FINER チェックとは、Hully B Stephen 先生が、研究を計画する際に、リサーチクエスチョンがより洗練されたものになるよう研究者が確認すべき評価項目の頭文字を組み合わせてできた造語。
FIRM2NESS チェックとは、福原俊一先生が項目を追加したもの。
Feasible 実現可能性
Interesting 真に興味深く
Relevant 切実な問題
Mesurable 科学的に測定可能な
Modifiable 要因・介入が修正可能な、アウトカムが改善可能な
Novel 独自性があり
Ethical 倫理的で
Structured 構造化された
Specific 具体的・明確な表記を用いて
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最近は(馬臨床獣医学の)英語学術誌は、abstruct の中で、clinical relevant を書くようになっている。
「臨床への関連性」などと苦しい翻訳をすることがあるが、「(臨床上)切実な問題か?」と捉えれば良いわけだ。
科学なので、ぜひ数値化できるデータで議論して証明したい。モニターできる測定値でも良いし、何頭中何頭生存という治癒率でも良い。
独自性・新規性は重要だ。すでに報告されていることは、それより大規模でとか、それより改良した方法でとか、がないと意義がない。
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この本の著者は、さらに項目を追加してPIONEERとした。
Potential 潜在性
Interesting 興味深さ
Original 独創性
Novel 新奇性
Effective 効果の大きさ
Ethical 倫理性
Relevant 切実性
Interesting, Novel, Ethical, Relevant はFINERに含まれている項目だ。
Original 独創性は、FINERではNovel に含まれている。
新しいのはPotential 潜在性だ。可能性と言った方がわかりやすいと思う。
・現行のプラクティスを変えうるか
・次の研究に繋がる根拠 rationale となるか
・これまでなかった全く新しい研究領域を開拓するか
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この7つの評価項目の前に、必ず「誰にとって」が付く。
査読者として必ず意識しなければならないのは、その学術誌の読者だ。
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査読者は、研究意義を評価する際に、1つでも良いから研究の良いところを見つけることを心がける。
査読という作業の性格から、投稿論文の中のあら探しをする作業になりがちだ。
「客観的・教育的・建設的」な査読者であるためには、良いところ、価値を認めながら、査読作業を進めたいものだ。
これは、投稿者の立場からの希望でもあるのだろうな・・・・
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あとはこの本は査読の実践編になる。
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休みの日、ときどき地元の温泉へ朝風呂に行く。
実に爽快。
世はサウナブームらしい。
「整う」。わかるな~
でも、そうしないと書きたくない人が続出しそうですね。
エレガントな論文も、日々泥臭いような地味な作業から生まれることも心して読んでいます。
朝湯はいいですね。プラス朝酒、朝寝はダメですね。
これからはますます寒くなるのでヒートショックには気をつけたいものです。
学術論文や症例報告を書くのは本当にたいへんです。臨床家にとってはどうしてこんな面倒でたいへんなことをやらなければならないのだ、が実感だと思います。
しかし、自分が抱える症例では、既報を探すのです。教科書さえ既報を根拠に書かれています。
朝温泉、いいですよ。けっこう愛好家がいるようです。
だから頭ごなしに否定する者もいるのでしょう。
しかし真には症例を見つけようとするプロファイラーが臨床化としては最悪です。
臨床がビックリマンチョコ状態になってしまいます。
サウナに必要なのは熱源ではなくて整う環境みたいですね。
ととのうという状況が未だ体得できず、長風呂でくっさい汗かいて日ごろの鍛錬不足を反省するしかできません笑
珍しい腫瘍の1例報告なんかはそのたぐいかもしれませんね。
サウナで整うためにはゆとりとリラックスが望ましいようですよ。
そうするとみんなに買わせて自分が持っていないシールをチョコ代で買うようになるんですよ。
顔見ると分かるんですよ。クソガキのままで老けないから。
臨床家に必要なのはキョロちゃんチョコの外装でエンゼルを見分けて引き当てるガンリキですわ。
私にはととのうなんて無理そうですね。
それも見た目でわかるか笑
パドックで勝ち馬を見分けられる眼力は競馬ファンの憧れです。
朝温泉は制限時間があるのが残念です。
本当に整うと、浮遊感、高揚感も感じられるそうです。私はそこまでは。