馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

どさんこトレッキング

2011-08-06 | 日常

休み明け、午前も午後も関節鏡手術の予定が入っていたのだが、朝、繁殖雌馬の疝痛の連絡。

予定していた手術は延期してもらって、結腸捻転の手術をする。

午後は予定通り1歳馬の第一趾骨翼の捻除骨折の関節鏡手術。

OCD(離断性骨軟骨症)だという獣医師がいるが、違うだろう。

種子骨靭帯に引っ張られて、引き剥がされるように骨折するのだ。

                     //////

Dsc_0718鶴居どさんこ牧場はおしゃれでりっぱな門構えだった。

ちょっと、「どさんこ」のイメージとはミスマッチな気さえする;笑。

でも、営業だからね。大事なことだ。

トレッキングに参加した人たちの半数以上はセンターハウスに泊まっていたようだった。

Dsc_0719前日に問い合わせたところ、1日コースは満杯だったので、2時間コースをお願いした。

どさんこ君たちは馬装してつながれている。

乗馬経験がない人も大丈夫。

前を行く馬と後ろの馬をつないでくれる。

いつもは前の馬の尾と、後ろの馬の頭絡をつなぐようだが、アブがいるときは尻尾ではつながないのだそうだ。

P8051284放牧地の端を抜けて進む。

4頭は、ばあちゃん、娘、孫?だとのこと。

ばあちゃんは30歳。

丈夫なものだ。

4頭のうち、3頭は側対歩。

私はどさんこに乗るのは初めてだった。P8051287_2

以外に違和感はないし、速歩でも楽だった。

もっと走らせてみたかったがそうもいかない。

林の中を抜けていく。

ガイドさんがずっとどさんこのことや、北海道の自然のことなどを解説してくれる。

P8051291_3わらび畑のような草原へ入る。

こんなにワラビが生えているのでは、ワラビ中毒などという病気があったのも理解できる。

2時間コースは、この草原でUターンして戻る。

5時間コースの人馬はさらに釧路湿原の方へ。

初心者がいきなり5時間も馬にまたがっていたら次の日は歩けないほどの筋肉痛だと思うな。

P8051301_2とても楽しい時間だった。

北海道で選ばれて残ってきた在来種が、

特有の飼いかたで繁殖もされながら、

ちゃんと職場を得て、多くの人に喜ばれている。

素晴らしいことだ。


10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
もしかして白ゴム長の方はhig先生でいらっしゃいま... (遠めがね)
2011-08-07 04:52:37
もしかして白ゴム長の方はhig先生でいらっしゃいますか。

太目の道産子で乗り心地よさそうです。 14hhあるかどうか。

私もいつか道産子に乗ってみたいです。 気質がよく賢いと聞きました。

MADE IN JAPAN は何もかもが優秀ですね。
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>遠めがねさん (hig)
2011-08-07 07:20:55
>遠めがねさん
 白ゴム長はガイドさんです。ウマ科学会誌に登場しておられて、この牧場を訪ねてみたくなりました。

 私もどさんこ初体験でしたが、好い感じでしたよ。大きくもなく、瞬発力もなく、しかし大人しく粘り強く、でも頑固。日本人っぽい馬かもしれません。
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 hig先生はお休みの日も「おんまさん」なのですね。 (はとぽっけ)
2011-08-07 08:09:02
 hig先生はお休みの日も「おんまさん」なのですね。
 おはようございます。いいお天気です。
 
 とある雪の朝、雪原を駆けてくるどさんこたちの夢で目が覚めたことがあります。
 その日は運よく、ガソリンも食べ物にも購入することができ、ほっと一息できる日となりました。
 寝しなに、「もう馬で行くしかないか?!」などとちょっと自嘲ぎみに不謹慎なことを考えていたせいなのですが。てへっ。
 
 はとぽっけも、またいつかどさんこに乗せてもらってお散歩したいです。夢でも非常時でもないとき。(笑)
 そんな気持ちにはもうられないだろうと思っていましたが、そんなふうに思えるようになったのもhig先生のおかげなのです。ありがとうございました。
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今年の 「馬探しツアー」の動画を視てみました。  (ナノ花。)
2011-08-07 09:34:31
今年の 「馬探しツアー」の動画を視てみました。 

パァー!パァー!、パァー!パァー!の掛け声に応じて 山奥から どさんこ、どさんこ、とたくさんの馬が現われてきます。 壮観です。  


さて、DOSANKOの動画を視た外国人のコメントは?  こんな感じです。

『わーぉ、こんな歩様ができる馬は知らないょ~』
『素ん晴らしい ポニーたちだぁ!』
『可愛いポニーねぇ!』             
     
私もいつか現物の道産子を観にいきたいものです。
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hig先生こんにちは。 (kinako)
2011-08-07 12:39:24
hig先生こんにちは。

 30才で現役!ほんとうに丈夫ですね(感心!)
こちらのとある道産子クンは、年寄りにもかかわらず少々お行儀がわるく、馬房掃除中にフォークの柄を噛まれて真剣白刃取り状態になったという女子の話を聞きました・・・
(押し合いながら「時代劇か!」と思ったそうです…)
でもかわいがられています(…ほんとうです^^;)

 私も里帰りなどしてきます(いつも休みなのですけど^^;)
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>はとぽっけさん (hig)
2011-08-07 19:19:53
>はとぽっけさん
 ぜひぜひ、いつかどさんこにまたがってみてください。冬もトレッキングしているそうです。
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>ナノ花。さん (hig)
2011-08-07 19:22:25
>ナノ花。さん
 ポニー。になってしまうんでしょうね。しかし、狭い意味でのポニーとは違いますよね。やはり和種なのだと思います。
 保護が必要になる前に、活用したいものです。
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>kinakoさん (hig)
2011-08-07 19:25:30
>kinakoさん
 ここらに飼われていたどさんこも、当て馬が多かったせいか、決しておとなしくありませんでした。伝貧検査の採血でてこずらされることもありました。咬むし、首は太くて力が強いし、静脈はわかりにくいし・・・・
 でも、手をかければ大人しく扱いやすい馬のようです。
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長野の木曽馬も確か側対歩だったような記憶があり... (maimai2)
2011-08-10 21:50:34
長野の木曽馬も確か側対歩だったような記憶があります。
やはり荷役で使われた馬たちはそういった才能?特徴を持つから、使われていたんですね。
うちの子たちも然りですが、、、

ブリティッシュの鞍のせいか、汗をかくとうちの子は(ちょー肥満という事もありますが)、しっかり腹帯をしていても(これはボンレスハム状態!!!!)回ってきてしまいます。
でも回っていても体を起こしていれば、初心者でも落馬しないようでしたね。。。
かなりびっくりしましたが。

すばらしき側対歩???
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>maimai2さん (hig)
2011-08-11 06:40:54
>maimai2さん
 正反動でも楽でしたね。しかし、軽速歩はしにくかったです。慣れの問題なのでしょうけど。
 鞍はウェスタンなのかなとおもっていましたが、ブリティッシュでした。和鞍か裸馬に乗るのが本当かも!?
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