写真は、SONY CyberShot DSC-RX100M3で撮った16日のオーロラ(Southern Lights)です。先日アップした画像よりは大人しいですが、EOS 6Dで撮った後にオーロラが消えかけている時だったので大人しい写り方です。しかし、コンデジでもしっかり撮れることが良く分かる写真です。南天の星空もデジイチ並に撮ることができるカメラです。
今日の夕方自宅へ無事に戻ってきました。今回は成田エクスプレスと新幹線で戻ってきたので楽でした。いつもなら車で空港まで行きます。昨夜は成田空港のホテルで泊まりましたので、旅の疲れもある程度はとれました。しかし中国人がやかましいのに参りました。ニュージーランドも昔は見かけなかったマウントクックにまで大勢押し寄せているのには驚きました。秋葉原で爆買いしている人たちとはまたちょっと違うようです。
ところで、今回の旅でいろいろと感じたことや、これから「南天遠征シーズン」に向けてニュージーランドへでかけられる方々へ私なりにアドバイスさせていただこうと思います。感じたままに書いているので、適当に読まれて参考にされるなりしてください。
まず初めにテカポについて書かせていただきます。私がここに滞在しない理由については先日書いたばかりなので、ここでは書きませんが、初めて南天の撮影にこの地を訪問される方にとっては大変魅力的な観光地ですが、マウントジョンの山頂で星の撮影ができると考えて行かれる方には注意が必要です。あそこで撮影する場合には、必然的にスターウォッチングツアーに参加する必要があります。単なるビジターとしては夕方以降は上には上がれません。道路のゲートがクローズされるからです。ゲートが開いている間に上に登って夜を待って撮影というのもダメだと思います。もし上でどうしても撮影されたいということであれば、そのツアー会社へ良く確認されたほうがいいでしょう。ちなみに私は夜間は上がったことがありません。
バスなどの公共の交通機関で訪れて滞在して撮影をされる方については、湖畔での撮影はナトリウム灯が相当きついので、それを避けて撮るには湖とは逆側にあるCowans Hillの方へ上がって撮影したほうが良いでしょう。ただしモーテルなどから距離があるので、夜間に歩いて移動するのは危険もあるので、日中ロケハンをするなどして観測地の状況を確認しておかれたほうがいいでしょう。数十年前には教会の近くでも気にならずに写真が撮れましたが、今はその時より建物も相当増えて変わっています。
テカポの宿泊施設は、ユースホステル、キャンプ場からモーテルまで揃っていますが、その値段相応のサービスは期待されないほうがいいと思います。エクスペディアなどにその施設についての評価などが書かれているので、参考にされたらいいでしょう。こういったところで快適に過ごすには、宿泊施設側へ自分の意思をきちんと英語で伝える、交渉できることが必要です。私の場合は、初めて泊まるところは部屋などをきちんと見せてもらってから決めるようにしています。アジア系の旅行者は欧米系と比較して待遇が変わることがあります。しかし、必ずしもそうとは限らないこともあり、宿のオーナーさんが親日家だったり、日本人を良く理解されている方だったりすると、嬉しい対応をしてくれることがあります。
次にニュージーランドのネット環境についてですが、訪問する度に変わってきていますが、未だに「何メガバイト必要か?」と聞かれます。"Free WiFi"と書いてあっても「500MB」までと言われることがあります。それを超えると課金されますが、そうでない場合は、その都度レセプションへ行って新たなパスワードをもらう必要があります。自分でブログなど書いたり画像を送ったり見たりする人には全然足りない量です。私の場合は、最初からWiFiはUnlimitかどうか確認した上で宿を決めています。WiFiがフリーで使えても、泊まる部屋によっては全然繋がらないことが度々あります。部屋に入ったら直ぐに確認されたほうがいいでしょう。繋がらない場合には部屋を変えてもらうことで改善することもあります。以前にアメリカのモーテルでPCを持ってフロアーを歩き回っていたことがありました。一番繋がりやすい位置を探すためです。
Mt Cookのキャンプ場ですが、昔と比べてかなり設備も整って利用者が大幅に増えている印象を受けました。今の利用料は分かりませんが、以前は5ドルほどだったと思います。費用を節約するには、こういった自然の中にあるキャンプ場を利用するといいでしょう。レンタカーでバンタイプのキャンパーバンを貸している会社がいくつかあります。値段的にレンタカーと宿泊代を足した金額より全然安いです。先に書いたインターネットの問題はありますが、単なるメールなどをされるだけならレストランなどのWiFiサービスを利用すれば解決します。
Mt Cookには宿泊施設が少ないので選択肢は減りますが、ユースホステルもあるので、それぞれ必要に応じて選択すればいいです。村内には、日本人団体客が良く利用する、Hermitage Hotelがありますが、これからの時期は料金が下がってくるのでカップルや家族にはおすすめできます。ただしそのサービスにはあまり期待されないほうがいいでしょう。ホテルのアクティビティーにもスターウォッチングがありますが、日本のものと同じで、屋外で望遠鏡を使って南天の星空を眺めるものです。館内にはIMAXシアター的な施設も備わっているようですが、私は利用したことはありません。
Oamaruに滞在中に海岸を歩いていてマオリ系のおばちゃんにもらった「Paua-Black Foot」です。つまりアワビ貝です。サイズは125mm以上ある大きなものです。NZの海岸ではアワビ(パウア)が沢山とれます。ある所には1平米あたり数十個以上ころがっています。石ころを拾うようにとれます。地元のKiwi達は食べない(食べる人も居るが少ない)が、マオリ系の住民は好んで食べています。NZでは125mm以上のサイズで10個まで1日でとることが許されていますが、それを下回るサイズや個数以上とったことが分かった場合には300ドルの罰金か法的に処罰されます。アワビなどの貝類が好きな方は海辺で聞いてみれば何処でとれるか分かると思います。まぁ、星の撮影に来ているのにそんなことには興味はないかとは思いますが。
ところで、これからニュージーランドで南天観測をされる場合の極軸合わせについて少しお知らせします。
南天での極軸合わせは、初めてでなくとも苦労します。私も毎年来ていてその数が多くても初日は数十分もかかることがあります。今回も初日はそうでした。要因はいろいろありますが、その日の透明度が違っていてセッティングに使う四分儀座の二つの星を見つけきれないことがあります。最も簡単な方法は「小マゼランから視野を3つ移動させる」という方法で、地元の天文ファンなどもこの方法で合わせているそうです。
日本からの天文ツアーで同行するガイドは、極軸合わせができない人が必ず居るので、それを教えるのが大変だそうです。北天では簡単な極軸合わせも、南天では極端に難しいものとなります。この極軸合わせを嘗めていると現地で全くできず撮影もできないことになります。出発までに知識武装してしっかりできるようにしていかれたほうがいいでしょう。その場合に使用する極軸望遠鏡は、「暗視野照明装置付き」が必要です。視野を真っ赤にした状態では見える星も見えないので、パターンのみ光る極軸望遠鏡がおすすめです。
最後に今回の渡航では、Air New Zealandを使いましたが、その機内サービスには正直がっかりした部分もありました。去年の渡航では、Singapole Airを利用しましたが、サービス内要は世界一とも言える素晴らしいものでした。両者を比較するとその違いは雲泥の差です。たぶん次回はまたシンガポール航空に戻すと思います。荷物を沢山持っていく方にはニュージーランド航空ですが、機内サービスを重視して快適な空の旅を楽しみたい方にはシンガポール航空をお勧めいたします。
一応こんなところですが、また気がついたことがあれば時折書いていきます。とりあえず戻ってきたので、明日よりポラリエ雲台ベースの仕上げ作業へと入っていきます。来週中にはお届けできるよう仕上げていきます。ご注文の方々は今しばらくお待ちください。