花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

恥の上塗り

2021-02-04 20:27:00 | Weblog
 総務省の幹部が省内の規定に反する形で接待を受けていたと、本日の朝日新聞朝刊に出ていました。接待の相手は総務省の許認可権に関連する企業で、相手側の参加者には菅総理の子息が含まれていたそうです。総務省幹部のひとり、吉田真人審議官は取材に対して「反省すべきところは反省したい」と答えたとか。実際の発言がどうだったかは分かりませんが、「悪かった部分があったかも」といったどこか他人事のようなニュアンスが感じられます。また「反省したい」なんて未来形にするあたり、「悪いと決まったわけじゃないだろう」的な往生際の悪さがにじみ出ています。

 同じ紙面の別の頁には、官邸と官僚人事に関する記事があり、そこで福田康夫元首相の内閣人事局に対するコメントが紹介されていました。官邸が官僚の人事を左右するようになり、その結果、官僚に悪い影響が及んでいるという批判です。曰く、「各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。国家の破滅に近づいている」、「官邸の言うことを聞こうと、忖度以上のことをしようとして、すり寄る人もいる。」

 たまたまかもしれませんが、二つの記事が妙に符合しているように思えます。「菅総理の子息と会食してるんだから、とがめられるわけないだろう」と考えているんじゃないかと、吉田審議官の発言は勘繰りたくなります。総理の子どもにすり寄れば、官邸が守ってくれると思っていやしないでしょうか。確かに、森友・加計問題渦中の官僚はしっかり守ってもらえましたが・・・。

 ところで、今日、女性を軽んずる発言を批判された首相経験者が謝罪会見を開きました。テレビで見る限り謝ってんだかどうだか分からないような偉そうな態度でした。さっさと謝っちゃえば良いものを、あくまでも「自分は偉いんだぞ」と見せようとする根性が透けて見えては、恥の上塗りでみっともないったらありません。それに本人が気づかないのは、みっともなさを通り過ぎて、見ている方が恥ずかしい思いをしなければなりません。