花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

一円玉を拾った話

2024-07-29 20:45:00 | Weblog
 先の週末、房総半島の館山へ行きました。千葉のモンサンミッシェルと言われる沖ノ島が目的地でした。JR館山駅からバスで館山航空隊へ、そこから沖ノ島までは30~40分の歩きです。途中、砂の上で光るものが目に入りました。立ち止まって見ると一円玉でした。「一円玉かぁ」と一、二歩歩いたところで、振り返り拾い上げました。周りの目があったのでちょっと躊躇させられましたが、こんなことを考えて拾い上げました。一円玉がこのまま砂の下の方にもぐりこんでしまう、あるいは誰かが蹴ったはずみか何かで海水に浸かってしまう、そうなればこの一円玉はもう人の手に触れられることはないでしょう。でも、自分が拾ってあげれば、高度資本主義貨幣経済の中で再び働く場を得ることが出来ます。そう思うと拾わずにいられませんでした。ところで、手に取った一円玉はさっとポケットに突っ込みました。それは陽に焼かれたアルミ貨が熱かったからと、自分に言い聞かせました。