レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

全自動洗濯機

2007-03-28 14:52:20 | 雑記
 すでに30年以上昔、「小学五年生」で望月あきらの『ドカドカドッカン先生』という学園コメディが連載されていた。これの番外編で『桃太郎』をやっていた。「おばあさんは、洗濯物を全自動洗濯機にまとめて入れなければなりません お皿を全自動皿洗い機に並べていれなくてはなりません ほんとうにおばあさんは忙しい。 だからおじいさんは 疲れたおばあさんのためにお風呂を沸かし」云々。このころ(昭和の40年代)に「全自動洗濯機」というものはあったのか私は知らんが、なにを隠そうウチではほんの数年前まで旧式を使っていた。まえのが壊れて替えたのは21世紀になってからだった。
 本来、最初にスイッチを押せばあとは終了までほっといていいはずのこの機械、途中で何度もピーピーと異常を知らせる音がする。また押せば作業は続行されるのだが、耳の遠い父しかいないような状態だとそのまま停滞しているだけである。
 そういえば、前の旧式のころには、父はしばしば、洗濯の間じっと立ってそれを見ていた。ヒマを絵に描いたような光景だった。--いまもいっそ見ていてもらいたいものだ。寝転がって殺人事件のドラマを見ているよりは有意義だろうに。
 機械に弱いから説明書も読んでおらず、本当はあれこれ書いてあるのだろうが、わかっていないからむしろあの全自動はーー上記のようにたびたび飛んでいかなければならないならばーー不便だ。昔のタイプなら、洗う時間、脱水時間を好きに調節できたし、途中で入れたり出したりも簡単で、いまどの過程なのかも見て明らかだった。目の前で物事が進行していることが感じられた。
 たびたび滞る全自動洗濯機にさほど意義は感じられない。
コメント (2)
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