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Jonson, "Inviting a Friend to Supper"

ベン・ジョンソン
「友を食事に招く」

偉大なるあなた、わたし、そしてわたしの粗末な家が、
今夜あなたをお待ちしています。
わたしも、家も、あなたに来ていただくに値するとは思いませんが、
あなたが来てくだされば、あなたの美徳で、またお供の方々により、
我が家の食事が立派なものになります。美しく威厳ある皆さんが
いてくださることにより、粗末な食事が特別なものになるのです。
宴をすばらしいものにする秘訣は、あなたがいらっしゃる
ことです。料理のよさではありません。が、
お口に本来の味覚を取り戻していただきたいと思いますので、
まず、オリーヴ、ケッパー、そして新鮮なお野菜を、
羊肉の前にご用意いたします。手に入りましたら、
短足種の鶏とその卵もお出しします。
レモンとワインのソースでお召し上がりください。加えて、
けっして裕福なわけではありませんが、兎もご用意できると思います。
野鳥は季節がらあまり獲れませんが、店の者によれば、
晴れていれば雲雀(ひばり)がとれるかもしれないとのことです。
さらに料理について話します。嘘もつきます。あなたに来ていただけるように。
山鶉(うずら)や雉(きじ)や山鴫(しぎ)もまだ
獲れそうです。尾黒(おぐろ)鴫もできればご用意します。
磯鴫、水鶏(くいな)、襟巻(えりまき)鴫もです。それから、うちの者に
ウェルギリウスやタキトゥスや
リウィウス、その他お好きな本を読ませましょう。
そして食事をとりながら、彼らについて論じましょう。
自分の詩はしつこく繰り返さないよう努力します。
デザートとして、何かわたしの知らないようなものが出るかもしれません。
うちの焼き菓子職人の腕を見てやってください。
お腹にいいチーズや果物も用意させます。
わたしの詩神、それからもちろんわたしも大好きなのは、
なんといっても香り豊かなカナリア諸島のワインです。
行きつけの「マーメイド」にあったものを買ってあります。
これを飲んだら、ホラティウスもアナクレオンも
死なずに今日まで生きつづけていたでしょう。彼らの詩とともに。
煙草や神話のなかの神々の酒や詩神の飲むテスピアイの泉だって、
あなたにご用意するものに比べたら気難しいルターのビールのようなものです。
最高のものを心ゆくまで、でも控えめに、飲みましょう。
プーリーのようなスパイや鸚鵡(おうむ)のように口の軽い者は呼びませんし、
酔ってよからぬことを企みたくなるような悪いお酒は出しません。
飲んだ後も、飲む前と同じくらい
清廉潔白でいられると思います。何気ない一言で、
誰かが明日の朝に落ち込むことも
ありません。場が白けて今夜の楽しみがどこかに行って
しまうようなこともないでしょう。

*****
Ben Jonson
"Inviting a Friend to Supper"

TO-NIGHT, grave sir, both my poore house, and I
Doe equally desire your companie:
Not that we thinke us worthy such a guest,
But that your worth will dignifie our feast,
With those that come; whose grace may make that seeme
Something, which, else, could hope for no esteeme.
It is the faire acceptance, Sir, creates
The entertaynment perfect: not the cates.
Yet shall you have, to rectifie your palate,
An olive, capers, or some better sallad
Ushring the mutton; with a short-leg'd hen,
If we can get her, full of eggs, and then,
Limons, and wine for sauce: to these, a coney
Is not to be despair'd of, for our money;
And, though fowle, now, be scarce, yet there are clerkes,
The skie not falling, thinke we may have larkes.
I'll tell you of more, and lye, so you will come:
Of partrich, pheasant, wood-cock, of which some
May yet be there; and godwit, if we can:
Knat, raile, and ruffe too. How so e'er, my man
Shall reade a piece of VIRGIL, TACITUS,
LIVIE, or of some better booke to us,
Of which wee'll speake our minds, amidst our meate;
And I'll professe no verses to repeate:
To this, if ought appeare, which I know not of,
That will the pastrie, not my paper, show of.
Digestive cheese, and fruit there sure will bee;
But that, which most doth take my Muse, and mee,
Is a pure cup of rich Canary-wine,
Which is the Mermaids, now, but shall be mine:
Of which had HORACE, or ANACREON tasted,
Their lives, as doe their lines, till now had lasted.
Tabacco, Nectar, or the Thespian spring,
Are all but LUTHERS beere, to this I sing.
Of this we will sup free, but moderately,
And we will have no Pooly, or Parrot by;
Nor shall our cups make any guiltie men:
But, at our parting, we will be, as when
We innocently met. No simple word
That shall be utter'd at our mirthfull board
Shall make us sad next morning: or affright
The libertie, that wee'll enjoy to-night.

http://www.luminarium.org/sevenlit/jonson/supper.htm

*****
マルティアリスのエピグラム5.78, 10.48, 11.52から。
http://www.tertullian.org/fathers/index.htm#Martial_Epigrams

ホラティウスの宴のオード一般(1.9, 1.11, 2.3, 3.29など)、
書簡1.5, 諷刺2.6も参照。「カルペ・ディエムの」一変奏。

*****
楽しむ、という道徳。感覚的にも、知的にも。

(加えて、今の料理・グルメ系の本・TV番組・
ウェブサイト的な要素も。)

*****
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Vaughan, "To Master T. Lewes"

ヘンリー・ヴォーン
「立派な友 T・ルイス氏に」

見えないか、友よ、深い雪が
故郷の森の額を砂糖漬けにしている。
重荷に耐えかねて枝は折れそうだ。
雪に押しつぶされ、涙に凍っている。
川は無口に、ゆっくり流れる。
すべてが氷の上着に閉じこめられている。
だから、会おう。この世界は
今、軌道からまったく逸れてしまっているが、
ぼくたちは、自然のように、同じ音を奏でよう。
先祖たちと同じ道を生きていこう。
どうして見ようとする?
今後起こるかもしれないことを? 目の前のことでなく?
どうして恐れや希望や不安でわざわざ落ちつきを
失う必要がある? 星占いでもわからないことについて?
未来を覗こうとする者は、
たいていこの世で生きられるよりもさらに先を知りたがる。
そこに行こうとしても、
墓場で行き止まりなのに。
悲しむ、ため息をつく、思索する、
なんて命の糸の無駄遣い。
むしろ賢く楽しめば、与えられた時間は長くなる。
楽しみのない人生など病気と同じ。
悲しみ、泣いて今を生きるなんて、
涙で敵を養うのと同じ。

*****
Henry Vaughan
"To My Worthy Friend Master T. Lewes"

Sees not my friend, what a deep snow
Candies our Countries wooddy brow?
The yeelding branch his load scarse bears
Opprest with snow, and frozen tears,
While the dumb rivers slowly float,
All bound up in an Icie Coat.
Let us meet then! and while this world
In wild Excentricks now is hurld,
Keep wee, like nature, the same Key,
And walk in our forefathers way;
Why any more cast wee an Eye
On what may come, not what is nigh?
Why vex our selves with feare, or hope
And cares beyond our Horoscope?
Who into future times would peere
Looks oft beyond his terme set here,
And cannot goe into those grounds
But through a Church-yard which them bounds;
Sorrows and sighes and searches spend
And draw our bottome to an end,
But discreet Joyes lengthen the lease
Without which life were a disease,
And who this age a Mourner goes,
Doth with his tears but seed his foes.

http://quod.lib.umich.edu/e/eebo/A64746.0001.001

*****
カルペ・ディエム。ホラティウスのオード1.9の翻案。
恋愛関係の内容は削除されている。

以下を参照。
Fanshawe (tr.), Horace, Ode I.9
Dryden (tr.), Horace, Ode I.9

*****
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Greek Anthology 5.74 (Rufinus)

ギリシャ詞華集 5巻74番
ルピノス

ロドクレア、君に送ります、
このきれいな花冠を。ぼくが
この手で編みました。百合、
露のついたアネモネ、可愛い薔薇の蕾(つぼみ)、
しっとりした水仙、紫に光る菫(すみれ)、
この花たちを頭に飾ってください。でも、ああ、美しい君、
うぬぼれては駄目です。君も花咲き、枯れていきます。
この冠の花たちが咲いて枯れるように、美しさは長く続きません。

*****
Greek Anthology 5.74
Ρουφίνος

πέμπω σοι, Ῥοδόκλεια, τόδε στέφος, ἄνθεσι καλοῖς
αὐτὸς ὑφ᾽ ἡμετέραις πλεξάμενος παλάμαις.

ἔστι κρίνον, ῥοδέη τε κάλυξ, νοτερὴ τ᾽ ἀνεμώνη,
καὶ νάρκισσος ὑγρός, καὶ κυαναυγὲς ἴον.

ταῦτα στεψαμένη, λῆξον μεγάλαυχος ἐοῦσα:
ἀνθεῖς καὶ λήγεις καὶ σὺ καὶ ὁ στέφανος.

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?
doc=urn:cts:greekLit:tlg7000.tlg001.perseus-grc1:5.74

*****
Greek Anthology 5.74
Rufinus

To thee, my Rhodoclea, do I send
This garland of fair flowers, which I myself
With mine own hands have twined. The lily's here,
Dewy anemone, and the sweet rose-cup,
Narcissus moist, and violet darkly-bright.
Place these upon thy head, but O, my Fair!
Be not vain-glorious, for thou bloom'st and fad'st
As blooms and fades this short-lived flowery crown.

https://archive.org/details/centuryoftransla00gunn

*****
美しい女性=薔薇というロンサール路線の
「カルペ・ディエム」のルーツのひとつ。

ルピノスは3-4世紀以前(?)の詩人。
詳細は不明。

日本語訳は上の英語版(19世紀のもの)から。

Loeb版の英語訳は次のページに。
http://www.loebclassics.com/view/greek_anthology_5/
1916/pb_LCL067.165.xml?readMode=recto

*****
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Fanshawe, "His Majesties Proclamation in the Yeare 1630"

リチャード・ファンショー
「オード--1630年、貴族に地元の邸宅に戻るよう
命じた国王陛下の布告発布の頃--」

今や世界のあらゆるところで戦争が起こっている。
復讐の女神エリニュエスたちがすべてを支配している。
あるいは復讐の炎が消えたばかりで、
嫌な煙と臭いが残っている。
オランダは長年のあいだ
キリスト教徒同士が戦う舞台であった。
が、今ほど激しい流血と狂乱が
演じられたことはない。
フランスは最近平和になったのに、
また内乱の太鼓が鳴り響いている。
古傷が閉じないうちから
新しい傷から血が流れる。
西の大グスタフは
神聖ローマ帝国の鷲の翼をへし折り、もぎとった。
彼ほど獰猛な王はこの地上に
存在しない。
彼は、失われたボヘミアを奪い返し、
傲慢な敵ティリーの非道に復讐し、
ドイツの大地に
スペイン軍の血を練りこんだ。
ポーランド軍はどうだ?
北国なのに兵士たちの血は沸騰している。
彼らを倒すべく怒り狂うロシアも
軍を立てる。
両軍、自信満々だ。かたや財力と、
戦いに欠かせない勇気を誇る。
かたや自慢は腕力だ。侵略してくるオスマン・トルコよりも
恐ろしいことをいつもしでかす。
トルコはトルコで、今、ペルシアの猛攻に耐えている。
イスラムという地獄が分裂して戦っている。
これがイスラムの
宗教改革なのか?
ただわたしたちの耕す島、
世界の外の世界とも呼ぶべきわたしたちの島だけが、
今の戦争から遠く離れて無傷である。過去の傷跡も
とっくに消えた。
この世でいちばん美しい、白き〈平和〉は、
永遠の安らぎを与えるかのように、
柔らかい羽を広げ、この地を
包む。
最高神ユピテルが父から支配権を奪ったとき、
たぶん彼は災い多きこの世から〈平和〉を追放し、
黄金の鎖で縛りつけたのだ、
この幸せな島に。
わたしたちの国は豊かな海に浮かび、
愛しあう小雉鳩(こきじばと)たちがあちこちで歌っている。
誰でも守ってくれる安全な場所、
そんな田舎の屋敷のような国。
だがわたしたちは、まるでそこに敵がいるかのように、
畑という戦場を農民たちに任せ、
いわば逃げてくる、
壁に守られた都市に。
妻も子も連れてくる。おしゃれな服も宝石も
みんなもってくる。今広まるそんな不幸を
王は断ち切ろうとしている。
とるに足らぬ
敵の攻撃・侵略など
気にせずともよい、
むしろ楽しめ、と言ってくださっている、
彼が実現してくださっている平和を。
うらやましいほどの余暇を満喫するよう、
王は貴族たちをそれぞれの土地に送り返す。
自分のためにではなく、むしろ貴族たちの
幸せを思って布告を出している。
言わば、この国の血と栄養が
根に集まり心臓を詰まらせていたが、
王はそれら命の源に国の各部に
広がるように命じているのだ。
これを歌って称えることなど、わたしの詩神の能力では無理だ。
愚かな時代だからどんな詩人にだって無理だ。
田舎の空気によって
清らかに酔っているのでなければ!
この布告の恩恵を受けて、各地の畑や
そこに蒔(ま)かれる種は、
かくも大いなる愛に対する礼として
ウェルギリウスのような大詩人を生むだろう。
テュティルスのような羊飼いが、わたしたちの国の
アウグストゥスを称えて美しく歌いつづけるだろう。
かわせみが巣をつくる凪(なぎ)のような平和を
もたらしてくれた王を称えて。
貴族たちは文句を言ってはいけない、
生まれ故郷に帰ることに。
帰れることは幸せなことだ。
誰が好んで
煙たい街で出世したいなどと思うだろうか。
地元の大地を耕すほうがずっといい。
自分の家の暖炉の脇に座って
輝く炎を眺めるほうがずっといい、
借金とりたちに絞めあげられることもなく、
つけに悩まされることもなく、
いい香りのする手、化粧した顔などという
罠にかかることもなく。
田舎では旱魃(かんばつ)で地面が割れたりする。
だから自由自在に涙を流せるあなたがた淑女のみなさんは、
大粒の涙の夕立を田舎で
降らせればいい。
星のようにまばゆく美しいあなたがた、
ここで熱く無駄に燃えていてはいけない。
さまよってないで自分の軌道に帰りなさい。
自分の空で輝きなさい。
国のあらゆる暗がりに
せめてひとつは宝石がなくてはいけない。
だからここに密集していないで
あちこちを照らしてあげなさい。
本当です、淑女のみなさん、
心地よい田舎の暮らしのなかにこそ、より健全な楽しみが、
本当の心の満足が、あるのです。
ちゃらちゃらした街の遊びのなかにはありません。
クピドも田舎では軽々しい恋の矢を放ちません。
純愛の矢を放つのです。
その矢についているのは欲情する雀の羽ではなく、
清らかな鳩の羽なのです。
田舎に行けば、ナイティンゲールの歌声が聞こえます。
(森のセイレンのような鳥で、しかも人を破滅させません。)
ナイティンゲールはとてもかわいい声で歌います、
強姦と殺人の歌を。
ひばりも歌っています。他の鳥の
合唱団もいます。それから
花々の共和国もあります、
田舎には。
百合が女王で、王は薔薇です。
撫子(なでしこ)が皇太子で、
チューリップという色とりどりの宮廷人がいます。
王家の赤ちゃんのようなつぼみもあって、
紫の菫(すみれ)は議員です。
その美しさは豪華な宮殿にも負けません。
偉そうに威張っている要人のお供の者たちよりも、
むしろはるかに立派です。
木を植えてもいいでしょう。あなたがたのこどもたちと
ともに育つのです。きれいな食卓の
テーブルになるでしょう。りっぱな実もなるでしょうから、
それを乾燥させてもいいでしょう。
ジュースにしてもおいしいですよ。
罪ではありません、
さくらんぼやあんずやすももの
甘い血に塗れても。

*****
Richard Fanshawe
"An Ode vpon Occasion of His Majesties
Proclamation in the Yeare 1630, Commanding
the Gentry to Reside upon their Estates
in the Country"

Now warre is all the world about,
And every where Erynnis raignes,
Or else the Torch so late put out
The stench remaines.
Holland for many yeares hath beene
Of Christian tragedies the stage,
Yet seldome hath she play'd a Scene
Of bloudyer rage.
And France that was not long compos'd
With civill Drummes againe resounds,
And ere the old are fully clos'd
Receives new wounds.
The great Gustavus in the west
Plucks the Imperiall Eagles wing,
Than whom the earth did ne're invest
A fiercer King:
Revenging lost Bohemia,
And the proud wrongs which Tilly dud,
And tempereth the German clay
With Spanish bloud.
What should I tell of Polish Bands,
And the blouds boyling in the North?
Gainst whom the furied Russians
Their Troops bring forth.
Both confident: This in his purse,
And needy valour set on worke;
He in his Axe; which oft did worse
Th'invading Turke.
Who now sustaines a Persian storme:
There hell (that made it) suffers schisme.
This warre (forsooth) was to reforme
Mahumetisme.
Onely the Island which wee sowe,
(A world without the world) so farre
From present wounds, it cannot showe
An ancient skarre.
White Peace (the beautiful'st of things)
Seemes here her everlasting rest
To fix, and spreads her downy wings
Over the nest.
As when great Jove, usurping Reigne,
From the plagu'd world did her exile
And ty'd her with a golden chaine
To one blest Isle:
Which in a sea of plenty swamme
And Turtles sang on ev'ry bowgh,
A safe retreat to all that came
As ours is now.
Yet wee, as if some foe were here,
Leave the despised Fields to clownes,
And come to save our selves as 'twere
In walled Townes.
Hither we bring Wives, Babes, rich clothes
And Gemms; Till now my Soveraigne
The growing evill doth oppose:
Counting in vaine
His care preserves us from annoy
Of enemyes his Realmes to'invade,
Vnlesse hee force us to enjoy
The peace hee made.
To rowle themselves in envy'd leasure
He therefore sends the Landed Heyres,
Whilst hee proclaimes not his owne pleasure
So much as theirs.
The sapp and bloud o'th'land, which fled
Into the roote, and choackt the heart,
Are bid their quickning pow'r to spread
Through ev'ry part.
O, 'twas an act, not for my muse
To celebrate, nor the dull Age,
Vntill the country aire infuse
A purer rage!
And if the Fields as thankfull prove
For benefits receiv'd, as seed,
They will, to quite so great a love,
A Virgill breed;
A Tytirus, that shall not cease
Th' Augustus of our world to praise
In equall verse, author of peace
And Halcyon dayes.
Nor let the Gentry grudge to goe
Into those places whence they grew,
But thinke them blest they may doe so:
Who would pursue
The smoaky glory of the Towne,
That may goe till his native earth,
And by the shining fire sit downe
Of his owne hearth,
Free from the griping Scriveners bands,
And the more byting Mercers books;
Free from the bayt of oyled hands
And painted looks?
The country too ev'n chopps for raine:
You that exhale it by your power
Let the fat dropps fall downe againe
In a full showre.
And you bright beautyes of the time,
That waste your selves here in a blaze,
Fixe to your Orbe and proper clime
Your wandring rayes.
Let no darke corner of the land
Be unimbellisht with one Gemme,
And those which here too thick doe stand
Sprinkle on them.
Beleeve me Ladies you will finde
In that sweet life, more solid joyes,
More true contentment to the minde,
Than all Town-toyes.
Nor Cupid there lesse bloud doth spill,
But heads his shafts with chaster love,
Not feathered with a Sparrowes quill
But of a Dove.
There shall you heare the Nightingale
(The harmelesse Syren of the wood)
How prettily she tells a tale
Of rape and blood.
The lyrricke Larke, with all beside
Of natures feathered quire: and all
The Common-wealth of Flowres in'ts pride
Behold you shall.
The Lillie (Queene), the (Royall) Rose,
The Gillyflowre (Prince of the bloud),
The (Courtyer) Tulip (gay in clothes),
The (Regall) Budd,
The Vilet (purple Senatour),
How they doe mock the pompe of State,
And all that at the surly doore
Of great ones waite.
Plant Trees you may, and see them shoote
Vp with your Children, to be serv'd
To your cleane boards, and the fair'st Fruite
To be preserv'd:
And learne to use their severall gummes,
'Tis innocence in the sweet blood
Of Cherryes, Apricocks and Plummes
To be imbru'd.

Curiosity of Literature (1863)
https://books.google.co.jp/books?id=vkVTAAAAcAAJ
一部修正

*****
論理構成がゆるいのは、ピンダロス以来のオードの
特徴。誰かを称える ≒ 誰かに語りかけるという
形式もそう。

この詩の背景にあるのは、いわゆる三十年戦争
(1618‐48)。

後半の田舎賛美の背景にあるのはホラティウス、
ウェルギリウス、マルティアリスら古代ローマの
詩人たちの作品。

ナイティンゲールの一節は、テレウスとピロメラと
プロクネの話から。オウィディウスの『変身物語』
などを参照のこと。

*****
以下、雑感。詳しいことはよく知らない。
関心があればご探究を。

三十年戦争に関わろうとしなったジェイムズ1世は
実はかなりの名君ではないか? カトリックに対して
敵意を燃やす(一部の声の大きな)国民には不人気
であったが、彼の平和政策は正しかったのではないか。

-----
なぜ人は戦う?

誰でも、多かれ少なかれ攻撃性をもっているから。
攻撃するのが好きだから。
勝つ、人に勝る、という刺激は心地いいから。

そんな攻撃性をどこで解き放つ?
戦争? スポーツ? 遊び? 仕事? 学校? 恋愛?
社会に? 人に? 自分に?

-----
この詩にあるとおり、17世紀前半のイギリスでは
貴族たちがロンドンに集まってきており、ジェイムズ1世と
チャールズ1世は彼らを地元に戻そうとしていた。
(タイトルにある1630年の布告はチャールズのもの。)

かたや今の日本では、貴族どころか(?)多くの
ふつうの人々が都市部に集まってきている。
東北全体より東京の人口のほうが多いとか、
まさに異常。省庁移転の布告でも出す?

*****
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Lovelace, "Advice to my best Brother"

リチャード・ラヴレイス
「最愛の弟フランシス・ラヴレイス大佐へのアドバイス」

フランク、不幸になりたいのか? 波打つ海には
あまり深入りしないほうがいい。星が君に
どんな未来を用意しているか、
ガラスのような海に名前を残したイカロスから学ぼう。

海には出ず、王様のようにここで休み、
かわせみが静かな巣をつくるように静かな運命をつくろう。
お願いだ、フランク、安全なところに隠れて横になって、
いつ荒れるかわからない海を刺激しないことだ。
そのなかにいる魚たちのように。立ちあがってはいけない。
まるで植民を待つ新しい島が見つかったとか、
そんなときのように。眠ろう、夢を見よう、
ディオネの揺りかごで夢を見続けよう。いずれ
恐怖に目を覚ましたときには、
泡みたいに、風におもちゃにされるのだから。
引き裂かれてふりまわされてぼろぼろになったテティスの毛布みたいに、
フランク、どうして破滅したがる?

でも、岸に貼りついて安心しすぎても駄目だ。
岸だって、隣の金持ちから金を借りるかのように
海から力を借りたりする。インテリだったらもう誰でも知っている。
(ガリレオの大発見だから。)
時々痙攣する大地も、実は
動いていて脆いから、あてにならない。まったく
海の悪いところと同じだ。海は時々、
いわば底のご機嫌しだいで別人になる。
でも、永遠に回転するイクシオンの車輪のような
この酔っぱらった大地は、円を描いてよろめき続け、
そのうちなにもかもひっくり返してしまう。そうなれば、この世のいちばん
初めに戻ったかのような、ぐちゃぐちゃの混沌だ。

黄金の中庸を愛する人は、実の安全のために
蜘蛛の巣の張る小屋に住む。いろいろ困ることがあっても。
彼は裕福でもあえて宮殿には住まない。養ってくれる人を
食いものにする毒蛇や蛾みたいな奴らが寄ってくるだけだから。
愛人という女主人ももたない。
鏡やら羽飾りやらでみんな押しつぶされてしまうから。
ひばりが空で戯れるような、
夜には太陽と見紛うような、そんな真っ赤な色の服ももたない。

最高の技術を結集して立派で大きな建物、
〈妬み〉の目も届かないくらい、
〈妬み〉が考え及ばないくらい高い建物をつくりたいって?
どうやったらそれを建てられるか知りたいって? やめろ。低いものをつくれ。
暴れん坊の風は、強烈な見えないパンチで
いちばん立派で頑丈そうな樫の木ばかりを打つ。
偉そうに立ってる塔を見てもいい。
駄目になって落ちるのは、世界を支配して聳(そび)え立つ先端だ。
神の稲妻だって遜(へりくだ)った谷には落ちない。
むしろ天に迫る高い山を木端微塵に打ち砕く。

強い心はどんな〈運命〉の攻撃にも負けない。
幸せの絶頂にあって恐れ、不幸のどん底で希望を抱く。
昔からそうだ。春はいつも晴れ
ということはないし、逆に冬に晴れの日がないということもない。
ここに冬を吹き飛ばしてきた神の息吹が、
また冬を吹き飛ばしていい季節にしてくれるだろう。
だから、どうして絶望する? なあ、フランク、
風の神アイオロスには、北風もあれば西風もある。

間違った推論、変な議論をしてはいけない。
〈運〉の女神の教えに反してはいけない。
今、悪いことばかりでも、それがずっと続くと思ってはいけない。
アポロンは弓を撃って攻撃してくるばかりじゃない。
神々しい光の冠を頭からはずし、
静かに竪琴を奏で、寝ている九人の詩神をやさしく起こしたりもする。

だから、拘束されたときこそ気高い勇気を忘れるな。
どんな運命に襲われようと、恐れよりも大きい希望を抱け。
帆はすべてたため。嵐が
轟音をあげて君を滅ぼしに来ていなくても。
そうだろ? フランク、どっちも同じことだよな?
嵐の黒雲だって、雲ひとつない空だって。

*****
Richard Lovelace
"Advice to my best Brother. Coll: Francis Lovelace"

Frank, wil't live unhandsomely? trust not too far
Thy self to waving Seas, for what thy star
Calculated by sure event must be,
Look in the Glassy-epithite and see.

Yet settle here your rest, and take your state,
And in calm Halcyon's nest ev'n build your Fate;
Prethee lye down securely, Frank, and keep
VVith as much no noyse the inconstant Deep
As its Inhabitants; nay stedfast stand,
As if discover'd were a New-found-land
Fit for Plantation here; dream, dream still,
Lull'd in Dione's cradle, dream, untill
Horrour awake your sense, and you now find
Your self a bubled pastime for the VVind;
And in loose Thetis blankets torn and tost,
Frank to undo thy self why art at cost?

Nor be too confident, fix'd on the shore,
For even that too borrows from the store
Of her rich Neighbour, since now wisest know,
(And this to Galileo's judgement ow)
The palsie Earth it self is every jot
As frail, inconstant, waveing as that blot
VVe lay upon the Deep, That sometimes lies
Chang'd, you would think, with's bottoms properties
But this eternal ixions wheel
Of giddy earth, ne'er whirling leaves to reel
Till all things are inverted, till they are
Turn'd to that Antick confus'd state they were.

VVho loves the golden mean, doth safely want
A cobwebb'd Cot, and wrongs entail'd upon't;
He richly needs a Pallace for to breed
Vipers and Moths, that on their feeder feed.
The toy that we (too true) a Mistress call,
VVhose Looking-glass and feather weighs up all;
And Cloaths which Larks would play with, in the Sun,
That mock him in the Night when's course is run.

To rear an edifice by Art so high
That envy should not reach it with her eye,
Nay with a thought come near it, would'st thou know
How such a Structure should be raisd? build low.
The blust'ring winds invisible rough stroak,
More often shakes the stubborn'st, prop'rest Oak,
And in proud Turrets we behold withal,
'Tis the Imperial top declines to fall,
Nor does Heav'ns lightning strike the humble Vales
But high aspiring Mounts batters and scales.

A breast of proof defies all Shocks of Fate,
Fears in the best, hopes in the worser state;
Heaven forbid that, as of old, Time ever
Flourish'd in Spring, so contrary, now never:
That mighty breath which blew foul Winter hither,
Can eas'ly puffe it to a fairer weather.
VVhy dost despair then, Franck, Aeolus has
A Zephyrus as well as Boreas.

'Tis a false Sequel, Soloecisme, 'gainst those
Precepts by fortune giv'n us, to suppose
That cause it is now ill, 't will ere be so;
Apollo doth not always bend his Bow;
But oft uncrowned of his Beams divine,
VVith his soft harp awakes the sleeping Nine.

In strictest things magnanimous appear,
Greater in hope, howere thy fate, then fear:
Draw all your Sails in quickly, though no storm
Threaten your ruine with a sad alarm;
For tell me how they differ, tell me pray,
A cloudy tempest, and a too fair day.

http://name.umdl.umich.edu/A49294.0001.001
PDF版を参照して不明箇所を修正。

*****
ホラティウスのオード2.10の翻案。
スタンザ1は4.2から。

2.10については、次のページも参照のこと。
Sidney (tr.), Horace, Ode 2.10

フランシス(フランク)は弟。後にニュー・ヨーク総督となった。
内乱・共和国期の王党派兄弟だから、逆境・拘束(投獄)と
いう話になっている。(リチャードもフランシスも投獄の経験あり。)

冒頭の中庸あるいは事なかれ主義的な内容と、
平常心・不屈の精神を説く結論部とのずれ具合が
この詩のいいところ。これらがホラティウス以来の教訓の
枠組みにぎりぎり収まっているというか、収まりきって
いないというか。

*****
1行目のunhandsomelyは17世紀の段階から
handsomelyと修正されてきたが、意味の上でも、
リズムの上でもun-のはず。呼びかけのFrank +
弱強五歩格の10音節となっている。

*****
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Herrick, "A Paranaeticall"

ロバート・へリック
「アドバイスの詩--友人ジョン・ウィークスに--」

生きる、とはどういうこと? 眠りをふりほどき、
太陽が顔を出したらすぐに起きること?
真昼まで牛や驢馬(ろば)をこき使って
働き、楽しいはずの日々を無駄にすること?
ユピテルが人間にもそれなりの楽しみをくれて、
不幸を和らげてくれているというのに?
違う。生きているといえるのは、搾(しぼ)りとらなくても
大地から油がとれるような、そんなとき。
畑が君のためにちゃんと穀物をつくってくれるとき。
ほんの少しだけ耕さないといけないかもしれないけど。
心や夫婦関係が
心配と恐れで押しつぶされていないとき。
まるで新婚のときのように、感じのいい奥さんと
はぁはぁいいながら一緒に寝ているとき。
生きているといえるのは、まさにそんなとき。貸し与えられた
すべての時間を楽しく大切に過ごしているとき。
だから、運命に許されているあいだは自由に生きよう。
君をつつむ空気のように自由に。
王様のように冠をかぶって、汗かく仕事は
召使いに任せよう。納屋が麦穂で
いっぱいになるまで働かせよう。
時は川のように流れ、
ぼくらもいっしょに流される。
過ぎ去った時は呼び戻せない。
枯れた薔薇はよみがえらない。
友よ、ぼくらも同じこと。朝露のように、
とけた霜のように、一度消えてしまったら。
だから、生きることを楽しもう。楽しむべきなんだ。
鉄の時代を黄金時代のように生きるんだ。
宴(うたげ)をしよう。浮かれて騒ごう。歌おう。遊ぼう。
日々、ただ過ごすだけじゃなく、生きるんだ。
心配ごとに覆われているなんて、
生きているとはいえない。ただそこにいるってだけだ。
ただ七年過ごすことが生きるということじゃない。
その半分の三年半を幸せに生きるほうがずっといい。
だから、ぼくらはそうしよう。そして、
砂時計の砂が落ちたら、ここから去っていこう。
二人一緒になって、もう戻ってこれない
骨壺のなかへ。

*****
Robert Herrick
"A Paranaeticall, or Advisive Verse,
to His Friend, M. John Wicks"

IS this a life, to break thy sleep,
To rise as soon as day doth peep?
To tire thy patient ox or ass
By noon, and let thy good days pass,
Not knowing this, that Jove decrees
Some mirth, t' adulce man's miseries?
No; 'tis a life to have thine oil
Without extortion from thy soil;
Thy faithful fields to yield thee grain,
Although with some, yet little, pain;
To have thy mind, and nuptial bed,
With fears and cares uncumbered;
A pleasing wife, that by thy side
Lies softly panting like a bride.
This is to live, and to endear
Those minutes Time has lent us here.
Then, while fates suffer, live thou free
As is that air that circles thee,
And crown thy temples too, and let
Thy servant, not thy own self, sweat,
To strut thy barns with sheaves of wheat.
Time steals away like to a stream,
And we glide hence away with them.
No sound recalls the hours once fled,
Or roses, being withered;
Nor us, my friend, when we are lost,
Like to a dew, or melted frost.
Then live we mirthful while we should,
And turn the iron age to gold.
Let's feast, and frolic, sing and play,
And thus less last than live our day.
Whose life with care is overcast,
That man's not said to live, but last;
Nor is't a life, seven years to tell,
But for to live that half seven well;
And that we'll do, as men who know,
Some few sands spent, we hence must go,
Both to be blended in the urn
From whence there's never a return.

http://www.luminarium.org/sevenlit/herrick/paranaetical.htm

*****
Paranaeticall:
parænetic, parenetic

*****
マルティアリス、エピグラム 8.77, 10.47
ホラティウス、オード 2.3, 2.14
オウィディウス『恋の技法』3.61-2, 3.64-7
セネカ『生の短さについて』7.10
セネカ『道徳書簡』77.20

などの古典の翻案 + ヘリック流の詩的フレーズ。
「君をつつむ空気のように自由に」……。

*****
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Jonson, "Why I Write Not of Love"

ベン・ジョンソン
「わたしが愛について書かない理由」

なにか〈愛〉の神のことを語ろう、
わたしの詩のなかに彼を閉じこめよう、としたとき、
彼はそれに感づいて言った。やめてよ、
詩人なんかにつかまると思ってるの?
前にぼくのママとマルスを
網でつかまえたでしょ。あれでもういいじゃん?
ぼくには羽があるんだし?
こう言って彼は飛んで逃げていき、それ以来、
彼はどうやってもわたしの詩のなかに
つかまえられなくなった。そういうことなんだ。
そんなことがあってから、わたしには熱い詩が書けなくなった。
〈愛〉はどこかに行ってしまい、わたしも老いてしまった。

*****
Ben Jonson
"Why I Write Not of Love"

SOME act of LOVE'S bound to rehearse,
I thought to bind him in my verse:
Which when he felt, Away, quoth he,
Can poets hope to fetter me?
It is enough, they once did get
Mars and my mother, in their net:
I wear not these my wings in vain.
With which he fled me; and again,
Into my rhymes could ne'er be got
By any art: then wonder not,
That since, my numbers are so cold,
When Love is fled, and I grow cold.

http://www.luminarium.org/editions/forest.htm

*****
ジョンソンは恋愛ソネットを書かない。曰く、
「ペトラルカなんか呪ってやる。詩をソネットに
閉じこめやがって。ソネットは暴君の拷問ベッド
みたいなもんだ、背が低すぎれば無理やり引きのばし、
高すぎれば足を切る、ってな。」
(ウィリアム・ドラモンドの回想録より)

He cursed Petrarch for redacting Verses
into Sonnets, which he said was like that
Tyrant's Bed, where some who were too short
were racked, others too long cut short. . . .
(Heads of a Conversation betwixt the famous Poet
Ben Johnson and William Drummond, January, 1619)

http://spenserians.cath.vt.edu/TextRecord.php?textsid=33210

*****
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From Jonson, Poetaster

ベン・ジョンソン
「へぼ詩人」より

ホラティウス:
おまえは馬鹿だな、護民官。正しい者はなにも恐れない。
悪意ある中傷と、
大きな耳をした暴君と、
歪められたわけのわからない法と、
真っ赤に血走った目をした権力が、
寄ってたかって彼の命を奪いにきても、
彼の潔白が鎧のように彼を守る。

*****
Ben Jonson
From Poetaster

Hor.
A just man cannot fear, thou foolish tribune;
Not, though the malice of traducing tongues,
The open vastness of a tyrant's ear,
The senseless rigour of the wrested laws,
Or the red eyes of strain'd authority,
Should, in a point, meet all to take his life:
His innocence is armour 'gainst all these.

http://www.gutenberg.org/ebooks/5166

*****
Cf. Horace, Ode 3.3

The man of firm and righteous will,
No rabble, clamorous for the wrong,
No tyrant's brow, whose frown may kill,
Can shake the strength that makes him strong:
Not winds, that chafe the sea they sway,
Nor Jove's right hand, with lightning red:
Should Nature's pillar'd frame give way,
That wreck would strike one fearless head.

http://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=
Perseus%3Atext%3A1999.02.0025%3Abook%3D3%3Apoem%3D3

*****
古代から伝わる英雄像の一典型。

*****
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Lovelace, "The Grasshopper"

「キリギリス--気高い友チャールズ・コットン氏に捧げるオード--」

1
おお、君は揺れる。髯のような
からす麦の穂の波の上で、
天から降るおいしい涙に夜毎に
酔いしれて。君は天にも昇らんばかり。

2
大地と空の喜びはすべて君のもの。
足で跳ね、羽で飛べるから。
罌粟(けし)に酔って眠くなったら、
団栗(どんぐり)のベッドに帰ればいい。

3
夜明けに起きれば、太陽が君を出迎え、
その黄金の髪のような光のなかで君は遊ぶ。
君はいつも歌い、楽しみながら、
人と憂鬱な川を楽しませてくれる。

4
でも、ああ! 鎌の季節がくる! 黄金の穂は刈られてしまう。
ケレスとバッコスも、おやすみ、といって行ってしまう。
尖った霜の指が君の花をすべて摘んでしまった。
鎌を逃れても、風が根こそぎもっていく。

5
緑色のお馬鹿さん! 緑色のまま凍ってしまうなんて! 君の
楽しげな日々は、君がのっていた草の葉とともに枯れてしまった。
だからぼくらは、冬と雨の日のために蓄えておこう。
冬の雨の洪水をあふれるワインで押し返そう。

6
チャールズ! 君は最高の人間、最高の友だ! 二人でいれば、
ぼくらの心はいつも真の夏。
この寒い季節と凍りつく運命がとけるほど
あたたかく休める。

7
ぼくらの心の炉では聖なる炎が消えることなく燃えている、
まるでウェスタに守られているかのようだ。北風だって
霜につつまれた羽を広げ、とけながら飛んで逃げていく。
エトナ山のようにぼくらの心が熱いから。

8
死にそうな〈十二月〉は雨に濡れて泣きながらやってくる、
王権を奪われて。
でも、いにしえのギリシャの詩とワインを浴びせてあげれば、
こう叫ぶ--王位回復だ!

9
澄んだ金星の光のように、ぼくらの部屋の蝋燭(ろうそく)は
〈夜〉の悪霊を鞭(むち)で追い出す。
この老婆から暗いマントを奪い、
そこに永遠の昼を突きさす。

10
こうしてぼくらは、誘惑のない王たちよりも豊かに生きる、
なにも求めず、なにも必要とせず。
たとえ海に浮かぶすべてを支配しようとも、自分で
いられなければ貧しいのと同じ。

*****
"The Grass-hopper: To my Noble Friend, Mr. CHARLES COTTON; Ode"

I
Oh thou that swing'st upon the waving haire
Of some well-filled Oaten Beard,
Drunke ev'ry night with a Delicious teare
Dropt thee from Heav'n, where now th'art reard.

II
The Joyes of Earth and Ayre are thine intire,
That with thy feet and wings dost hop and flye;
And when thy Poppy workes thou dost retire
To thy Carv'd Acorn-bed to lye.

III
Up with the day, the Sun thou welcomst then,
Sportst in the guilt-plats of his Beames,
And all these merry dayes mak'st merry men,
Thy selfe, and Melancholy streames.

IV
But ah the Sickle! Golden Eares are Cropt;
Ceres and Bacchus bid good-night;
Sharpe frosty fingers all your Flowr's have topt,
And what sithes spar'd, Winds shave off quite.

V
Poore verdant foole! and now green Ice, thy Joys
Large and as lasting, as thy Peirch of Grasse,
Bid us lay in 'gainst Winter, Raine, and poize
Their flouds, with an o'erflowing glasse.

VI
Thou best of Men and Friends! We will create
A Genuine Summer in each others breast;
And spite of this cold Time and frosen Fate
Thaw us a warme seate to our rest.

VII
Our sacred harthes shall burne eternally
As Vestall Flames, the North-wind, he
Shall strike his frost-stretch'd Winges, dissolve and flye
This Ætna in Epitome.

VIII
Dropping December shall come weeping in,
Bewayle th' usurping of his Raigne;
But when in show'rs of old Greeke we beginne
Shall crie, he hath his Crowne againe!

IX
Night as cleare Hesper shall our Tapers whip
From the light Casements, where we play,
And the darke Hagge from her black mantle strip,
And sticke there everlasting Day.

X
Thus richer then untempted Kings are we,
That asking nothing, nothing need:
Though Lord of all what Seas imbrace; yet he
That wants himselfe, is poore indeed.

http://www.luminarium.org/sevenlit/lovelace/grasshopper.htm
一部修正。

*****
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Carew, "The Spring"

トマス・ケアリ
「春」

冬が去り、大地が着ていた
白雪のコートはとけて消える。もう霜が
草を砂糖づけにすることもなく、凍ったクリームを
銀の湖や水晶の川に投げかけることもない。
あたたかい太陽が麻痺していた大地をとかして
やわらかくする。死んでいた神の鳥の燕も
生まれ変わり、木の穴のなかで寝ぼけていた
郭公(かっこう)や丸花蜂も目をさます。
ちゅんちゅん鳴く合唱団が率いる
凱旋行進のなか、若さあふれる春がやってくる。
谷も丘も森もきれいな服を着て、
ずっと待っていた〈五月〉を歓迎している。
みんなほほえんでいる……でも、ぼくの恋はうつむいている。
熱い真昼の太陽でも
とかせない。あの人の心を包んでいる凍った
大理石はとかせない。だからあの人はかたくなで冷たい。
このあいだまでは飛ぶように小屋に逃げ帰ってきていた
牛たちも、今では野原でのんびり
寝そべっている。さっきまで暖炉のそばで
イチャイチャしていたのに、今、アミンタスと
クロリスは涼しい楓の木陰で
寝ている。すべてのものがみな
春にリズムをあわせていて、あの人の目も
六月のように美しい。でも、心だけはまだ一月。

*****
Thomas Carew
"The Spring"

NOW that the winter's gone, the earth hath lost
Her snow-white robes; and now no more the frost
Candies the grass, or casts an icy cream
Upon the silver lake or crystal stream :
But the warm sun thaws the benumbed earth,
And makes it tender; gives a sacred birth
To the dead swallow; wakes in hollow tree
The drowsy cuckoo and the humble-bee.
Now do a choir of chirping minstrels bring,
In triumph to the world, the youthful spring:
The valleys, hills, and woods in rich array
Welcome the coming of the long'd-for May.
Now all things smile: only my love doth lower,
Nor hath the scalding noon-day sun the power
To melt that marble ice, which still doth hold
Her heart congeal'd, and makes her pity cold.
The ox, which lately did for shelter fly
Into the stall, doth now securely lie
In open fields; and love no more is made
By the fire-side, but in the cooler shade
Amyntas now doth with his Chloris sleep
Under a sycamore, and all things keep
Time with the season: only she doth carry
June in her eyes, in her heart January.

http://www.luminarium.org/sevenlit/carew/spring.htm

*****
ホラティウスのオード1巻4番および9番と、ロンサールの『恋愛詩集』
2巻38番("Vous mesprisez nature")をあわせて翻案した作品。

ホラティウスの1.4は、ダウスンの「人生は短いから……」
の下敷きになっている作品。
Dowson, "Vitae summa brevis. . . . "

1.9については、次を参照。
Fanshawe (tr.), Horace, Ode I.9
Dryden (tr.), Horace, Ode I.9

ロンサールの詩は、1841年の選集では「マリーへの恋の歌」6番
https://books.google.co.jp/books?id=0yM6AAAAcAAJ

その他、Martindale and Hopkins, eds., Horace Made New
pp. 68-69に少し解説あり。

*****
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