花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

興醒め

2016-04-04 22:03:07 | 季節/自然
 昨夜来の雨が上がり、今朝は霧状になった水分が微かに宙を舞っている状態になっていました。早起きをしたので、水に濡れた桜を見ようかと朝食前の散歩に出掛けました。近所の花見スポットに差し掛かると、カラスが桜の枝から枝、枝から地面へ飛び移りながら餌を探していました。花見客が残した食べ物でも漁っているのでしょう。桜のピンクとカラスの黒、これは取り合わせとしては最低最悪。雀が桜の花を根元から噛み千切って落とす様の愛らしさに引き換え、大きな黒い鳥が桜の枝に止まっているのは目障りでしかありません。目の前を横切る度に、「全く興醒めだ」と口を衝いて出そうでした。しかし、それも詮無いことなので、雨の後の早朝の潤いのある空気の中、足の向くまま散歩出来たことを良しとしました。帰りの道すがら、どこかから木魚の音が聞こえてきました。朝早くからお勤めとは偉いものだと思って耳を澄ますと、屋根から落ちる水滴が雨どいを叩く音でした。こちらは何ともご愛敬でした。