馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

つながってる? 後膝の関節

2011-05-29 | 馬臨床解剖学

馬の後膝の関節は3つの関節腔からできている。

大腿膝蓋関節外側大腿脛骨関節内側大腿脛骨関節である。

大腿膝蓋関節内側大腿脛骨関節は60-65%の馬でつながっている。

しかし、この交通は信頼できるものではなく、わずかな圧で破れたり、炎症があると破れたり、つまったりするようだ。

大腿膝蓋関節外側大腿脛骨関節がつながっていることは希で、大腿脛骨関節の内側外側はつながっていないとされている。

だから、関節腔の局所麻酔をするときなどは、それぞれの関節腔に局所麻酔薬を注射しなければならない。

(Lameness in Horses 5th ed 参照)

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P3250092_2 きのうは、9:00 1歳馬の飛節の関節腔内注射。

10:00 2歳馬の胃内視鏡検査。

11:00 当歳馬の後膝関節の細菌性関節炎の関節洗浄。

感染は外側大腿脛骨関節に限局されているようだった。

(右写真は別症例)

12:00 2歳馬の腹膜炎。

血液検査をこなして、

2:00 2歳馬の喉頭形成・声嚢声帯切除 Tieback&Ventriculocordectomy 。

4:00 繁殖雌馬の膀胱破裂。

がタイムスケジュールだったが、生き物は機械ではなく、解剖構造さえ個体差があり、ましてや異常事態である病気や障害は千差万別で、その治療は予定通りにはいかず、臨機応変の処置が必要とされる。

やれやれ。


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