おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

対荷重40kgの大型システマティックカーボン4段式三脚入荷

2020-08-30 18:58:08 | ブログ


対荷重40kgの大型システマティックカーボン三脚が入荷しました。三脚単体でご注文のお客様へは本日発送させていただきましたが、赤道儀用アダプターをセットでご注文の方々にはこれから製作してのお届けとなります。



この大型カーボン三脚は、4段の伸縮式ですので、写真用としてGITZO 5型のシステマティックカーボンと同様の強度と機能を有しているので、海外日食や南天遠征、国内のプチ遠征撮影にこの1本で全てを満足させてくれる汎用性の高いカーボン三脚です。もちろん脚を一つ伸ばして赤道儀アダプターを装着すれば赤道儀用として使えるので、持ち運び移動には最強です。国内の2段式よりカーボン材を4段式にするために沢山使っておりますが、価格はほとんど大差ありません。



今回分だけですが、先日のブログにも書きましたように、本来別売りだったステンレス石突とレッグカバーがサービスで付属します。ステンレス石突は特に赤道儀用として使う場合には必需品です。しかもこれまで付属していた鋭利な石突や雪上で使う傘状ストッパーも付属するので、写真用はこれらのアクセサリーは全て別売りであることも考えると大変お得にGITZO 5型に匹敵するかそれ以上の豪華な大型カーボン三脚が破格なお値段で買える事は素晴らしいです。

ぜひこの機会にお買い求めください。赤道儀用としては、タカハシEM用、ビクセン SXG用、ペンタックスMS用など、これまで色々なタイプの三脚アダプターを製作してきました。望遠鏡販売店では特注製作は受けてくれないと思いますので、ぜひ三脚とセットでご注文ください。

それから先日もブログでお知らせしましたが、TeleGizmosカバーがようやく昨日遅れていた分が届きました。これで大方のモデルが在庫品となりましたので、在庫品に関してはおまちいただく事無くお届け致します。

ポラリエU雲台ベースPCBU-EQ2はまもなく完成です!

2020-08-28 18:03:33 | PENTAX望遠鏡


今日予定通りにPCBU-EQ2の部品の一部が仕上がってきました。ポラリエU本体に取り付ける固定軸部品なのですが、この部品はアルマイト処理をする必要があるので他の部品より早く仕上げてもらいました。残りの部品は来週末に仕上がってきて、以降塗装下処理をした上で塗装仕上げー組み立て作業をして完成します。

今回お届け分から新たなデザインとなっておりますが、機能的には全く変わっておりませんので、前タイプからアップグレードなどする必要は一切ありません。そのまま引き続きご愛用ください。形を変えたのは製作上のコストの問題ですので、ご理解いただければと思います。ご注文いただいてお待ちになられている方々へは9月10日前後のお届け予定です。今少しだけお待ちください。



それから、こちらも今日届いた最強のテレスコープカバー「TeleGizmos 365シリーズ」です。ただ本来届くはずの個数が届かずに、明日もう二箱届きます。現在ご注文されていただいている方々のモデルは明日到着予定の箱に入っております。今日間違いなく通関処理が行われていれば明日届きますが、何か不手際があると次は来週になってしまいます。海外からの荷物は常に何かあって本当に面倒です。TeleGizmosも以前はUSPS国際郵便で送ってもらっていたのですが、日本の郵便局は通関時に20万円を超えると通関手数料を徴収します。その上にアメリカからだとコロナの影響もあって20日くらいかかっています。今回からUPSに変えてもらったので、発送から1週間程度で届きました。カリフォルニアからだと4-5日で届きます。ただしUPSでも書類に不備がちょくちょくあるので、成田税関で止められてしまいます。とにかく国際便は面倒です。



最高で素晴らしい見え味のCORONADO Solar MaxII 90-BF15ダブルスタックHα太陽望遠鏡ですが、行き先が決まりそうです。店舗まで直接ご来店いただき、状態を確認した上でお持ち帰りとなりますが、当日の天候が心配です。まだ現状ではSOLD OUT表示にはなっておりませんが、ご注文いただいてもその方へ行くかどうか分かりません。まだSM90のシングルスタックは在庫で1本だけありますが、この先の動きによっては販売を見送るかもしれません。

久しぶりにポラリエ雲台ベースを仕上げました

2020-08-26 16:51:04 | ブログ


久しぶりにポラリエ雲台ベースPCB-EQ3の塗装作業を行いました。だいぶ暑さがましになってきましたが、塗装部屋の気温は30度を超えているので、長時間やっていると熱中症になってしまいます。その為に塗装作業は短時間で終わるように一度の数を減らしてやっています。これでしばらくはPCB-EQ3の塗装はありませんが、来週はPCBU-EQ2の塗装が待っています。既に多くのご注文をいただいているので、その分は最低限仕上げないといけません。

ポラリエUが新たに発売されても未だにポラリエの人気は落ちていないので、当店のPCB-EQ3も以前の勢いはありませんが、時折ご注文があります。



今日仕上がってきた「PENTAX φ60.2ーM42Tアダプター」と「Nikon φ43ー31.7/M42T接眼アダプター2種」です。ペンタックスの方は丁度在庫が切れていたので次のオーダーに間に合います。このアダプターがあれば、市販の各カメラ用マウントが色々付けられます。純正のカメラマウントを探す必要がありません。
Nikonアダプターは、31.7アイピースを天頂ミラーを介して使えるようになる上にM42Tネジを設けてあるので、市販のカメラマウントを取り付けて撮影ができます。滅多に売れる物ではありませんが、自分用も含めてオーダーがあったので数点のみですが、作りました。

当店のオリジナル商品で在庫が無いと簡単に諦める方が多いですが、他社製品で代用ができる物がなければ簡単に諦められずに製作を依頼していただければ物によっては表示価格で作れるものもあります。とにかく、ご自分で本当に欲しい物ならご相談ください。

ところで、しばらくこのお話はしておりませんでしたが、当店のオリジナル商品「TK-ALZM4大型微動雲台」に代わる物を作っています。図面もようやく書き上げて今週から製作が始まっています。作っている大型微動雲台はTK-ALZM4とは全く別物で高度駆動部分は傾斜型なので、三脚部分に干渉しにくい構造になっています。とりあえずプロトタイプが仕上がってから自分で使ってみて結果をお知らせ致します。

それから、現在ビクセンの微動雲台DXが在庫切れで10月以降にならないと入荷しません。その代りというか、TK-ALZM Jrを再度製作する事を考えております。実際今はポラリエUでTK-ALZM Jrを海外も含めて愛用しておりますが、とても使いやすいので、自分では気に入っています。

ユニバーサル大型システマティックカーボン三脚入荷します!

2020-08-25 16:30:13 | ご来訪者様への御知らせ


今年の6月頃までは在庫販売していた人気商品「対荷重40kg大型システマティックカーボン4段式三脚」ですが、コロナ禍の中で生産が追いついていなかったとの事で、それがようやく今週中くらいに入荷する見込みとなりました。既にお待ちいただいている方々から赤道儀アダプター類とセットでご注文をいただいておりますが、三脚が入荷しないとアダプターだけあっても使えないのでお待ちいただいている状態でした。



しかしようやくそれが動き始めたので、アダプター類の製作へも入れます。この大型カーボン三脚は、類似した商品はアメリカなどでも販売されていますが、使っているカーボン材の材質からして違っており、各部の作りもMoreBlue社が責任を持って設計デザインしているので、GITZOカーボンには負けないくらい高品質で高剛性に仕上がっています。

愛用のポラリエUセットを乗せても全く違和感なくしっかりと鎮座しています。まだこの状態では1段の状態で脚は伸ばしていません。この高さでも三脚ヘッドまで50cm以上ありますので、その都度脚を伸ばさずに安定した使い方をされたい方には良いかと思います。



これで2段で脚を一段だけ伸ばした状態です。これでも結構な高さがあるので、赤道儀を搭載して使うか、ポータブル赤道儀には丁度良い高さです。国内の販売店で売っている赤道儀用カーボン三脚のほとんどがこの2段止まりです。赤道儀用としてだけなら2段で十分な高さを得られますが、星景写真や風景撮影、野鳥観察となるとこれでは足りません。



それで3段に伸ばしたのがこの状態です。3段まで伸ばすと身長170cmくらいの方ならポータブル赤道儀の極軸望遠鏡が楽に覗けます。撮影時にも特に天頂付近の天体には楽に構図決めができる高さです。この三脚はもう1段伸ばして4段まで伸ばせます。4段まで伸ばせれば写真用三脚としては一般的で合格点です。この三脚の2段か4段かというのは意外と問題で、国内外遠征で荷物を増やしたくない時には1本の三脚で全ての用途を満足させてくれるので、用途に合わせて三脚を2本も3本も持っていく必要がありません。私も海外遠征の際には三脚の数はいつも悩みます。しかしメインの三脚は1本で後は用途に合わせて小型の軽量な三脚を1-2本持っていきます。



今回の販売分から若干数ですが、このステンレス石突がもれなくサービスとしてお付け致します。一般撮影用には既に形状の異なるものが付属しておりますが、赤道儀用にはこの石突が必要ですので、在庫がある限りはお付けします。



またレッグウォーマーも在庫分に限りお付けします。以前は別売りになっていたのですが、今回に限りお付けする事になりました。他にも大型で頑丈なソフトケースも付属します。これらがあると冬場の使用や赤道儀などの重量機材を乗せて使う時には威力を発揮してくれます。このサイズのGITZO 5型カーボンは20万円以上もする高価な商品です。そこまでお金を出せる方はいいですが、そうでない方はこの大型システマティックカーボンをご検討ください。



昨日お買い上げいただいた「CORONADO Solar MaxII 90-BF10フィルターセット」を発送に向けて最後の検品作業をしました。ブロッキングフィルターはBF10ですが、通常はBF15かBF30とのセット販売品はもう無いので、敢えてBF10でセットにしてみました。画像のビクセンED103S鏡筒で使っても違和感無くSM90らしいHα像が見ることが出来ました。焦点距離800mmですが、BF10では十分イメージ内に収まるので全く問題ありません。今日見た限りでも素晴らしいイメージでしたので、後はご注文の方へお届けするだけになりました。



ところで、先日入荷した最後のSolar MaxII 90-BF15ダブルスタック仕様の太陽望遠鏡ですが、まだ一度しか検品していなかったので、今日の天気が良かったのです再度検品をしました。しかしこれまで見た多くのSM90のダブルスタックでは最高ランクと思えるような太陽の見え方だったので驚きました。これまでお届け販売したSM90のダブルスタックもその性能は確実に出ているものばかりでしたが、ごく稀にこういう個体が出てくる事はありましたが、ランク付けする事無く普通に販売をしていました。しかしSolar MaxIIがもう生産されていない現状では、これが最後の貴重なSM90ダブルスタックとなりました。当店で販売しているのはこのSM90DS1本とシングルスタックのSM90だけとなりました。

これで全ての検品作業が完了しましたので、後は売れるまでBFなどは防湿庫に入れてそれまで大切に保管しておきます。



松原湖の湖畔にはコスモスが咲いています。この風景を見たらもう秋はすぐそこまで来ています。コスモスの群落がある星の綺麗な所へ撮影に行きたいのですが、考えていた黒姫高原のコスモス園はコロナの影響で以前の1/10の規模になってしまい、ほとんど見応えが無くなってしまっているそうです。ちょっと残念ですが、他を探してみようと思っています。
2月の盗難で失ったカメラ機材は、最近になって少しづつ買い揃えていってます。全て買い揃えたとしても海外へは来年以降もまだ行けないでしょうし、国内も南の離島へGOTOキャンペーンを使っても東京を経由する事自体に危険を感じているので、今年一杯は飛行機にも乗れないかもしれません。とにかく、しばらくは県内か近県の撮影地を巡っていきながら撮影技術の向上を目指していこうと考えています。

まもなく最強のテレスコープカバーが入荷します!

2020-08-22 15:41:07 | Nikon ニコン


今日最初の話題は、最強のテレスコープカバー「TeleGizmos」です。しばらくコロナ禍の影響で入荷が遅れておりましたが、ようやく来週中に主要なモデルが入荷します。中には既にご注文いただいているモデルも含まれております。今年の梅雨は雨ばっかりで晴れ間がほとんど無かったので、既にカバーを持っている方はずっと被せた状態だったと思います。

8月に入ってからようやく晴れる日が多くなって機材の稼働率が上がってきたと思います。しかし、これから台風シーズンでもあり雨の多い日も出てくるでしょう。画像のTeleGizmosカバーは、Nikon 10cmED屈折望遠鏡の赤道儀に被せてありますが、モーター類がついた状態で1週間ほど放置しています。カバーはピラーの上部までしか被さっていませんが、これで全く問題ありません。内部に熱がこもっても下から抜けていくのでコントローラーが熱くなる事も無く安全です。しかし長期間屋外に設置しておく場合には、もっと大きなTeleGizmosカバーでしっかり保護する必要があります。

TeleGizmosカバーはお一人で4-5枚使っておられる方も当店のお客様でいらっしゃいます。私も同様でそれぞれ機材や用途によって全てのカバーを使い分けています。日本で売っているペラペラのナイロンカバーと比較すると高価ですが、今まで使っていて買い直したモデルは一つもありません。つまり延々と使い続けているので、ある意味一生物です。一度使ってみてください。



先日買った「ZWO ASI 120MC-S」カメラを月惑星撮像用ですが、Nikon 10cmEDで撮影する為には何らかのアダプターが必要との事で、丁度手元にあった「BORG SD-1X」を部分的に改造してNikon 10cmEDで使えるようにしました。本来はSD-1Xはシュミカセに取り付けたりしてCCDカメラで拡大撮影をするのですが、オリジナルのままでは使えないので、Nikonの接眼部φ43mmに差し込んで使えるようにアダプターを作りました。アダプターにはアイピースを差し込んでその像をCCDカメラで撮像する仕組みです。



こんな感じですが、内部にアイピースが入っています。2003年の火星大接近の際にシュミカセC-8にToUcamを取り付けてインドネシアのバリ島で撮影した時以来ですが、あれから17年経過して撮像機材や望遠鏡も進化しました。望遠鏡は逆に40年前の物ですが、性能は今の望遠鏡には全く負けていません。今はF8より明るい写真撮影を意識した短焦点望遠鏡ばかり作られるようになって、F12の望遠鏡は今や貴重です。40年前の望遠鏡に最新のCCDカメラを取り付けて土星や木星、火星を撮ったらどんな風に写るのか興味本位でこのアダプターを作りました。



作ったアダプターは、アルマイト処理へ出さないといけないので、まだしばらくは撮影できないですが、それまでにZWOカメラをしっかり使えるように勉強しておきます。

志賀高原へ行ってました

2020-08-20 17:31:19 | ポータブル赤道儀関連


昨日の午後から志賀高原へ泊りがけで撮影に行ってきました。宿泊は硫黄泉に入りたいのもあって熊の湯付近の宿に泊まって夜は横手山近くの標高2000メートルの場所で撮影をしました。

天気は最高に良かったのですが、行って初めて知りましたが、南東側と西側の光害がかなり気になりました。特に南東側は天頂近くまで明るくしているので、ここで全天写真を撮ったら真っ白に写っていたと思います。渋峠まで上がれば麦草峠と同等の標高まで上がれますが、それで光害が消える訳ではないので、予想以上に空が明るいのにびっくりでした。これなら、まだ店の近くの農道から撮った方が空は確実に暗いです。



まぁ、それならわざわざ志賀高原まで遠征する必要はなかったということになりますが、行った事は逆に正解でした。小海町の星空レベルの高さを改めて認識できました。長野県で標高の高いところで車で行けるところは、志賀高原と麦草峠、それに乗鞍高原ですが、乗鞍は標高1500メートルまでしか上がれないので、そこからはバスかタクシーか自転車で上がるしかありません。

今回の志賀高原より乗鞍高原の方がまだ星空レベルは高いですし、光害も気になるほどではありませんが、松本に近いので、その光害の影響はあります。



昨夜もポラリエUとFL55SSでいつものお気軽適当撮影をしました。露出180秒のワンショットです。最近はこの組み合わせで撮っているので、BORG 55FLの出番が全く無くなって防湿庫で寂しくしています。サイズ的にはBORGの方が小さくて取り回しがきくのですが、リング類がやたらと多くて途中で緩んでいたりして失敗することがあるので自然と使わなくなってきました。しかし優秀な光学望遠鏡なので、機会をみて使ってみたいと思っています。

昨夜は、午後8時過ぎから夜半前まで撮影していましたが、渋峠へ至る道路の駐車場のほとんどが星の撮影を目的とする人達で埋まっていました。私が撮影していた所が唯一誰もいなかったのですが、途中で家族連れが来たり、星の撮影に来た年配の人が来たりとひっきりなしに車が走ってくるので、落ち着かない感じでした。多分、渋峠には相当人が来ていたと思います。星の撮影では途中で車のライトで邪魔されるのが難点ですが、うちの近所ではそれが全く無いので落ち着いて撮影できます。

今週末くらいに「レストハウスふるさと」へ撮影に来られる方は、八千穂高原スキー場の東側の広大な駐車場が入れるなら、そこが撮影にはベストスポットです。通りすがりの車に邪魔される事もなく撮影に専念できると思います。八千穂レイクの駐車場もいいですが、ここはレストハウスほどではないですが、車は入ってくると思います。



今回また愛車「Panasonic XU1」で志賀高原を走ってきました。車はホテルに置いて朝食がわりのおにぎり弁当を持って国道最高所へ上がりました。途中で何台か自転車を見かけましたが、乗鞍エコーラインほどではありません。



渋峠から白根山方面まで走って戻ってきました。今朝は快晴だったので遠く北アルプスから八ヶ岳、南アルプスなど綺麗に見えました。富士山も見えるはずなのですが、何故か見えませんでした。



帰りに中野市内にある光学レンズメーカーの「COSINA」さんへ立ち寄って1時間ほど話をしてきました。昔はコシナの名前でカメラレンズを出していましたが、今はツァイスやフォクトレンダーのレンズを作っています。今日までコシナさんがツァイスレンズを作っているとは知りませんでしたが、色々と興味深いお話を聞くことができました。合わせて来年の星と自然のフェスタへの出展もお願いしてきました。色々と面白い高性能レンズを沢山手がけているので、星の撮影に適した明るいレンズもあります。

Celestron / Vixen RASA 8"で30秒撮って出し

2020-08-19 10:00:04 | セレストロン


昨夜は、涼しいどころか寒いくらいの夜でしたが、久しぶりに良い星空だったので近場の農道で撮影しました。お盆を少し過ぎましたが、例年通りに日中も風が心地良く過ごしやすくなってきました。都会はまだまだ熱帯夜が続きますが、当地は既に秋に入っています。星空の透明度もこれから良くなってきます。

今年の梅雨明け以降は不思議な事に雨がそれほど降らず、当地ではスコールもありません。それと夜が何故か晴れて星が見えている日が続いています。もう1週間近く毎日星が見えているので、この傾向は近年では見られませんでした。今日も良く晴れており、夜も晴れるようです。



昨日撮影に使った機材は、このVixen AXJ赤道儀とCelestron RASA 8"OTA ハイスピードシュミットカメラです。アップしている画像は全て30秒露出ですが、NGC7000だけは60秒かけてEOS M6(HKIR改)カメラで撮っています。自動導入で天体を入れて微調整をしてシャッターを切るだけなので、ほとんどスナップ感覚で撮影しています。オートガイドなども不要です。AXJ赤道儀の追尾精度も素晴らしい上に30秒露出なので、ガイドなどいるはずもありません。



こぎつね座のM27亜鈴星雲ですが、普通に撮るとこんなに小さく写ります。しかし中心星までしっかり写っています。



M17(NGC 6618) いて座/散光星雲です。赤い星雲なので改造カメラでないと良く写りません。



M16(NGC 6611) へび座/散光星雲&散開星団です。M17と上下に近い場所に見えています。



M13(NGC 6205) ヘルクレス座/球状星団です。双眼鏡でも分かりやすい星団で北天では最も素晴らしい球状星団でしょう。



M31(NGC 224) アンドロメダ座/銀河です。星の綺麗な場所なら肉眼でもその存在が分かるほどこれから撮影の対象となってくる大人気の銀河です。



M33(NGC 598) さんかく座/銀河です。滅多に撮らないですが、実はこの銀河を撮るのは初めてです。M31の側に見えていますが、スターウォッチングでもM31は見せてもこの33は見せていないです。



M8(NGC 6523+NGC 6530) いて座/散光星雲とM20(NGC 6514) いて座/散光星雲です。写野内に二つ収まるのでこの時期は良く撮られる対象です。双眼鏡でもその存在が分かるほど見やすい天体です。

まだこのRASAを稼働させてから数回しか撮っていませんが、これまで使ってきたHyperStarやFasterユニットより使いやすくて星像が素晴らしいです。F値が2.0と他の写真光学系から考えてもダントツで明るくて、取り回ししやすいので、販売価格の事さえ無ければバカ売れしてもおかしくない製品です。ただ、F2.0と明るい分、光害地では光害も拾ってしまうので、結局はこの光学系を活かすには、空の暗い場所へ持って出る必要があります。

今日は志賀高原の横手山近くへ上がっていつものポラリエU+PCBU-EQとFL55SS、そしてEOS Rで標高2000メートルの星空を撮ってきます。夜の天気は分かりませんが、今のところ良さそうです。当初の予定では20日の夜に上がるつもりでしたが、天気予報だと崩れそうなので、1日前倒しにして今日上がってきます。

本当なら海外へ行って撮影をするところですが、今年一杯はどこの国も受け入れてくれないでしょうし、来年もどうなるのかわからないので、それを利用して国内でしばらくは撮影しようと考えています。



昨日の朝外へ出たら玄関の外に野菜が置いてありました。当然誰が置いたのか分かりません。いつもの事ですが、近所の親父さんだというのは分かっているので安心して有り難くいただきました。田舎では良くある事ですが、野菜を沢山作っても少ない家族では食べきれないので、こんな感じで置いていってくれます。しかしこれが都会なら怖くて食べられないでしょう。いただいた野菜は有り難く頂戴して後からお礼を言いに行きます。置いた相手が分かっているからできる事です。

最後のSolar MaxII 90が入りました !

2020-08-17 16:00:12 | Hα太陽望遠鏡関係


今日、無事に米国からUPS便でラストソーラーマックス90が届きました。幸いにも太陽が出ていたので、炎天下の中最終検品を行いました。既に米国でも検品されていますが、念のため当店で再度検品をしてから販売致します。



結果は素晴らしいSM90ならではの見え方でしたので、安心して使っていただけます。今回は1月に発注していたSM90の最後のもので、本来は3本のダブルスタック仕様だったのですが、1本が販売に適さなかったので、最終的には2本になりました。前回6月に入荷した分は、ご予約で終わってしまったので、今回の販売分が実質最後のSolar MaxII 90となります。もう海外の代理店でも在庫を持っているところは無いと思いますので、ある意味とても貴重です。



こちらもSolar Max関連ですが、FS-128NZにSM90を取り付けて太陽望遠鏡として使えるようにアダプター等の製作をしました。BORGの中判ヘリコイドにはBF30を埋め込んであります。外付けにすると、このシステムでは合焦しないので、敢えてヘリコイド内部に入れてあります。見たイメージはとても素晴らしく、タカハシのフローライト大口径鏡筒の光学性能が確実に活きていると感じました。この鏡筒は直接引き取りに来られるので、太陽が出ていれば実際に見て確認してお持ち帰りいただきます。



今回入荷したSolar MaxII 90-BF15ダブルスタック仕様ですが、ご注文があれば明日以降発送できる状態になっています。米国で販売されているLUNT LS80PTと価格が近似していますが、私が米国や国内でLS80とSM90を比較した限りでは、SM90の方がイメージ全体のコントラストは高くて眼視にも撮影にも良いと感じています。今回でSM90については最後になりますが、いずれはLUNTも扱うかもしれませんが、先の事は分かりません。仮に扱うにしても当店独自のカスタマーサポートを確立しない限りは難しいでしょう。現状では問題ないとは考えています。



今朝早朝の松原湖と八ヶ岳ですが、雰囲気が秋みたいな感じになってきました。ここではお盆を過ぎるともう秋の気配がするので、猛暑もそろそろ終わりです。しかし今日も暑かったです。昨日で一旦観光客が退散しましたが、まだ今月一杯は残留組が残っています。東京方面から来てもらう事については、特に反対する理由もありませんが、地元民が利用するスーパーや施設の利用は控えて欲しいと思っています。しかし、そんな事はお構いなしでマスクもしないで利用している人が若干数いるようです。まぁ、私は自粛警察でも何でも無いので、見かけても無視しているだけですが、スーパーで働いている方々がその危険に日々晒されているのが心配です。今は小海町から初の感染者が出ない事を一町民として願っております。

いつものポラリエUお気軽星雲星団撮影セットで撮りました!

2020-08-15 09:48:09 | ポータブル赤道儀関連


昨夜は、久しぶりに素晴らしい星空だったので店の近場の農道で撮影しました。いつも撮影している場所ですが、小海町の中でも珍しく見渡す限り街灯が一本も見えない貴重な撮影地です。SQMでも21くらいの数値は出るので、野辺山より間違いなく暗い「ダークスカイサイト」です。

このアンドロメダM31を撮ったのは、いつもの相棒の「ポラリエU+PCBU-EQ2セット」です。露出は120秒ですが、完璧に追尾できています。望遠鏡は、「Vixen FL55ss」です。



つまりこの機材です。

500mlのペットボトルでバランスをとっています。ウェイトシャフト100LX3本使っています。2本でも付属のウェイトを併用すれば500mlで十分バランスがとれます。PCBU-EQ2は対象が決まってからクランプを締めなくても追尾してくれます。もうこの状態で世界最小の赤道儀と言ってもいいでしょう。ただし自動導入はできないので、自分で天体の位置を知って導入する必要があります。ある程度の場所が分かっていれば、その方向へ向けてシャッターを切ってみれば意外と入っていたりします。まぁ、ファインダーが付いているので、アンドロメダ星雲などの明るい天体なら見えるので自動導入は不要です。



このM20,M8は露出180秒で撮っています。もちろん流れたりしていないので、ポラリエUがしっかり追尾してくれている事が分かります。ポラリエUに個体差が無いか心配していましたが、どうやらそれは無さそうです。2月まで愛用していた個体は、ニュージーランドで盗難にあったので、自分では追尾精度が驚くほど良いと思っていましたが、今使っている個体も大差なかったので安心しています。

撮影は、Canon EOS M6(HKIR)でFL55ssは、レデューサーを使って焦点距離237mmなので、それをAPS-Cで使っているので、実質380mm相当の超望遠レンズで撮っている事になります。ニュージーランドやカリフォルニアで撮っていた時には、EOS Rのフルサイズ機で撮っていた時でも180秒露出は成功していたので、APS-Cだとどうかと心配していましたが、同様に180秒露出が使える事が分かってポラリエUの凄さを再認識しました。



実は、現在「PCBU-EQ雲台ベース」を製作しておりますが、形状が変わっています。当初、これまでの形状で作り続けるつもりでしたが、PCB-EQ3を作ってもらっている工場へ見積もりを頼んだら材料費と加工工程が違うので製作にはコスト高となってしまう事から、形状をPCB-EQ3に近いものにして、内部構造のベアリング内蔵を変えずに作れないか相談したところ、それなら可能だとの事で発注することになりました。結果的に新たな「PCBU-EQ2」となってしまいました。まぁ、そのまま作れなくはなかったのですが、コスト高となる分値段を上げる事になってしまうので、それは何とか避けることができました。

現在制作中のPCBU-EQ2は、今月末には加工が終わる予定で、納期は9月に入ってからになりますが、お待ちいただける方はぜひご注文いただければと思います。



昨夜は、うちのお客さんが「レストハウスふるさと」にネオワイズ彗星の撮影に来ておりましたので、短い時間でしたが話に行ってきました。一応機材を持って行きましたが、なかなか雲が無くならなくて晴れ直前に戻ってきました。その後いつもの農道でポラリエUで撮影しました。

レストハウスふるさとは、頻繁に車が上がってきて撮影の邪魔をされるので、標高1700メートルと星の撮影には適した場所ですが、ちょっとうるさいので、八千穂高原スキー場の駐車場か八千穂レイクの駐車場の方が邪魔をされずに撮影できると思います。家から15分で上がれるのですが、私があそこで撮影する事はまずありません。今晩も晴れそうなので、いつもの農道で撮影するつもりです。

しかし、今日の暑さは殺人的です。小海町でこんなに暑い夏は初めてで、越してきた時は夏でも涼しかったのですが、今は扇風機でも辛いくらい日中は猛暑です。唯一夜は涼しいので寝ることができています。標高1200メートルの高地でこの気温なので、もう逃げる場所がありません。午後5時過ぎの現在の室内気温は29.5度ですが、何とか扇風機だけで過ごしています。しかしそれも後わずかです。お盆を過ぎれば少しづつ涼しくなってくるので、もう少しの辛抱です。

Celestron RASA8でネオワイズ彗星撮りました

2020-08-12 10:56:52 | セレストロン


昨夜は予想通り良く晴れてくれて久しぶりに当地で綺麗な星空を見る事が出来ました。そのお陰でネオワイズ彗星も撮る事が出来ました。使用機材は、Vixen AXJ赤道儀とCelestron RASA8を使いました。2週間前に乗鞍高原で撮った時より3等くらい減光した状態での撮影ですが、月の影響も無い上に最速ハイスピード天体用カメラ「RASA8」により立派な尾が写りました。等級は7等台後半で双眼鏡で見るにはギリギリの明るさですが、空の暗さも手伝って2週間前の5等台と大差ない写りになりました。

露出は、ISO1600-30秒のワンショットです。このくらいの撮影ならビクセンSX2やAPクラスでもRASA8を乗せて気軽に撮影ができます。最低限の赤道儀の使い方が分かっていれば誰でも撮れる写真です。



ついでにRASA8で夏を代表する天体を撮りました。カメラは、EOS M6ですが、ハヤタカメララボでHKIR改造してもらっているので、赤い星雲の写りは抜群です。画像処理も大した事はしていないので、これも機材さえあれば誰でも撮れる写真です。露出も同じ30秒のワンショットです。昨夜の空は薄い雲が時折流れている状態だったので、ベストな星空ではありませんでした。できれば次はもっと最高の空で撮ってみようと思っています。



これも同じRASAで撮っていますが、まともに撮ると天体が小さく写るので、トリミングしてM27が分かりやすくなるようにしています。色がとても綺麗な天体ですが、望遠鏡である程度の焦点距離があるものでないとその存在が分かりません。これも30秒露出ですが、きちんと中心星が写っています。

RASA8は、11インチよりコンパクトですが、一般的なC8より長いので気軽に使えるとはいかないかもしれません。またお値段も30万円オーバーと簡単に買えるお値段ではありませんので、せめてアメリカ並みの価格で買えれば使ってみたいと思うユーザーは沢山出てくるだろうと考えています。最近は個人輸入でCCDカメラなどを買う人が増えていますが、万が一商品に不具合があったりすると、全て自己責任で対処しないといけないので、特に海外販売店とのやりとりはとっても面倒です。英語による交渉ができる、できないに関わらず大型商品で問題があるとまともに対応してくれなかったり放置されたりするので、気軽に買えると言っても個人輸入はリスキーです。

最近は、国内販売店では積極的に海外製品を販売するようになっていますが、CCDカメラのような数が売れて輸送費がかからない物については、個人輸入と大差ない価格で販売されるようになりました。しかし大きな輸送費がかかってメンテナンスが必要な商品については海外価格から考えるとまだまだ高価です。その中でも太陽望遠鏡は、海外との価格格差の大きい商品で、費用をかけられるリッチな方は国内で買われると思いますが、そうでない人は個人輸入というリスクを負って買っているのだと思います。当店ではそのリスクを代わりに負ってより買いやすいお値段設定で販売しています。

セレストロン製品とExplore Scientific社の製品は、ビクセンが正規ディーラーとなっていますが、その価格が海外価格に比べて価格差が大きいので欲しいものがあっても手を出しにくいかもしれません。しかし海外品を扱うためには多くのリスクを負った上で検品作業やメンテナンス作業をセレストロンに代わって国内でする必要があります。実際、中国で作られたような未検品商品を国内で販売する際には、そのまま販売するレベルになかったりするので、それをきちんと販売できる状態にするのにも大きなコストがかかります。私も年間相当額の商品を海外から輸入していますが、昔はアメリカまで行って検品していたこともあるので、その手間は尋常なものではありません。その一つが今も販売し続けている「CORONADO Solar Max」です。本来なら今もアメリカへ行って検品しないといけない商品があるのですが、コロナの規制があるので行けません。とにかく海外品の個人輸入で特に電子部品は注意が必要だというお話です。

今晩から明日未明にかけて「ペルセウス座流星群」の観測好機ですが、残念ながら今晩の天気は期待できません。もう40年も前に北アルプスの針ノ木岳の山小屋で見た流星群が凄かったのを忘れられません。