おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

黒点が異常に多かった今日の太陽 by Seestar S50

2023-11-26 16:13:06 | 初心者のための電視観望


明日は、小海小学校でアストロカーを使った課外授業の一環で太陽を子供たちに見せるイベントがあるので、Seestar S50で太陽を見せるためのシュミレーションをやっていたところ、太陽表面にこれまで見たことの無い数の黒点が出ていて驚きました。これだけ活動が活発だと、プロミネンスも大きなものが出現していると思われるので、20cmEDクーデ式のHα太陽望遠鏡で子供たちに太陽を見せてあげようと思います。Hα像を見せる前にSeestar S50の白色光での太陽を見せればより喜んでくれると思います。天候的には今のところ良いので、アストロカーの本領を発揮してくれるでしょう。



このアンドロメダM31もSeestar S50で数日前に撮影したものですが、撮影場所は、山梨県の石和温泉の「シャトレーゼホテル石和」の敷地内です。来年からアストロカーを使ったスターウォッチングをしたいとの事で下見に行ってきて、その際に星空環境を調べるために撮影もしました。甲府市内なので、空は当然明るいと思いましたが、意外にも星が良く見えたので、これならスターウォッチングもできそうで安心しました。この日は上限を過ぎた月が出ていたので、眼視では3等星が見えるかどうかのレベルでしたが、月明かりが皆無なら当然もっと良く見えたでしょう。ただし11月の空なので、春以降の湿度の高い空では、甲府の光害でさらに空を明るくするので、星も見えずらくなるでしょう。



しかし、Seestar S50の電視観望でこれだけ写るので、実際にはフィルターワークを使えばもっと良く写ると思います。今後アストロカーの需要も街中での依頼も出てくると思われるので、どんな環境でもその場所に応じた楽しませ方を研究していく必要があるでしょう。

Seestar S50で撮りました!

2023-11-15 19:10:21 | 初心者のための電視観望


このところ毎日のように晴れているので、お気軽電視観望のSeestar S50でいくつかの天体を撮影してみました。M42は写しやすい天体ですが、数分でこんな感じに撮れます。一応20分程度の露出ですが、もう少し写っても良いかと思いました。



M27は、何度撮っても綺麗に写ります。ただし使っている場所の空次第でもあるので、どこでもこんな写りにはならないとは思います。撮影は店の庭で放置して室内でタブレットを操作してテレビを見ながらやっているので、メチャメチャお気軽というか、横着してやっています。



ちょっとこの天体の名前というか番号を忘れてしまいましたが、NGC7293です。初めて撮影しました。デジカメでも撮った事の無い天体でしたが、Seestarでこんなに写るのは驚きです。それも誰でも撮れるのですから驚きです。空の条件さえ良ければカタログを作れるくらい色々な天体を撮る事ができるので、ゲーム感覚で操作して写真が撮れるので、とっても楽しいです。



アンドロメダは、今ひとつ写りが良くないので空の明るいところだと厳しいかもしれません。ZWOのカメラを使って60mmガイドスコープで撮れば30秒露出で腕の部分まで綺麗にM31が写りますが、10秒露出のスタッキングでは今ひとつです。将来的にもう少し露出が増やせるようになれば良いですが、経緯台なので、視野回転の問題があるので、30秒も露出してしまうとその後の補正が大変なので、敢えて10秒露出に限定しているのかもしれません。

今後このSeestar S50の後継機が出てくると思いますが、対物レンズのサイズやCCDのサイズが大きくなったりしても経緯台である以上は、撮影に限界があるので、いずれは赤道儀タイプが出るかもしれません。ただし、あまり高スペックを求めすぎると、本来の初心者でも気軽に天体撮影ができる。というコンセプトから外れてしまうかもしれないので、あまり多くを望まないで気軽に遊び感覚で使うのが良いのかもしれません。スターウォッチングでもショー的な要素で使ってみるのも面白いでしょう。

つい最近の話ですが、お客さんから13歳の子供が天体望遠鏡を欲しがっているとの事で相談を受けましたが、当店に在庫のある望遠鏡lで十分だったのですが、アンドロメダを撮りたい。というので、それならと教えたのは、このSeestar S50でした。予算は10万円くらいはあるとの事でしたので、子供さんの事も考えると現状ではSeestarしか無いと思ったので、当店の売り上げにはなりませんが、他店で購入される事を伝えました。しかし、父親からはちょっと不服そうな印象を受けましたが、そのあとどうされたかは不明です。

Seestar S50用のタブレットPCが10,000円?

2023-11-08 15:36:10 | 初心者のための電視観望


星フェスがようやく終わったので、今日から少しづつ預かっているCORONADO Solar Maxなどの修理とメンテ作業をやっていきます。このSM90は、BF30が劣化しているようなのですが、まだ見ていないので、明日以降に太陽を見てその状態をまずは確認します。他にももう一本のSM90を預かっているので、それも合わせて見ていきます。ブロッキングフィルターの修理も複数件来ておりますし、PSTも預かっています。しばらくは好天に恵まれるので、この作業をやりつつ他のお待たせしている製作もやっていきます。



ZWOのSeestar S50を使うのに、アンドロイドのスマホを使っていましたが、画面が小さいので、より大きいタブレットPCを購入しました。驚くことに10,000円ちょっとしかしませんでしたが、きちんと使えます。10インチのタブレットPCが10Kで買えるのだから驚きです。いったい原価がいくらなのかと不思議に思ってしまいます。このタブレットで出来ればHDMI経由でプロジェクターなどで投影したいですが、Type-C端子からHDMIに出力できるかどうか分かりません。



太陽を写して見ましたが、自動導入が上手くいきません。何故だか分かりませんが、まともに導入出来たことが一度もありません。星雲や星団は正確に導入してくれるのですが、何故か太陽はダメです。そんな時のためにファインダーを取り付けようかと思っています。ただし取り付け方が問題です。今夜は晴れそうなので、しばらくぶりで使ってみようかと思います。

ZWO Seestar S50が届きました!

2023-10-18 18:43:25 | 初心者のための電視観望


今日は所用で外へ出かけようとしていたところ、突然海外から荷物が届きましたので、何か注文していたかと考えていたら、その箱を見て直ぐに何だかわかりました。半年も待っていたZWOの「Seestar S50 」の箱でした。思わずやった〜と雄叫びをあげましたが、そろそろ届くのではと考えていたのが、今日突然届いて驚いて喜んだ次第です。国内で注文しても良かったのですが、どうせならと考えてZWO社へダイレクトに注文しました。



早速開封しましたが、こんな小さな箱に三脚と本体が入っているとはにわかに信じがたかったですが、人に聞くと三脚もちゃんと入っているそうですので、多分入っているのでしょう。箱の中にはさらに発砲スチロールの密度が高くなったようなしっかりしたケースに入っています。



開封すると、こんな感じで三脚と本体が入っています。三脚のサイズがおもちゃのような大きさですが、テーブルトップで使う事を前提としているのでこのサイズなのでしょう。



三脚は手のひらに乗るサイズですが、テーブルトップで使わない場合には、足元に置いて使うしかなくて、それだとうっかり蹴飛ばしてしまいそうで危険です。まぁ、付属の三脚は使わないで一般的な三脚を使えば済むのですが、この三脚も一々Seestarを回して取り付ける必要があるので、流石に面倒です。間に自由雲台を介せばより使いやすくなるか、ワンタッチで三脚に取り付けられるアダプターなどを作ればいいでしょう。システマテックカーボンを使うなら、アダプターを作ればいいでしょう。私の場合は多分この三脚は使わないでアダプターを製作してカメラ用三脚に乗せて使います。このオリジナル三脚を使いやすくするアダプターを作って欲しいというご要望もありましたが、費用もかかってしまうので、どうしようかと考えていました。何れにせよ、来週の星フェスでは使ってみたいので、アダプターを早々に作ってみます。



内容はこんな感じですが、マニュアルは当然英語のようですが、YouTubeなどで解説してくれている人もいるようなので、それを見て参考にします。また聞いた話では、Seestar 50用のアプリが日本語化されているようなことを聞きましたが、まだ確認はしておりません。もしそうだとすると異例の速さです。



本体の充電は、USBから行いますが、一度充電すると結構長い時間は使えるそうなので、とりあえず今晩でも使ってみようと思っています。

来週末の星フェスでは、Seestar 50を持ってくる人が相当いるようです。多分数十台くらい並ぶかもしれませんが、そうなると壮観です。過去の星イベントでも無かった事なので、当日は是非一堂に介して色々な天体を電視観望で見せてあげたいと思います。それで天体を映し出すアプリですが、スマホよりタブレットPCの方が画面が大きいので、それを使ってみたいと思っていますし、できればそれをさらに大きな170インチスクリーンに投影できれば、さらに参加者に楽しんでもらえると思います。Seestar S50をお持ちの方々は是非会場に持ってきてください。

その後、実際にSeestar S50を使ってみましたが、最初にタブレットPCにアプリを入れてみましたが、何度やっても接続ができず、結局は諦めてスマホでやったらあっさり繋がって使えるようになりました。外に出してアプリのオススメからM31を指定したら一気に動いて導入してくれました。驚いたのは、やっている事を喋ってくれます。それも英語で話します。まるで一時期流行っていたMeadeのETX-LSみたいな感じで喋ります。聞いていると英語の勉強にもなりそうで面白いです。その後でM45も導入しましたが、Plate Solveも働いて正確に導入してくれます。ただしまだ撮影の方法が良く分かっていないので、今ひとつです。

しかし、もはや天体観測は、スマホとWiFiで繋がって望遠鏡で簡単に撮影ができるようになりました。これはあくまでスタートにすぎません。これからさらに大型機材もそうなってくるでしょうから、公共の天文台でも古い機材は捨てられて新たな小型の優秀な機材に変わってくるでしょう。そうなると都会の空でも星雲や星団の観測が可能になってくるので、その見せ方も徐々に変化してくるでしょう。Seestar S50は最初の一台なので、この後さらに大型化して機能もさらに充実してくるでしょう。何れにせよ、ここ最近の機材の進化には目を見張るものがあります。

Star Adventurer GTiがようやく使えました

2023-02-18 18:14:48 | 初心者のための電視観望


昨夜も天気が良かったので、SynScan ProからStar Adventurer GTiをコントロールしてみました。接続も直ぐにできて2スターアライメントの後に天体の導入もしっかりとできました。極軸は、アプリを使って合わせましたが、その後の撮影結果をみると出来ていたと思われます。SynScanでは電視観望はしませんが、これでCCDカメラとPCがあれば電視観望はできます。後はソフトを使って簡単な処理ができれば素晴らしいイメージにできるので、とりあえずは自動導入がしっかりできるようにならないと電視観望もできません。



次にASIAIRとアプリで恒星を自動導入します。アプリを星図モードにして導入する恒星をタッチして後は「Center Object」で導入を開始します。



導入が完了すると、星図が拡大されて表示されます。動作中の情報は、画面左下に小さな文字で英語表記されますが、プレートソルビングもきちんと働いているのがそれを見れば分かります。導入だけならSynScanでやった方が早いですが、視野センターには完璧には入りませんし、倍率が高いと外れる事もありますが、ASIアプリではプレートソルビングで常にセンターにいれてくれます。導入しながらパターン認識をして修正が入るので、その分時間がかかりますが、導入精度を考えると、そんなのは大した事はありません。



次にM42オリオン大星雲を導入しますが、これもプレートソルビング機能が働いて正確に中央に導入してくれます。



導入直後はプレビューイメージでこんな感じで映ります。



これをライブスタックさせていくと10枚10分露出でこんなイメージになります。ライブスタックは、自動でアプリがやってくれるので、露出時間を決めてスタートさせれば必要枚数分撮影し続けてスタッキングしてくれます。とっても便利な機能です。後は撮影イメージをダウンロードすればいつでも見られますし、ワイヤレスでプリントもできます。スタッキング枚数が増えて総露出時間が増えてくると少しづつ細部のイメージが分かってきます。この一連の作業は初心者でも一度覚えれば簡単にできるので、必要機材だけ揃えておけば50万円も出して”あの望遠鏡”を買わなくても電視観望ができるようになります。



あの馬頭星雲もASIアプリでは、こんな風に表示されているので、撮影前からどんなイメージか理解しやすいです。その天体の名前や場所を知らずとも、星図にある星雲や星をタッチすれば自動導入が一発で出来て、後はカメラが撮影してくれるので、とっても簡単です。



馬頭星雲もこんな感じです。画像はモノクロカメラを使っているのでこの写りですが、カラーカメラなら色もはっきりと分かります。昔は馬頭星雲を写すために苦労してフィルムを選んでフィルターを使って撮影していましたが、今はこんなに簡単に写るようになりました。



電視観望の機材を安価に揃えるには、必然的に自動導入できる赤道儀が必要ですが、10万円以下で買えるものでWiFi環境で使えるものとなると、このStar Adventurer GTiが今の所最安値かもしれません。望遠鏡は付属していないですが、画像のFL55SSは高いので、スカイウォッチャーの80mmにすればセットで10万円ほどで収まりますし、これにZWOのカメラを購入すればとりあえずは電視観望ができます。できればASIAIRもあれば完璧です。Star Adventurer GTiは当店でも販売中です。



ところで先日製作したStar Adventurer GTi用のシャフトですが、延長用としても使える事がわかりました。シャフト長を延長すれば、使用するウェイトを軽く出来ます。純正では2.2kgが付いていますが、使う機材によっては1kgでも大丈夫です。当店では1kgと1.5kgを作りましたが、この画像程度の機材ならシャフトを延長して1kgのウェイトでも十分足ります。Star Adventurer GTiにどのくらいの機材が乗せられるか試しておりませんが、強度的に3kgを大きく超える機材は乗せないと考えています。あまり大きな機材だとバランスが取れても全体的にアンバランスになるので、追尾エラーも誘発させてしまい本来の性能を発揮できないでしょう。


電視観望に最適なStar Adventurer GTiマウントの続編

2023-02-05 15:48:48 | 初心者のための電視観望


1月20日に入荷してから色々とやっておりますが、最初に困ったのはWiFiで繋がらない事です。スマホでは、きちんと認識していてSSIDも表示されていますが、SynScan Proを立ち上げて接続しようとしても画面のようなメッセージが延々と流れて接続ができません。シュミットさんのW氏にも聞いてみましたが、アンドロイドのバージョンを聞かれて問題ないという事で、次はSynScanアプリを再インストールしてみてください。そしてそれでもダメならスマホの再起動をしてみてください。と言われましたが、未だに繋がりません。試しにタブレットPCでもやってみましたが、やはり繋がりません。



仕方ないので、SynScan Proからの接続は一旦諦めて付属USBケーブルをASIAIRに繋いで有線でASIアプリで操作してみました。



そしたらあっさりと操作ができました。とにかくASIAIRからのコントロールが出来れば自動導入もできるので、無理にSynScan Proからコントロールをする必要が無くなります。



接続はとっても簡単で、いつものようにASIアプリをタブレットPCから立ち上げて、望遠鏡の選定で「SkyWatcher AZ-TGi/SynScan WiFi」を選択すれば後はアプリから自動導入も全て操作できます。プレートソルブ機能も当然働いてくれると思っていますが、まだテストできておりません。AZ-GTiでは、接続前に赤道儀モード対応のファームウェアーを入れる必要があり、それがまた厄介でしたが、Star Adventurer GTiは、最初から赤道儀として機能するので、そんな面倒な作業は必要ありません。



望遠鏡の設定で「EQ Mod with SkySafari」でも動作してくれるようです。ただし自動導入まではまだ試していないので、晴れた日に再度トライしてみようかと思っています。



当店のお客様からの情報では、ピリオディックエラーの数値が±20秒くらいだと言っておりましたので、そこそこ撮影には使えそうです。ただしオートガイドを併用した撮影では、ほとんど問題無いレベルなので、軽量なシステムを作って海外遠征などにも持っていけます。



まさにこんな使い方ができるほどの十分な機械精度を持っていると言えそうです。画像は、当店の「ユニバーサルベース」を購入してくれた、M87JETさんのシステムです。結構凄い機材の乗せ方をしていますが、これできちんと撮影などが出来ているのが素晴らしいです。望遠鏡は、タカハシのFC-65フローライト鏡筒ですが、昔はこの望遠鏡をP型赤道儀に乗せて手動ガイドで30分以上の露出をかけて一枚の写真を撮っていましたが、今は望遠鏡には手を触れず完全なオートで撮影が出来ているのが凄いです。



ところで、先日のユニバーサルベースの第二弾として、ウェイトを1kgと1.5kgのを作っています。近いうちに仕上がりますが、Star Adventurer GTiに付属しているウェイトが2.2kgもあって重たいので、1kgくらいで使えたらと考えて新たに作っています。ウェイトシャフトも150mmほどのを製作しています。海外遠征とかに持っていきたい時には長いシャフトは要らないですし、ウェイトも2kgは重すぎるので、1kgか1.5kgのを持っていきたいと考えています。せっかくコンパクトに作られているので、そのほかの部品もコンパクトにして海外日食とかで活躍させてみたいものです。



1kgのウェイトと当店のペットボトルアダパターがあれば最強です。それも新たなシャフトには対応するように考えています。現在制作中の1kgと1.5kgのウェイトは、鋼材から作って塗装仕上げにするので、ステンレスのウェイトよりは少しお安くなります。このウェイトは、AZ-GTiにも使えますし、ビクセン赤道儀にも使えます。また仕上がりましたら店頭にて販売させていただきます。

Star Adventurer GTiマウントは、汎用ユニバーサルベースや新たなシャフト、ウェイトを併用して使えばより高い機動性を持った撮影などができるようになります。もちろん電視観望をやってみたい方々にもおすすめできる商品です。ただしASIAIR Plusをお持ちでない方は、別途購入していただく必要があります。以前は当店でも販売していたのですが、今はしていないので、他店で購入してもらえれば、自動導入に対応した電視観望システムが出来上がります。また実際に使ってみてからリポートします。現在、Star Adventurer GTiマウントは当店で在庫品として扱っておりますが、今販売しているのは、ユニバーサルベースの付いたお得なセット品のみとなっております。

10万円以下で出来る電視観望?... 劣化したPST

2022-04-13 16:44:34 | 初心者のための電視観望


最近大流行してきた「電視観望」ですが、今月号の星ナビで「15万円で出来る...」と記事が出ています。どのような構成になっているのか記事を読んでおりませんが、実際にはもっと安く出来ます。当店でもお得なセット商品を作って販売していますのでそこまでかけなくても一式揃います。ただし、当店のセットは今世界的に品薄状態の「ZWO ASIAIR 」を組み込んだものとなっています。しかし今現状ではASIAIRが入手出来ないので、それ以外でシステムを組む必要があります。

ASIAIRを使うのは、ワイヤレスで望遠鏡とカメラ類一式コントロール出来るメリットがあるからです。イメージはタブレットPCを使ってリアルタイムで見る事も見せてあげる事も出来るので、スターウォッチングでは参加者から喜ばれるはずです。

しかしASIAIRが無くても電視観望がさらにお安く出来ます。画像の「スカイウォッチャーAZ-GTi /GTe」とZWOカメラ、それにノートPCの3点があれば電視観望が出来ますが、もう一つ肝心な物があります。当店でも販売している60mmガイドスコープです。つまり4点になりますが、ノートパソコンは今や誰でも持っていると思うので、新たに買うのはAZ-GTiとZWOカメラ、それにガイドスコープという事になります。ただこのセットでは自動導入が出来ないので、スマホからAZ-GTiをコントロールしながら撮影はノートPCで行う事になります。

ちなみにこれらのセットならPCを除いて10万円でお釣りが来ます。ただこのセットでは一つ問題があります。それは自動導入の際に用いられる便利な機能「Plate Solve」が使えないという事で、スマホのアプリからだと小さなCCDの中に小さな天体を正確に入れるのが難しいので、そこは慣れが必要になります。



当店では経年劣化による良く見えなくなったHα太陽望遠鏡PSTの修理を受けていますが、使い続けたPSTの末路を画像でお知らせします。この画像は修理完了後に撮影した太陽面ですが、こんな感じです。もちろんコンデジのワンショットですので、彩層面は上手く写っていません。



しかし経年劣化するとこんなイメージになります。眼視ではかろうじて見えていますが、先の画像と同じ露出条件ではほとんど何も写りません。これまで多くの経年劣化したPSTを見てきましたが、ほとんど末期的症状です。こうなるともはやまともには使えませんので、押入れにしまいこんで不燃物ゴミで出すしかありません。しかし僅かな費用で修理が可能ですし、修理すると最初の画像のように新品購入時の状態に戻ります。もし見えなくなって押入れにしまっているPSTがあったらもったいないので修理してください。



最近、お客様からご依頼があって製作した「GOTO Mark-X用PoleMasterアダプター」です。いくつか余分に製作しました。これまでもPoleMasterアダプターは色々作りましたが、何故かMark-X用を作っていませんでした。



とりあえずいくつかは仕上がって在庫品となっておりますが、今後もご要望があれば随時製作して在庫しておくようにします。また他赤道儀用も市販品が無ければ当店でお作り致しますので、いつでも気軽にご相談ください。

ところで、先日も少しだけ海外渡航の事を書きましたが、ついにニュージーランドがコロナによる入国禁止から開国する事が確実となったそうです。入国はビザウェイバー、いわゆるビザがなくても、3ヶ月以内の滞在なら日本人は渡航ができるとの事です。これで約2年半もの間行けなかったニュージーランドへの撮影旅行が可能になる訳ですが、正直なところ困惑しています。南天の撮影にはこれからがベストシーズンとなるのですが、突然行けるようになったからといって直ぐに行くかと言われると悩んでしまいます。何れにせよ、まだコロナの事も心配ですので、行きたいと思えば行きたいですが、ちょっと悩むところです。

電視観望セットを新たに販売します

2021-09-05 17:15:29 | 初心者のための電視観望


当店で現在販売している「電視観望セット」ですが、今後新たに商品構成を変えて販売しようと準備しております。商品内容のほとんどは他店でも購入できる物ですが、問題はこのセットを買ったからといってその日から誰でも電視観望ができるか?と言えば、そうではありません。天文ファンなら何とかネットから情報などを仕入れて使えるようにはなると思いますが、これから望遠鏡を買うようなビギナーさんには電視観望はハードルが高いです。

それをどうすれば良いのか考えてみましたが、機材を使うための分かりやすいマニュアルが無い事が電視観望の難易度を上げているようです。天文ショップなどでは独自のマニュアルを作ったり販売したりしていますが、多くは自社商品に特化したもので使う機材が違うともうお手上げという感じになります。ネットでの断片的な情報では天文ファンには理解できても一般のPCさえ使いこなしていない人達には理解する事自体に問題があります。

私も初心者と大差ない人間ですが、とりあえずはこれらの機材で電視観望が確実にできるようになったので、初心者の目線からこれらの機材を使って電視観望ができるようなマニュアルを作っています。このマニュアルが出来上がったら「お気軽電視観望セット」を販売しようと考えています。



付属している60mmガイドスコープは安価な商品ですが、これで十分な電視観望ができます。とりあえずこの構成でやってみて、もう少し上を目指したくなったら、その時点で新たな機材構成を考えてみれば良いと考えて最も導入しやすい機材にしました。ある意味これが使えなければいくら高価な写真用望遠鏡を使っても宝の持ち腐れになるだけです。
この電視観望セットは、宿泊施設や学習施設などでの電視観望にも十分使える物なので、まずはこのセットからスタートして徐々にアップグレードしていけばいいでしょう。
あの話題のeVscopeは、38万円もする高価な製品ですが、この機材構成でもそれ以上の事ができるので、先の事や発展性を考えたらスターターとしてはベストです。



先日いくつか仕入れたアルカスイスのクランプベースですが、困った事に普通に赤道儀などに付属ネジで固定すると、クランプが動きません。原因が何か調べたところ、クランプ側の部品とベース部分に段差が全くなくて、ネジ2本で固定すると稼働するクランプ部品も合わせて固定されてしまうので、クランプが使えないのです。このクランプベースはMoreBlueさんの商品なのですが、この事を聞いてみたら付属のワッシャーをベースとの間に入れて固定してください。と言われましたが、稼働部品を1mm程度削れば解決するので、今日工場でフライス機で削りました。このクランプベースは先のセットでもお付けしようと考えていたので再加工しました。とりあえずこれで解決です。



今日は一応店舗営業日ですが、突然来客がありました。最近うちの工場で生まれた子猫ちゃんです。店の中を熱心に覗き込んでいましたので撮影しました。



まだ親離れしていないので、常にママ猫のそばにいます。子猫がうちの庭で遊んでいる間はママ猫がずっと見守っっています。しかし、野良なので近いうちにママ猫が見放すだろうと見ています。そうなるとまた悩ましいところです。

AZ-GTi /e用ユニバーサルベースの取り付け

2021-08-31 21:34:14 | 初心者のための電視観望


ユニバーサルヘッドの取り付け方法が分かりにくいにで、こちらで解説します。
まず、純正のアリガタベース中央に貼り付けてあるアルミラベルをはがします。爪でもできますが、ドライバーで持ち上げれ簡単にはがせます。



ラベルを剥がすと4箇所のM4皿ネジが見えてきますので、これをドライバーで全て外します。外したネジとベースは無くさないように保管しておきましょう。



ベースを外すとこんな感じで回転軸ヘッドが出てくるので、今度はユニバーサルベースをはめ込みます。4箇所のM4ザグリ穴とヘッドのネジ穴が一致するように回して合わせます。



後は付属のキャップボルトでしっかり固定して完了です。



こうしてアルカスイスのクランプベースを取り付けられます。取り付けは4箇所のM8P35のネジ穴を使いますが、ネジの深さが6.5mmしか無いので、あまり長いネジは使えません。この4箇所のM8を使えば既製品のアリガタベースなども取り付けができます。純正の標準で付いているビクセン仕様のアリガタベースはちょっと貧弱なので、しっかりした物に交換して使った方がいいでしょう。

スカイウォッチャーAZ-GTi/e用ユニバーサルベース作りました

2021-08-30 16:06:27 | 初心者のための電視観望


電視観望の最強ウェポンのスカイウォッチャーAZ-GTi自動導入経緯台にアルカスイスクランプなどを乗せて汎用性を高めるために新たにユニバーサルベースを作りました。と言ってもタカハシ用のM8P35のタップ加工を施したベースですが、使いづらい純正のクランプベースを社外品に変えてより安定感のある機材搭載が可能になるアイテムです。



早速このベースにアルカスイスクランプベースを取り付けてみましたが、機材をその都度交換する際や前後のバランスをとる場合でも使いやすいと感じました。画像のクランプベースは、MoreBlueさんの商品ですが、デザインも良くて綺麗に作られています。ある程度の数は作りましたので、単体での販売やAZ-GTiとのお得なセット品も用意しますので、これからAZ-GTiを使ったお気軽電視観望にトライしたい方にはこのセット品をお勧めします。経緯台モードでも赤道儀モードでも役立ちます。



ビクセンFL55SSを乗せてみましたが、とってもいい感じです。これまで電視観望で60mmガイドスコープばかり使っていましたが、そろそろ次の段階へ移ろうと思い、このFL55SSを今後は電視観望に用いていこうと思っています。商品距離も60mmガイドスコープとほとんど同じなので、これまでの写り方がさらにシャープになって電視観望の良さが引き出されます。



赤道儀モードではこんな感じになりますが、ビクセンの1kgのウェイトでバランスも程よくなるので、しばらくはこの組み合わせで使ってみます。ここ最近はFL55SSを使った撮影もしていなかったので、寂しそうにしていました。



このAZ-GTi+ユニバーサルベース+ウェイトシャフトの3点セットも新たな商品として作りますので、一から揃える方はこちらを選択していただければと思います。他店ではこの組み合わせでは販売していないと思うので、お得感は高いはずです。商品は後ほどネットショップにアップしますが、少しお待ちください。

ところで、今日は午前中に1回目のワクチンを打ってきました。色々と打った後の症状などを聞いていましたが、普段と全く変わらずで痛いも痒いも熱も全くありませんでした。ちょっと拍子抜けしました。しかしもう一回打たないと効果も低いので2週間後にもう一回打ちます。だからと言って安心できる訳ではなく、自分が知らずにコロナに感染していて人様や家族にうつしてしまう事もあるので、これまで同様に人との接触には注意が必要です。