2014年
イギリス
95分
アクション/犯罪
劇場未公開
監督:
サシャ・ベネット
脚本:
サシャ・ベネット
出演:
イアン・オギルビー
アリソン・ドゥーディ
スティーヴン・バーコフ
ジェームズ・コスモ
リセット・アンソニー
<ストーリー>
かつて、ギャングとして名を轟かせていたリッチーとチャーリーの兄弟。ある日、若者ギャングに女性がレイプされているところをチャーリーが助けるが、返り討ちに遭い…。
"「皆殺しの流儀」予告" を YouTube で見る
-感想-
予告編観た限りだと『龍三と七人の子分たち』からコメディ要素を抜いたシリアス版っていう感じがして面白そうだと思いレンタル。
裏家業から足を洗った元ギャン爺4人が、我が物顔で住民を脅かしている若者ギャング集団に復讐という名の制裁を与える内容は『龍三と七人の子分たち』の内容と少し被っており、強ち観る前の予想に間違いは無かった。
俺は怖いもの知らずだ!みたいな爺に捕まっても悪びれた様子も見せない若者ギャングに対して「ママ~、ママ~!と言わせてやるぜ」と意気込む爺4人衆。
縛って、逆さに吊るして拷問を与え、リーダーの居場所を吐かせようとする、その非情な遣り取りには痛い目に遭わせて泣き面見せてくれと屑がギャーギャー叫ぶ姿にウッキウキな気分が生まれてくるのは確かなのだが、どうにも直接的な痛みを与える描写が極端に少なく、しかも「ママ~!」と言わせる前に「おら!殺せよ!殺してみろよ爺ども!!」と威勢が良い状態のままで制裁を終えてしまうので期待する程のスカッとした爽快さが味わえないのが自分的には心残り。
事の発端となる殺人事件を捜査している女性刑事の娘が実はレイプされていた女の子本人で、この女性刑事と娘、そしてギャングに殺された兄の弟リッチーの間に何かしらの親密な関係性が生まれてくるのかと思いきやそうでもなく、普通に「娘を救ってくれてありがとう」と礼を言われて終わり。
主軸となる3人なのだから、もうちょっと一つのエピソードとして暖か味を残す様な演出が出来なかったのかねぇ。
結局リーダーの居場所をザコメンの口からは聞けなかったので、病院へと誘い出してそこでドンパチ始めるのは良いんだけれども、恨みを一番に抱いていたリーダーに直接手を下すのはリッチーじゃないてのも、そんなんでエエのかいと、後半になるにつれて展開がいい加減というか大雑把で尻つぼみになっていくのがイマイチ気に入らなかった。
年寄りだと思って馬鹿にすると痛い目に遭うぞ、といったプロットそのものには非常に惹かれるし、実際に中盤までは結構ワクワクしながら楽しく観れてただけに、この後半の足早に収束させようとした事で急激に話が失速していく様を観ていると監督の力量が少々足りなかったのが大きく影響してしまったか。
拷問シーンもラストの撃ち合いもそうだが、強烈なバイオレンス描写がほぼ無いに等しいのにも不満点を大きくは感じる。
“皆殺し”にしていない所も含めて。
ただ、元ギャンVS現ギャンの抗争映画としては飛び抜ける程の殺戮的な描写の凄味は無かったが、爺の4人の渋味は十分に味わえる。
クールな爺が大好き!そんな爺フェチな女子はもしかしたら惚れるわ~♪と立ち振る舞いを中心に鑑賞すると楽しめるかもしれない。
評価:★★★
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レンタル開始日:2016-02-03
メーカー:アット エンタテインメント