弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

特許男さん

2006-02-18 00:00:45 | 知的財産権
特許男さんを楽しく拝見しています。
拒絶理由通知との対話(3)~対応例編については、実務を遂行する上で大変示唆に富んだお話を聞かせていただき、参考になりました。
私はこのような事例にはまだ遭遇したことがありませんが、今後実際に遭遇したら、審査官殿の思い(行間で言いたいこと)が明確に把握できるだろうと想像でき、楽しみです。

私は弁理士2人事務所なものですから、いろいろの事例を比較検討するチャンスが少ないのですが、このように多くの方のブログを通じて知識を増やせるというのはまさにITの恩恵ですね。

私のブログは、たまたま特許男さんのブログと全く同じスタイルなのですね。先日の記事を拝見したときは、一瞬自分のページに間違って繋いでしまったかと錯覚してしまいました。

(追記)
ブログデザインを変えてみました。これなら出所混同のおそれはないですよね。
コメント (4)
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MS-Wordの調教

2006-02-17 21:04:34 | サイエンス・パソコン
このブログの記事「MS-Wordとの付き合い」において、ワードをインストールしたときにすべてのお節介設定をオフにすると説明しました。
事務所のパソコンではワード2003を使っているのですが、1台だけワード98が残っていました。今回そのパソコンにワード2003をインストールしました。ワード98での設定がそのままワード2003に引き継がれているようなので、安心して使い始めました。
ところが、そのパソコンの使用者から「明細書の段落の頭にスペースを挿入したのに、段落番号付与の操作をしたらそのスペースが消えてしまった」というクレームが来ました。
ぴんと来たので、ワードの設定を調べてみました。その結果、ワードの
「ツール-オートコレクトのオプション-入力オートフォーマット-入力中に自動で行う処理」において、「Tab/Space/BackSpaceキーでインデントとタブの設定を変更する」にチェックが入っているのを見つけました。「ワードのお節介機能はすべてオフにする」に漏れがあったのです。おそらく、この機能はワード98にはなかった機能であり、ワード2003インストール時にデフォルトの「オン」が入ってしまったのでしょう。

「Tab/Space/BackSpaceキーでインデントとタブの設定を変更する」がオンになると、段落の最初にスペースを打ち込んでも、これをワードが勝手にスペースではなくインデントの字下げに変えてしまうのです。
私が使っているパソコン出願支援ソフトでは、ワードの書式は一切無視して変換を行います。従って、折角段落の最初にスペースを挿入したのに、変換したとたんにすべてのスペースが消え失せた形となるのです。

ちょっと気を抜くと、ワードはすぐに勝手なことを始めます。
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弁理士を目指す

2006-02-16 00:15:20 | 弁理士
弁理士を目指そうと志す動機は、人それぞれでしょう。
たまたま企業の知財部に配属になった、たまたま特許事務所に就職した、といった事情に基づく場合が一番多いだろうと思います。最近は、学生の段階から弁理士を志望する人も多いようです。
私の場合は、企業のエンジニアに携わっていた時期に弁理士試験勉強を開始しました。もちろんそのような人も大勢います。理系で、資格を武器に職業展開を図ろうと思ったら、弁理士ぐらいしかありませんし。今では武器にもならないかもしれませんが。
エンジニアから弁理士を志すとしたら、何歳ぐらいから始めたらいいでしょうか。「思い立ったときがベストタイミングだ」が正解ではあるでしょう。しかし、あまり遅くても不利なはずです。
また私の場合ですが、44歳で試験勉強を開始しました。開始した当時は、もう遅いのではないか、と心配したものですが、今になって思うと「よくこんな若いときに決心したものだ」と感心します。
50になるまでに、知財部門へ異動、弁理士試験合格、特許事務所勤務経験などを経験し、51才のときには独立していました。当初はもうちょっと遅く独立するつもりだったのですが、振り返ってみると、独立がこれより遅かったら、新しい仕事にチャレンジする気力は確実に低下していたことでしょう。
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日本語変換

2006-02-15 22:40:18 | サイエンス・パソコン
私は、日本語変換(日本語IME)にATOKを使っています。
日本語変換ソフトに要求する事項として、賢い変換をしてこちらを助けてくれることも重要なのですが、もうひとつ、日本語変換にからむ各キーの機能をカスタマイズできることが私にとって非常に重要です。
長いことオアシスを使っていた関係から、日本語変換がらみのキー機能についてはオアシスライクにこだわっています。といっても、良く良く考えると「変換」「無変換」キーの機能に関するものが大部分です。

まず「変換」からいくと、私はスペースキーに変換を割り当てておらず、専ら変換キーで変換します。当たり前だと思うのですが、世の中ではそうでもないです。私の家では家人のパソコンも私のと同様にカスタマイズしていたのですが、たまに子供がそのパソコンを使うといたって不評です。「スペースを押しても変換しない」というわけです。今や日本中が、「変換はスペースキーでするもの」で凝り固まってしまったようですね。何のための変換キーでしょうか。
もともと、NECPC9801のキーボードはスペースキーが大きく、XFERキーとNFERキーがとんでもなく押しづらいところにあったことから、PC9801用ワープロとしてスタートした一太郎で「スペースキーで変換」が広められてしまったのでしょう。

私にとってもっと大事なのは無変換キーの役割です。かな入力直後に無変換キーを押すと、1回でひらがな変換、2回でカタカナ変換、3回で半角カタカナ変換します。
かな入力して変換キーを押した後に無変換キーを押すと、変換キーを押す前の状態に戻ってくれます。これがオアシス風無変換キー機能ですね。ATOKであればこのようにカスタマイズすることができます。
一方世の中では、無変換キーはもはや不要キーに成り下がっているようですね。

その他では、TABキーで文節後移動させている点が特徴です。文節後移動だけはホームポジションで可能です。文節区切りの収縮・伸張はカーソルキーのままですので、右手がホームポジションから離れてしまいます。その点が残念です。

以前、2000年まではMS-IME95を便利に使っていました。このIMEは、表技ではキーカスタマイズができないのですが、裏技でキーカスタマイズできました。実はこのソフトはWX系のOEMで、裏にWX系と同じキーカスタマイズ表が隠れていたのです。
OSがWin98に変わってからはMS-IME95が使えなくなりました。MS-IME98や2000は、裏技でもキーカスタマイズができなくなったり、表技でできるようになったかと思ったら使い込むほどバカになる変なソフトだったり、バグがあったりしました。そこで、ATOKに鞍替えしたというわけです。
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男たちの大和

2006-02-14 00:04:51 | 趣味・読書
辺見じゅん著「男たちの大和」を読んでいます。
同名の映画が上映されており、作者が女性であるということから興味を持って購入しました。内容は、大和生存者の証言を克明に拾っているといったらよろしいでしょう。その意味では貴重な記録です。

作者が女性であることから興味を持った理由は、以前、澤地久枝さんの「滄海(うみ)よ眠れ」を読んで感銘を受けたからです。この本はミッドウェー海戦を扱っており、日米双方の戦死者の遺族から取材し、その海戦の全貌について記したものです。作者の当初のもくろみは、妻の、母の、恋人の目から見た海戦を描くことだったかもしれません。しかしできあがった書物は、日米双方の将兵が渾身の力をふるって戦い抜いた物語であり、戦記として一大叙事詩となっていたのでした。
テレビドラマにもなったので、内容はよく覚えています。空母蒼龍の艦長であった柳本柳作とその妻、空母ホーネットの雷撃隊長であったウォルドロンとその妻アデレードなど。いち早く戦場に到着した米空母雷撃隊は、日本機動部隊を直掩するゼロ戦の餌食となり、ほとんど全滅します。しかしその戦闘のため、ゼロ戦は海面近くに釘付けになり、その後出現した急降下爆撃隊を迎撃することができず、日本の空母4隻はことごとく撃沈されました。したがって、米軍の雷撃隊はミッドウェー完勝の陰の立て役者でもあったのです。しかし、アデレードのもとには「部下を死地に追いやった」として非難する人があり、アデレードはアル中になってしまったのです。日本だったら「軍神の妻」としてあがめられるところです。
今回、文庫本「滄海よ眠れ」の解説を読み直したところ、ミッドウェーの「運命の5分間」には誤謬があることに澤地さんは気がついたらしいです。その点は読んだ私が全く意識していませんでした。機会があったら再度読み直してみましょう。

「男たちの大和」ですが、本の描写についていうと、非戦闘時は兵隊が精神注入棒で殴られる罰直の嵐、戦闘時には戦死者と負傷者が転がり血の海となった甲板、重油が厚く層をなした海面に浮かぶ兵士などが中心です。映画ではこの繰り返しをどのように描いたのだろうか、想像がつきません。見に行く予定はありませんが。
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ザウルス

2006-02-13 22:48:55 | サイエンス・パソコン
今回の北海道旅行に先立ち、シャープのザウルスを購入しました。旅行中に最低限のメールチェックとウェブチェックをすることが目的です。ハードディスク無しタイプと4GBハードディスク付きが並んでいましたが、ハードディスクなしにしました。付属品として有線LANアダプターを購入しました。
使用感をアップするほどに使い込んだわけではないのですが、一番の印象として目が疲れました。字が小さいので、次に持っていくときには老眼鏡が必要です。取り敢えずは字の大きさを拡大して閲覧していました。
まずは、旅行中の最低限のアクセスとチェック用に使えそうです。

以前、15年ほど前でしょうか、富士通のオアシスポケット2というハンドワープロを購入して使っていました。背広の内ポケットに入る大きさで、キーボードは何とかタッチタイプがこなせる大きさです。当然ながら親指シフトです。スピード2400BPMのモデムカードを内蔵し、旅行には必ず持ち歩いてパソコン通信でメールチェックを欠かしませんでした。2400BPMではどうしようもないので、今はお蔵入りです。

今回の購入に際して店で調べた結果では、パソコンの最も小さいのが10インチ液晶で、その下となるとザウルスまで小さくなってしまうようですね。オアシスポケット程度の、キーボードはタッチタイプが可能であり、かつ上着の内ポケットに入る程度のサイズというのは出ていないのでしょうか。
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東横イン

2006-02-12 18:28:12 | Weblog
先週の月曜から水曜にかけて、所要で札幌に行っていました。ホテルは昨年のうちに旅の窓口(現楽天トラベル)で予約していたのですが、あの東横インだったのです。
ホテルのロビーにカフェ風のテーブルと椅子が並べてあり、朝はそこでおにぎりとみそ汁の朝食を無料で食べることができます。2日間とも朝食はそこで食べました。おにぎりのみでは寂しいので、2日目には隣のコンビニで納豆を購入して副食にしました。
夕食も、カレーライスがただで食べられるとのことでしたが、そちらは利用しませんでした。
客室では有線LANが使用でき、ロビーでは無線LANと備え付けのパソコン2台が使用可能です。私はザウルスと有線LANアダプターを持っていったので、専ら客室でメールチェックとウェブチェックをしました。
昼間に暇があったのでロビーで読書していたのですが、女性支配人とおぼしき人が同じロビーで打ち合わせしていました。その支配人を含め、私が接した従業員は全員女性でした。
その後テレビで得た情報では、東横インの特徴として、朝食がただ、女性を活用している、新聞・インターネットがただ、と紹介していましたが、まさにその通りでした。

ロビーで新聞を開くと、必ず東横インの記事が載っています。ホテルは客商売ですから、これだけの逆風が吹くと客足は遠のくでしょう。現場で頑張っている従業員の皆さんはさぞ大変だろうと思います。
私は13階に泊まっていました。1日目の夜中、12時頃に突然部屋のスピーカーから大きな音で「13階の火災報知器が作動しました。」とアナウンスされ、飛び起きました。2日目は12時半頃、今度は「12階の火災報知器が作動しました」です。どちらも誤報だったようですが、何とも人騒がせです。ひょっとしたら客の嫌がらせかもしれません。

ちょうど雪祭りの期間中だったので、そちらも見てきました。
一番印象に残ったのは、宮里藍ちゃんの瞳(虹彩)の微細構造でした。次に、ナルニア王国の動物たちの目と口の中(舌)の躍動感でしょうか。
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方法発明と間接侵害-大合議判決

2006-02-11 19:31:49 | 知的財産権
ずいぶん前になりますが、知財高裁の大合議判決第1号として、松下vsジャストのヘルプアイコン判決がありました。この判決の中で、間接侵害が成立しているか否かの判断がなされました。松下の当該特許は装置クレームと方法クレームとを有しており、知財高裁の判決では、装置特許については間接侵害を認めました。ところが、方法発明については間接侵害を認めなかったのです。

松下の装置特許発明は「ヘルプ機能に特徴のあるワープロ」的なクレームだったと思います。この特許に対し知財高裁は、「一太郎をインストールしたPC」を販売する行為は直接侵害であり、「一太郎」を販売する行為は101条2号の間接侵害になると判示しました。

一方、松下の方法特許発明は、「ヘルプ機能に特徴のあるワープロの使用方法」的なクレームだったと思います。
今ここに「一太郎ソフトをインストールしたPC」があるとして、「そのPCを使用してヘルプ機能を用いる」行為が直接侵害です。「そのPCを販売する行為」は直接侵害ではありませんから、「一太郎ソフトを販売する行為」も当然のこととして直接侵害ではありません。。そこで、101条4号で間接侵害に問えるか否かが問題になるわけです。

方法発明特許に対する間接侵害について、特許法101条4号では間接侵害の対象を、「その方法の使用に用いる物・・・であってその発明による課題の解決に不可欠なもの」を譲渡等する行為と規定しています。そのものとして何が該当するかについて、知財高裁は、「一太郎ソフトをインストールしたパソコン」は該当するが、「一太郎ソフト」そのものは該当しないと判断したわけですね。
私はこの判断にはどうしても納得できません。4号の条文を「その方法の使用に『直接』用いる物」に限定しているようで、これじゃ直接侵害に極めて近い事例以外は間接侵害にならないということに等しいですね。

101条4号の解釈として今回の解釈はソフトウェア関連に限られるのかどうか。判決文ではそのような限定は一切ないので、決してソフトウェア発明に限定した解釈ではなく、通常の機械製品にも適用されるはずです。
判決文中の「同号は,その物自体を利用して特許発明に係る方法を実施することが可能である物についてこれを生産,譲渡等する行為を特許権侵害とみなすものであって,そのような物の生産に用いられる物を製造,譲渡等する行為を特許権侵害とみなしているものではない。」がポイントです。
特許が装置Aを使用する方法発明で、その発明による課題の解決に不可欠な部品B(装置Aに組み込んで使用)があった場合、部品Bの販売には101条4号が適用されないように思われます。
それではやはり間接侵害の適用要件が厳しすぎると思います。
松下VSジャストの件でいえば、判決文がいうように「その物自体を利用して特許発明に係る方法を実施することが可能である物」と厳密に規定すると、一太郎をインストールしたパソコン本体に、マウス(それに準じるデバイス)とディスプレイが必須です。マウスを別売りとしたら間接侵害から逃れられるのでしょうか。ディスプレイを別売りとしたら間接侵害から逃れれるのでしょうか。これでは抜け道が多すぎます。
やはり、その方法発明を実施する上で必須の主要部品であれば、101条4号を適用すべきであると思います。

今回の訴訟においては、「特許は無効とすべきものだから権利行使不可」さえ判示すれば、それ以外の部分は不要です。間接侵害についても一切触れる必要はありませんでした。それにもかかわらず判示したということは、この訴訟を利用して、間接侵害に対する知財高裁の考え方を判示したものと考えられます。「今後知財高裁はこれで行きますよ。最高裁で覆らない限り、特許訴訟は知財高裁を経由するので、すべてこれで判断されます」という意思表示ですね。
そういった意味では、知財高裁の大合議部としては満を持した判断であるはずです。しかしこのような判例が長く支持され続けるとは思わないのですが、どうなんでしょうか。

日本の産業界はけっこうアンチパテントですから、この知財高裁判決はソフト業界で支持されている可能性はありますね。
高裁判決でも、「現在は媒体特許やプログラムそのものも特許発明になり得るのだから、保護に欠けるものではない」としており、これでよしと皆さんが考えているかも知れません。

何はともあれ、クレームドラフティングに際し、方法に特徴がある発明の場合であっても、必ずその方法を実施するための装置クレームを入れておくべきである、というのが今回の教訓でしょうか。
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親指シフト(その2)

2006-02-10 23:14:32 | サイエンス・パソコン
ぎっちょんさんから初コメントをいただいたこともあり、親指シフトについて再度触れます。
このブログのMy Profileに載っている写真が親指シフトキーボードです。写真の中央下端に左右対称に配置されているキーは、右が変換キー、左が無変換キーです。その上の中央左右対称に配置されているやや大きいキーが親指シフトキーです。右シフトキー、左シフトキーと呼びます。それぞれ右手親指、左手親指で押します。
親指シフトキーボードも、アルファベット配置は通常のQWERTYキーボードと同じです。そしてかな入力について、例えばアルファベットのJキーについてみると、このキーを単独で押すと「と」、左シフトキーと同時打鍵すると「ど」、右シフトキーと同時打鍵すると「お」が入力されます。
「同時打鍵」というのは、「ほぼ同時であれば厳密にはどちらが先に押されても構わない」という意味です。ローマ字入力で「は」を入力するには、HキーとAキーをこの順序で押す必要があり、これを「逐次打鍵」と呼んでいます。感覚的に言って、逐次打鍵の2キー操作はまさしく2回キーを押した感じ(2ストローク)であるのに対し、同時打鍵で2つのキーを押す操作は1回キーを押した感じ(1ストローク)である、といったらわかるでしょうか。
ただし、同時打鍵は1キー単独打鍵に比較するとやはり若干のぎこちなさは伴うので、同程度の練習時間を費やした人同士で比較した場合、ローマ字入力に比較すると親指シフト入力は単位時間当たりのストローク数が少ないだろうと思います。
一方、同じ100文字のひらがなを入力するのに、ローマ字入力は親指シフト入力の1.7倍のストローク数が必要だと言うことなので、同程度の練習時間を費やした人同士で比較した場合、ローマ字入力に比較すると親指シフト入力は早く入力を完了することができる、というのが私の得た経験則です。

もっとも、私の経験則というのは、1日1時間程度の入力練習を1ヶ月程度行った場合の入力速度です。ネットタイピングの世界で高速タイパーと呼ばれているような人たちの場合、状況は異なるかもしれません。そこまでいくと、ひょっとすると親指シフトよりローマ字入力の方が速いかもしれません。
しかし、常時継続的な日本語入力を必要とする職業、文筆家や我々弁理士程度であれば、高速タイパーのような技量は必要ありません。親指シフトであれば、同一の文章を入力するのにストローク数が1/1.7で済み、楽に入力できます。JISかなだとキーボード4段を使いますが、親指シフトは3段に収まっています。右手左手の小指を酷使することもありません。

親指シフト入力の特質のようなのですが、キーボードの押し下げ感としてふにゃふにゃのキーが好適です。私が使っているRboardはまさにふにゃふにゃです。
私は合計4台のRboardに触れましたが、いずれでも経験した特質として、購入ままでは使用するにつれてキーが渋くなるという現象に見舞われます。この現象に対しては、キースイッチにシリコンオイルを滴下することによってのみ解決することができました。シリコンオイルを滴下する前のRboardは未完成品ではないかと思っております。一方、シリコンオイルを滴下した後のRboardの快適さについては、まさに至福を感じます。

ぎっちょんさんのRboardは故障してしまったのですね。それはそれは本当に残念です。
富士通から親指シフトキーボードが発売されており、写真で見る限りキースイッチはRboardと同じであるように見えます。キーの入力感も同じなのでしょうか。
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トラックバック初め

2006-02-09 00:01:46 | サイエンス・パソコン
ぎっちょんさんのブログ(親指シフトウォッチ)からトラックバックをいただきました。
ぎっちょんさんのブログはいつも楽しく拝見しています。今回そちらからトラックバックしていただき、私もブログを開設した甲斐があるというものです。

私自身、最近は親指シフトを誰にPRするでもなく、ひっそりと自分が使い続けることのみに専念している状況です。しかし使い続ける環境を保持するためにも、「ここに使い続けている人間が一人いるぞ」ということは発信しておいた方が役に立つでしょうから、これからも折に触れて話題にしていこうと思っています。

こちらからトラックバックを設定するのははじめてなので、うまく意思が伝わるようにリンクされているか不安ですが、とにかくやってみます。
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