研修2日目のキャスト固定。
ハーフリムキャストを、中手骨と指骨が直線状になるように、蹄先まで覆うように巻くことをポイントにした。
が、どうもキャストの硬化が悪かった。
おそらく、水の中でよく揉み解さなかったのが原因だろうと思う。
キャストの取り扱い説明書には、水をあまり搾りすぎると速く固まるが発熱が強すぎる。と書いてある。
しかし、立位の馬の肢を持ち上げて巻く場合は、水中でしっかり揉み解し、しっかり搾って速く硬化させた方が良い。
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翌日は、生産地の急性腹症の手術がどのように増加し、どのように治癒率が向上してきたかを講義した。
発症後、早くに来院し、早くに手術することで救命率が向上する。
そのことでまた早くに来院し、開腹手術する決断できるようになる。
その鍵は初診を行う獣医師が担っていること。
を知っていただきたかった。
生産地のように馬の密度が高くないところでは、それぞれの獣医療の事情もあるが、
放っておけばもがき苦しみながら死んで行くしかない馬を、1頭でも助けるところから始まるのだと思う。
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開腹手術が長引いたので、昼食抜きでダイナミックラリンゴスコープ?(運動中に喉頭を内視できるヴィデオスコープ)のデモンストレーション。
3時にカレーライスをかき込んでから、運動中の喉の動画を観せてもらった。
その後、喉の異常の診断と治療の講義をして、Tieback(片麻痺の治療としての喉頭形成術)のデモ。
どういう手術で、どういう効果があり、どういう問題があり、予後はどうか、ということは、実際には手術を行わない獣医さん達にも知っておいてもらいたい。
「喉鳴り?じゃあ手術。」というほど簡単には行かないし、
「喉鳴り?手術しても治らない」というわけでもない。
トレッドミルより安全に運動中の喉の様子を検査できる機器は、今まで診断できなかった異常を診断でき、今まで治せなかった症例を治せるようになるひとつの手段になるだろう。
(つづく)
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