おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

あのeVScopeより素晴らしい電視観望セット?

2021-04-26 18:17:57 | 初心者のためのお気軽天体撮影


巷では怪しい「eVscope」や「Unisteller」なる電視観望できる天体望遠鏡lが話題になって、聞いた話では世界でバカ売れしているそうです。当店にも日本の担当者から「御社で扱いませんか?」みたいなメールがだいぶ前に来ましたが、商品を見た瞬間その貧弱さが分かったので無視しておりました。つい最近もオークションで35万円以上で落札されておりましたが、流石に驚きました。海外の取引先からも新品同様のeVscope があるので要らないか?と聞いて来ましたが、日本円で30万円以下でしたが要らないと回答しました。

その商品が良いか悪いかは単純には判断できないのでここでは控えますが、40万円近い金額を支払ってあのeVscopeを買うのであれば、これから紹介するスカイウォッチャーAZ-GTiと60mmガイドスコープ、ZWOカメラをセットにして購入された方が遥かにお安くて汎用性も高く、見たイメージを撮影したり楽しめるので、超オススメです。

このAZ-GTiは、先日から当店で在庫があるのでご注文も多くいただきましたが、この「スマホでGOTO」できる自動導入架台とカメラ類をセットにした価格は、10万円以下です。こういう機材は使いこなすのは難しいと考えられがちですが、単に電視観望を目的とするだけなら初心者でもそれほど難しい事はありません。



60mmガイドスコープは、眼視での使えますし、このようにZWOの天体用CCDカメラを取り付けてPCやスマホで星雲や星団を見る事もできるので、オールマイティーなミニ天体望遠鏡です。

今日も望遠鏡などを納品予定の宿泊施設の支配人が「eVscopeはどうですか?」と聞かれたので、それを買うくらいならビクセンの自動導入赤道儀が買えるので止めましょうとアドバイスしました。今週その施設へ行った際にこのAZ-GTiを使った電視観望セットもおすすめしようと考えていますが、全くの素人なので、使えるところまでサポートしてあげないと使えないので、そこも悩むところです。しかし、今の機材は天体観測に詳しいというより、デジタル機器を使いこなせるか?、というハードルを乗り越える事ができるかが使いこなすために重要です。まぁ、そうは言っても私が使えているので誰でも使えるとは考えています。



という事で、この超コンパクトで汎用性も高い「お気軽電視観望セット」はZWOカメラも含めて当店で販売します。これからその需要も徐々に増えてくるだろうと考えています。要は一般の天文ファンでない人達にどれだけ認知してもらい、使ってもらえるようにするかを考える事が大切です。それは単に商品を販売するだけでなく、良いものを広く多くの人達に伝える事も私達天体望遠鏡販売店の使命でもあります。

ハイレゾHRアイピースで拡大撮影

2019-08-09 19:52:35 | 初心者のためのお気軽天体撮影


昨日製作中のビクセンHRアイピース用の拡大コリメートアダプターが仕上がってきました。お持ちのカメラに合わせたスペーサーを製作してからの納品となります。望遠鏡接眼部に差し込んでシャッターを切るだけで月惑星のお気軽撮影ができるアダプターセットです。現在、HRアイピースとセットで超特価で当店だけで販売しております。



愛用のCanon G9Xに取付けています。この状態でアイピースホルダーに差し込んでピントを合わせてシャッターを切るだけです。もちろんシャッターはセルフタイマーを使います。CCDカメラで数千枚の画像をスタッキングするのが天文ファンには一般的ですが、簡単にその瞬間を捉えることができるこの撮影方法は初めて月惑星の撮影をする方には受け入れられると思っています。



連日の猛暑でうちの猫達は毎日日中はこの状態です。家から店へ行くにはこの廊下を通る必要があり、ドアの手前でも寝ているので、ヨイショッと動かしてからドアを開けます。連日の暑さですが、この猫達には毎日癒されています。

RICOH GRでこんな撮り方ができます

2016-03-03 19:58:59 | 初心者のためのお気軽天体撮影


ポラリエに乗せて追尾しながら撮影したものですが、RICOH GRIIのインターバル合成で撮っています。通常なら三脚に乗せるだけで追尾などせず星の光跡を比較明合成で撮りますが、それを追尾しながら撮っているので、一種のコンポジット処理を撮影しながらやってるのに近いものだと思います。しかし、自宅庭で周囲にLEDの街灯がある環境で撮っているのでその効果がどこまであるのか分かりません。

こんなことができるのも、インターバル合成機能に露出と感度の設定がマニュアルでできるからです。Canonのコンデジではそれができないので面白さに欠けます。先日のCP+でも担当者に話しましたが、小出しにして新しい機種を作るのは、いい加減止めてもらいたいものです。これはCanonに限らずですが。

進化したコンデジ

2015-01-02 14:40:44 | 初心者のためのお気軽天体撮影


9月のニュージーランド遠征で撮った画像ですが、久しぶりに再処理しました。Power Shot S120とお気軽撮影ズームアイピース、ポラリエ+PCB-EQ2セット、タカハシFS60CBで撮っています。僅か30秒でもこれだけの撮影ができるということです。



こちらは去年11月に撮影した「ラブジョイ彗星」です。こちらも上と同じ機材構成で撮影しています。ISO 3200-30秒というのは、最低限度このくらいの撮影がコンデジで出来るという私なりのスケールです。Power Shot SX60HSやG7xもこれをクリアーしていたら天文用に使えていたと思います。

今、オリオン座の近くに肉眼彗星になりつつある「ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)」が見えています。既に4等台まで明るくなっていると思います。上記の機材なら同じような写り方をするでしょう。残念ながら月が大きいので、今月中旬以降にならないと撮影は難しいでしょう。



八ヶ岳の主峰赤岳山頂と山小屋です。SX60HSで撮影しました。距離的に相当離れているはずですが、これだけ明瞭に写ります。光学ズームとしては65xですが、デジタルズームでは120xにもなります。ただしデジタルでは画像がやや荒いので、いくら画像処理をしても綺麗にはなりません。



こちらは硫黄岳直下にある「やまびこ荘」です。この撮影をして気がついたのですが、海外登山などのルート確認に役立ちそうです。次回ニュージーランドへ行く時にぜひ持って行きたいカメラです。登山だけでなく、現地のネイチャートレッキングでペンギンやクジラなどのワイルドライフの撮影に役立つでしょう。衝動的に買ったものですが、単なる撮影用でなくデータ記録用として幅広い用途に期待できそうです。

LUMIX DMC-LX7用お気軽撮影アイピース

2013-10-22 16:40:55 | 初心者のためのお気軽天体撮影
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ネットショップでも好評販売中のDMC-LX7専用のズームアイピースセットですが、今日仕上がってきました。といってもアイピースは既製品のセレストロン8-24ズームアイピースです。この商品はしばらく前から販売しておりましたが、当方のミスでタイトルを"DSC-LX7"としていたことが原因のようで、ほとんど売れませんでした。しかし、良く自分のカメラを見てみると”DMC-LX7"と書いてあり、恥ずかしながら間違えておりました。


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きちんと訂正したところ、直ぐにその反応がありました。おかげさまで今回製作分は売り切れになりそうです。ただ、ズームアイピースが今週末にならないと入荷しないので、現在ご注文されておられる方はそれまでお待ちいただくようになります。

このお気軽撮影ズームアイピースについては、これまで度々書いておりますので詳細については省略させていただきますが、これまで苦労されていたコンデジとアイピースの光軸のマッチングが大変楽になり、当然のことながら手ぶれや光軸が合っていないことからくる片ボケなども一発解決してくれます。特に星雲星団が撮れるこのLX-7では、長時間カメラを安定させる必要があるので、それをするには既製品のユニバーサルのカメラホルダーを使うなどする必要があります。しかし構図を変えるたびにそれをするのは大変なことで、それゆえに撮影意欲もそいでしまう可能性が高くなります。


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そういったことがなく、より楽しくお気軽に撮影をするには、こういったアイテムが必須です。こちらも同じLX-7用ですが、使用するアイピースがペンタックスXWシリーズ専用です。これはアダプターのみ販売予定で製作しました。国産のアイピースでお気軽撮影に適した製品が唯一このペンタックスXWアイピースでした。ニコン用もご要望があるなら製作してもいいですが、専用のアダプターが販売されいることやユーザーがどの程度いるかも不明なので現状まだ製作はしておりません。


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ペンタックスXWアイピースとDMC-LX7の組み合わせで素晴らしいお気軽撮影をされておられる方がいるようです。このアイピースとDMC-LX7との相性も良さそうで、20cm以上のシュミカセなどで彗星をクローズアップするにもこのアダプターは活躍してくれるはずです。ただ、その場合にはきちんとした赤道儀が必要です。さすがにポラリエには荷が重すぎです。ビクセンGP2クラスでも、その条件によっては初心者クラスでもコンデジを使うことで気軽に素晴らしい画像をものにできます。そのためにはコンデジとアイピースをきっちり固定した上で望遠鏡に装着して正確に追尾することが必要です。

私は恥ずかしながらペンタックスXWアイピースは唯一2本しか持っていません。今や製造中止となったXW40とXW20です。この2本にしたのは最初から星雲星団をターゲットにしていたからで、月惑星は先のズームアイピースで足りていたので敢えて買いませんでした。最近はあまり使っておりませんが、少し落ち着いてきたらお気軽撮影アイピースを使っていろいろな対象にトライしてみようと思っています。


コンパクトデジカメ用お手軽撮影アダプター

2011-02-05 13:44:35 | 初心者のためのお気軽天体撮影

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お手軽撮影をコンセプトとして活動されておられる常連さんからのご依頼で、画像のようなアダプターを製作いたしました。タカハシLE30mmに直接デジカメレンズを差し込んでコリメート撮影するためのアダプターです。

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この主のデジカメアダプターは以前からも販売されておりますが、最近のデジカメはコンパクト化された上に、レンズの飛び出しが無いものが多いので、旧製品は使えません。しかし、このCanonのデジカメはフィルターネジはありませんが、レンズが飛び出してくれるので、その部分を筒に差し込むように撮影ができます。


この撮影スタイルは、大変お気軽で、ご依頼者様はこれで星雲や星団も撮影されておられます。最近のコンパクトデジカメはASA1万以上の超高感度設定が可能なので、露出時間がある程度取れるカメラなら星も写せます。私が天体撮影を始めた頃を考えると、驚くべき進化です。私もご依頼者様を見習って、いろいろトライしてみたいところです。