閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

「水玉売りの話」

2012-04-21 11:42:42 | お知らせ(いろいろ)

「飛ぶ教室」2012年春号(光村図書出版)に
短編ひとつ書かせていただきました。

このところ、水玉ハンティングに熱中していたのは、
すべてこれを書くための取材だった
・・というのは、嘘。

 

「ファンタジーを」とご依頼をいただくことが多いのですが、
ファンタジーって何だろう? 何を期待されているんだろう?
ということを、そのたびに考えます。

そもそも、何をファンタジーと呼ぶかが、人によって違いすぎる。
たとえば「ハリー・ポッター」は、わたしの頭の中では
ファンタジーではなく学園物の分類に入っています。
トールキンは、なんだろう、冒険時代劇、かな。
逆に、小川未明はファンタジーだと、わたしは思うけれど、
多くの人はそうは思わないらしい。

こんなふうに、同じ言葉を使って会話をしても、
イメージするものがそれぞれ違うのだから、話がかみあわない。
かみあっていないことに気づかず、お互い通じたと思っている。
「蕎麦」と注文して、冷たいのがくると思って待っている人に、
あったかいのをお出ししてしまったり、するわけです。
過去に苦い経験があるので、つい慎重になってしまう。

今回は、担当の方が「青い羊の丘」を読んでくださったとのことで、
じゃあそんな感じで書いてもいいんだ、と思って。
(最終的には、「そこから山ふたつと砂漠ひとつ越えたあたり」
の話になっておりますが・・)

 

 

文字数にして1万字前後というのは、なかなか微妙な長さです。
2000字くらいなら、一幕一場、ひとつのキーワードで書けるし、
お客さまも「いえもうここで失礼します」と玄関先でお帰りになる。
だって、奥に部屋はないんだから、あがられたって困るわけ。
1万字あれば、お茶くらいはお出ししますから、
紅茶かコーヒーか緑茶か、お茶菓子はどうする、とか、
その部屋はたたみなのかフローリングなのか、
スリッパはいるのか、などなど、こまかいことも気になります。

わたしはもともとあまり長いものは書けないので、
2000字が「短距離」で、1万字が「中距離」の感じ。
もっと長い、長距離マラソンになってしまえば、
途中歩こうと休もうと、何日かかろうとかまわない、
完走さえすればいいや、という開き直り方ができますが、
中距離は一気に行かねばならないので、けっこう体力を消耗します。
でも、そういうことで疲れるのは大好きなので。
ふだんよりちょっとだけ意地悪な人になれたりする。
そこが好きなのかも。

 

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水玉花壇

2012-04-21 10:23:55 | 日々

雨あがりの朝。絶好の水玉日和。
カメラを持ってでかけると、小一時間は遊んでいる。

ほー、良い身分ですね、と言われてしまいそうだが、
(いや、実際に言われたことがある)
閑猫には、これもおしごとのうち。
取材、取材。
年中無休24時間営業ですもん、ね。

パンジーは、きれいなまんまるの水玉ができやすく、
色もとりどりで、どこをとっても楽しい。
うまく隣の花の色が入ったりすると、
ほらぁ、見て見て!と自慢したくなる。
(って、それ、ほんとに「おしごと」なのか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日のにゃんこ。

ここで撮ったんだよ、ねー。

(そうなの。こーんな狭いところなのです!)

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