山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

Ⅰさんのための北海道くるま旅ガイド(その9)

2011-05-31 02:01:54 | くるま旅くらしの話

【第10日】

 

川湯温泉駐車場(又は和琴半島キャンプ場)→阿寒湖(阿寒湖観光)→オンネトー湖散策→(足寄経由)→道の駅:しほろ温泉(泊)

 

 和琴半島キャンプ場に泊った場合は、翌朝時間があれば、半島の先端の周遊道を一回りしたらいいと思う。小一時間くらいかかるけど、小さな原生林に似た雰囲気がそこにはある。湖に突き出たその先端の丘の崖の下にはお湯が湧き出ている個所などがあって、ここは真冬でも何とかコオロギという名の昆虫たちが生き残っているという。北海道でミンミンゼミの鳴き声を聞けるのは、ここともう1カ所は函館の方しかないとか。ミンミンゼミは天然記念物に指定されている。運が良ければその鳴き声が聞けるかも知れない。

 川湯温泉の駐車場に泊った場合は、まずは朝一での足湯をお勧めしたい。その後で、駐車場というよりも公園といった雰囲気の木立の中を散策したり、或いは温泉街の裏道などを歩いてみてはどうか。小さな神社などに参詣して見るのも何かの発見につながるかもしれない。旅ではいつも表通りばかりを見るのではなく、時々裏通りを覗いて見るのも面白いと思う。長い歴史のある温泉街には、それなりの隠れた発見があるものだ。

 さて、今日は北海道観光の有名場所の一つである、阿寒湖の観光をしてみてはと考えている。その後、少し寄り道などをしながら十勝平野の北部にある士幌町の道の駅、その名もしほろ温泉に行って泊る予定である。山間部を中心のドライブと散策の一日となるだろう。

 まずは、屈斜路湖畔の散策から戻り、出発の準備をした後は、昨日来た道を戻ってR391(川湯温泉からの場合)又はR243(和琴半島の場合)に入って弟子屈町の道の駅:摩周温泉を目指すことにする。この道の駅には寄らないで、そのままR241を行くことにしたい。道は次第に登りが急になって、やがて登りきってから少し走るとそこが阿寒湖である。阿寒湖畔の観光街の少し先にキャンプ場があり、その傍に駐車場があるので、ここに車を置いて、湖畔の商店街などを歩くか、或いは遊覧船に乗って湖の景観を楽しむのも良いと思う。1時間に1本のペースで遊覧船が出ており、約85分の遊覧だ。マリモの自生する何とか言う小島などにも寄ったりして、神秘的な景観をたっぷり楽しむことができると思う。

 商店街を覗き歩くのも又旅の楽しみかもしれない。阿寒湖畔にもアイヌのコタン(集落)があって、その子孫の方も多くおられるようだ。熊の木彫りなどの実演を見ることができる。2時間ほどここで過ごしたら、次は足寄の方に向かうことにする。長い坂道を上ってR241の方に左折して少し行くと、オンネトー湖の方に行く道がある。時間があると思うので、この道を登って、ちょっとオンネトーを覗いてみてはどうか。オンネトー湖は小さな湖というよりも沼のようなものだけど、裏磐梯の五色沼のような神秘的な色の水を湛えた湖である。阿寒の主峰雌阿寒岳や雄阿寒岳の麓にあって、それらの雄姿を展望できる場所もある。又鄙びた温泉もある。一番奥には国設の野営場もあり、キャンプも可能だ。ここに泊る時は、更に山奥の方に30分ほど歩くと、小さな湯の滝があり、そこの滝つぼにはオショロコマというイワナに似た魚がたくさん居たのを思い出す。又、滝の上には少し温いけど天然の湯船がある。勿論無料である。着替えの小屋もあったと思う。立ち寄りでは、ここまでやってくるのは無理だと思うので、お勧めはしない。オンネトーの湖畔には何カ所か展望所があるので、そこに寄って景観を楽しみたい。

 オンネトーからは、再びR241に戻り、足寄の町を目指す。各地で平成の大合併が行われるまでは、足寄町は全国一の面積を誇ったのだが、現在は高山市などに抜かれてその座を明け渡している。オンネトーから出てR241の坂を下る辺りが、食用にされる大型の蕗で有名な螺湾エリアである。ラワン蕗といえば缶詰にされたりして有名だが、今頃の栽培状況がどうなっているかのかは良く判らない。

 足寄町には、R241沿いに二つの道の駅がある。一つはあしょろ銀河ホールというもので、これは町の中心街の方にある。足寄の有名人といえば、ここ出身の代議士鈴木宗男と歌手の松山千春であり、ここへ来るとあの疳高い松山千春の歌声がスピーカーから流れてくる。あれが好きな人にはいいのかもしれないが、そうでない者にはちょっぴり煩わしい。私の場合は、どちらかといえば静かな声の方が良い。というわけで私の場合は、もう一つの足寄湖の道の駅に寄ることの方が多い。道の駅:足寄湖は、その名の通り足寄湖という(ダム湖か?)湖の近くにあって、ここにはチーズ工房があり、上質の乳製品が有名のようだ。ようだなどと他人ごと風に書くのは、私はチーズなどを食べてはいけない健康状態だからである。健康に問題のない方は大いにそれらを楽しんだらよいと思う。結構人気のある場所で、道の駅の駐車場は混んでいることが多い。

さて、今日の予定の残りは道の駅:しほろ温泉に着くことだけだ。R241をそのまま行けば士幌町に入る。この町にも二つの道の駅があるが、今日の泊りはピア21しほろではなく、しほろ温泉の方だ。ピアしほろの方には温泉は無いし、又周辺の牧場辺りからの牛フンの臭いが漂ってくるので、それが好きな人以外は、宿泊には向いていないと思う。しほろ温泉の方は、R241を「協進」という交差点で左折して道道134号線を5~6km行った辺りの右側にある。ここは道の駅としては新しいけど、温泉施設の方はそれほど新しいものではないようだ。しかし清潔感のある施設である。この辺りはモール温泉というのが多いが、ここもその一つである。モール温泉というのは、古代の植物の堆積した層を潜って湧きでている温泉ということらしく、お湯が少し茶色っぽい色をしている。モール温泉といえば、十勝川温泉が有名だけど、その昔この辺一帯には大湿地帯が広がっていたのかもしれない。良く温まる優しいお湯である。温泉施設の脇が道の駅の駐車場となっており、公共トイレの傍には足湯も作られている。この道の駅も人気の場所なので、このシーズンはくるま旅の人が多く集まっていることと思う。ゆっくりとお湯に浸って、旅の疲れを取り除こう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする