おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

PST改 Denkmeier Spectrum 60の修理ご依頼がありました

2024-06-11 15:48:22 | ブログ


相当久しぶりに見ましたが、PSTの修理についての問い合わせを受けたのですが、最初メールだけでは良く理解できていませんでしたが、当方が8年前にブログに書いた「Denkmeier Spectrum 60」の修理をできないか?という問い合わせでした。それで送っていただいたのですが、対物レンズ部分を40mmから60mmのF10なので、太陽の全体像がかろうじて見えるような感じです。接眼部のHαフィルターが5mmしか無いので、周辺部がやや見にくい感じです。幸いにも修理が可能な個体でしたので、お預かりして作業をしています。この状態で最初に太陽を見た時はプロミネンスも彩層面も良く見えない末期的な劣化の症状でした。しかし劣化したフィルターの交換で新品時のように良く見えるようになるでしょう。

最近は、PSTの修理問い合わせがとても多くて驚いていますが、修理費用はそれほど大きいとは思っていないので、元の新品時の価格を考えればそれほどの負担では無いかと思いますので、購入されて10年以上とか経過したPSTをお持ちの方はぜひ当店に預けてまた元気な姿へ戻してあげてください。



最近もあったのですが、修理ができないPSTがありました。画像の対物レンズの左側のような赤く焼けているような症状のPSTです。右側は青い綺麗なコーティングの修理可能なPSTですが、両方とも内部の構造が違っており、赤い方もできなくは無いですが、その修理方法をまだ試していないので何とも言えません。残念ですが、赤く焼けたような対物レンズのPSTは、現状ではアメリカでも修理はしてくれないようです。対物レンズ自体を同じ性質のものと交換する必要があるのですが、それが今では製作されていません。残念ですが他の用途を探すしかないでしょう。うちに同様なPSTがあるのですが、復活させる方法は思い当たるのですが、まだ試しておりません。



お客さんからのご要望で、INNORELのカーボン三脚を入手してそれに当店のPENTAX MS-3用のアダプターを付けて発送しようかと思っていたら、三脚が届いて愕然としたのは、雲台プレートのはめ込み径が85mmのもので、在庫としてあったアダプターは、以前にMoreBlueの三脚用だったので70mmでした。このままでは使えないので、仕方なくPOM材でスカートを作ってアダプターに圧入して85mmにしました。



POM材を圧入する際には、まず内径を仕上げておいて圧入をしてから外周の切削作業をして仕上げます。そうしないと材料が柔らかくてうまく寸法を出せません。このPOM材には直接ネジを立てたりしないので、無茶なことをしなければ永久に使えます。こういう作業は、趣味の領域で加工をしているのでは経験が無いのでまずできない加工です。当店では最近はあまり赤道儀のアダプターは作らなくなりましたが、かなり難しい複雑な複合加工もこなせるので、他で難儀されている方はぜひ一度ご相談ください。



このカーボン三脚とアダプターをご依頼された方は、その前に一般的なネジ一本だけで固定するカメラ三脚にMS-3赤道儀を載せられないかと相談してきたのですが、できなくは無いが不安定なので、このシステマティックカーボンとのジョイントを勧めたらあっさりOKとなりました。天文用の短い三脚はそれにしか使えませんが、カメラ三脚なので、普通の写真撮影などにも応用ができるので、特に海外遠征の際には天文用は一度も使った事がありません。それでも今だに2段式の短いカーボンを販売しているのは、4段式に比べて製造コストが安い上に同様の値段で売れるので、敢えてそうしているのだと思います。また2段少ない分軽量であるというのも大きな理由でしょう。



アストロカーのPMVなどを作りたくて、Adobe Premiere Proの勉強をしています。少しづつ使いこなせるように理解してきましたが、PhotoShopなどと違って、映像や音楽、イラストなどを複合的に編集して一つの番組に作り上げていくので、とてもレベルの高い作業技術が必要です。動画素材は、ドローンの空撮も駆使して色々な面からアストロカーの性能やできることを短い映像で理解してもらうようにしなければいけないので、タイムラプス映像を繋いでキャプションを入れてBGMを入れて作るYouTube映像とはちょっと違うので、そこが大変です。ソフト自体を使いこなせても映像自体を作り上げる事は全くの素人なので、そこは色々なところから情報を経て学びながら作っています。

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