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Sky Watcher AZ-GTiXマウントに70mmの双眼鏡を乗せて使いたい!と相談があったので、ちょっと考えてみました。
乗せるとすれば、付属のL型アームをこんな使い方をして、機材搭載部分に自由雲台を取り付けてその上に双眼鏡を乗せるようになると思うのですが、オリジナルの状態だと、L型アームの雲台固定ハンドルが下向きになっているので、それでは取り付けができません。
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そこでネジ2本で固定されている搭載ベースを上下逆に付け替えます。これだと自由雲台を上に取り付けられます。後はこの状態で自由雲台を介して双眼鏡を乗せますが、それだとバランス的に駆動軸に大きな不可がかかって、70mm双眼鏡だと回転が停止して動かなくなる可能性があるので、どこかで全体のバランスを取る必要があります。
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そこで、L型アームの下端にウェイトシャフトを取り付ける加工というか、部品を取り付けてシャフトが使えるようにしてウェイトを乗せます。これでバランスは取れるとは思います。どのくらいのウェイトを乗せるかは、双眼鏡の重量とL型アームの中心からの距離に依存するので、そこは使い方次第です。AZ-GTiXマウントの搭載重量は、片軸で6kgで両軸トータルでは10kgだそうなので、70mm双眼鏡の重量はどのくらいか分かりませんが、2kg〜と考えると、後は中心からの距離で軸に対してどの程度の負荷がかかるかを計算すれば、無理かどうか分かりますが、そこまでしなくてもウェイトで上手にバランスを取れば6kgくらいには収まると思います。後心配なのは、双眼鏡で自動導入できるかどうかですが、双眼鏡の向きを望遠鏡を搭載する時の向きにある程度合わせて乗せれば導入も追尾もある程度は正確にしてくれると考えています。
この双眼鏡の搭載をする為に、L型アームの一部加工と部品を作らないといけないですが、同じようなご要望があればお知らせいただければ一緒にお作りします。もしAZ-GTiXマウントもお持ちでなければ当店へご注文いただければセットで考えますので、少しはお得かもしれません。
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CORONADOの長く使われたブロッキングフィルターBF30の修理交換を受けましたので、対応しています。こんな同心円のリングが見えるようになったら、もう入院の必要があります。ここまで来ると彩層面が暗くなって正常な状態では観測ができません。PSTやBF5〜BF15についても行き着くところはこんな状態です。購入から10年以上経っている製品は少なからずこんな状態になっているので、PSTなどを覗いていて”なんか暗くなっているな〜"と感じたら修理交換の時期になっています。PSTでも酷いのは、太陽がほとんど見えないのがあります。そこまで酷いのは分かりますが、彩層面がかろうじて見えているような状態だと気がつきません。
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そこで交換してこんな状態になりました。これでまた正常に太陽面を観測できます。基本的にHα太陽望遠鏡はエタロンユニットは落下でもさせない限りは劣化などはありませんが、ブロッキングフィルターだけは新品で倉庫に入れておいても劣化します。私が良くアメリカへ買い付けで行っていた時は、新品なのに既に劣化していた個体もありました。ですから、日本の代理店で購入されて3年ほどしか経っていないのにBFが劣化したと言って相談を受けた事が過去にありました。しかしもう今はPSTでも在庫を持っている販売店はほとんど無いと思いますし、逆に在庫があれば早く売れるので製造からの時間がそれほど経っていない商品を得られます。
ところで、ちょっと前に営業終了したアメリカの大手販売店 Oceanside Photo & Telescopeですが、今朝のメールで新たな所有者となった会社から「代金を支払って届いていない商品だったり、注文していて商品が届いていなかったりの被害を受けていないか?」という内容のメールが届きました。もしクレジットカードによる被害があったら書類に記入して送って欲しいという内容でした。ただ被害があったからといって新たな会社が弁済してくれるとは限りませんが、何の前触れもなく突然の営業停止だったので、日本人でも被害を受けているカスタマーはいると思います。これが日本の会社ならまだ請求するにしても簡単ですが、アメリカの事なので、被害を受けていても簡単に対応してくれるとは考えにくいです。私は幸いにもオーナーが変わってから数年は取引していましたが、3年以上前からはもう一切付き合いが無くなっていたので被害などはありません。