馬の舌骨は結構複雑で不思議な形をしているのだが、はっきり認識している人は少ないのではないだろうか。
外から触ることもできないし、トラブルを起こすこともあまりないし、解剖しても取り出して観ることはまずない。
せいぜい喉嚢を内視鏡検査すると、中央に茎状舌骨があり、内側と外側の嚢を分けているのを観る程度だ。
だいたいどこが骨の本体かわからない。
舌骨体と呼ばれるのは2.の底舌骨。
短い部分だ。
舌の中へ突き出しているのは3.の舌突起なのだが、実はこの馬の舌突起が家畜の中で一番大きく、牛にはちょこっとあるが、人にも他の家畜では「舌」突起はない。舌骨なのに・・・・
4.は甲状軟骨へと伸びている甲状舌骨。
5.は角舌骨。底舌骨と関節し、反対側は上舌骨と関節している。
7.は茎状舌骨。上舌骨から側頭骨へとつながる一番大きく長い部分。
8.鼓室舌骨。側頭骨鼓室の茎状突起とつながる軟骨。
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図は「骨のしくみ・はたらき事典」(西東社)より。
ずいぶんシンプル。
この動物と人の舌骨の発達の差は、動物と人の喉や舌の構造や機能の差と関係するのかもしれない。
赤シートが付いていて、暗記にも使える。
ちょっと惜しい間違いがあったりするのだけど・・・(右)
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そういうと、学生の頃、馬の骨をスケッチさせられて、骨と各部位の名前を覚えるのが解剖の授業だった。
しかし、舌骨はなかったと思う。
骨標本にしても、壊れちゃうんだろうな。
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送っていただいたメートルとフィートの両方が目盛られたメジャー。
測るものや、人や、業界によって、両方が使われている国では必要なのだろう。
インチとフィートって12進法だったのね。
知らなかったというか、忘れていたというか、使うことがなかったというか。
自分の身長くらいフィートとインチで言えた方が良いのだろうか。
・・・しかし、中途半端な単位だな・・・・・・
舌骨ってそうですよね。馬の獣医さんでも全像を見たこともない、触ったこともない、スケッチしたこともないというのがほとんどではないでしょうか。折らずに丸ごと取り出すことができるのかどうかを私も知りません。
フィートとインチも日本人にはなじみがないですよね!私はこれは世界がメートル法に歩み寄るべきだと思います。
喉嚢の内視鏡像で、舌骨が図示されていたとき少しアセりました、こんな骨あったっけと・・(下顎骨の突起かな~、やっぱりまじめに解剖やっていなかったからーー;とか)
でも、わたしのときも馬の骨を描く実習がありましたが、その標本にも舌骨は無かったように思います。。
「解剖男」で、サイの耳管の解剖のとき、舌骨がでてきて、あー大事な骨なのね、と初めて思いました(サイに喉嚢はないそうです!)
フィートとインチが12進法とは知りませんでした、換算のとき根本的に間違いそうですね。。