おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

立山の余韻が . . .

2017-05-31 14:50:49 | ブログ


立山での滞在が未だに脳裏に焼き付いております。今考えても日本で見られる最高の星空だったと思います。2009年のトカラ日食の2年前にトカラ列島の悪石島と中之島に滞在して星空を眺めたことがありますが、そこも星空環境が素晴らしいところでした。長野県では星を町おこしにしようとする動きが数年前から活発になっておりますが、あの阿智村が日本一の星空と言っているそうで、誰がどのようにそう決めたのか知りたいものだと思います。星をビジネスの対象としている地方では、そう言わないと町おこしにならないので、仕方なくそう言っているのだとは思いますが、ここまでくるとさすがにやり過ぎのような気がします。



室堂山荘付近で午後11時過ぎに撮影した立山三山と夏の銀河です。ここまで星空が素晴らしいと、いつも使っているCLSフィルターは不要になります。もちろん使っているカメラはIR改造したEOS 6Dです。改造カメラ用も使っていますが、ここでは使うことはありません。

日本では標高2400メートル以上の高地で撮影ができるところは、この立山と千畳敷、そして乗鞍畳平の3カ所です。3カ所のいずれにも家から近い距離にありますが、天体望遠鏡などを持っていって撮影できるところとなると、立山か乗鞍になるでしょう。



この夏の大三角と天の川の構図は当地でも良く撮影するので普通に撮れますが、これだけの写り方はしません。私がこの構図で撮るのは9月〜10月頃になります。その頃が最も空の透明度が高く、当地でもこれに近い写り方はします。ただし条件がある程度重ならないと無理ですが。この次にこんな星空が見られるのは8月の北米日食になるかもしれません。実は今頃になってその熱が冷めてきて、行くのが面倒になってきています。残念ながら今さらチケットは解約できないので、行き先を変更するか、100%キャンセルチャージで行かないかになります。もし見送りとなった場合には行き先を変更することになると思いますが、まだどうするか決めておりません。

日本有数の星空ー立山アルペンルート

2017-05-29 16:40:11 | 旅行


昨日、立山黒部アルペンルートの室堂から戻ってきました。27日か28日のいずれかに出発しようか悩んでおりましたが、土曜日の出発で大正解でした。夕方一時雲の中に入ってどうなるかと内心心配しておりましたが、暗くなると共に雲一つない満天の星空に変わりました。透明度も10段階で9-10くらいの望み得る最高の星空になりました。

画像は「雪の大谷」で午前2時過ぎに撮ったものですが、EF8-15mmと改造したEOS 6Dを使っています。この銀河が真上を横切って雪も14メートルと残っているタイミングで撮るチャンスは1年のうち僅かです。おまけに新月後の月明かりが無く、さらに空の透明度が最高である必要があります。これだけ多くの条件が揃って始めてものにできる写真です。28日早朝がまさにそのチャンスに恵まれていました。

雪が溶けるのがかなり早くなっており、4月末の連休入りの頃で19メートルあったものが14メートルまで溶けているので、この後撮るとすると今週一杯くらい迄でしょう。撮影は積雪が最も高く残っている場所で行いましたが、夜なので分かりにくなったですが、LEDで照らしてみて最も深そうなところを見つけました。室堂山荘から30分近く歩いて辿りつきましたが、日曜日明け方でも誰もおりませんでした。



雪の大谷から戻る途中で撮りましたが、午前3時を過ぎていたので天文薄明が始まっており、東の地平線付近が明るくなっています。画面北側は富山平野の光害によるものです。この光害がことのほか大きくて、地平線から3-40度くらいの高さまでライトドーム状に明るくなっていました。撮影当初は雲海がそれにキャップをするように星空を見せてくれていたので、まるでニュージーランドで見る星空のようでした。「星明かりで影ができる」というのを始めて立山で体験したくらいの最高の星空でした。



この時期にもう一つ撮りたいのが、立山三山から夏の銀河が昇ってくるイメージです。午後11時頃には昇ってくるので、それを最高の環境で撮れました。松原湖高原や野辺山でも夏の大三角と射手座銀河は良く見えますが、その周辺の暗い星々の数は立山のほうが遥かに上です。野辺山は日本三大星名所らしいですが、あれが日本で3番目なら立山や乗鞍、千畳敷は何番目なんだと思いました。立山の星の素晴らしさは、単に光害が少ないというだけでなく、アルプスの高山であることが必然的に星空を美しくしているのだと感じています。



今回は、デジタル一眼を3種類持っていきましたが、そのうちの一台のPENTAX K-70で撮った画像です。おなじみの星を追尾する機能アストロトレーサーを使った撮影です。残念ながら未改造カメラなので、改造カメラのような写り方はしませんが、三脚とカメラだけで星を追尾する撮影ができるので山岳地帯や海外などの荷物制限がある場所へ行くには最高に重宝するカメラです。



立山へ持って行ったポラリエ+PCB-EQ3ですが、バランスウェイトがありません。実はこの状態で撮影していました。裏技と呼んで良いのか分かりませんが、カメラを垂直な位置で撮ることを前提に前後1時間くらいなら安定した追尾で撮影ができます。この状態なら駆動軸に対してはバランスウェイトを乗せた状態に近く、負荷もそれほどかからないので、追尾も安定しています。この状態では自由雲台も入れて2kg弱くらいにはなっておりますが、24mmのレンズできちんと追尾してくれています。たぶん望遠レンズでも1分くらいなら極軸望遠鏡を使うことを前提で使えると思います。



これにもう一つ要るのが、ビクセンの「ポーラメーター」です。今回の撮影では北極星の見えないところでの撮影があったので、最初から極軸望遠鏡は使わずに、ポーラーメーターを使いました。これから登山や海外などで荷物を極力持たないで撮影する環境へ行かれる方は参考にされてください。



画像の下にちょっこり写っている「雷鳥」です。曇った日などでないと見られないと考えられていますが、意外にも宿の側で写真を撮っていて目線を下に移したところ雷鳥がおりました。ひょこひょこしていて可愛いです。



立山には確認されているだけで、300羽ほど生息しているそうで、その数はとても少ないです。色合いが派手なのがオスで、茶色っぽいのがメスです。雷鳥との距離はわずか数メートルほどでしたが、怖がることなく写真を撮らせてくれました。



室堂周辺にはいくつか宿がありますが、星の撮影に最も適した宿がこの「立山室堂山荘」です。温泉に入りたいのなら「みくりが池温泉」ですが、土日はいつも混んでいる上に個室などはまず使えないので、室堂山荘なら土日でも個室が空いているので、星の撮影なら迷わずこちらだと思います。ホテル立山は一泊数万円もしますし、下界の高級ホテル並みのサービスは期待されないほうがいいでしょう。室堂山荘には綺麗なお風呂もありますし、インターネットもWiFiが無料です。宿の直ぐ側で最高の撮影ができます。宿からの明かりも気にするほどではありません。冬は雪があるので安定感に欠けますが、基本的に何処でも撮影ができるので便利です。



これが宿の夕食です。二食付きでも素泊まりでも泊まれるようですが、私は二食付きで泊まりました。山小屋よりはいいですが、似たような食事です。あまり期待しないほうがいいでしょう。ご飯とみそ汁はおかわりできます。



こちらが朝食です。朝5時近くまで撮影をしていて、食事は6時から7時半までに食べないといけないので辛かったですが、ほとんど寝ずに朝食を食べて出てきましたので、帰宅途中のドライブではふらふらでした。一般的な山小屋では朝5時過ぎから朝食です。朝が苦手な方は天体撮影が目的の方は食事無しがいいでしょう。ただし、天文ファンなどにありがちな、グループなどで夜遅くまでドタバタ廊下を歩いたり、騒いだりしないようにしたほうがいいでしょう。天文ファンのグループは遅く迄起きているので結構迷惑がられます。山小屋では早寝早起きが鉄則です。それ以外の時間は静かに過ごすべきでしょう。



山での風景はいくら見ていても飽きることはありません。外のベンチで静かに夕日を見送っているだけで優越感に浸れます。普段は八ヶ岳の風景に触れて過ごしていても、環境が違うとそこはまた別世界です。



普段から海外へ良く出て撮影をしておりますが、今回見た星空は日本で見られる最高の星空と言えるでしょう。海外でいくら素晴らしい星空を見て体験していても、それ以上に素晴らしいのは日本でそれを見られたことです。今や日本のどこにでもある光害で、星が見えるところが少しづつ減ってきているのは残念ですが、まだこんなところが日本にもあることが素敵です。私が屋外の雪の上で撮影していると、女性らしき人が二人写真を撮っているらしく、盛んに地面に光をあてて何かをしていたので、聞いてみたら「星の写真を撮っています」ということで、驚いたのは三脚を使わずに雪にコンデジを置いて綺麗に写真を撮っていました。少し話しをしてみると宿の従業員でした。彼女達曰く、「星があまりに綺麗だったので、それを撮りたいと思い星の撮れるカメラを買った」とのことでした。至極最もなことだと感じました。ちなみにそのカメラは二人とも「Canon」でした。



今晩も良く晴れているので、条件が良ければ「白駒池」へ上がるつもりです。標高2000メートルオーバーですので、下界よりは星を撮る条件は良いはずです。

立山黒部アルペンルートヘ

2017-05-27 09:50:03 | ブログ


新月前後で好天待ちしておりましたが、ようやく晴れて撮影ができそうなので、扇沢から室堂へ上がってきます。先日も行きましたが、途中で天候が崩れて途中で断念して戻ってきました。この時期でないと撮れない絵があるので、それを撮りに行ってきます。ザックの中にはカメラ5台とレンズ数本にポラリエと三脚が入っています。三脚は2本入れてあります。ちょっと重たいですが、歩くのは実質数キロだけですので、大したことはありません。今のところ室堂は曇っているようですが、夕方から晴れてくれそうです。

今晩から明日にかけて晴れてくれれば一晩で戻ってこれますが、明日のほうが晴れそうなら二泊になるかもしれません。従って今日明日とメールなどのご返答はできませんので、お問い合わせいただいても月曜日以降にならないとご回答できません。いつもなら土日は人ごみが嫌いなので、まず出かけないですが、今回は仕方ありません。この時期を逃すと来年になってしまうので苦渋の決断です。



昨日仕上がったばかりの特注製作でお作りした延長筒です。上部100mmだけ延長しました。本来は特注製作はお断りしておりますが、こういった当店の商品を二次的に改造することや関連する部品製作はお受けしております。申し訳ないとは思いますが、それ以外のビジターさんの特注製作はお受けしておりません。本来は「来るものは拒まず」という姿勢を持って対応すべきところですが、当方にはそこまでの余裕がありませんし、現状ではご迷惑をおかけすることが多いので、敢えてお断りしております。引き続きご理解願えれば幸いです。

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あれから立山室堂へ上がって「立山室堂山荘」に泊まっています。今のところ空の半分以上は良く晴れています。標高2700メートルまで上がると空の青さがひときわ濃く見えています。透明度も雨上がりで晴れたので最高だと思います。後は夜から朝にかけて晴れてくれるのを祈るばかりです。この室堂山荘は立山の登山の起点に利用しています。ゲストの半分近くはスキー目的か登山ですが、台湾やほかの国からの観光客も結構泊まっているみたいです。室堂で泊まるにはこの山荘か「みくりが池温泉」で、ホテル立山は敷居がグンと上がるので、登山客などはまず泊まらないでしょう。

ここは驚くことにWiFiが使えます。何十年前では考えられないことです。ブログは食堂で書いていますが、PCを持ち込んで使っている人は私以外居ないようです。私はスマホは持っていますが、スマホでネットなどしない人間なのでいまだにどこへいってもタブレットPCです。キーボード付きです。

ここで撮りたい写真は、「雪の大谷」での星空撮影です。積雪が16メートルくらい残っている今でないと撮れない写真です。扇沢からアルペンルートでここまで登ってきましたが、土曜日でありながら乗客も少なく余裕で上がってこれました。これが午前中の早い時間だったりすると大変です。今晩予定通り撮影ができたら明日午前中に下山します。人込みを避けるには「遅く上がって早く降りる」というのが鉄則です。予定通り写真が撮れたら帰宅してから画像をアップします。

ところで、この立山室堂山荘は、一泊二食付きの個室で10260円です。土曜日ですが個室が空いていました。お風呂もありますし、室堂まで徒歩10分くらいのところなので、普通の民宿などに泊まるつもりで来れば問題ありません。ただし雨が降ったり悪天候だとちょっと大変です。

新旧2本の写真鏡筒

2017-05-25 16:58:35 | ブログ


一旦売り切れていた人気の「GOTO Mark-X赤道儀用アリガタベース」ですが、今日新たに仕上がりました。今日の発送でもこのMark-X用マッチプレートやPENTAXアリガタベースをいくつか送りました。製作当初はどれほど売れるのか未知数でしたが、予想以上に出ています。昔の製品を愛用されておられる方々は、単にそのデザインや性能だけでなく、独特の色合いなども好まれて使われています。そういった色合いを再現して製作するのは手間や苦労もありますが、手に取って喜ばれることも考えてお作りしています。これからもこういったある意味特殊な商品は必要に応じて作っていきます。



昨日よりうちにはこの2本の写真鏡筒があります。Vixen 100VSDとPENTAX 100SDUF2です。SDUFは私個人の持ち物ですが、VSDは訳あってここにあります。しばらくはこの2本の優秀な写真専用望遠鏡で撮影をしてみるつもりですが、天候次第です。しかし初めてVSDをまともに見ましたが、両方とも非常に良く似ています。



これらの鏡筒の所以については知っている人は知っていると思いますが、ここまで似せる必要があったのか疑問には感じるところです。その性能については、私が今さら書く必要もないくらいネットに情報が載っているので、細かいことは書きません。発売当初はとても興味がありましたが、さすがにあの値段では手が出なかったです。VSDは60万円以上しています。突発的な大彗星でも出現すれば高くても売れるとは思いますが、ここ最近は明るくても5-6等台止まりなので、それが天文ファンの購買意欲には繋がっていないのが現状のようです。



ファインダーベース部の形状はほとんど同じみたいで、PENTAXファインダーをVSDに使えそうです。現状では金具があるのでそれを外さないと付けられません。



ヘリコイドと60.2接眼部も同じ仕様ですが、VSDのほうが吸い付くようにしっくり部品がはまります。SDUFのほうはガタつくくらい余裕をもって部品が作られています。双方の部品は互換性があるので、それぞれ使い回すことができます。まぁ、だからといってわざわざ他社製品を使う必要があるとは思えませんが、両方持っている人にとっては便利かもしれません。両方の写真鏡筒は近いうちに使って比較してみますが、これもデーターが出ていると思うので、大して意味はないかもしれませんが、この撮影で使ってみたいカメラがあるので、それで試してみます。

ところで、うちのエマが亡くなってから2週間を過ぎますが、最近は「動物病院不信」に陥ってます。入院していた佐久市内の動物病院は、常時忙しく多くの犬猫を見ているようですが、入院環境が最悪です。入院用ケージが犬猫を分けておらず、収納庫と兼用になっているみたいで、ケージの上にどっさりと物を置いていました。猫が瀕死の状態なのに、隣にワンワン吠える犬を入れたりしているところが凄く気になっていましたが、猫はとても神経質な動物なので、亡くなった原因の一つがこの入院環境だったと考えています。理解がもう少し早かったら連れ帰るという選択肢もあったと今さらながら後悔しています。医者からは亡くなった原因も何も知らされなかったこともその病院に大して不信感をもった理由の一つです。

動物病院は何軒かハシゴしましたが、動物病院は人間の病院とは大きく違って、人命救助といった崇高な目的でやっているのではなく、単なるビジネスなのだろうかと考えてしまいます。どこもそうだとは思いませんが、少なくとも今迄行ったところはそんな雰囲気を感じさせるものがありました。最近になって出来たばかりの動物病院へ行きましたが、そこはやけに丁寧で気持ち悪いくらいでした。最初だから気を使っているのだとは思いますが、いつまでそれが続くのか正直分かりません。とりあえずはそこへ通うつもりです。

ビクセン ED70ss+HR2.0アイピース

2017-05-22 20:37:58 | コンデジのお気軽天体撮影


先ほど庭で撮影した今晩の木星です。ED70ss+HR2.0アイピースにPowerShot G9Xでのお気軽コリメート撮影です。わざわざこんな撮影をしなくとも、月惑星CCDカメラで撮ってレジスタックで処理すれば、さらに高精細な画像が得られるのですが、それが目的で撮っている訳ではないので、敢えてこんな画像を載せています。高価なアイピースですが、こんな小さな望遠鏡とアイピースでも木星がこんな風に撮れるという見本的写真です。今日はシーイングがとても良いので、先日撮影した時より条件が良かったです。

単画像で撮るより、G9Xの動画モードで撮影するほうがより表面の模様が良く分かります。こんな撮影がいとも簡単にできるのは、30年前を考えると驚くべきことです。つくづくデジタル時代の良さを実感しています。ここ数日間は空の条件がとても安定しており、星を見るのに適さない空ですが、惑星を見るにはベストです。

ところでお話は変わりますが、先日お客様より「PENTAX MS-4赤道儀用のPoleMaster アダプターを作って欲しい」とご依頼がきました。私もMS-4を使っておりますが、極軸望遠鏡のセッティングパターンは2020年まで対応しているので、PoleMasterを使うまでもないと考えておりましたが、それでも必要と考えられる方はおられるのだと再認識いたしました。アダプターは余分に数点は作りますので、もしご要望でしたらお知らせください。

気軽に楽しむための機材を作るために

2017-05-21 16:38:41 | コンデジのお気軽天体撮影


昨夜に撮影した木星と土星です。新改造FS60CBにビクセンHR2.0mmアイピースで撮影しましたが、Canon PowerShot G9X用アダプターを使ったコリメート撮影です。ワンショットなので今時の画像と比較するとお粗末ではあると思いますが、ワンショットなので誰が撮ってもそれほど変わらないと思います。昨夜は割合気流状態が良かったので、CCDカメラで動画を撮ってスタッキングすれば劇的に明瞭な画像になったはずです。

HR2.0アイピースを焦点距離355mmで使ったので、倍率は177倍ですが、それからさらにG9Xのズーミング機能を使ったので、実際には300倍以上の倍率で撮っています。FS60では無茶苦茶な倍率ですが、HRアイピースの性能が手伝ってこんな撮影ができています。もちろん肉眼で見るともっと表面の模様などがはっきり見えています。大赤斑などもその存在が分かります。最近のコンデジは動画も撮れるので、それを変換してスタッキング処理すればもっと良い画像になります。それにしてもコンデジでの撮影は本当に楽です。



いつものPENTAX MS-4赤道儀にED70ssと2本同架して撮影しました。極軸は完璧に合っているので、単焦点なら10分でも点像を維持してくれます。この超高精度のおかげで撮影が格段と楽になりました。使わない時は「TeleGizmosテレコープカバー」をかぶせて24時間365日放置しています。



この画像はビクセンED70ssにタカハシのRD0.72xレデューサーを2インチ仕様で装着してEOS M3で撮っています。周囲4枚の画像は四隅と中央を200%程度に拡大したものですが、中央と四隅の星像がほとんど同じです。この画像では分かりにくいですが、PCで見ると良く分かります。本来ならEOS 6Dのフルサイズで撮るべきでしたが、とりあえずAPS-Cで撮りました。この画像だけで判断すると相性は良さそうな気がします。たぶんフルサイズで撮っても周囲の崩れは酷くなさそうです。ただ、ED70ssには純正レデューサーがあるので、それを使わずに高価な他社製品をわざわざ使うメリットがあるのか使ったことが無いので今は分かりません。

このED70ssをBORGヘリコイド仕様に改造すれば、軽量化されてタカハシFS60用RDを使うことでF4のハイスピード化もされるので、ポータブル赤道儀でも使えるようになると思ってます。



今日はとても暑い日となりました。午後一番の外気温が27度もありました。たぶん東京などでは30度を超えていたはずです。まだ5月でこの気温ですから、7-8月になったらどうなってしまうのか怖くなってきました。外が27度でも室内は22-3度しかないので、家に入っていると外の気温が全く分かりません。これからさらに温暖化が進めば東京などでは40度超えが普通のことになってしまい、屋外での作業をしている方々にはさらに過酷な環境になってしまうでしょう。そういう意味では暑さから逃げるという目的で田舎に暮らすのも老後の選択肢の一つになってくると思います。

春山本番の八ヶ岳

2017-05-20 18:12:15 | ブログ


今朝の八ヶ岳です。雲一つ無い壮快な青空と八ヶ岳が一つの画面に入っています。こんな写真が家から直ぐのところで撮れるのも”便利な生活を捨て去る”ことの引き換えに得たものです。コンクリートのビル群を見ているより遥かに心に優しい風景です。この地が不便とは言え、ネット社会の恩恵のおかげで、昔よりは遥かに便利な生活を享受しています。



北アルプスと違って八ヶ岳は雪が少なく、冬に積もった雪も夏までに消えてしまいます。八ヶ岳は春山の入門コースにも最適なので年間を通じて多くの登山者で賑わっています。八ヶ岳が人気なのは、ピークまでの登山時間が少ない上に登山口が高所にあるので、日帰りでも気軽に登山できるところです。そうは言っても山頂は3000メートルに近い標高があるので、ひとたび天候が崩れると大自然そのものの厳しさとなって登山者に牙をむいてきます。



今年はしばらくぶりに今月か来月早々に硫黄岳にでも泊まりがけで登ってみようと計画しています。日帰りで十分登れる山ですが、山小屋に久しぶりに泊まってみたいと思っています。食事はせずに自炊で素泊まりです。



今晩も天気が良いのでこのED70ssで撮影してみます。まだ改造はしておりませんが、タカハシRD0.72xを2インチ接眼部に装着するようにしています。



PENTAX MS-4赤道儀に改造したFS60CBとこのED70ssの2本登載してそれぞれタカハシRDで撮ってみるつもりです。合わせて先日ご紹介したビクセンHRアイピースを使ったお気軽撮影セットで木星を撮ってみます。MS-4は、極軸を完璧に合わせて状態で庭に設置したままにしてあるので、鏡筒をUP-500プレートに乗せて直ぐに撮影できます。使わない時は最強のテレスコープカバー「TeleGizmos」をかぶしてそのまま放置しています。

ふたたび、ぶっ壊したFS60CBです!

2017-05-19 17:25:21 | 特注製作品(タカハシ)


これまで私が海外遠征でポラリエ+PCB-EQ3に乗せて使っていた改造FS60CBをさらにBORGヘリコイド仕様にしたものがこの画像です。それまで使っていたのは、スターライトフェザータッチ接眼体でしたが、海外へ持っていくにはどうしてもかさばって場所を取るので、徐々に使いづらいと感じるようになってきました。実際に前回のバリ島へこのヘリコイド仕様で持っていってこの改造がベストだと思いました。



この改造をすることのメリットは沢山あります。画像にもありますが、既製品の「Sol-Sercher太陽ファインダー」が無改造でダイレクトに装着できます。また三脚ベースにはビクセンアリガタレールが装着できるので、鏡筒バンドは不要な上に前後のバランスがとても取り易くなります。アルカスイスプレートも装着できますし、中央に1/4インチネジがあるので、カメラ三脚や自由雲台にも乗せられます。

さらに、撮影では絶対と言って必要な「カメラ回転装置」もこのアダプターに組み込んであります。単体のタカハシ製品ほとではありませんが、その機能は十分持たせてあります。より高精度に作れますが、コストばかりかかって、それが販売価格に当然反映されるので値段が高くなるだけです。



販売するのはこの部品の形でのことになりますが、外観はタカハシカラーに塗装する予定ですが、黒アルマイト仕上げになるかもしれません。まだ販売価格は決めておりませんが、決まり次第お知らせいたします。

先日のビクセンED70ssもこれとほぼ同じ改造をします。ちなみにこの画像のFS60CBは、僅か1kgしかありません。アリガタレールがついて1.2kg弱です。純正状態で接眼体と鏡筒バンドがついて2kgは超えるので、それを考えると格段と軽く使い易くなっています。タカハシ製品は基本的に好きなので、それを否定するような改造は本来はすべきではないのかもしれませんが、今のデジタル全盛時代では、その時代のニーズに合わせた製品開発も必要かと考えています。

ビクセン ED70ssもぶっ壊します!

2017-05-18 16:37:40 | 特注製作品(ビクセン)


今日届いたばかりの「Vixen ED70ss」です。タカハシFS60CBと同系列に位置する望遠鏡ですが、いろいろ思うところがあり購入しました。届いて直ぐにやったことは、重量測定です。対物ユニットと鏡筒が620グラムあり、接眼体と接眼部が1030グラムありました。トータルでは1650グラムです。FS60CBが約1400グラムですので、その違いは200グラムほどです。



そこでまずは対物ユニットと鏡筒だけ使ってアダプターを製作してBORGヘリコイドMを取り付けようかと考えています。次にやってみたいのは、タカハシ純正の0.72xレデューサーをSX60-50.8ADを介して装着して使ってみることです。この場合には純正接眼体を残したままでの使用となりますが、BORGヘリコイドMに交換してもレデューサーがM57仕様になったアダプターがあるので、それでも使うことが可能です。



実際に仮付けで撮影してみましたが、見た限りでは使えそうです。星を撮ってもそれほど悪くなさそうな感じです。FS60はFL355mmに対して、ED70ssは400mmと大きな違いは無いので、他社製品同士ですが、意外とマッチするかもしれません。純正のレデューサーもありますが、フルサイズでの使用を前提にしていないみたいなので、このタカハシRDが使えるといろいろ役立ちそうです。

このED70ssをヘリコイド仕様に改造すると、その重量は1.2kg程度でファインダー台座と三脚ベースが付くので、鏡筒バンドは不要になります。この重量ならポラリエに乗せて使うことも可能です。FS60CB用のBORGアダプターは既に製作に入っていますが、ED70ss用も近いうちに製作します。



こちらも仕上がったばかりの「新型お気軽撮影ズームアイピースセット for G9X用」です。その隣は、ビクセンHRアイピース用のG9Xアダプターです。FS60もED70ssも改造が終了すれば、このセットで月や惑星がポラリエに乗せて撮れるようになりますが、月惑星を高倍率で観測撮影をするには、赤道儀同様に視野調整できる微動装置が必要です。それもこれから製作していきますが、もう少しかかります。



新しいお気軽撮影ズームアイピースは、これまでよりお値段も安くなりますし、他のコンデジ用も同価格にて製作販売する予定です。

こんなハーフピラーあれば便利かも?

2017-05-17 17:22:00 | ブログ


特注で製作した「Celestron AVX赤道儀」用のロングハーフピラーが完成しました。明日ご注文者様のところへ発送いたします。まさかこんな物を作るとは思っていませんでしたが、実際に作ってみるとその高さ故にAPP-130TL三脚が最適な状態で使えるので便利だと思いました。部品を3点新たに作らないといけなかったことと、塗装作業がそれに加わるので結構手間がかかっています。



赤道儀の不動点が110cmくらいのところにくるので、170cmくらいの身長の方なら丁度良い高さで使えるます。それ以上の身長がある方なら脚を伸ばせば調整できるので、特に問題もありません。このハーフピラー360は、重量が僅かに1.7kgしかなく、ビクセン純正のSXGハーフピラーより軽く出来ています。



今日はご注文のあった1本だけ仕上げましたが、まだ仕上げないといけない分があるので、それについては白塗装に仕上げます。また1-2本は、PENTAX Gハンマートーンカラーに仕上げてMS-3赤道儀を乗せるようにするので、仕上がればAPP-130TL三脚に乗せられるようになります。試しに作るだけなので欲しい方がおられるような販売もいたします。とりあえずは自分で使いたいので作ります。

とりあえずこのハーフピラーに登載できるのは、旧GP2赤道儀とAP赤道儀くらいです。ご要望があれば他の赤道儀用のアダプターヘッドも作ります。

なんだかここ数日間天気が安定しません。いろいろと撮影に使いたい機材が揃っているのですが、月が大きかったことや天気が悪かったことで全く撮影ができません。来週は、久しぶりに立山アルペンルートへ泊まりがけで撮影に行きます。まだ雪が多いうちにどうしても撮りたいショットがあります。家から2時間強のドライブでアルペンルート入り口に入れるので、天気を見て前日か当日に判断します。その場合には翌日〜2日ほどは発送もメールもできませんので、お許しください。