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4月の山手(横浜)
















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Nude展(横浜)







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太山寺(神戸)
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Hobbes, Leviathan, ch. 14

トマス・ホッブズ
『リヴァイアサン』 第14章

人が本来もっている権利、一般に自然権と呼ばれるものは、すべての人が思いどおりに自分の力を、あるがままの自分の存在・命の保護のために使う自由のことである。それがなんであれ、自分を保護するために最適と思う・考えることをする自由を人はもつ。

自然法とは、理性によって導かれる命令・一般法則、人は自分の命の破壊や命を維持する方法の喪失につながることをしてはならない、命の維持に最適と自分で考えることをしなくてはならない、という掟のことである。

(前章で述べたように)人はみながみなと戦争している状態にあり、そんななか理性によって自分の行動を決める。自分の命を敵から守ることにつながらないことは、人にとってなんの役にもたたない。このような状態においては、すべてのものがすべての人のものである。他人の命もそうである。このようにすべてのものが自然権によってすべての人のものということになると、(どれほど強い者・賢い者であっても)誰も身の安全を確信できないことになる。自然が生きることを許すすべての年月を誰も生きられない。それゆえ、理性の命令・掟として、すべての人は、望みうる最大の平和を実現するよう努力しなくてはならない。それが不可能な場合には、戦争の助けを借り、それがもたらす最大限の利益を求めなくてはならない。この掟の前半は、平和を求め、維持しなくてはならないという根源的な自然法から導かれる。後半は自然権をいいかえたものである。どんな手を使ってでも人は自分を守らなくてはならない。

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Thomas Hobbes
Leviathan, ch. 14

The Right Of Nature, which Writers commonly call Jus Naturale, is the Liberty each man hath, to use his own power, as he will himselfe, for the preservation of his own Nature; that is to say, of his own Life; and consequently, of doing any thing, which in his own Judgement, and Reason, hee shall conceive to be the aptest means thereunto.

. . . . . . . . .

A Law Of Nature, (Lex Naturalis,) is a Precept, or generall Rule, found out by Reason, by which a man is forbidden to do, that, which is destructive of his life, or taketh away the means of preserving the same; and to omit, that, by which he thinketh it may be best preserved. . . .

And because the condition of Man, (as hath been declared in the precedent Chapter) is a condition of Warre of every one against every one; in which case every one is governed by his own Reason; and there is nothing he can make use of, that may not be a help unto him, in preserving his life against his enemyes; It followeth, that in such a condition, every man has a Right to every thing; even to one anothers body. And therefore, as long as this naturall Right of every man to every [100] thing endureth, there can be no security to any man, (how strong or wise soever he be,) of living out the time, which Nature ordinarily alloweth men to live. And consequently it is a precept, or generall rule of Reason, That every man, ought to endeavour Peace, as farre as he has hope of obtaining it; and when he cannot obtain it, that he may seek, and use, all helps, and advantages of Warre. The first branch of which Rule, containeth the first, and Fundamentall Law of Nature; which is, to seek Peace, and follow it. The Second, the summe of the Right of Nature; which is, By all means we can, to defend our selves.

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学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
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Jonson, Epigram 70 ("To William Roe")

ベン・ジョンソン
エピグラム70
「ウィリアム・ロウに」

老いや病でもう息絶えるという時に人生をはじめようとしても
遅いよ、ロウ君! 生きている時間というのは、
それを使える人のものだ。チャンスをいかせるのは
そういう人なんだ。手遅れになったら駄目だ。
後回しはよくない。自信をなくすのはもっとよくない。人に頼るのは最悪だ。
いちばんいい日は、いちばん先に過ぎていく。
他の多くの者よりぼくたちはこういう真理を知っているのだから、
人生は短いかもしれないけど、そうならないようにしよう。

*****
Ben Jonson
Epigram 70
"To William Roe"

When nature bids us leave to live, 'tis late
Then to begin, my ROE! He makes a state
In life, that can employ it; and takes hold
On the true causes, ere they grow too old.
Delay is bad, doubt worse, depending worst;
Each best day of our life escapes us, first:
Then, since we, more than many, these truths know;
Though life be short, let us not make it so.

http://www.luminarium.org/sevenlit/jonson/epigram70.htm
一部修正

*****
Cf.
1 Seneca, On the Shortness of Life

Ch.3
How late it is to begin to live just when
we must cease to live!
もう生きられない、というときに生きはじめよう
としても遅すぎる。

Ch.9
They form their purposes with a view to
the distant future; yet postponement is
the greatest waste of life; it deprives them
of each day as it comes, it snatches
from them the present by promising
something hereafter. The greatest hindrance
to living is expectancy, which depends upon
the morrow and wastes to-day. . . .
See how the greatest of bards cries out, and,
as if inspired with divine utterance, sings
the saving strain:

The fairest day in hapless mortals' life
Is ever first to flee.

"Why do you delay," says he, "Why are you idle?
Unless you seize the day, it flees." Even though
you seize it, it still will flee; therefore you must
vie with time's swiftness in the speed of using it,
and, as from a torrent that rushes by and will not
always flow, you must drink quickly.

https://en.wikisource.org/wiki/On_the_shortness_of_life

2. Virgil, Georgics

Bk. 3
Ah! life's best hours are ever first to fly
From hapless mortals; in their place succeed
Disease and dolorous eld; till travail sore
And death unpitying sweep them from the scene.
あああ! 人生のうち、いちばんいい時間はいつも
いちばん先に過ぎ去っていく。人とは哀れなもの。
その後つづくのは病と老齢であり、やがて苦しみと
容赦のない死が彼をこの世からさらっていく。

https://en.wikisource.org/wiki/Georgics

*****
セネカ、ウェルギリウスも「カルペ・ディエム」。

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20180702 修正

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Tennyson, "The Lady of Shalott" (日本語訳)

アルフレッド・テニソン (1809-1892)
「シャロットの姫」

第I部

1.
川の両岸に
ずっと広がる大麦畑・ライ麦畑、
空と出会うところまで大地を装う。
そのなかを道が走る、
塔の並ぶキャメロットまで。
行ったり来たり人が通り、
咲きほこる百合のなか
川下に浮かぶ島を見つめる。
シャロットの島。

2.
柳は青白く色を失い、ポプラがふるえる。
そよ風もふるえ、暗くなる、
いつも、永遠に、流れる川の波の上。
川は島の隣を通り、
キャメロットまでつづく。
灰色の城壁が四つ、灰色の塔が四つ、
咲く花々を見下ろしている。
音のない島にはひとり、
シャロットの姫がひとり。

3.
水際の柳のヴェールの向こうを、
大きな船が静かに進む、ゆっくり
馬たちに曳かれ。誰も気づかぬなか
シャロットの姫の小舟は進む。絹の帆が
キャメロットまで軽やかに、滑るように。
誰も見たことなかったはず、彼女が手を振る姿を、
窓辺に立つ姿を。
国中で誰か彼女を知っていた?
シャロットの姫を?

4.
でも農夫たちは、朝早く
ひげの長い大麦を刈りながら、
楽しげに響く歌を聞いた。
曲がりくねって流れる澄んだ川、
キャメロットの塔に向かう川から聞こえる歌を。
月の夜、疲れた農夫が、
そよ風吹く丘に麦の束をつみあげながら、
歌を聞いてつぶやいた、「おお、妖精の姫、
シャロットの姫……」。


第II部

5.
昼も夜も彼女は織る、
あざやかな色の魔法の布。
誰か・何かがささやいて、こういったから、
機織りをやめて
下のキャメロットを見たらおまえは呪われる、と。
呪いってなに……? 彼女は知らない。
でも織りつづける、
他のことなど考えず、
そんなシャロットの姫。

6.
澄んだ鏡、
目の前の鏡のなか、
外の世界がぼんやり見える、動いている。
鏡のなか、近くの大通りは、
曲がりくねってキャメロットにつづく。
鏡のなか、川は小さく渦巻く。
不機嫌な村の男たち、
赤い羽織りの物売りの女の子、みな
シャロットの島からキャメロットに向かう。

7.
時折、楽しそうな女の子たちが、
ゆっくり馬に乗る修道士が、
髪の長い、深紅の服を着た召使いの男が、
キャメロットの塔に向かっていく。
時折、青い鏡を横切って、
馬に乗った騎士が二人ずつ通る。
忠誠を誓い、仕える騎士はいない、
シャロットの姫に。

8.
でも機織りは楽しかった、
魔法の鏡にうつるものを織ることは。
なぜなら、静かな夜に、よく
葬列が通ったから。羽で飾られ、明かりで照らされ、
歌を奏でながら、キャメロットまで。
月がのぼる夜には、
結婚したばかりの若い恋人たちがあらわれる。
「こういう幻、ちょっと飽きた」。
つぶやくシャロットの姫。


第III部

9.
彼女の部屋から矢が届くくらいのところ、
大麦の束が見えるなか、馬に乗った彼が通る。
木の葉のあいだ、日の光が輝き、
真鍮の鎧の上で熱く燃える。
あれは勇者ランスロット卿。
赤い十字の騎士が永遠にひざまずく、
貴婦人の前に……そんな絵が盾に。
盾は黄色の畑に光の火花を放つ、
シャロットから遠くて近いところで。

10.
馬具の宝石がきらきらきらめいて止まらない。
まるで星の葉をつけた枝のよう、
金色に輝く銀河の木の枝のよう。
馬の鈴も楽しげに鳴り、
キャメロットに向かうランスロット卿。
あざやかな肩の帯、そこに
音の大きな小さな銀ラッパ。
馬の上、彼の鎧が鳴る、
シャロットから遠くて近いところで。

11.
青く雲のない空の下、
たくさんの宝石で革の鞍が光る。
兜とその羽飾りが、
炎のように燃える。
キャメロットに向かうランスロット卿。
それはたとえば紫色の夜、
輝く星の房の下を、
光の髪をなびかせて彗星が
通るときのよう。静かにシャロットを越えて。

12.
広くきれいな額が、太陽の下、白熱して光を放つ。
ひづめを輝かせて軍馬は進む。
兜の下、流れるように、
艶やかな黒い巻き髪が馬の歩みにあわせて揺れる。
キャメロットに向かうランスロット卿。
川岸の道を歩む彼、川にうつる彼、
その姿が彼女の水晶の鏡にきらめき、うつる。
「ティラ・リラ……」、川のほとりの道、
歌うランスロット卿。

13.
彼女は機織りのをやめて立ちあがる。
三歩歩いて部屋の反対側へ行く。
そして花咲くスイレンを見てしまった……
兜と羽飾りを見てしまった……
川の先、遠くのキャメロットの町までずっと見てしまった。
織っていた布が窓から飛び出て風に舞う。
鋭い音を立てて鏡に亀裂が走る。
「呪い……!」、思わず声をあげる
シャロットの姫。


第IV部

14.
嵐のように歌う東風、
黄色く色あせる林の木々。
大きな川が嘆き悲しみ、
重い空から激しい雨が降る、
キャメロットの塔に。
シャロットは下りてきて、柳の下に
浮かぶ小舟を見つけて舳先(へさき)に名を書いた、
「シャロットの姫」。

15.
うす暗く、広い川……
幻視者は我を忘れ、この世を忘れ、
未来の自分の不幸を見る……
そんなガラスの目で見つめる、
シャロットはキャメロットを。そして
舟を留める鎖をはずして横になる。
大きな川がかなたに運ぶ、
シャロットの姫。

16.
横たわる彼女の白雪のドレスが
ゆるやかに左に右に風になびく……
彼女の上に木の葉が静かに舞い落ちる……
夜の喧騒のなか
彼女は漂い、キャメロットに向かう。
小舟は進む、
柳の丘、野原や畑のあいだを。
そして響きわたる
シャロットの姫の最後の歌。

17.
悲しげで、でも清らかな歌。
時に大きく、時に小さく。
やがて、しだいに、血は凍っていき、
彼女の目は真っ暗になる、
キャメロットの塔を見つめて。
川の上、
最初の家に着く前に、
歌いながら、歌のなか、死んだ……
シャロットの姫。

18.
塔の下、バルコニーの下、
壁と回廊の脇、
彼女のからだは静かに輝いて漂う。
大きな家のあいだ、死んで青白く音もなく
彼女は着いた、キャメロットに。
みな波止場に出てくる、
騎士も町の人々も、貴人も貴婦人も。
そして舳先(へさき)の名を読む、
「……シャロットの姫」。

19.
誰? なぜここに?
明かりの灯った宮殿、
王侯の笑い声が死んで消える。
恐れて十字を切る、
みなキャメロットの騎士たちは。
ランスロットはもの思い、じっと見つめて
いった、「かわいい……
神のご慈悲とお恵みを。
シャロットのお姫さま……」。

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20180701 修正

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Tennyson, "The Lady of Shalott" (英語テクスト)
Tennyson, "The Lady of Shalott" (解説)

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