今年の9月から販売開始しました「テレスコ工作工房オリジナル微動経緯台 TK-ALZM」ですが、多くの方々にご購入いただきました。しかし、まだこの微動マウントのことをご存知ない方々へちょっとだけご紹介させていただきます。ちなみに、上画像のワンタッチシューは社外品ですので、付いておりません。
この微動マウントは、高度回転軸が約120度くらいフリーで動きます。方位軸は360度です。市販の自由雲台のようなボールタイプではないので、そこまでの自由さはありませんが、一般的なカメラ撮影では、これだけ自由に動けば十分なはずです。
この微動マウントは、自由に動かして構図などを決めた後に、さらに4箇所のネジで微調整が可能です。カメラ用のギアヘッドは、高価ですが、その割にはフリーで動かす場合の自由度が今一つです。元々この微動雲台を開発した経緯は、単にポータブル赤道儀用としてでなく、望遠レンズを使ったバードウォッチングやカメラによる撮影、また小型望遠鏡を使ってのお気軽観望などの幅広い用途に対応させるために設計しました。
私のように海外へ良く行くような場合、一つの機材で数種類の用途を満足させる必要があります。またサイズ的にも大きなものは好みません。そういった自分の用途を満足させるには、既製品では存在していないので、一から製作するしかありませんでした。そういった思いからこのTK-ALZM 微動経緯台が完成しました。
この使い方は、BORG、タカハシ、ビクセンなどの短焦点鏡筒を直接取り付けて使う方法で、主にバードウォッチングやお気軽天体観測、或いは海外日食撮影などに重宝します。微動マウントには市販のワンタッチシューなどを装着することができます。ベース部にはタカハシM8タップが切ってあるので、純正バンドなどそのまま取り付け可能です。
こちらはお馴染みのポラリエを乗せています。同じくポラリエ雲台ベースType-EQ、簡易赤緯軸ユニットも乗せて赤道儀として使用しています。極軸望遠鏡は、テレスコ工作工房オリジナルのポラリエ用暗視野照明/南天対応のもので、これらの組み合わせで、FS60CB+RD0.72xを5分露出成功させています。これについては過去の「Astro photography」をご覧ください。
これらの機材は、ポラリエに合わせてトータルにデザインしています。しかし、付属品がいくら良く出来ていても、肝心なポラリエにその能力が無いとただのガラクタです。衝撃的な発売から約1年が経ちましたが、購入当初はそこまでやってくれると思いもしませんでした。しかし、今は安心して何処にでもこのセットで持っていけるようになりました。これからもこの組み合わせで日本や海外で使い続けるでしょう。
ところで、今も多くの方々からご注文いただいている、この微動マウントですが、1月中旬頃完成してお届けとなりますが、若干数量余分に製作しております。これについては、ポラリエ雲台ベース共々オンラインショップにて販売させていただきます。販売時期については事前にこのブログにて御知らせいたします。ご要望の方はいま少しお待ちください。
最後に、本年はオンラインショップを4月にOPENしましたが、これまでに数百人の方々にご利用いただきました。予想以上のことで、私自身大変驚いております。製作販売したものが皆様に受け入れられたことが大きな要因ですが・・・、その影でメーカーさん等のご理解等があったこともその一つです。この場を借りて改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました!
来年は、より多くの方々に愛される商品を開発していきたいと思っておりますので、どうぞ本年同様によろしくお付き合いをお願いいたします。また、皆様にはどうぞ良いお年となりますように願っております。