おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

富士山でZTF彗星を撮りました!

2023-01-31 15:50:56 | ポータブル赤道儀関連


昨夜は富士山で撮影をしていました。いつものポラリエU+PCBU-EQ2+TK-ALZM jr2E+FL55SS with RDの組み合わせです。カメラはEOS M6です。APS-Cサイズを使うのは、撮影倍率を簡単に得られるのと、周辺部の星像を気にせずに撮影できるので海外でも良く使っています。天候は最高で一晩中雲一つ無い空で風も強くなかったので月明かりさえ無ければ最高の条件でした。この写真はSIGMA 105mm/1.4とEOS Rで手持ちで撮っています。流石に明るいレンズなので、まるで日中のように明るく写ります。撮影中は、顔や手が冷えて痛いくらいでしたが、小海の自宅ほどの寒さは感じませんでした。



ポラリエU+α機材で撮ったZTF彗星ですが、日々撮る度に彗星の尾が分かりにくくなっています。ただし明るくはなっているようで、双眼鏡やファインダーではその存在が簡単に分かります。まだ撮り始めた頃とは明るさと中心核の大きさでは確実に分かりやすくなっています。露出はポラリエUではその性能を出し切る180秒露出ですが、きちんと追尾が出来ています。ポラリエUでは久しぶりに3分露出で撮りましたが、4年前まではアメリカやニュージーランドではこの機材の組み合わせで常に3分露出は安定して成功させていました。画像ではかろうじて尾が出ているのが分かりますが、月明かりの中での撮影なので、露出をかけ過ぎると尾が背景に消されて見えなくなります。



この画像は、1月22日に撮影したものですが、尾の存在がはっきりと分かります。今とは大きく違っていますが、やはり彗星は太陽に近づいて尾が伸びてくるので、可能であれば太陽にできるだけ近いうちに撮影すべきでしょう。今は明日の地球最接近に向けて太陽から離れていってますので、彗星本体は明るく大きく見えていても、尾が成長しないので全体的には見劣りします。しかし良い事もあります。それは彗星が北極星に近くなっているので、一晩中見える周極星になっている事です。尾は写りにくいですが、家の庭などから簡単にその存在を写せるので、初心者などには良い撮影素材になるのではないでしょうか。今日も今の所良く晴れていますが、ZTF彗星もそろそろお腹一杯になってきました。今夜はKOWAのハイランダープロミナーで庭から観察して見ようと思っています。

1月29日のZTF彗星を手持ちで撮りました

2023-01-29 23:12:24 | ブログ


先ほど外へ出て双眼鏡で見たところ、直ぐに見つかるほど少しだけ明るくなっていたので、SIGMA 105mm/ 1.4の解放で手持ちで撮りました。中央部を取り出していますが、ISO 25600で0.5秒露出でも結構写るものです。流石に尾は写りませんが、頭部がはっきり撮れています。手持ちなので赤道儀などは使っていません。あと2日で地球最接近ですが、久しぶりの肉眼彗星かと期待しましたが、尾が発達せずにクライマックスを迎えそうです。明日もう一度撮ってみたいですが、今度はきちんとポラリエで追尾して撮ります。

今日の夜遅くに野鳥画家の谷口先生から電話がかかってきて「ZTF彗星はどこに見えているの?」と聞いてきたので、北斗七星と北極星の間の直ぐ下に見えていますよ!と伝えたら、「何だかはっきりしないけど、これかな〜」と見つけたみたいでした。もちろん双眼鏡を使ってのことです。谷口先生は、今はイベントで北海道の根室へ行っていますが、本当なら私も行っていたはずでした。どうしても仕事で行けないので断念しました。

GOTO Mark-X関連部品を作りました

2023-01-29 17:39:35 | ブログ


久しぶりに当店オリジナルの「GOTO Mark-X赤道儀」の関連部品を仕上げました。特に微動雲台が一番手間がかかるのですが、元はSP赤道儀の架台を分解して加工してからハンマートーンカラーで焼き付け塗装をしてから組み上げて仕上がります。もう結構な数を作りましたが、あまり積極的には作りたい部品ではありません。マルチプレートもたま〜にご要望があるので作っています。



結局ご注文から数ヶ月お待ちいただいて、他のMark-X関連部品と一緒にようやく納品できました。ウェイトも当店に純正品では無い1.5kgと3kgのものがあります。今ならいずれも在庫品です。PoleMasterアダプターがまた在庫切れになったので近いうちに製作します。しかし、Mark-Xが製造されてから40年は経つと思いますが、未だに愛用されている方がとても多い事に驚きます。それだけ今の日本製品に魅力を感じなくなってきているのだと思っています。それも残念な事です。
そういう私も古き良き日本製品の愛用者です。

年越しからあっと言う間に一ヶ月になりますが、来週から2月です。寒いのももう少しの辛抱だと思うと嬉しくなってきます。そろそろ確定申告の作業をしなければいけないですが、それが終わったら3月です。しばらく休んでいるスターウォッチングも春休みからスタートなので、そのための準備もしていかないといけません。去年はお試し的にスタートさせましたが、今年から本格稼働に入ってくるので、しっかりやりたいと思っています。
ガトーキングダム小海では既に春休みからのSWのアナウンスがされています。

眠っているHα太陽望遠鏡はありませんか?

2023-01-27 18:23:35 | Hα太陽望遠鏡関係


かなり久しぶりに「GOTO Mark-X」用の微動雲台を作っています。ここまで仕上がったら後はブラスト処理で塗装を落としてから焼き付け塗装をして仕上がります。長いことお待ちでしたが、ようやく仕上がりつつあります。この微動雲台はご要望の方が多いのですが、 SP赤道儀の極軸ユニットから作っている関係上その部品が入らないと作れません。これだけご要望の方がいるなら一から類似したデザインで作ればいいのですが、いまだにできていません。まだこれからも要望される方々がおられるので、ちょっと真剣に製作を考えてみようと思っています。



こちらも久しぶりに加工した「GPハーフピラー」の穴あけ加工です。ハーフピラーを取り付けた状態で赤道儀の着脱ができるようにこの加工が必要です。本来なら純正品でそうなっていればいいのですが、今のSXGハーフピラーのように穴が開いていないので、特注で加工するしかありません。この加工はハーフピラーの軽量化と使いやすくする二つの利点があるので、たま〜にご要望があります。



先日仕上がった「NJP赤道儀ハーフピラー」ですが、間違えて高く作ってしまったので、予備としてあったパイプ材を短くして作り直しました。上下のフランジは仕上がっているので、後はこのパイプを塗装して仕上げます。本来は回転架台を入れて全長350mmに仕上げるべきでしたが、実際にはハーフピラーだけで既に350mmになっていたので、回転架台分さらに高くなってしまったので、300mmに仕上げていたパイプを70mmカットして全長を350mmになるようにしました。全長350mmのハーフピラーは、余分に作ったので在庫品としてあります。必要な方はご注文ください。高さは調整できます。



かなり古いタイプのCORONADO BF30ブロッキングフィルターの修理依頼を受けましたが、現行品のBF30とは使っているフィルターなどが違っているので、元の性能を発揮させるために普通は考えつかない方法で修理します。多分その方法でやれば機能するとは思いますが、実際にやってみないと確実な事はわかりません。当店には色々なタイプの太陽観測用フィルターや部品を持っていますが、商品の検品や修理の判定などで必要なので、常時防湿庫で保管して大切にしています。



今日も1台のSolar MaxII 60DSダブルスタック仕様の修理が完了して発送しました。本来ならブロッキングフィルターだけの修理依頼でしたが、施設に貸し出して不良品となって戻ってきたそうで本来の見え方が全くせずに困り果てていましたが、当店で望遠鏡のチューナーとダブルスタックの調整を改めて見たところ、全くマッチしていなかったので再調整をしてからブロッキングフィルターを修理して最終的に本来の性能を取り戻しました。当初は望遠鏡本体は諦めてダブルスタックフィルターとブロッキングフィルターだけ活かそうと思っていましたが、幸いにも望遠鏡側を修理できたので、今日無事にお返しする事が出来ました。これでまた新品購入時と同じ性能を活かした観測ができるでしょう。



CORONADOのPSTも当店で修理復活出来ます。最近も2本のPSTを双眼で使われていた方から修理依頼を受けて無事にお返ししましたが、お電話があってとても喜んでおりました。その方は眼視でスケッチもされているので、眼視での見え方がとても重要だと言われていました。今時珍しい観測者です。当店でこれまで修理対応したPSTは、既に100本は超えていますが、日本国内には数千くらいは最低でもPSTが出回っているはずで、その多くは天文科学施設に入っているはずです。施設に入っているPSTは、使っているうちに見えなくなってきて使わなくなり、そのうち担当者が変わってそのまま放置されているケースがほとんどだと思います。とってももったいない事ですが、当店で修理ができる事を知らない方がいまだに多いのは残念です。先日書いた松本の教育施設も主砲は立派な望遠鏡が入っていても、太陽観測用の望遠鏡はSM40なので、PSTと変わりません。PST1本あれば、多くの方に喜んでもらえるので、個人施設を問わず眠っているものがあったらぜひ当店で復活させるお手伝いをさせてください。

マイナス19度の酷寒の中でZTF彗星を撮りました!

2023-01-26 12:18:13 | ブログ


昨日のブログを書いてから近場の撮影ポイントへ出かけましたが、車外の気温はマイナス19度でした。しかし、不思議な事に寒くは感じませんでした。多分風が全く無かったからでしょう。撮影に使った機材は、PENTAX MS-4赤道儀に同社の100SDUFIIでした。カメラはEOS M6(IR改造機)です。

ZTF彗星は、最近になって撮影し始めましたが、それほど大きな変化はしていないように見えますが、地球に近づくにつれて徐々に大きく見えるようになってきました。7X50mmファインダーでもその存在が良く分かります。2月1日が地球最接近なので、後一週間でそれがどう変わるのかが楽しみですが、その姿は大きく変わる事は無さそうです。もう少し立派な尾をなびかせて欲しいですが、表面からのダストの噴出量が太陽から離れて少なくなってきているのだろうと考えています。昔に見たヘールボップや百武彗星のような彗星らしい姿が見られれば最高ですが、それは無さそうです。



久しぶりに防湿庫からPENTAX 100SDUFIIを取り出して撮影に使いましたが、撮影時の機動性は抜群に良くて、現状ではこれに匹敵する写真用望遠鏡はうちにはありません。今のデジタル時代にはちょっと合いませんが、彗星などの突発的な出現では大活躍してくれます。この望遠鏡にSolar Max90を取り付けて使ってみたいですが、海外日食では重宝しそうです。4月の日食には行きませんが、その次の北米日食には久しぶりに海外へ行きたいと思ってます。

今夜は、マイナス18度です!

2023-01-25 22:44:10 | ブログ


これから撮影で外に出ようかと思い、寒暖計を見たところこの気温です。マイナス18度です。下界ではまず体験できない気温です。今でこんな気温だと早朝にはマイナス20度にはなるでしょう。私の経験上最低の気温は、マイナス32度です。カナダのイエローナイフでの体験ですが、今の気温も中々のものです。問題は、外に機材を持ち出して使う際に、長時間は機材が持たないので、短時間で赤道儀のグリスが固まる前に終わらせる必要があります。撮影までは家の中で望遠鏡以外は温めておいているので、さっと出して設置して導入して撮影というのを短時間でやる必要があります。使用中には赤道儀にダウンジャケットを被せておけばまだ良いかと思います。今夜はその必要がありそうです。人間の作った製品でカメラも含めてこんな低気温で動作を保証しているものはありませんので、人間は耐えられても機材が持たないので、そこは注意が必要です。



それで、もう一つやってみたかったのが、このタオルの直立です。濡らしたタオルをグルグル回しているうちに凍結して直立するようになります。あっという間にタオルが凍結して立つ程になりました。カップ麺とかでもできそうです。

この寒さを体験したい方は、ぜひ小海町へ足を運んでください。多分、野辺山はもっと気温が低いと思います。それより道路が凍結しているので、星の撮影で夜にドライブするのはとっても危険です。なるべく夜は運転しない方がいいでしょう。

今朝は、マイナス16度以下でした

2023-01-25 17:12:29 | ブログ


今朝8時の外気温ですが、マイナス15度でした。しかし午前4時頃にはマイナス16度を下回った今季最低気温でした。多分マイナス18度くらいまで下がっていたでしょう。その頃野辺山では、マイナス20度超えだったと思います。数年前に当地でマイナス20度だった時に野辺山はマイナス23度以下でした。日中もマイナス10度以下のままで気温も上がらずでした。東京もマイナス3度だったそうですが、その気温だと当地では”今日は暖かいね”という話になります。とにかくこの地は、地元民でも逃げ出すほどの酷寒の地です。私達が移住してきた10年前には、設備業者から「何でこんなところに越してきたの?、みんな逃げ出すほどの土地なのに不思議だね」と驚いていました。私も好き好んで来たというより、単に星が良く見えて仕事がしやすいと思っただけなので、その時は深くは考えませんでした。大変なのは光熱費が恐ろしいほどかかっているので、冬は皆さんコタツに潜り込んで大人しくしている。という過ごし方ですが、うちはそんな事をしている訳にはいかないので、暖房をしっかりいれて仕事も生活もしています。



2階の仕事場もこの気温です。マイナス7度です。この後暖房を入れますが、ちょっとした組み立てや梱包作業ではストーブは使わないので、この気温で作業をしています。しかし後1ヶ月もすれば3月ですので、もう少しの辛抱です。今は雪がそれほど降らないので、それだけが救いです。長野県の北西部は、雪が多いので、冬は毎日雪かきに追われますが、ここはそれが無いだけマシです。

来月のCP+の入場登録をしましたが、まだ行くかどうか分かりません。行くとしたら前半の半日だけで戻ってくるつもりです。



この冬も庭の機材はTeleGizmosカバーが活躍しています。ZTF彗星の撮影でも遠征先で一時撮影を休止する場合でもカバーをかけておくだけで機材を低音から少しは保護してくれますし、カバーを外せば直ぐに観測開始できるので、今は撮影観測には必需品です。遅くまで撮影してそのまま車中泊をする場合でもカバーをかけておけば朝になっても、途中で雨が降っても安心です。カバーは上からスッポリ被せてあるだけなので、上に引っ張り上げれば直ぐに観測開始です。休止が長時間でない場合には、電源をONにしたままでカバーをかけておく事もあります。その場合は直ぐに自動導入して撮影ができます。



今晩は何日かぶりで晴れているので、ZTF彗星を撮影しようと準備しています。今日はPENTAX 100SDUFIIとMS-4のPENTAX同士で使ってみようと思っています。これまでは午前2時前後から撮影していましたが、今日は午後11時以降から撮影ができるので、これまでより少しは楽です。最新のデーターでは、最大4.9等の明るさになるようです。これまでの見え方を考えると今以上には大化けはしなさそうです。それでもかなり久しぶりの肉眼彗星なので、酷寒の最中でも撮影意欲が湧きます。

STAR ADVENTURERのユニバーサルベースを作っています

2023-01-24 18:05:06 | ブログ


去年からお待たせしていた「NJPハーフピラー300」という事で今日仕上がったのですが、寸法を間違えて高くしてしまいました。今日は一日このハーフピラーと回転架台、そしてお待ちいただいているポラリエ雲台ベースの塗装作業を延々とやっていました。明日から気温が下がるので、その前にと思い作業を行いましたが、ハーフピラーでちょっとつまずきました。塗料も新しく調色したタカハシのライトグリーンで塗装しましたので、色合い的には経年劣化で少し色褪せた感じの色合いにできたと思っています。ただその都度調色して塗料を作っていますが、それぞれの個体によっても色合いが違うので、全てに合わせる事はできません。

ポラリエ雲台ベースは、ZTF彗星の撮影に間に合うように急ピッチで仕上げましたので、明日には発送できて明後日には使えるでしょう。明日は天気が良さそうなので、また数日ぶりに彗星がどう変化したのか見たいものです。



先日も少しお知らせしましたが、このSTAR ADVENTURERのユニバーサルプレートの製作を開始しました。それがあれば既製品のしっかりしたアリガタサドルなどをのせて使えるので汎用性が高くなります。搭載重量が5kgですが、実際にはもう少しいけるとは考えています。ただし肝心な追尾精度がどの程度かまだ使っていないので分かりませんが、オートガイダー併用を基本で考えているのならスカイメモTと同レベルかそれより少し良い程度だと思います。



STAR ADVENTURER用のユニバーサルベースが仕上がったら、いつものお得なセット品として販売します。必要と思われている方は今しばらくお待ちください。STAR ADVENTURERを室内で接続して動かしてみようとやっていますが、SSIDとしては認識されていますが、何故か繋がりません。AZ-GTiでも過去にあったのですが、今回のはちょっと厄介です。WiFi機器は繋がって使えればとても便利なのですが、ビクセンのワイヤレスユニットのように、スマホによって繋がったり繋がらなかったりするのは、本当にストレスが溜まります。まぁ、そのうち繋がるとは思います。



今日は夕方から突然雪が降ってきて外は猛吹雪状態です。積雪もあっという間に10cmほどになりましたが、今は小康状態で風だけが強いだけです。久しぶりに雪かきをしました。うちの集落の人たちはわずか数センチ雪が積もっても自分の家の前の道を必死に除雪します。私は雪国育ちなので、除雪の大変さも知っていますが、この程度では雪かきなどはしません。数年前まではシーズン中に3-4回くらいは5-60cmくらいの積雪が毎年ありましたので、その時はスノーマシンを中古で買おうかと真剣に考えていました。しかし今は年々雪が降らなくなっているので、そんなものを買っても年に1−2回使うかどうかで終わります。それなら人の手で除雪する方が安上がりです。

明日はマイナス15度の寒気が日本列島を覆ってしまうそうで、そうなるとここもマイナス20度超えがあるかもしれません。しかし今日の日中の気温を考えるとそんなには下がらないだろうと思っています。

ところで、去年の星フェスの開催で小海町からの補助金が出る事になっていましたが、昨日ようやくその補助金が入りました。それまでは当店で費用の大半を立て替えておりましたので、ようやくそのお金が入って、これで星フェスはようやく終わり次に進めます。まだ現状では次の開催は未定ですが、もう町からの補助金は期待できないので、次を考えるにはまずその費用をどこからかもってくるところから始めないといけません。まぁ、色々と考えている事はありますが、簡単ではありません。

ズィーティフ彗星はまもなく肉球彗星に!

2023-01-22 17:00:59 | ブログ

昨夜は、最高の天気でしたので「ZTF彗星」を午前2時くらいから撮影しました。外気温はマイナス13度と激寒でしたが、それもあって空の透明度は最高でした。撮影は、PENTAX MS-4赤道儀GOTO仕様にセレストロンRASA"8"を乗せてEOS M6で撮りました。カメラは改造していますが、彗星の撮影ではあまり効果はありません。RASAはF2.0なので、露出は30秒でOKです。移動の早い彗星には好都合です。赤道儀のコントロールは、SkySafariで行っているのですが、近くの星でアライメントをしてZTF彗星を導入します。ほぼ一発で写野に入っています。ただし、気温が低すぎてグリスが硬化して途中でモーターの脱調する事があるので、その場合はフリーで軸を何度か動かしてから再度導入すると上手くいきます。できれば一度OHをした方が良さそうですが、その費用が8万円もかかるので、とりあえず使えるうちはこのまま使おうと考えています。



一方でポラリエUには、SIGMA 105mm/ 1.4レンズで撮ってみました。流石にRASAとは違って写り方が小さいです。しかし尾がしっかり写っています。ZTF彗星は、双眼鏡では直ぐに見つかるほど明るくなっているのですが、プレビュー感度の高いEOS Rで見てもなかなか分からないので、双眼鏡で大体の位置を掴んでおいてからカメラをその方向へ向けてシャッターを切ると緑の綺麗な彗星が写ります。ステラナビゲーターを車に積んでおいて星図を確認しながら撮影できれば割と簡単に見つかります。ステラナビゲーターは、Lite版があるので、お持ちでない方は一つ持っておいた方がいいでしょう。彗星の撮影以外にも星景写真を撮る場合の構図決めに役立ちます。



105mmで撮ったイメージから中心部を取り出した画像ですが、彗星の尾がしっかり写っています。ZTF彗星は、日々明るさとその姿が変化しているので、これから少しの間は晴れていれば毎日でも撮りたいです。あとは地球最接近の際にどんなイメージとして見えるのかが気になります。その頃は周極星となっているので、一晩中見られます。しかし、ここんところ寝不足気味です。そしてこの寒さなので冬の星空撮影は過酷としか言いようがありません。できれば撮影の時には赤道儀の設置などをしなくても直ぐに撮影ができるような観測ベースが欲しいものです。



今日は、去年から修理に出していたLUNTのブロッキングフィルターが戻ってきました。今日検品をしてみましたが、無事に修理できていました。他にも頼んでいたSolar Max関連の商品が届きました。それも検品をしましたが、とりあえず大丈夫そうでした。

今日は、タイムラプス写真家の「成澤広幸」氏が来店しました。実は金曜日にも来ていました。当店に来たのは数年ぶりですが、しばらくぶりで色々な話に盛り上がりました。この土日で数名の方々が来られましたが、久しぶりの事です。成澤氏とは海外遠征の話をしましたが、私も4年ぶりにニュージーランドへ行くかどうか悩んでいます。4月のインドネシアーオーストラリア日食も魅力的ですが、山歩きをしたい人間にとってはそれほど魅力はありません。やはり自分の庭のようなNZへ行きたいです。星の撮影が無ければ思い切って夏の12月に行きたいところです。もし今年中に行くとしたら6月になるとは思いますが、多分行かないでしょう。コロナの事と異常な円安で海外へ行く気力が一気に失せてしまいました。

待ち望んだ新製品 SkyWatcher Star Adventurer GTiが来ました!

2023-01-21 16:10:14 | 新製品等のご紹介


サイトロンジャパンよりアナウンスされていた新商品「Star Adventurer GTi」が昨日から発売になっています。1日遅れですが、今日当店にも入ってきました。一台は展示機としてお店に常時展示して貸し出し用としても使えるようにします。



早速開封して組み上げてみましたが、考えていたよりしっかりした作りで安心しました。販売されるのは三脚などもついたセット品とマウントのみの2種類になりますが、AZ-GTi/eをフルセットでお持ちの方はそのまま三脚は使えるのでマウントのみ注文すればいいでしょう。



ただし、三脚の作りがちょっと違うようで、Star Adventurer GTiのはステンレスのむき出しになったもので、AZ-GTi用よりはちょっとだけ作りが頑丈にできていそうです。伸縮も1段だけできるので、身長170cmの私では赤道儀の不動点が目線の高さくらいになるので十分な高さです。ただ、できれば伸ばさないでそのまま使った方が強度的には安心できます。要は搭載する機材次第です。



極軸望遠鏡は標準で付属しています。極軸合わせは、極軸望遠鏡のスケール上にSynScanProアプリで表示された北極星と同じ位置に合わせるだけですが、照明は明視野照明です。



電源は、DC12V供給か単三電池8本使用のいずれかですが、USBからの電源供給も可能ですが、適合するケーブルが必要です。当店で販売しているUSB-DCコンバーターケーブルが使えそうです。単3電池使用は、特に冬場はあっという間に使えなくなるので不経済なので、USBから供給して使うつもりです。他にオートガイダー端子も標準でついていますし、ハンドコントローラーポートもあるので、SynScanハンドコントローラーでの操作も可能です。



赤経軸のクランプは緑のツマミでとってもスマートです。



赤緯軸のクランプは、6箇所のレバーが付いた黒いリング状でとても使いやすくなっています。



極軸あわせに使う高度方位調整は、高度軸については、緑のツマミをどちらかに回す事で角度を可変できます。調整ツマミの回転はスムーズですが、調整した後は左右の緑のクランプを締め付ければ使用中に動いたりしません。



高度調整の際に、ある程度自分の緯度にこの目盛りを見て合わせておけば調整もスピーディーにできます。



方位調整は、これまで通りの押し引きネジで行います。



ウェイトシャフトは、取り付け場所が2箇所あって、低緯度地域ではシャフトが本体に干渉するので、通常の取り付けネジ穴の他にもう一箇所ネジ穴があるので、そこにシャフトを取り付けて使用します。本州東北から近畿中国地方などにかけては通常のネジ穴で問題ありません。九州〜北海道については確認していないので分かりません。



マウントのみ使う方には、この部分が重要ですが、カメラ三脚に乗せる場合には、固定するネジ穴が中央の一箇所だけなので、不用意に回らないように三脚側に何らかの工夫が必要かもしれません。搭載重量は、5kgとなっておりますが、今はポラリエでも6kgでも大丈夫のようなので、バランスをしっかりとればもうすこしいけそうです。10kgは難しいかもしれませんが、6-7kgくらいなら何とかいけそうな気がします。




付属三脚の付け根はこんな感じですが、AZ-GTi用より若干だけ強度を考えてこの作りにしているのかもしれません。



AZ-GTiの三脚ですが、デザイン的には大きくは変わっていません。問題は捻れ強度がどの程度高くなっているのかが気になります。



ところで、Star Adventurer GTiは、赤経軸の回転は180度しか回らないようになっています。そのため注意が必要なのは天体の子午線越えの時です。SynScan Proで自動的に認識して対応策を講じてくれるなら特に心配は無いでしょう。私のアストロカーも180度を超えて210度くらいになっても停止しない場合には、センサーが作動して自動停止します。ただしこのセンサーにはスイッチがあるので、必要な時には一時切って使っています。



機材の取り付けは、アリガタ式で着脱できるようになっていますが、AZ-GTiのようにより使いやすく汎用性を高めた雲台ベースを作ってみようと考えています。仕上がりましたら実際に使ってみてから販売しますので、必要な方はそれ以降にご注文いただければと思います。

何れにせよ、近いうちに使ってみようと思っていますが、実使用はもう少し先になりそうです。

今晩は、荒れる前の好天なので、ZTF彗星をRASA"8"で撮ってみようと思っています。明日からちょっとの間は天気が悪くて気温がかなり下がるので、今日撮れないと次は来週末くらいまでチャンスが無いかもしれません。既に長い尾も引いた姿に成長しているので、前回撮ってから2日経っていないですが、さらに明るく大きくなっているようで楽しみです。昨夜も良く晴れていたのですが、風が凄く強かったので諦めました。RASAは筒が長いので、風が強いと赤道儀ごと倒される危険性もあったので見送りました。予想光度も当初の5等台から4等台になっているので、これから10日間くらいが勝負です。

余裕があったら、ポラリエUにFL55SSを乗せて撮ってみようと思っていますが、まだ分かりません。

Star Adventurer GTiは、今日から当店在庫品となっております。雲台プレートのデザインが仕上がったらセットにして販売する予定です。