おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

Solar Maxは、no problemです!

2014-05-31 12:01:00 | Hα太陽望遠鏡関係
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今日、無事にSolar Maxの最終検品を終えました。以降ご依頼の方々へお届けいたします。画像のSolar Max 90-BF30は、重量が結構あるので、赤道儀の搭載などに大変気を使います。一般的な望遠鏡と違ってショックに非常に弱いので、たとえ10cmの高さから落としてもOUTです。90は過去に落下させて痛い思いをしているので、慎重には慎重を期して作業をやっています。万が一落下させてしまうと、米国での修理では全て有料となってしまいます。
                                                    
このダブルスタック仕様の90は、これまで見た中でも良く見えるAクラス品に入ります。私が引き取って米国で検品する前に、ディーラー担当者が一度チェックしていますし、私も現地でチェックして、最終的に日本に帰国後にもう一度チェックしています。都合3度の実観測による検品を経てご依頼者の方へお届けします。


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他にもSM60の検品も行いましたが、全く問題なく米国で見た同じイメージでした。この60は、望遠鏡セット、フィルターセット、ブロッキングフィルターの3種類を見て、数本チェックしたものの最も良く見える個体です。ダブルスタックでのイメージは素晴らしいものです。特にダブルスタック仕様のものは、フロントフィルターは別のFS60CBに取り付けて別にチェックしています。なぜなら使われる方が、将来的に別の望遠鏡へ取り付けて2本の太陽望遠鏡として使えるように個別にチェックしています。これまでもそのスタイルは変えていません。

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今回撮影機材は持たずに、このFS60CBスターライトフォーカサー仕様にSolar Max用のアダプターを持っていきました。米国のチェックインカウンターでちょっともめてしまいました。硬質プラスチックのペリカンケースに入れていったのですが、このケース自体が既に7kgを超えており、その中に機材類を入れていたので総重量14kgにもなっていました。本来は機内持ち込みは7kgまでです。しかし、スーパーバイザーと話してゲートで預けるということになって無事に解決しました。たぶん満席でなければそのまま通してくれたそうですが、さすがに今回は怒られてしまいました。

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オセアニアへ行かれた方は経験済みのことだと思いますが、いくら席が空いていても7kgオーバーだと高い確率で超過料金を取られるか、何らかのトラブルになるでしょう。ただしアライアンスの会員グレードがゴールド以上ならそれほど文句は言われません。アメリカは23kg x 2個+7kg=53kgまでエコノミークラスで預かってもらえますが、オセアニアは23kg x 1+7kg=30kgですので、天文機材を持っていく方は注意が必要です。赤道儀1台だけでも軽く20kgを超えます。他にも裏技を使えばもっと機材を持って行けますが、あまりおすすめできません。


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今回検品したSolar Max 60で1台だけ行き先が決まっていないものがあります。これについては後日オンラインショップから販売予定です。メール等からのご注文はできませんので、ご注意ください。またお値段等についてのお問い合わせにもお答えしておりません。
                                                    
今回の渡米で新しいカメラなども買っているので、こちらも後日商品としてアップいたします。帰国してから実は体調が優れずに昨日は久しぶりに病院へ行ってきました。海外へ行くのは多くの意味で体には良くないと最近は感じています。何ぶんにも体が資本の仕事をやっていますので、無理は禁物です。



busy day agin ? ? ?

2014-05-30 07:05:46 | ブログ
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やっと自宅に帰ってきました。昨夜は早く休みましたので、時差ボケの影響もあり、午前4時には起きていました。この地に移ってから朝が早くなりましたので、逆に夜は睡魔と戦いながら時折撮影しています。
                                                    
久しぶりの渡米でしたが、Star Patyのベンダーやスタッフは旧知の仲でしたので、気軽にいろいろと交遊を深められました。ああいうイベントでは日本人の姿をほとんど見かけません。ちょっと寂しい気もしますが、日本の星まつりとは違って在住の天文ファンが非常に少ないことがその要因でしょう。
                                                    
いずれにせよ、無事に戻ってきましたので、またコツコツとたまった仕事をこなしていきます。渡米で得たその成果を新たな製品作りにいかすために、またPC画面とにらめっこの日々です。今日、天気が良ければSolar Maxなどの検品をする予定でしたが、良くないので明日以降に持ち越しです。慌てずに確実にやります。

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道端でルーピン(ルピナス)が咲いているのを見かけました。この花を見るといつもニュージーランドを思い出します。盛夏になるとテカポ~Mt クック周辺で盛大に咲いているのを見かけますが、たぶん今は外来種として除去されているので見られないかもしれません。しかし観光客的な見方としては、残っていて欲しいものです。これがあることで、風景がさらに引き立ちます。松原湖周辺にもこの花の群落があれば、観光招致にも役立つかもしれませんが、自然保護の観点からは歓迎されるものではないでしょう。

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実は、渡米前にもう一つ違う国へのチケットを手配しています。まだまだ先のことですが、新たな製品のテストなども兼ねて出かける予定です。当然のことながらまたお休みをいただきますが、その時が来たらお知らせいたします。
                                                    
先日のStar Festivaで新たに知ったことですが、Explore Scientificで新たなUltra Lightのドブソニアンを販売しています。以前から製作するとその社の代表が話していたので分かっていましたが、実際にはその時のスペックとは大きく違う製品でしたので、正直がっかりでした。30cmで30kgも重量があります。Meadeなどのドブソニアンと比較すると軽量なのでしょうが、トラベルドブとするにはあまりに重すぎます。現在はヨーロッパのみでの販売ですが、近いうちには米国でも販売されるそうです。しかし、日本では販売予定はないそうです。仮に販売されても、その重量を考えると既に販売されている他社製品と競合していくのは難しいと考えてのことでしょう。
                                                    
ちなみに、私が今まだ製作途上にあるトラベルドブ30は、15kg程度になる見込みです。Ultra Lightと言うからには、せめて20kgを切って欲しかったものです。そうすれば、仮に日本価格となっても十分競合できるものになったと思います。そのくらいの重量でないと海外へ気軽には持っていけません。


帰ってきました

2014-05-28 22:47:06 | インポート

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1週間ぶりに日本に帰ってきました。今は成田のホテルからブログを書いています。成田エクスプレスと新幹線を乗り継いでいけば今日中に帰られるのですが、11時間満席状態で戻ってきたので、時差ボケもあってしんどいので、明日のんびり帰ります。

行きは4席を使って休んでいけましたので、楽でしたが、帰りは満席+オーバーブッキングでチェックインカウンターは大混雑していました。何度乗っても満席の飛行機には乗りたくありません。おまけに隣の席に苦手なタイプが乗っていたりするとさらに最悪です。

ところで、画像のヘリコプターですが、プラスチックでできたホビーです。しかし、これにGOPROを取り付けてStar Festivalの空撮をしていました。

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リモコンの上にLCDを取り付けてモニタリングしながらコントロールしているのですが、100メートル以上の高度でも操作できるので、見ている人は皆驚いていました。これは400ドルほどだそうですが、DSLRを取り付けるならさらに大きいモデルを買えば乗せられるそうです。

http://www.dji.com/

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ロスの空港が驚くほど綺麗にリニューアルされていました。前回渡航した時にはまだ工事中でした。

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空港が綺麗になったのは、いいですが、免税品店での価格が高いと感じました。一般的に誰でも買うチョコレートセットが、13ドルもしています。その前までは10ドルくらいだったと思います。また、一般的なサンドイッチが13ドルもしていました。日本円だとサンドイッチ一つが1300円ということです。ドリンクを買うと2000円です。いくら空港が高いといっても、これはないだろう~と思いました。

たぶん私以外にも高いと思っているとは思いますが、仕方ないとあきらめて利用しているのでしょう。

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とりあえず戻ってきましたので、明日以降から元のペースで仕事に励んでいきます。しばらくは海外へは行きたくないので、日本でおとなしくしています。ネットショップなどでご注文の方々には申し訳ないですが、今少しの間おつきあいください。

 


Star Festival 2014 in Big Bear Lake-5

2014-05-28 01:51:11 | 北米カリフォルニア

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クールなデザインの三脚がありました。しかしお値段が高いです。$2000近かったと思います。聞いたお話では50kg以上でも余裕があるほど強度が高いものだそうです。

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機能的にどうなのか分かりませんが、LUNTのブースに展示してありました。同社の製品というより、どこかに頼まれて展示しているのでしょう。これと同じデザインで電動で上下するタイプもありましたが、$5000だそうです。双眼鏡を乗せてありましたので、見る眼の高さに合わせることができるのは観測会などで活躍してくれそうです。

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重量は8-10kgあるかどうかです。見た目も持った感じも軽いつくりです。

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問題はこの脚です。50kg以上の機材を乗せるとタワミそうな気がしました。 センターの搭載ベースに比べて、脚部がやや貧弱な印象です。 たぶんこれに類するものなら既製品の材料が手に入るので、作れると思いますが、果たしてどのくらいの需要があるのか分かりません。海外ではこういったものを欲しがる天文ファンが数千人に一人いても、市場は世界なので十分ビジネスにはなると思います。しかし日本単独で販売してもたかだか知れているので、仮に作るにしても大きなコストはかけられないでしょう。あるいは、それ以上のコストをかけてオンリーワンの良いものを作るかです。


Star Festival 2014 in Big Bear Lake-4

2014-05-27 15:51:32 | 北米カリフォルニア

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もう一つ面白いアイテムを見つけました。というより、同社のHPでこれの存在は分かっていましたが、現物を見たのは初めてです。「Solar System Tracker」という一種のオートガイダーです。Hue Tech社で独自に開発した商品だそうです。太陽観測時に威力を発揮してくれます。単に眼視観測だけなら赤道儀、経緯台でもことたりますが、動画によるプロミネンスの変化などを捉えるには、太陽を正確に追尾することが必要です。

Img_34541 かい

取り付けは、ST-4などと互換のインターフェースであれば取り付けができるそうです。現行販売しているほとんどの赤道儀には使えるとのお話です。Astro Hue Techの代表とはあちらこちらでお会いしているので、 会場に居ればお話をしています。丁度お話をしているところで、日本からの天文ショップの方々がやってきて驚きました。日本の天文ファンと出会うこと自体が少ない中でのことなので、ビックリでした。

うちで販売しているTK-ALZM2をお付き合いしているところへ見せましたが、反応はとてもよかったです。販売したいと言ってくれたところもありましたが、円安でもあるので難しいかもしれません。仮にそうなったとしても、現状では数を作れないので、卸すところまではいかないでしょう。しかし、将来的には他の商品ではそうなることを願っています。米国のマーケットは世界です。主づと一つでもヒット商品を作ると大きな流れができます。しかし、当面は足元をしっかり見てビジネス展開をしていきたいと思っています。


Star Festival 2014 in Big Bear Lake-3

2014-05-27 13:11:48 | 北米カリフォルニア

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Star Partyではお馴染みのビッグドブソニアンです。24インチ=60cmだそうです。ミラー以外は全て自分で作ったそうです。コストは100万円を少し超えるくらいだったとのことですが、このサイズなら格安でしょう。動きもスムーズです。また駆動装置を組み込んでいるので追尾もできるそうです。

これだけ大きければ自分で車には積めないと思っていたら、そんなことはないそうです。ミラーが一番重たくて35kgあるが、それ以外はバラして積むのでそれほどでもないそうです。いつかこんなサイズのドブを作ってみたいものです。

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LUNTの新製品の100mm対空双眼鏡です。アイピースが交換できる上に、目巾調節もスムーズにできます。覗かしてもらいましたが、とてもクリアーに見えます。 夜に見る機会があったらもう一度見たいです。お値段が 30万円弱もするので、仮に日本で販売されるようになっても、どのくらいの人が興味を持つのか疑問です。この種の双眼鏡はMIYAUCHIなどからすでに出ていましたので、LUNTといっても、たぶん中国製だと思うのでもう少し静観しながらその機能を見ていきたいところです。

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天文ショップのベンダーテントは2件だけ参加していました。いつもの顔ぶれです。販売していたものは、いつもより初心者受けするもの、アイピースを中心に構成されていました。お客さんは多い感じはありましたが、買う人があまりいなかったみたいです。まぁ、今年は初回だったので、こんなものかもしれませんが、次はまた新たな進化をとげてくるかもしれません。

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LUNTの新型Hα太陽望遠鏡です。LS50だったかと思います。驚くことにプレッシャーチューナー仕様です。これで$899です。ダブルの場合はさらに$899が追加されます。画像はダブルスタックになっています。

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実際のところ、このLS50には大変興味を持っていて、PSTと大差ない価格でこの仕様だったので、本当に良いものならオーダーするつもりでした。しかし何故かこの鏡筒は最初からダブル仕様に作ってあり、シングルで見たいと言ってもダメでした。 Solar Max IIでもそうですが、私が検品する際にはダブルスタックであっても、必ずシングルでチェックします。シングルの見え方が重要と考えていて、シングルで良く見えないものをダブルにしても劇的に良く見えるようにはならないと考えているからです。故にこのLS50ptもシングルで見たかったのです。

普通はシングルで価格も出して売っていれば、商品に自信があれば、たぶんシングルで見せるはずです。実際にダブルで見たイメージは、PSTのダブルと比較してどうかといった感じです。LS50のダブルだと$1800にもなります。PSTのダブルより大きく値段が上です。正直この価格設定でどれだけ売れるものか疑問に感じました。


Star Festival 2014 in Big Bear Lake-2

2014-05-27 12:32:05 | 北米カリフォルニア

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Star Festivalを見て感じたのは、日本の星まつりからだいぶアイディアーをもらっていると思いました。胎内や原村でもコンサート会場がありますし、子供たちが遊びながら科学について学ぶことができる工夫を随所に持っているところも似ています。発起人のスコット・ロバートとも話ましたが、これについては確かにそうだと否定はしていませんでした。

彼曰く、一般的なスターパーティーはシリアスな天文ファンを対象にしているが、それでは本当に科学に興味をもってもらうことができないので、まずは子供ー家族を対象にしたイベントとする必要がある。と言ってました。子供が楽しめるイベントにすれば両親も合わせて楽しめるし、楽しみながらその興味の対象を自然から宇宙、そして宇宙から地球を見ることの大切さを学ぶことができれば、それだけグローバルな観点から自然を見つめることができると考えてこのイベントを作っているのだと感じます。

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日中は、家族連れや一般の大人が混じって太陽観測をあちらこちらでやっていました。Hα太陽望遠鏡が身近になってきたことは、大きな進歩です。これが無いと日中に望遠鏡を覗いても、今一つ分からないし、面白さもないので、伝えるほうが大変だったと思います。 天体望遠鏡で星を見せても感動が無くても、Hα太陽望遠鏡を見せると多くの人は驚いています。

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Star Festival 2014 in Big Bear Lake

2014-05-27 12:09:59 | 北米カリフォルニア

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とりあえず画像だけをアップします。ネット環境があまり良くなくて、ブログを書いているうちにつながらなくなって、そのデーターが全て消えてしまったりして、昨日はそんなことを何度もやっていて 疲れてしまいました。とにかく書くことがたくさんあるので、 少しづつアップしていきます。


Yard Sale

2014-05-26 01:26:18 | 北米カリフォルニア

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RTMCではおなじみのTelescope Outlet Shopです。要するに天体部品の中古屋さんです。大したものはありませんが、日本では探しても見つからない古い望遠鏡のパーツや修理用のパーツが見つかります。

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家の庭先などで不用品を販売しています。いつもやっているのではなさそうですが、メモリアルデイのこの時期には良く見かける光景です。

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このYard Saleを見ていていつも思うのは、自分の住んでいる町でもこれができないかと考えています。不用品が上手に処分できる上に、人々との交流ができることで、町の活性化の一部になるのではないかと。

Yard Saleのお客さんたちは外から来た人がほとんどなので、その会話をきっかけにいろいろな情報が入ってきたり、平均年齢が高いお年寄りたちが元気になってくれそうな気がしています。いつか機会があったら、しかるべき場所で提案してみるつもりです。

 

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RTMC Star Party 2014

2014-05-25 12:39:58 | 北米カリフォルニア

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RTMC Star Partyの会場へ入りました。ホテルを出る時には曇っていましたが、Big Bearヘ近づくにつれて晴れて良い天気になりました。

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やはり、想像していたとおりで人が少ないと感じました。

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一応、ベンダーのテントはありましたが、初期の頃から考えるとガラガラです。

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いつもの光景ですが、一般の参加者も不要な物を持ち寄って露店で販売しています。

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こんな物も売られています。40cmのガラス材やミラーもまじっています。200ドルほどですが、これから削って磨きこんでミラーに仕上げるのは至難の業です。30年前ならともかくとして、今は自分で研磨する人はほとんど居ないでしょう。

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のテントが張られていました。また大小のドブソニアンも並んでいました。他にも周囲にテントや望遠鏡が設置されていましたが、それも全くありません。とにかくさびしいかぎりです。

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ショップブースも人が全く居ません。販売目的で参加しているのに、これでは高価なベンダーフィーを支払っても意味がありません。