おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

アストロカーは「宇宙観測車」です

2022-02-28 09:34:24 | アストロカー


昨夜は久しぶりに星空の撮影を行いました。と言っても所有している「宇宙観測車-アストロカー」の営業用の撮影です。これまでずっと天候と空の透明度が良くなる日を待っていましたが、昨夜は良かったので午後10時過ぎから撮影に上がりました。アストロカーは、今のところまだ実稼働しておりませんが、時折エンジンをかけたり除雪をしたりと日々のメンテナンスは欠かせません。ただ一つ困るのは、エンジンをかけるだけだとバッテリーが消耗するので、時折充電をしてあげる必要があります。数日前はエンジンが全くかからずに充電をしましたが、基本的に車は動かさないと充電しないので春以降はあちらこちらへ出かけようと思っています。

とりあえずこの春からは、小海リエックスホテルでの運用を開始しますが、それだけだともったいないので周辺地域の宿泊施設は公的な施設などで稼働させたいと考えて準備しています。とりあえずアストロカー運用のホームページを作成していくので、その為の画像資料として撮影をしています。

昨夜は、時間がちょっと遅かったのでベストな構図で撮れませんでした。今日か明日にでも再度時間を変えて撮影しようと思っています。ただ、その場合でも八ヶ岳と星空とアストロカーの位置関係による構図が難しいので、車の位置と時間を変えつつ使用するレンズも変えてみようと思っています。せっかく買った「Canon TS-E35/3.5LII」も使っていくつもりです。このイメージを撮るために購入したのですが、その活かし方がまだわかっていません。



このアストロカーですが、小海町の行政担当者はほとんど興味を持ってくれません。他の地域では考えられないかもしれませんが、町の教育関係者が誰も見に来ようともしません。まぁ、これについては星フェスも無関心だった事もあり想定はしておりましたが、現在町の駐車場を使わせてもらっているので、町民の方々には何らかの形でお返ししたいとは考えておりますが、コロナ禍のさなかでもあるので、静かに動いていきたいところです。



そうは言っても私が所有者となってからまもなく1年が経ちますので、そろそろ稼働させていくつもりです。中のGOTO光学の20cmクーデ式望遠鏡は、何度か書いていますが、スマホでコントロールできてASIAIRから電視観望ができるように大きな費用をかけてシステム改造しています。多分現存するアストロカーでは一人で運用できてWiFiでコントロールできる唯一のものだと考えています。近いうちに電視観望の様子をアップします。正直去年入手した時には小海町が興味を持たない事が分かってからは一度は手放そうとも考えましたが、色々と手を加えたらもったいなくなってきました。よってしばらくは地域で役立ててみようと思い直しました。

ところで、近いうちに「Fujinon 25 x 150EM SX 」と「Fujinon 40 x 150ED SX」の大型双眼鏡が入る見込みです。いずれも純正の三脚仕様ですが、どちらかはメンテナンスを富士フイルムさんでやってもらってから販売するかもしれません。もう1台はアストロカーに乗せて使うか、或いはもう一つの案は、天文ファンの憩いの観測値「レストハウスふるさと」に小さな小屋を作って設置するかもしれません。これは小海町の協力が必要なので私の独断では決められません。実は当店に保管してあるスカイウォッチャーの40cmドブソニアンも3台所有しており、すべてミラーを再メッキして2台はまだミラーを箱に入れた状態で保管してあります。それも合わせて設置したいとは考えていますが、行政の関わりが必要なので簡単ではありません。

とにかく、コロナがもう少し収まってくれたら眠っている機材なども使えるようにしようと考えています。

アクセサリーベースを作りましたが . . .

2021-10-28 16:12:48 | アストロカー


移動宇宙観測車のアクセサリーベースを先日から作っておりますが、今日実際に取り付けて見ました。メインの望遠鏡はタカハシの70mm大型ファインダーで、その両サイドに電視観望用のFL55SSと60mmガイドスコープを搭載しています。搭載するプレートををちょっと頑丈に作りすぎたので重たくなっています。



中央の70mmファインダーは、幅広のサドルベースに取り付けてあるので前後にシフトするように作っています。サドルベース自体も前後に動かせるので、トータルでは500mmくらいの可動域を持っています。両サイドの望遠鏡を乗せてあるサドルベースは、ビクセン仕様とアルカスイス仕様の両方に対応するように作っています。しかし作って見て感じたのはT型プレートが重すぎるので、これを何とかしないと赤道儀側に余計な負荷をかける事になってしまいます。



それで実際に乗せて動かしてみたところ、重量バランスが悪くなっているので、それまでしなかったギア音が僅かに大きくなった感じです。仮に負荷がかかっていてもモーター自体には問題ないのですが、ギアの方が心配です。



それで実際に取り付けてみた感じはとても良くて使いやすそうですが、もう少し軽量化してファインダーなどを取り付ける位置を大幅に見直す事にしました。いくつかの部品はまた一から作り直しますが、星フェスまであまり時間が無いので、早々に図面を仕上げて製作へ入ろうと思っています。
普通のアマチュア用の赤道儀ならウェイトを増やすなどして対応できるのですが、このクーデ式赤道儀ではちょっと面倒なので、そうならない方法で赤道儀への負荷を軽減させるように考えようと思っています。



先日塗料屋さんに調色依頼した塗料が仕上がってきたので、パーツ類がすべて仕上がったら同系色のカラーで仕上げようと思っています。やはり後から作る部品でもカラーが揃っていた方が格好いいので4kgも作っても使い切れませんが、作る事にしました。
このGOTOのアストロカーには、もう相当追加で費用をかけています。最初の支出も含めて立派なドーム式の天文台が作れるだけの費用をかけています。その元を取る事など到底不可能な話ですが、誰も持っていない物を敢えて改造して世界で一台しか無い「移動宇宙観測車」に作り上げようと思っています。

今日でとりあえず特注製作品は全て仕上がって発送が済んだので、しばらくは自分の事と星フェスの事で時間を費やします。星フェスが終わったらまた新しい商品をチマチマと作ろうと準備しています。それと少し冬越しの準備もしないといけませせん。

それからもう一つ大切なお知らせです。

しばらく在庫が無かった当店の人気商品「TeleGizmosカバー」ですが、今日アメリカのテキサスから発送されましたので、来週中に入荷します。お待ちの方々は今しばらくお待ちください。

アストロカーにSolar Maxをつけてみました

2021-10-16 16:42:53 | アストロカー


アストロカーにCORONADOのSolar MaxII 90を取り付けて太陽を見てみました。まだアダプターの塗装も終わっていないので、あくまで仮付けでテストをしました。これまで色々な屈折望遠鏡にSM90を取り付けましたが、20cmクーデ式に取り付けたのは初めてです。とりあえず対物フードにはきちんと装着できました。



問題は接眼部です。何らかのブロッキングフィルターを接眼部に装着しないといけないのですが、本来なら1800mmの焦点距離なので、最低でもBF30が必要となりますが、画像のBF30は相当古い昔のCORONADOの製品で劣化もしているので、本来の性能が出ていません。したがってこのBF30は使わずにBF15を使って見ようと考えています。ただし当然の事ながら18mmの大きさに投影される太陽面を15mmのBFで見るので全体像は見られません。またBF15には内部にミラーが入っているので、その分光路長が直視より長くなります。問題はクーデ式の直視接眼部でピントがそれで合うかどうかですが、部品を最小限にして仮付けで取り付けてみたら合焦しました。



結論としては、20cmクーデ式望遠鏡でHα太陽望遠鏡として機能させるには、今の劣化したBF30を使うか、新たに接眼部品を作ってBF15を使うかになります。しかし今日太陽を見た限りではBF30でもかろうじて太陽面は見えるので、これでもいいかと考えていますが、接眼部の部品は作らないと使えません。これが仕上がったら11月の星フェスで日中は太陽を見ていただこうと考えています。



今回のシステム改造でこのキルスイッチを設けました。動作不良等で暴走した場合にはこのスイッチで停止できます。実際には赤経軸にも2箇所に緊急停止スイッチが入っているので、子午線またぎの際に必要以上に回りすぎた場合には強制停止となります。しかしこの強制停止がちょっと厄介になってきて、天頂付近の天体を見たり南中前後の天体を見たりする場合にもう少し回せば導入できる時に停止スイッチが働いてしまいます。このスイッチを停止させるかどうか悩むところです。



アストロカーの電源は、この携帯リチウムイオンバッテリーを使っています。消費電力を低めに抑えた設計をしているので、以前よりははるかに持ちが良くなっています。多分一晩くらいは使えそうです。以前は1時間も動かしていると50%くらいに減っていました。ここからUSB電源も取れるので、ASIAIRなどの電力も供給できます。



今回のシステム改造で最も費用がかかっているのが、このコントローラーです。コンパクトでとても高機能です。今はBluetoothでスマホのSkySafari 6 Plusを使ってコントロールしていますが、シリアルポートが標準で装備されているので、PCと接続してステラナビゲーターからでもコントロールできます。この改造をする前は、一般的に大型機の改造で採用されている「E-Zeus II」での改造を考えていましたが、コントローラーがちょっとデザイン的に好きになれないのと、パソコンを使う際のアプリがSuper Starを使う必要がある事から見送りました。費用的には以前に問い合わせた時には大差なかった事も見送った理由になっています。ホームページ上に書かれているのは、一般的なアマチュアが使う赤道儀の費用ですが、このアストロカーは大型天文台の機器と同程度の扱いとなるために、実際には相当かかります。



それで今日改めてASIAIR Proとの接続をトライしてみましたら、あっさりできました。もちろんタブレットPCからのコントロールもできました。これで後はPlate Solve機能を使った正確な自動導入ができるかどうかです。流石に1800の直焦点では無理だと思うので、今のガイドスコープ類を全て外してアクセサリーベースを新たに製作して、そこに電視観望用のガイドスコープを装着して、それを使って自動導入できるようにします。



通常はこの60mmの安っぽいガイドスコープをファインダーがわりに使って導入修正していますが、これを全て撤去してより使いやすいようにします。これまで使われた方は、このガイドスコープを覗くために脚立を使っていたのだと思いますが、あまりに不便すぎて呆れています。望遠鏡自体はいいですが、このガイドスコープの使い勝手が恐ろしく悪いので、せっかく優秀な20cmAPO鏡筒なのに全体の使いやすさを悪くしています。今まで使っていた方がそれに気づかずに使い続けていたのが信じ難いです。

とにかく、このアストロカーはまだまだ手をかける余地が沢山あるので、これから少しづつアップグレードして「世界で一つのオンリーワンのアストロカー」に仕上げtげいきます。

アストロカーのシステム入れ替え

2021-08-05 18:47:58 | アストロカー


今日は午後からアストロカーのシステムを入れ替えする為に遠方から技術者の方が来られて今のシステムの状態などについて調べていきました。とにかく今日は暑くてドームを開けての作業は過酷だったので、閉めた状態でやってもらいました。閉めていると多少は断熱効果により涼しくなりますが、開放すると途端に炎天下にさらされます。



システム入れ替えの作業内容は、モーター類の全交換と制御基盤の交換、電源系統のインバーターの作り直しになりますが、可能な限りギア類は触らずにそのまま使えるようにします。ウォームギア関連は一度触ってしまうと、その後の調整がとても厄介なので、とにかくそのままの状態で駆動系を交換するように作業を進めます。

以前は赤道儀の電源は24のバッテリーを2個搭載して賄っていたそうですが、そのバッテリーは大分前に使えなくなってAC電源を取れる場所でのに運用されていたようです。今は携帯型のリチウムイオンバッテリーでPCを介さずに使っていますが、当然自動導入もできない上に手動での操作もできないので、コントローラーだけで天体の導入をしています。

今日、実際の消費電力を測定してみましたが、思ったより少なくて大容量リチウムイオンバッテリー1個だけで今後も自動導入ができるようになります。ただ、今使っているものだと他の電力を賄えないので、近いうちにさらに大型のバッテリーを購入しようと思っています。

この20cmクーデ式の赤道儀は、極軸合わせが正確にできないというかその必要がないので、アイピース視野に北極星を捕らえられればOKという感じです。これで撮影でもするのであれば問題ですが、それは今の所無いので、自動導入だけ正確にできるようになればいいと思っています。ASIAIR Proとも連携ができれば、Plate Solving機能で導入も正確になり、電視観望も可能になるので、何とかそれも実現したいと考えています。



まだアストロカーは、少しだけ運用し始めた所なので、秋以降にNewシステムにより本格運用できるようになれば、あちらこちらへ出張観測もできるようになるでしょう。またスマホでコントロールできるようになれば、アストロカーの外にいて操作したりできるのでスターウォッチングの際にはとても便利で助かります。

できれば夏の間に一度だけ麦草峠へ持って上がりたいと思いますが、レストハウスふるさとから上の道がちょっと運転が怖いので、無理かもしれません。

東京の感染者がついに5000人を超えてしまいました。驚くべき数字ですが、識者が言うにはまだこんなものでは終わらないようです。10,000人は超えると言っている人もいます。そうなるとその状態が下がるのに相当かかるので、10月になっても高いレベルが続くかもしれません。これから来週にかけてお盆に突入しますが、8月下旬でどのくらいの感染者が出るのか恐々です。ペルセウス流星群の撮影に乗鞍へ上がろうと計画していますが、それもどうなるか分かりません。