おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

FCT-150のファーストライト

2023-10-06 19:51:23 | ブログ


タカハシからレンズ清掃されて戻ってきてからまだまともに星を見ておりませんでしたが、それをするには25kgの屈折鏡筒を乗せる赤道儀を用意する必要がありました。元は160型赤道儀に乗せて使っていたのですが、その赤道儀は売却したので、代わりに自動導入改造をしたNJP赤道儀を使う事にしました。ただし一般的なピラー脚だと短すぎて使いづらいので、FCT-150を引き取った時に使われていた高さのあるピラー脚にNJP赤道儀を乗せて、さらにFCT-150を乗せました。これでピッタリの高さになりました。



赤道儀の不動点もかなり高くなるので、FCT-150を乗せるのは骨が折れる作業です。足腰の弱い人には過酷で危険な作業なので二人でやるようになるでしょう。私は一人で乗せましたが、それでも25kgの鏡筒を胸の高さ以上に持ち上げないといけないので、結構気合を入れてやりました。今の時代の150mm屈折ではあり得ない構造ですし、25kgなどあり得ません。



NJP赤道儀は、今年の春先に改造してASIAIRと連携できるようにしたので、スマホからコントロールが出来ます。プレートソルブ機能を使った自動導入にも対応しています。25kgの鏡筒を乗せるために、10kgのウェイトを3個乗せていますので、トータルでは60kg近い重量物をコントロールして自動導入ができるようになりました。このスマートなコントローラーを使った自動導入のご依頼は数件お受けしておりまして、現在改造作業中となっています。近いうちにPENTAX MS-5にも着手しますので、大型の赤道儀もこの改造で生まれ変わります。私のアストロカーも同じ改造ですが、改造して数年になりますが、これまで一度も不具合など発生せずに稼働させています。



それで肝心なファーストライトですが、土星をまずは見ましたが、シーイングがイマイチだったので確かな事は言えませんが、屈折らしいコントラストの高いイメージでした。焦点距離が1100mmほどなので、SSW7mmを使ってもアストロカーで見る半分のサイズにしか見えません。それでも土星の輪の影が何となく分かりますので、シュミカセで見る土星のイメージよりはカチッとしたトリプレットらしいイメージだと感じます。できればベストなシーイングで見たいですが、これから秋冬にかけては悪くなる一方なので、良い環境で見られるのは少なくなるかもしれません。できれば星フェスでお披露目したいですが、誰かに見ていてもらわないと無理かもしれません。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
綺麗にレストアしましたね (n2068dd)
2024-01-22 01:13:33
こんにちは、はじめまして。

 私、FCT-150を使っています。観察会やスターパーティなどに使っていたので、鏡筒は当たり傷でボロボロです。
25kgは本当に重たいので、サドルに載せる時、どうしても「よいしょ」と落とすので、生傷が絶えません。フードと砲金製のセルが異様に重たくトップヘビーですし。

 星像で本領を発揮するには2時間近く必要で、夕方2時間程度の観望会にはあまり向かないかも?と感じています。
それを過ぎると本来のシャープな画像になり、360倍をかけられます。

 SQM22内外の暗い空でのスターパーティでは、意外と大口径反射に負けないという印象がありました。
オリオンの燃える木や馬頭もコントラスト良く見え、大口径ドブとそんなに変わらないかも?と感じました。バラは怖いくらい妖艶で視野からハミ出る姿に驚いたものです。
ミラーと異なってバックグラウンドが暗いのが効いているようです。

 コロナで、ほとんどの催しが中止になったので、夏は自宅裏庭に、カバーをかけて出しっぱなしで撮影に使っていました。

 FCTは、76、100、150と使っています。単純に口径に比例して解像力や最高倍率それと集光率が向上するという物理法則を確認するだけで、シャープさとかくっきり感などの印象は全く同じなのです。ある意味FCTは、つまらなくもあり、贅沢でもある望遠鏡のシリーズだなあ、と感じています。
 一番気に入っているのは古典的な外観やグレーの鏡筒の造りでしょうか。デジタル時代でもなんら問題無く使える性能も備えた良いシリーズだと思います。当時、どの鏡筒も値段が値段だったので、そうでなければ困るのですが(笑。
返信する
re:FCT-150 (おやじねこ)
2024-01-22 18:59:12
こんばんは!
コメントありがとうございます。FCT-150以外にもお使いだとの事驚きました。生粋のFCTファンですね。
確かにあの重さは、移動に使うには殺人的です。間違えて落下させてしまうと、かなり危ないですから、夜にその作業はしたくないですね。FCT-150のユーザーは年配が多いはずなので、余計にその扱いには注意が必要です。
私が見る時は、明るいうちに庭のNJPに乗せておいてから夜に使っているので、2時間以上は外気温に慣らしていますね。ただ、さすがに観望会で一般の方々にあれを見せるのは勿体無いというかその良さを理解されないので、シュミカセとかの方が適していると思っています。
まだ実は星をまともに見ていないので、春以降にでも見ようと考えています。
本来は売るつもりでレストアしたのですが、その貴重さから売らずに使おうかとも考えています。このFCT-150は、古き良き日本の望遠鏡作りを代表する逸品なので、大切に使いながら保管した方が良いのかもしれませんね。
しかし、まさかFCT-150をお持ちの方からコメントをいただけるとは思っていませんでしたので、嬉しい限りです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。