銀幕大帝α

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バケモノの子

2016年02月28日 15時13分00秒 | アニメ(国内)
The Boy and The Beast
2015年
日本
118分
ファンタジー/青春/アドベンチャー
劇場公開(2015/07/11)




監督:
細田守
『おおかみこどもの雨と雪』
企画:
スタジオ地図
制作:
スタジオ地図
原作:
細田守
脚本:
細田守
主題歌:
Mr.Children『Starting Over』
声の出演:
役所広司熊徹
宮崎あおい九太(少年期)
染谷将太九太(青年期)
広瀬すず
山路和弘猪王山
宮野真守一郎彦(青年期)
山口勝平二郎丸(青年期)
長塚圭史九太の父
麻生久美子九太の母
黒木華一郎彦(少年期)
諸星すみれチコ
大野百花二郎丸(少年期)
津川雅彦宗師
リリー・フランキー百秋坊
大泉洋多々良



<ストーリー>
ある日、バケモノ界に迷い込んだ人間界の少年はバケモノの熊徹と出会う。その偶然の出会いが、想像を超えた冒険の始まりだった。

キミとなら、強くなれる。

-感想-


キュキュキューて鳴く正体性別不明生物チコたん。
凄く人懐っこいし、九太が闇を全部吸収しようとした時も「メヲサマシテ」みたいな感じで我に返させたりと猛烈に愛くるしい癒し系キャラ。


人間界で九太に勉強を教える才女・楓たん。
人一倍正義感と責任感が強く、自分なりに九太の力になろうと行動を共にしてくれる。
“クジラ”が襲ってきた時には九太から「逃げろ!」と言われても決して逃げ出さず、逆に九太の手を握り懸命に元気付けた勇気すらも持ち合わせている可愛いけれど、可愛いだけじゃない九太にとっては絶対的に必要不可欠な心に温か味と元気を与えてくれる大切な存在。
楓たんとの出会いが無かったら九太は前向きに生き様と決意する青年として成長しなかったかもしれない。

家出して路頭に迷っていた九太(本名は蓮)を弟子として拾い、親代わりとなって逞しく育ててくれた熊徹、百秋坊や多々良といった適切なアドバイスを与えてくれた仲間。
孤独に苦しんでいた九太が、心の闇を徐々に消していきながら、一人前の大人になっていく成長物語でもある。

後半では同じくバケモノの子として育てられた自分を人間として自覚していない一郎彦が闇を解き放ち、尊敬していた父親(猪王山)が途轍もない力を九太の応援によって発揮した熊徹との戦いによって敗れた事で「たかが人間如きに!!」と怒りからくる恨みで、場所を人間界へと移し九太に襲い掛かる。
繰り出されるサイキックバトルはまるで『AKIRA』を観ているかのような派手さ。
そしてスタジオ地図製作らしいアート的な美しさ、怖さをアニメ画の中からでも存分に堪能させてくれる。

圧倒的な闇のパワーに押し潰され絶体絶命に陥る九太。
その時、九太を救ったのは誰でもない、これまで不器用だけど愛情を一杯に注ぎ込んで成長を見守り続けてくれた熊徹だった。

お前にもあるだろう、胸の中の剣が!

人は独りだと不安に苛まれてしまう。
そんな時は、じっくりと周りを見渡して欲しい。
大丈夫、キミは決して独りじゃない。
頼れる人間が近くに居る事を忘れてはいけない。
焦らずに見つける事が大切、きっと誰かが傍に居てくれているはずだから。

支え合う仲間、姿を亡くしても見守ってくれる親、手を差し伸べてくれる友人。
孤独は人を駄目にしてしまう。
強く生きていく為には誰かしらの協力を仰ぐべきではないだろうか、そんなメッセージがこの作品からは溢れ出していたように感じられた。
ちょいちょい涙腺を緩ませてくれる素晴らしき冒険ファンタジー・アニメーション。
素敵な作品をありがとう、細田守監督。

アニメだとタレントが声優しても殆ど違和感がない。
相性が良いのか、いややっぱり適当に配役しているのではなく、起用するに当たってスタッフは厳密な選考をしているに違いない。
最悪なタレント吹き替えばかりしている某アメコミ映画の関係者には、どれだけ声は大事なのかを本作の関係者の爪の垢を煎じて飲ませれば目を覚ますんじゃないかね。

評価:★★★★★
16/02/28DVD鑑賞(新作)
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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ふじき78)
2016-02-28 21:16:59
楓たんはとてもいい子です。でもあの年になったらもっとアレとかソレとか間違えた交際方法とかあるだろ、おまいら。と思わなくもないです。
返信する
役所さん! (そよ)
2016-02-29 00:13:46
熊徹、ぴったし合ってましたね
本当に上手い
やっぱ演技力がある俳優さん達が声を出すから良いのでしょうか
感情が溢れてましたよね

楓たん
この子の存在は重要ですね
安心感につながる。。。
久太と楓 2人は手を取り合って人生を歩んでいくのでしょ~ね
そんな未来も見えました
返信する
Unknown (タケヤ)
2016-02-29 22:53:38
素敵な作品でしたね。

あの時期に観た作品の中でも群を抜いて
いたと思います。
(本音は)
満点を付けたいんですけど僕は
(自分自身の気持ちが変わりやすい為)
長い時間が経っても色褪せない作品のみ
点数を変えてるんです。

だから10点も初鑑賞時にはほぼ100%
付けないようにしてます。

でも今思えば10点に近いかな?
どうしようかな~(笑)
返信する
>ふじき78さんへ (ヒロ之)
2016-03-01 20:39:26
こんばんは!
コメントありがとうございます。
不純異性行為ってやつですか(笑)
確かにあの年頃ではそういうのはあっても良さそうですけど、九太にはまるでそういうの興味なさそう(笑)。
返信する
>そよさんへ (ヒロ之)
2016-03-01 20:43:39
こんばんは!
コメントありがとうございます

声優皆、良かったですよね!
凄く聞き易かったですし、キャラクターに合っているなぁと感心しました

楓たんとの出会いが九太の人生を大きくは変えましたよね。
2人の仲も微笑ましくて、ちょっと嫉妬しましたよ笑
間違いなくこれからも手を取り合いながら前に一緒に進んで行くのでしょうね
返信する
>タケヤさんへ (ヒロ之)
2016-03-01 20:50:41
こんばんは!
コメントありがとうございます。

これは凄く良かったですよ。
なんかもう悪い部分が私には見当たらなかったです。

なるほど、タケヤさんはタケヤさんなりに点数を付ける事に拘りがあるのですね。
でも9点でしたから、ほぼ満点と言っても良いんじゃないでしょうか?
私は観終わった時の感情をそのまま評価にぶつけているので、本作は文句なしに「満点だ!」でしたねぇ。
返信する
こんにちは (maki)
2016-03-19 10:26:47
声の違和感がなかったのは、
私も評価できる所だと思います
熊鉄と九太の二人それぞれがお互いを補っているような師弟関係、好きですので、後半の「おまえの胸の中の剣~」がうるっときてしまいました
返信する
>makiさんへ (ヒロ之)
2016-03-19 20:27:29
こんばんは!
コメント&TBありがとうございます。
アニメだと何故かタレント起用でも上手く映像に馴染んでくるんですよねぇ。
それだけ製作サイドの起用方法がきちんと整っているからなのかもしれません。
某実写は絶対適当ですわ。
この作品は部分的に胸に響いてくる良さがありました。
返信する
こんばんわ。 ()
2016-03-29 22:29:39
まだ、観てないですが、声優とか、普段とは違う演技になって、良さそうですね。

御大が配役とかだと、死ににくいとか、それでは、ビッグネーム揃いの本作では、誰も死なないのでしょうかね。

それだと、剣の修行と戦いが、テーマらしく本作が成り立たないような。そんな心配はしていませんが…。
返信する
>隆さんへ (ヒロ之)
2016-03-30 12:23:30
こんにちは!
コメントありがとうございます。
タレントでの声でしたが、それぞれがキャラクターに合っていて良かったですよ。

誰が死ぬか、死なないのかは観てのお楽しみという事で。
結構話の広がりがあり、心の不安定な部分や、これからどう生きていくかといった葛藤する部分もきちんと描かれていますので、個人的にはお勧めです。
返信する

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