<3320> 奈良県のレッドデータブックの花たち(20) イブキボウフウ (伊吹防風) セリ科
[学名] Libanotis ugoensis
[奈良県のカテゴリー] 絶滅危惧種
[特徴] 日当たりのよい草地に生える多年草。茎はよく分枝し、高さは1メートルほど。葉はセリ科に見られる2~3回3出複葉で、小葉は細かく裂け、有毛。花期は8~9月で、各枝先に直径5センチほどの複散形花序を出し、白い小さな花を密につける。
[分布] 北海道と本州の近畿地方以北。国外では朝鮮半島南部。
[県内分布] 曽爾村
[記事] イブキボウフウ(伊吹防風)の名は薬用植物として知られるボウフウ(防風)の音読みによるもので、産地の滋賀県・伊吹山に因む。奈良県では三重県境の曽爾高原の草地でよく見かけたが、最近、その姿が極めて少なくなっている感がある。原因は何か。シカの食害か、外来種の影響か、地球温暖化による遷移か、どうなのであろう。
生は環境に負い
環境に適合して叶う
環境に適合しなければ
その生は危うい