めてそうしたんじゃ。
自分の判断で、自分で選んで、罪を犯したんじゃ。わしは
みなを自由な者につくったんじゃから、みないつでも自由でなきゃいかん。
自分で身を落として奴隷になるなら、それは勝手じゃがの。自由で困るというなら、
わしはあの者たちをつくり直さなきゃならん。不変なはずの
わしの定めを変えなきゃならん。もともとわしはみなを自由に
定めたんじゃからの。あの者たちは自分で堕ちていったんじゃ。
最初に堕ちたあの天使たちは、自分で勝手に堕ちていった。
自分で自分を誘惑し、自分を悪に染めよった。人間も堕ちるがの、
それはあの悪い天使たちにだまされてのこと。だから人間には恵みを
垂れてやるが、あの天使たちにはなしじゃ。慈悲と正義、
どっちにおいてもわしは天地で最高の存在じゃが、
徹頭徹尾、慈悲がいちばん光り輝くべきではないかのう。」

* * *
John Milton
Paradise Lost (3:80-134)

Onely begotten Son, seest thou what rage [ 80 ]
Transports our adversarie, whom no bounds
Prescrib'd, no barrs of Hell, nor all the chains
Heapt on him there, nor yet the main Abyss
Wide interrupt can hold; so bent he seems
On desparate reveng, that shall redound [ 85 ]
Upon his own rebellious head. And now
Through all restraint broke loose he wings his way
Not farr off Heav'n, in the Precincts of light,
Directly towards the new created World,
And Man there plac't, with purpose to assay [ 90 ]
If him by force he can destroy, or worse,
By some false guile pervert; and shall pervert
For man will heark'n to his glozing lyes,
And easily transgress the sole Command,
Sole pledge of his obedience: So will fall, [ 95 ]
Hee and his faithless Progenie: whose fault?
Whose but his own? ingrate, he had of mee
All he could have; I made him just and right,
Sufficient to have stood, though free to fall.
Such I created all th' Ethereal Powers [ 100 ]
And Spirits, both them who stood and them who faild;
Freely they stood who stood, and fell who fell.
Not free, what proof could they have givn sincere
Of true allegiance, constant Faith or Love,
Where onely what they needs must do, appeard, [ 105 ]
Not what they would? what praise could they receive?
What pleasure I from such obedience paid,
When Will and Reason (Reason also is choice)
Useless and vain, of freedom both despoild,
Made passive both, had servd necessitie, [ 110 ]
Not mee. They therefore as to right belongd,
So were created, nor can justly accuse
Thir maker, or thir making, or thir Fate,
As if predestination over-rul'd
Thir will, dispos'd by absolute Decree [ 115 ]
Or high foreknowledge; they themselves decreed
Thir own revolt, not I: if I foreknew,
Foreknowledge had no influence on their fault,
Which had no less prov'd certain unforeknown.
So without least impulse or shadow of Fate, [ 120 ]
Or aught by me immutablie foreseen,
They trespass, Authors to themselves in all
Both what they judge and what they choose; for so
I formd them free, and free they must remain,
Till they enthrall themselves: I else must change [ 125 ]
Thir nature, and revoke the high Decree
Unchangeable, Eternal, which ordain'd
Thir freedom, they themselves ordain'd thir fall.
The first sort by thir own suggestion fell,
Self-tempted, self-deprav'd: Man falls deceiv'd [ 130 ]
By the other first: Man therefore shall find grace,
The other none: in Mercy and Justice both,
Through Heav'n and Earth, so shall my glorie excel,
But Mercy first and last shall brightest shine.

* * *
神がみずからに背く者たちについて語る。
自由意志の存在を認めるアルミニウス派神学に沿う内容。
(これを認めないのがカルヴァン派の予定説。)

* * *
英語テクストは次のページより。
https://www.dartmouth.edu/~milton/reading_room/pl/
book_3/text.shtml

* * *
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Cavendish, "All Things Are Govern'd by Atomes"

マーガレット・キャヴェンディッシュ
ニューカースル公爵夫人 (1624?-1674)
「原子がすべてを支配する」

このように、生も死も、若さも老いも、
みな各原子がもたらす結果である。
脳の作用や理解も、
各原子の支配下にある。
性格のよさも悪さも、
各原子から、いわば蒸留された結果である。
心に立ちのぼる感情も、
みな各原子の状態しだいである。
こうして、病も健康も、平和も戦争も、
常に各原子のありかたによっておこるのである。

* * *
Margaret Cavendish, Duchess of Newcastle (1624?-1674)
"All Things Are Govern'd by Atomes"

Thus Life and Death, and young and old,
Are, as the severall Atomes bold.
So Wit, and Understanding in the Braine,
Are as the severall Atomes reigne:
And Dispositions good, or ill, [5]
Are as the severall Atomes still.
And every Passion which doth rise,
Is as the severall Atomes lies.
Thus Sicknesse, Health, and Peace, and War;
Are alwaies as the severall Atomes are. [10]

* * *
英語テクストは次のページより。
http://womenwriters.library.emory.edu/toc.php?id=atomic
(一部修正)

* * *
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Cavendish, "A World made by Atomes"

マーガレット・キャヴェンディッシュ
ニューカースル公爵夫人 (1624?-1674)
「原子がつくる世界」

世界は小さな原子からできている。
見えないほど細かくて、いろんな姿をしている原子から。
踊りながら、原子は自分の場所を見つけ、
あらゆるものをしかるべきかたちにつくる。
たとえば、レンガや石で家を建てるとき、
わたしたちはそれをひとつずつ、平らに積んでいく。
大なり小なりの隙間ができてしまったら、
そこにぴったりあう石を探す。
大きすぎたり小さすぎたりしてあわなかったら、
家は倒れてしまう。
原子も同じで、踊りながら自分にあう場所を見つけ、
そこにぴったりはまって動かなくなる。
あわない原子、うろうろしている原子は、
押し出されたら、別のところに行く。
このように、それぞれのかたちをしたひとつひとつの原子が、
職ひとりひとり人ように、それぞれの仕事をする。
こうして、時と場合によっては、新しい世界ができあがる。
そしてこうして、わたしの運命が決まる。

* * *
Margaret Cavendish, Duchess of Newcastle (1624?-1674)
"A World made by Atomes"

Small Atomes of themselves a World may make,
As being subtle, and of every shape:
And as they dance about, fit places finde,
Such Formes as best agree, make every kinde.
For when we build a house of Bricke, and Stone, [5]
We lay them even, every one by one:
And when we finde a gap that's big, or small,
We seeke out Stones, to fit that place withall.
For when not fit, too big, or little be,
They fall away, and cannot stay we see. [10]
So Atomes, as they dance, finde places fit,
They there remaine, lye close, and fast will sticke.
Those that unfit, the rest that rove about,
Do never leave, untill they thrust them out.
Thus by their severall Motions, and their Formes, [15]
As severall work-men serve each others turnes.
And thus, by chance, may a New World create:
Or else predestined to worke my Fate.

* * *
17世紀当時の自然哲学(科学)と予定説的な運命観の組みあわせ。

* * *
英語テクストは次のページより。
http://womenwriters.library.emory.edu/toc.php?id=atomic

* * *
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Jonson, "On Spies"

ベン・ジョンソン
「スパイについて」

スパイのおまえたち、闇を照らすランプみたいなものだが、質は悪い。
そのうち燃えつきて、芯だけになって、
くさくなって、捨てられる。当然だな。

* * *
Ben Jonson
"On Spies"

Spies, you are lights in state, but of base stuff,
Who, when you've burnt yourselves down to the snuff,
Stink, and are thrown away. End fair enough.

* * *
http://www.luminarium.org/sevenlit/jonson/onspies.htm

* * *
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Daniel, "I once may see when yeeres shall wrecke my wronge"

サミュエル・ダニエル (1562-1619)
(「いつか年月が、ぼくの復讐をしてくれるだろう」)

いつか年月が、ぼくの復讐をしてくれるだろう。
あの人の金色の髪は、いずれ銀色の針金になる。
今、あの人の髪は、明るい光の束のよう。ぼくの心に火をつける。
でも、いずれそんな力も弱くなっていく。
今、ぼくは、あの人の美しさを歌で称えている。
燃えあがるような、輝くような、あの人には誰もかなわない。
でも、そんなあの人でも、いずれ暴君のような〈時〉の欲望の餌食になる。
あの人の若さを飾る花々も枯れていく。
もし、鏡を見てあの人が悲しい気持ちになっていたら、
枯れた冬のような自分を見て悲しんでいたら、
行け、ぼくの詩、行ってあの人にかつての自分を見せてやれ。
あの人の美しさは、そのままおまえのなかにあるのだから。
熱く燃えるおまえの言葉のなか、あの人は永遠に美しい。
おまえの力で、あの人は不死鳥のようによみがえる。

* * *
Samule Daniel
("I once may see when yeeres shall wrecke my wronge")
From Delia

I once may see when yeeres shall wrecke my wronge,
When golden haires shall chaunge to siluer wyer:
And those bright rayes, that kindle all this fyer
Shall faile in force, their working not so stronge.
Then beautie, now the burthen of my song,
Whose glorious blaze the world dooth so admire;
Must yeelde vp all to tyrant Times desire:
Then fade those flowres which deckt her pride so long.
When if she grieue to gaze her in her glas,
Which then presents her winter-withered hew;
Goe you my verse, goe tell her what she was;
For what she was she best shall finde in you.
Your firie heate lets not her glorie passe,
But Phenix-like shall make her liue anew.

* * *
フランスの詩人Philippe Desportes(1546-1606)のソネット
(Cleonice 62, "Je verrai par les ans vengeurs de mon martyre")
の翻案。「時間・永遠」のテーマ。

そこにマルティアリスの「行け」のパターンを混ぜこんでいる。
Cf. Waller, "Go, lovely rose!"

* * *
http://pages.uoregon.edu/rbear/delia.html
(ソネット30; STC I 62433では34。62434では33。)

* * *
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Byron, Childe Harold's Pilgrimage, 3.69-75

ジョージ・ゴードン、バイロン卿
『チャイルド・ハロルドの旅』 3.69-75

69
人を避けていても、人を憎んでるわけじゃない。
人と一緒に動き、働くことが苦手なだけだ。
不満があるから、心の泉を
閉ざしてるわけじゃない。むしろ、熱い群衆のなか
心が沸いて噴きこぼれ、自分の病の
餌食になるのを避けたいだけ。ゴタゴタに巻きこまれ、
後で後悔するのが嫌なのだ。
意味もなく喧嘩が好きな人々のなか、攻撃されて攻撃して攻撃されて・・・・・・
まったくみじめでくだらない。勝者のない無駄な争いにすぎないのだから。

70
そんななか、一瞬の致命的な気の迷いに屈してしまえば、
悔い改めの一生をすごすことになる。伝染病に
かかった魂を抱え、すべての血を涙に変えて、
以降の日々を夜一色に染めあげることになる。
人生など、ただの希望のない逃避行、
闇のなかを歩くなら。海の上、
どんな向こう見ずだって港に向かって舵をとる。
が、永遠にさまよう魂の
小舟は進みつづけ、どこにもたどりつけやしない。

71
だったら、ひとりで生きるほうがよくないか、
大地を大地として愛しながら?
青い矢のようなローヌ川のほとりで、
その源の澄んだ泉の脇で?
泉はまるで川の母、
わがままでかわいいローヌが
目覚めて泣けば、やさしくそれにキスをする・・・・・・。
こんなことを考えながら、人生をすりきらすほうがよくはないか?
ぶつかりあう人の波に加って、傷つけたり傷ついたりするのより?

72
いや、わたしは、ひとりで生きてるのではない。むしろ
まわりのものととけあって生きている。わたしにとって、
高い山は心の一部、都市の
騒音は拷問だ。自然のなか、
いやなことなど何もない。肉あるものの連鎖の
一部をなすこと、他の生きものと同じレベルで
生きること--これは不本意だが、魂はいつでも逃げ出せる。
そして空と、山の頂上と、高く波うつ
海と、星と、ひとつになる。嘘じゃない。

73
こうして、わたしは自然にとけこむ。生きるとはそういうこと。
かつてわたしがいた雑踏の砂漠、
あれは闘争と苦悶の場、
何かの罪のために投げこまれた悲しみの国だった。
そこで生き、苦しみ、そして、わたしはとうとう抜け出した。
新しい羽を手に入れたのだ。
突風に打たれつつ
わたしの羽は強くなっていき、楽しげに羽ばたきながら、
まとわりつく冷たい土を蹴散らした。

74
いつか、心が完全に自由になったら--
おとしめられた今の状態、
肉体とともにある状態から可能なかぎり脱し、
飛ぶ虫・這う虫と同じくらい幸せになれたなら--
いつか、人が外の世界と調和して、
からだの塵が本当に塵となって消えたなら、この目に
映るすべてのものがもっとやさしく、あたたかく見えるのではないか?
肉体なき心が? あらゆるところに宿る精とふれあう?
そんな精と同じように、わたしの心も不死で永遠なのではないか?

75
山は、波は、空は、みなわたしの一部、わたしの魂の
一部ではないか? わたしがこれらの一部であるのと同様に?
自然への愛は、わたしの心に深く根づいてないか?
嘘偽りなどいっさいなく? 自然に比べたら、
他のものなどどうでもいいだろう? 苦しみの波など
せき止めればいい、山、海、空を愛する気持ちを
忘れるくらいなら! 下ばかりを見ている連中の
目からの痰みたいな、冷たくて汚いものはいらない。
熱く燃える思いなんて、奴らにありやしない!

* * *
George Gordon Lord Byron
Childe Harold's Pilgrimage, 3.69-75

LXIX.
To fly from, need not be to hate, mankind;
All are not fit with them to stir and toil,
Nor is it discontent to keep the mind
Deep in its fountain, lest it overboil
In one hot throng, where we become the spoil
Of our infection, till too late and long
We may deplore and struggle with the coil,
In wretched interchange of wrong for wrong
Midst a contentious world, striving where none are strong.

LXX.
There, in a moment, we may plunge our years
In fatal penitence, and in the blight
Of our own soul, turn all our blood to tears,
And colour things to come with hues of Night;
The race of life becomes a hopeless flight
To those that walk in darkness: on the sea,
The boldest steer but where their ports invite,
But there are wanderers o'er Eternity
Whose bark drives on and on, and anchored ne'er shall be.

LXXI.
Is it not better, then, to be alone,
And love Earth only for its earthly sake?
By the blue rushing of the arrowy Rhone,
Or the pure bosom of its nursing lake,
Which feeds it as a mother who doth make
A fair but froward infant her own care,
Kissing its cries away as these awake;―
Is it not better thus our lives to wear,
Than join the crushing crowd, doomed to inflict or bear?

LXXII.
I live not in myself, but I become
Portion of that around me; and to me,
High mountains are a feeling, but the hum
Of human cities torture: I can see
Nothing to loathe in Nature, save to be
A link reluctant in a fleshly chain,
Classed among creatures, when the soul can flee,
And with the sky, the peak, the heaving plain
Of ocean, or the stars, mingle, and not in vain.

LXXIII.
And thus I am absorbed, and this is life:
I look upon the peopled desert Past,
As on a place of agony and strife,
Where, for some sin, to Sorrow I was cast,
To act and suffer, but remount at last
With a fresh pinion; which I felt to spring,
Though young, yet waxing vigorous as the blast
Which it would cope with, on delighted wing,
Spurning the clay-cold bonds which round our being cling.

LXXIV.
And when, at length, the mind shall be all free
From what it hates in this degraded form,
Reft of its carnal life, save what shall be
Existent happier in the fly and worm,―
When elements to elements conform,
And dust is as it should be, shall I not
Feel all I see, less dazzling, but more warm?
The bodiless thought? the Spirit of each spot?
Of which, even now, I share at times the immortal lot?

LXXV.
Are not the mountains, waves, and skies a part
Of me and of my soul, as I of them?
Is not the love of these deep in my heart
With a pure passion? should I not contemn
All objects, if compared with these? and stem
A tide of suffering, rather than forego
Such feelings for the hard and worldly phlegm
Of those whose eyes are only turned below,
Gazing upon the ground, with thoughts which dare not glow?

* * *
Cf. Wordsworth, "Ode" ("Intimations of Immortality") 1807 ver.
(みんなワーズワースが大好き……。)

* * *
http://www.gutenberg.org/ebooks/5131

* * *
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Byron, Childe Harold's Pilgrimage, 3.52-54

ジョージ・ゴードン、バイロン卿
『チャイルド・ハロルドの旅』 3.52-54

52
ハロルドは心のなかでこういって、川岸を歩いていった。
何も感じないわけではなかった。朝、谷の鳥たちが
目を覚まし、楽しげに歌えば、
追放の身ながら、心は躍る。
眉間には、いかめしいしわ。
冷たい心、動かない心に
激しい感情、おだやかな気持ちが宿ることなど、もはやない。
が、時として、そんな顔にもよろこびがこっそり忍びこむ。
こんな景色のなか、ほんの束の間、よろこびの影が浮かぶのだ。

53
また、彼は、愛に心を閉ざしてしまったわけでもなかった。もう
熱い気持ちは燃え尽きて、灰になってしまっていたが。
ほほえみかける人を冷たくにらむ、
なんてことはできないもの。心は、やさしい人のところに
飛んでいき、やさしさにやさしさで応える。たとえ下衆な
人々にどれほどうんざりしていようとも。ハロルドもそうだった。
彼には、やさしい人の思い出があった。心許せる女性、
愛してくれた人がいた。彼と彼女の心は、とけてひとつになっていた。
そして、特にやさしい気分のとき、このことを胸に思い出すのだった。

54
また、ハロルドは好きになっていた--なぜかはわからない。
彼のような男にはめずらしいことだ--
花のつぼみ、ほんのわずかにふくらみはじめたつぼみのような
こどものか弱くはかないようすが、彼は好きだった。どうして
こんなふうに彼が変わったのか、あれほど人を
あざけり、軽蔑していたのに、などと考えてもしかたがない。
実際、そうだったのだから。ふつう、孤独のなか、
幼くして摘みとられたやさしさには、もう育つ力がない。が、ハロルドの場合、
世界の輝きが失われたとき、心のなか、やさしさが熱く輝きはじめたのであった。

* * *
George Gordon Lord Byron
Childe Harold's Pilgrimage, 3.52-54

LII.
Thus Harold inly said, and passed along,
Yet not insensibly to all which here
Awoke the jocund birds to early song
In glens which might have made e'en exile dear:
Though on his brow were graven lines austere,
And tranquil sternness which had ta'en the place
Of feelings fierier far but less severe,
Joy was not always absent from his face,
But o'er it in such scenes would steal with transient trace.

LIII.
Nor was all love shut from him, though his days
Of passion had consumed themselves to dust.
It is in vain that we would coldly gaze
On such as smile upon us; the heart must
Leap kindly back to kindness, though disgust
Hath weaned it from all worldlings: thus he felt,
For there was soft remembrance, and sweet trust
In one fond breast, to which his own would melt,
And in its tenderer hour on that his bosom dwelt.

LIV.
And he had learned to love,―I know not why,
For this in such as him seems strange of mood,―
The helpless looks of blooming infancy,
Even in its earliest nurture; what subdued,
To change like this, a mind so far imbued
With scorn of man, it little boots to know;
But thus it was; and though in solitude
Small power the nipped affections have to grow,
In him this glowed when all beside had ceased to glow.

* * *
http://www.gutenberg.org/ebooks/5131

* * *
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Byron, Childe Harold's Pilgrimage, 3.32-34

ジョージ・ゴードン、バイロン卿
『チャイルド・ハロルドの旅』 3.32-34

32
人は悲しみ、やがて微笑む。そして、微笑みながら、悲しむ。
木はゆっくり枯れていき、そして、最後に倒れる。
船は進む、マストが折れても、帆が裂けても。
天井の梁は痛み、白く朽ちはてる、
ホールの上に大きく横たわったまま。廃墟の壁は
立ちつづける、吹きさらしの風で銃眼がすりへってしまっても。
牢獄の横木も残る、囚人が死んだ後も。
嵐で日が隠れていても、一日はつづいていく。
そう、このように心は壊れる。そして、壊れたまま生きつづける。

33
鏡が割れると、破片の
数だけ鏡が増える。そして
ひとつのものが鏡に映って千になる。
同じひとつのものなのに、鏡が割れれば割れるほど増えていく。
心もそう。心は忘れたりしない。
こなごなに砕け、動けず、冷たく
血の気がなくなってしまっても、悲しみのなか、眠ることなく痛みつづける。
からだが年老いていくなか、心も枯れていく、
人知れず、語られることのない悲しみのために。

34
絶望のなかにすら命の源がある。
毒は人を生きさせる。絶望の根から
死にそうな枝が育つのだ。まったくの無である
死とはちがう。人は生きていける、
もっともつらい悲しみの果実、
死海の岸の、灰の味がするリンゴのような
果実によっても。そもそも人の寿命を
楽しみの数で数えたら、楽しいうちだけ生きられるとしたなら、
たとえば、60年も生きられる人などいないだろう?

* * *
George Gordon Lord Byron
Childe Harold's Pilgrimage, 3.32-34

XXXII.
They mourn, but smile at length; and, smiling, mourn:
The tree will wither long before it fall:
The hull drives on, though mast and sail be torn;
The roof-tree sinks, but moulders on the hall
In massy hoariness; the ruined wall
Stands when its wind-worn battlements are gone;
The bars survive the captive they enthral;
The day drags through though storms keep out the sun;
And thus the heart will break, yet brokenly live on:

XXXIII.
E'en as a broken mirror, which the glass
In every fragment multiplies; and makes
A thousand images of one that was,
The same, and still the more, the more it breaks;
And thus the heart will do which not forsakes,
Living in shattered guise, and still, and cold,
And bloodless, with its sleepless sorrow aches,
Yet withers on till all without is old,
Showing no visible sign, for such things are untold.

XXXIV.
There is a very life in our despair,
Vitality of poison,―a quick root
Which feeds these deadly branches; for it were
As nothing did we die; but life will suit
Itself to Sorrow's most detested fruit,
Like to the apples on the Dead Sea shore,
All ashes to the taste: Did man compute
Existence by enjoyment, and count o'er
Such hours 'gainst years of life,―say, would he name threescore?

* * *
http://www.gutenberg.org/ebooks/5131

* * *
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Byron, Childe Harold's Pilgrimage, 2.23-26

ジョージ・ゴードン、バイロン卿
『チャイルド・ハロルドの旅』 2.23-26

23
夜だ--いろいろ考えていると、
かつて誰かを愛したことを思い出す。もうそんなこともないのだが。
熱い思いを裏切られ、ひとり悲しんできた心が、
昔は友だちもいたのに、なんて夢を見る。
腰の曲がった年寄りになるなんて、誰が望む?
たとえ気が若くても、もう愛することも楽しむこともできないなんて?
ああ! 通っていたはずの心が通わなくなったら、
人なんてもう死んだも同然。死神の取り分など、ほとんど残っていない。
ああ! 幸せだった日々! 少年に戻りたくないなんて男がどこにいる?

24
こうして船の手すりにもたれ、
波に映る月を見ながら、
心は、妄想や傲慢さに満ちたみずからの陰謀を忘れ、
知らず知らずのうちに過去の月日に帰っていく。
どれほどひとりぼっちであろうと、大切な何か、
自分より大切な何かについて考えない、考えたことのない、
人などいないはず。そして涙の一滴くらいは流しているはず。
痛みが波のように押しよせてくる! 疲れた胸、
重い心が、いつも忘れようとしているのに!

25
岩の上にすわり、川や丘を見つめること、
森の木々の陰をゆっくり目でたどること、
人の支配を認めないものたちが住むところ、
人がほとんど足を踏み入れていないところで--
たったひとり、誰も登ったことのない山に登ること、
柵などいらない野生の羊たちといっしょに--
ひとり、崖やしぶきをあげる滝の上に立つこと--
孤独とはこういうことではない。これは美しい
自然との対話、ふだん目に入らない自然の宝を眺めること。

26
群衆のなか、人々を見て、話すのを聞き、
ぶつかられたりあやつったりしながら、いっしょにさまようこと--
この世の疲れた住人、むしろただの一時滞在者として、
幸せになったり、誰も幸せにしてあげたりできないこと--
まわりには、苦しみから逃げる奴、着飾ってくらすために心を売る奴ばかり!
仲間意識もなく(あっても同じだ)、もし自分がいなくなっても
あいかわらずにこにこ生きてるような者たちにかこまれていること--
それまではおせじをいって、いうことを聞いて、助けや愛を求めてきてたくせに--
ひとりぼっち、孤独とは、まさにこれ、まさにこのこと!

* * *
George Gordon Lord Byron
Childe Harold's Pilgrimage, 2.23-26

XXIII.
'Tis night, when Meditation bids us feel
We once have loved, though love is at an end:
The heart, lone mourner of its baffled zeal,
Though friendless now, will dream it had a friend.
Who with the weight of years would wish to bend,
When Youth itself survives young Love and Joy?
Alas! when mingling souls forget to blend,
Death hath but little left him to destroy!
Ah, happy years! once more who would not be a boy?

XXIV.
Thus bending o'er the vessel's laving side,
To gaze on Dian's wave-reflected sphere,
The soul forgets her schemes of Hope and Pride,
And flies unconscious o'er each backward year.
None are so desolate but something dear,
Dearer than self, possesses or possessed
A thought, and claims the homage of a tear;
A flashing pang! of which the weary breast
Would still, albeit in vain, the heavy heart divest.

XXV.
To sit on rocks, to muse o'er flood and fell,
To slowly trace the forest's shady scene,
Where things that own not man's dominion dwell,
And mortal foot hath ne'er or rarely been;
To climb the trackless mountain all unseen,
With the wild flock that never needs a fold;
Alone o'er steeps and foaming falls to lean:
This is not solitude; 'tis but to hold
Converse with Nature's charms, and view her stores unrolled.

XXVI.
But midst the crowd, the hum, the shock of men,
To hear, to see, to feel, and to possess,
And roam along, the world's tired denizen,
With none who bless us, none whom we can bless;
Minions of splendour shrinking from distress!
None that, with kindred consciousness endued,
If we were not, would seem to smile the less
Of all that flattered, followed, sought, and sued:
This is to be alone; this, this is solitude!

* * *
スタンザ26は、以下のように理解。

but midst the crowd,
to see [men],
to hear the hum,
to feel the shock of men,
and to possess and roam along [them],

[we being] the world's tired denizen,

with none who bless us [and]
none whom we can bless,

---[they being] minions of splendour shrinking from distress!---

[with] none, of all that flattered, followed,
sought, and sued [us],
that, endued with kindred consciousness,
would seem to smile the less
[even] If we were not:

this is to be alone; this, this is solitude!

* * *
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* * *
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Shelley, "Ode to the West Wind"

パーシー・ビッシュ・シェリー (1792-1822)
「オード--西風に--」

1
おおお、荒れ狂う西風、おまえは〈秋〉の吐く息、
姿は見えないが、死んだ木の葉を
駆りたてている。魔法使いに追われた亡霊のように、木の葉は逃げる、

黄色い、黒い、色のない、それから熱病に浮かされたように赤い、
木の葉の大群が。おお、西風、おまえは
冬の暗いベッドに戦車で追いたてる、

羽の生えた種を。種は地下に冷たく横たわる、
まるで墓の中の死体のように。が、やがて
おまえの姉の青い春風が、

ラッパを吹き鳴らすと、夢見る大地は目を覚ます。そして
(草を食べる羊の群れのように雲が空を舞い、草木が芽を出しはじめ、)
生き生きとした色と香りが野原や丘にあふれ出す。

荒れ狂う霊よ、おまえはあちこちを駆けまわる。
おまえは壊し、そして保つ。聞け! おお、西風! 聞いてくれ!

2
西風、おまえに流されて荒れる高い空のなか、
ちぎれ雲が枯れ葉のように散る--
海からの蒸気が空でからまってできた雲、

雨と稲妻の到来を告げる積乱雲の枝から。
川のようなおまえの青い流れになびいて広がる雲は、
まるでかがやく髪、どこかの狂ったバッカスの巫女が

ふり乱した髪のよう。うす暗い
地平線の端から空のいちばん高いところにまで立ちのぼり、
もうじき来る嵐を告げる。西風、おまえは、死にゆくこの一年に

弔いの歌を歌う。だんだん暗くなるこの夜が
その墓だ。蒸気の軍勢が集まって
雲のドームをつくっている。

その固体の気体の雲の丸屋根から
黒い雨が降る。稲妻が飛び出し、雹(ひょう)が舞う。おお、西風! 聞いてくれ!

3
西風、おまえは夏の夢に浸る青い
地中海の目を覚ます。水晶のような波の
子守り歌を聞いて

バイアの入り江の軽石の島のとなりで寝ていたのに。
眠りのなか、いにしえの城や塔が
波にきらめく日の光に揺れるのを見ていたのに。

海のなか、空色の苔や花につつまれた城や塔がきらきら光る・・・・・・
美しすぎる! 思い描くだけで気絶しそうだ! それから、西風、
おまえのために、大西洋の水の軍勢も

割れて道をあける。そのずっと下では
海の花、しめった海の木々が、
樹液のない葉を茂らせていたのに、おまえの

声を聞いておびえて色を失い、
ふるえ、その葉も花も散る。おお、西風! 聞いてくれ!

4
西風、俺は、おまえが運ぶ死んだ木の葉になりたい。
俺は、おまえとともにすごい速さで飛ぶ雲になりたい。
おまえの下であえいでいる波になりたい。そして、

何でも吹き飛ばすおまえの力を俺のものにしたい。この世でいちばん
自由なのがおまえで、その次は俺だ。おまえを飼いならせる者などいない!
こどもだった頃、天を舞うおまえと

俺が仲間だった頃、
空を駆けぬけるおまえより俺のほうが速く飛べそうだった
あの頃にもし戻れたなら、にっちもさっちもいかなくなって

おまえに祈ったり、はりあおうとしたり、なんてこともないのにな。
おおお! 俺を飛ばせてくれ! 波のように、木の葉のように、雲のように!
俺は落ちてしまった! 人生の茨の棘が突き刺さる! 血だらけだ!

重い時の鎖に縛られ、俺は今、ひれ伏してしまっている。
西風、おまえにそっくりなこの俺が、速くて自由で傲慢なこの俺が、だ。

5
竪琴みたいに俺を鳴らせてくれ。そう、森が鳴るみたいに。
木の葉みたいに俺の葉が飛んでもかまわない!
おまえの美しくも乱れた大騒音のなか、

俺も森も深い秋の音を響かせるだろう、
甘く、そして悲しく。西風! 荒れ狂う魂!
俺に入ってくれ! 暴れまわるおまえが俺になれ!

枯れ葉みたいに死んでいる俺の思いを世界中に
飛ばしてくれ! 新しいもの、新しい芽を生み出すために!
そしてこの詩を歌い散らしながら、

まき散らせ! 燃え尽きていない炉から
灰や火花が飛ぶように、俺の言葉を飛ばしてくれ! 人々にむけて!
眠っている大地に向かって、俺の唇をとおして、

トランペットのように天の言葉を吹き鳴らせ! おおおおお、風よ!
冬が来たら、春だってもうすぐそこ、ってことだよな!

* * *
Percy Bysshe Shelley
"Ode to the West Wind"

1.
O wild West Wind, thou breath of Autumn's being,
Thou, from whose unseen presence the leaves dead
Are driven, like ghosts from an enchanter fleeing,

Yellow, and black, and pale, and hectic red,
Pestilence-stricken multitudes: O thou, _5
Who chariotest to their dark wintry bed

The winged seeds, where they lie cold and low,
Each like a corpse within its grave, until
Thine azure sister of the Spring shall blow

Her clarion o'er the dreaming earth, and fill _10
(Driving sweet buds like flocks to feed in air)
With living hues and odours plain and hill:

Wild Spirit, which art moving everywhere;
Destroyer and preserver; hear, oh, hear!

2.
Thou on whose stream, mid the steep sky's commotion, _15
Loose clouds like earth's decaying leaves are shed,
Shook from the tangled boughs of Heaven and Ocean,

Angels of rain and lightning: there are spread
On the blue surface of thine aery surge,
Like the bright hair uplifted from the head _20

Of some fierce Maenad, even from the dim verge
Of the horizon to the zenith's height,
The locks of the approaching storm. Thou dirge

Of the dying year, to which this closing night
Will be the dome of a vast sepulchre, _25
Vaulted with all thy congregated might

Of vapours, from whose solid atmosphere
Black rain, and fire, and hail will burst: oh, hear!

3.
Thou who didst waken from his summer dreams
The blue Mediterranean, where he lay, _30
Lulled by the coil of his crystalline streams,

Beside a pumice isle in Baiae's bay,
And saw in sleep old palaces and towers
Quivering within the wave's intenser day,

All overgrown with azure moss and flowers _35
So sweet, the sense faints picturing them! Thou
For whose path the Atlantic's level powers

Cleave themselves into chasms, while far below
The sea-blooms and the oozy woods which wear
The sapless foliage of the ocean, know _40

Thy voice, and suddenly grow gray with fear,
And tremble and despoil themselves: oh, hear!

4.
If I were a dead leaf thou mightest bear;
If I were a swift cloud to fly with thee;
A wave to pant beneath thy power, and share _45

The impulse of thy strength, only less free
Than thou, O uncontrollable! If even
I were as in my boyhood, and could be

The comrade of thy wanderings over Heaven,
As then, when to outstrip thy skiey speed _50
Scarce seemed a vision; I would ne'er have striven

As thus with thee in prayer in my sore need.
Oh, lift me as a wave, a leaf, a cloud!
I fall upon the thorns of life! I bleed!

A heavy weight of hours has chained and bowed _55
One too like thee: tameless, and swift, and proud.

5.
Make me thy lyre, even as the forest is:
What if my leaves are falling like its own!
The tumult of thy mighty harmonies

Will take from both a deep, autumnal tone, _60
Sweet though in sadness. Be thou, Spirit fierce,
My spirit! Be thou me, impetuous one!

Drive my dead thoughts over the universe
Like withered leaves to quicken a new birth!
And, by the incantation of this verse, _65

Scatter, as from an unextinguished hearth
Ashes and sparks, my words among mankind!
Be through my lips to unawakened earth

The trumpet of a prophecy! O, Wind,
If Winter comes, can Spring be far behind? _70

* * *
英語テクストは次のページより。
http://www.gutenberg.org/ebooks/4800

* * *
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From Shelley, Epipsychidion

パーシー・ビッシュ・シェリー
「エピサイキディオン」 より

真の愛は、金や粘土とはちがう。
わけても減らず、小さくならないのだから。
愛は、理解のよう。たくさんの真理を見つめることで
よりいっそう明るく輝く。愛は、想像力の
光のよう。大地から、空から、
そして空想の海から、
まるでプリズムが放つ千の色が千の鏡に映るかのように、
世界中にまばゆい光線を放つ。そして誤りという
蛇を殺す、日の光の矢のように次から次へとふり注ぎ、
水に映る稲妻のように輝いて。ひとりしか
愛せない心、ひとつのことしか考えれらない頭脳、
ひとつの目的しかもたない命は、みな小さくとるに足らない。
ひとつの目的と形式に自分を縛る魂もそう。永遠の
存在である自分を墓に葬ってしまっているのだから。

* * *
Percy Bysshe Shelley
From "Epipsychidion"

True Love in this differs from gold and clay, _160
That to divide is not to take away.
Love is like understanding, that grows bright,
Gazing on many truths; 'tis like thy light,
Imagination! which from earth and sky,
And from the depths of human fantasy, _165
As from a thousand prisms and mirrors, fills
The Universe with glorious beams, and kills
Error, the worm, with many a sun-like arrow
Of its reverberated lightning. Narrow
The heart that loves, the brain that contemplates, _170
The life that wears, the spirit that creates
One object, and one form, and builds thereby
A sepulchre for its eternity.

* * *
一夫一妻制に対する反論……。

* * *
英語テクストは次のページより。
http://www.gutenberg.org/ebooks/4800

* * *
(あくまで私の理解と好みによるものですが)
内容と雰囲気をわかりやすく伝えるために、
自由に日本語訳をつくっています。

使用している辞書はOxford English Dictionary(のみ)。

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Smith, ("Poor melancholy bird")

シャーロット・スミス
(「かわいそうな憂鬱の鳥」)

かわいそうな憂鬱の鳥、あなたは一晩中、
月に、自分にあったつらいことを話してる。
どうしてそんな美しく悲しい声で歌うの?
どうしてあなたの歌はそんなに悲しいの?

もの思いと空想に耽って、考えてみる、
あなたの小さな胸からあふれる歌の意味を。
いつも、露の降りる夕暮れ時に巣から出てきて、
〈夜〉にむかってあなたが歌う破滅の歌の意味を。

昔、あなたは、血の気のない〈悲しみ〉に襲われてしまったのよね。
今は自由に森を飛んでいられるようになったけど。
それとも、友だちからひどい目にあったのかしら。
恋に破れて死んでしまったのかしら。
ああ! 悲しい歌を歌うあなた! あたしも同じ運命なの。
ため息をつきながら、歌うしかないの。あなたみたいに!

* * *
Charlotte Smith
("Poor melancholy bird")

Poor melancholy bird, that all night long
Tell'st to the moon thy tale of tender woe;
From what sad cause can such sweet sorrow flow,
And whence this mournful melody of song?

Thy poet's musing fancy would translate
What mean the sounds that swell thy little breast,
When still at dewy eve thou leav'st thy nest,
Thus to the listening night to sing thy fate.

Pale Sorrow's victims wert thou once among,
Tho' now releas'd in woodlands wild to rove,
Or hast thou felt from friends some cruel wrong,
Or diedst thou martyr of disastrous love?
Ah! songstress sad! that such my lot might be,
To sigh and sing at liberty--like thee!

* * *
夜にきれいな声で歌う鳥、ナイティンゲールのこと。

オウィディウスの『変身物語』にあるピロメラの話かと
思わせておいて実は違う、という。

* * *
英語テクストは次のページより。
http://www.theotherpages.org/poems/smith01.html

* * *
(あくまで私の理解と好みによるものですが)
内容と雰囲気をわかりやすく伝えるために、
自由に日本語訳をつくっています。
逐語訳的ではありませんのであしからず。

使用している辞書はOxford English Dictionary(のみ)。

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