大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2021年02月16日 | 植物

<3320> 奈良県のレッドデータブックの花たち(20) イブキボウフウ (伊吹防風)            セリ科

                                    

[学名] Libanotis ugoensis

[奈良県のカテゴリー]  絶滅危惧種

[特徴] 日当たりのよい草地に生える多年草。茎はよく分枝し、高さは1メートルほど。葉はセリ科に見られる2~3回3出複葉で、小葉は細かく裂け、有毛。花期は8~9月で、各枝先に直径5センチほどの複散形花序を出し、白い小さな花を密につける。

[分布] 北海道と本州の近畿地方以北。国外では朝鮮半島南部。

[県内分布] 曽爾村

[記事] イブキボウフウ(伊吹防風)の名は薬用植物として知られるボウフウ(防風)の音読みによるもので、産地の滋賀県・伊吹山に因む。奈良県では三重県境の曽爾高原の草地でよく見かけたが、最近、その姿が極めて少なくなっている感がある。原因は何か。シカの食害か、外来種の影響か、地球温暖化による遷移か、どうなのであろう。

   生は環境に負い

   環境に適合して叶う

   環境に適合しなければ

   その生は危うい