牛の骨折内固定手術のためのアプローチを説明した文章を書いてくれ、と頼まれている。
プレート固定手術をやってみよう、と思っても、まず肢を切り開いて骨に到達するところが関門なんだろう。
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牛の臨床に比べると馬の臨床では、
・そもそも運動器を扱うことが多い。
・それも骨折、OCD、骨増勢が問題になることが多く、X線撮影が普及している。
・腱炎、靭帯炎、関節炎、腱鞘炎、血腫、なども多く、超音波検査も普及している。
・外傷も多く、中でも肢の外傷が多い。
・跛行診断の中で、肢の解剖に精通していなければならない。
と言った理由で、馬の獣医師は肢の構造を意識しているが、逆に言うと牛の獣医さんは肢に親しみがないのだろう。
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言葉で説明するだけではわかりにくいだろうから、写真か図で説明しなければならない。
文章を読んだからいきなり実践できる、というような事柄ではないが、
解剖体で練習するときの参考になるような文章を書きたいと思っている。
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まず、よく肢を触ってみる経験を積み重ねることだ。
これは子牛の大腿部。
大腿骨へのアプローチは深くて難しいのは確かだが・・・・
大腿筋膜張筋などの伸筋群と、大腿二頭筋などの屈筋群の間を指で探ると、
写真のように大腿骨に到達できる部位がある。
その部位を切皮して行けば良い。
筋肉量が多い馬だとこうは行かないし、
骨折した部位がひどく腫れていると牛でもそう簡単ではないかもしれない。
そのときどうするか?も書きます;笑
プレート固定で治してもらえる骨折牛が1頭でも増えますように。
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3人出勤体制になった7月。
外部の見学研修や会議で、実質獣医師二人の日。
当歳馬の臍ヘルニア。ヘルニア嚢は大きいがヘルニア輪は小さい。
飛節がひどく腫れてしまった1歳馬の検査。OCDではなく、関節内出血のようだった。
今週、私は検査当番。午後は血液検査。
3歳馬の声帯切除&披裂喉頭蓋ヒダ切除。全身麻酔して喉頭切開して。
1歳馬の頚堆症腰痿のX線撮影。
もう1歳馬も大きい。ポータブル撮影装置では線量が不足しがちなので大型X線撮影装置で。
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一時の疝痛ラッシュも治まった。
Dukeがいた夏。
死んでもトーチャンの心に棲みつくオラは
”勝ち組ワンコ” ( `ー´)ノ
オラ君に聞くしかないけど、聞かなくてもhig先生のところで暮らせてよかったと思っているでしょう。ね、オラ君。
どんなにしても、大事に思えばこそ、あのときああすればよかった。というのはあるものでしょうけど、夏の一瞬でさえこんなに素敵。
手術を録画して編集するにしても、手をどけないと見たい所が写らないんですよね。プラスチックボーンで説明しながらやるのはできるでしょうけど。
去年の今日、好天で暑くて、海岸へ行ったな、という想い出でした。