おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

Celestron / Vixen RASA 8"で30秒撮って出し

2020-08-19 10:00:04 | セレストロン


昨夜は、涼しいどころか寒いくらいの夜でしたが、久しぶりに良い星空だったので近場の農道で撮影しました。お盆を少し過ぎましたが、例年通りに日中も風が心地良く過ごしやすくなってきました。都会はまだまだ熱帯夜が続きますが、当地は既に秋に入っています。星空の透明度もこれから良くなってきます。

今年の梅雨明け以降は不思議な事に雨がそれほど降らず、当地ではスコールもありません。それと夜が何故か晴れて星が見えている日が続いています。もう1週間近く毎日星が見えているので、この傾向は近年では見られませんでした。今日も良く晴れており、夜も晴れるようです。



昨日撮影に使った機材は、このVixen AXJ赤道儀とCelestron RASA 8"OTA ハイスピードシュミットカメラです。アップしている画像は全て30秒露出ですが、NGC7000だけは60秒かけてEOS M6(HKIR改)カメラで撮っています。自動導入で天体を入れて微調整をしてシャッターを切るだけなので、ほとんどスナップ感覚で撮影しています。オートガイドなども不要です。AXJ赤道儀の追尾精度も素晴らしい上に30秒露出なので、ガイドなどいるはずもありません。



こぎつね座のM27亜鈴星雲ですが、普通に撮るとこんなに小さく写ります。しかし中心星までしっかり写っています。



M17(NGC 6618) いて座/散光星雲です。赤い星雲なので改造カメラでないと良く写りません。



M16(NGC 6611) へび座/散光星雲&散開星団です。M17と上下に近い場所に見えています。



M13(NGC 6205) ヘルクレス座/球状星団です。双眼鏡でも分かりやすい星団で北天では最も素晴らしい球状星団でしょう。



M31(NGC 224) アンドロメダ座/銀河です。星の綺麗な場所なら肉眼でもその存在が分かるほどこれから撮影の対象となってくる大人気の銀河です。



M33(NGC 598) さんかく座/銀河です。滅多に撮らないですが、実はこの銀河を撮るのは初めてです。M31の側に見えていますが、スターウォッチングでもM31は見せてもこの33は見せていないです。



M8(NGC 6523+NGC 6530) いて座/散光星雲とM20(NGC 6514) いて座/散光星雲です。写野内に二つ収まるのでこの時期は良く撮られる対象です。双眼鏡でもその存在が分かるほど見やすい天体です。

まだこのRASAを稼働させてから数回しか撮っていませんが、これまで使ってきたHyperStarやFasterユニットより使いやすくて星像が素晴らしいです。F値が2.0と他の写真光学系から考えてもダントツで明るくて、取り回ししやすいので、販売価格の事さえ無ければバカ売れしてもおかしくない製品です。ただ、F2.0と明るい分、光害地では光害も拾ってしまうので、結局はこの光学系を活かすには、空の暗い場所へ持って出る必要があります。

今日は志賀高原の横手山近くへ上がっていつものポラリエU+PCBU-EQとFL55SS、そしてEOS Rで標高2000メートルの星空を撮ってきます。夜の天気は分かりませんが、今のところ良さそうです。当初の予定では20日の夜に上がるつもりでしたが、天気予報だと崩れそうなので、1日前倒しにして今日上がってきます。

本当なら海外へ行って撮影をするところですが、今年一杯はどこの国も受け入れてくれないでしょうし、来年もどうなるのかわからないので、それを利用して国内でしばらくは撮影しようと考えています。



昨日の朝外へ出たら玄関の外に野菜が置いてありました。当然誰が置いたのか分かりません。いつもの事ですが、近所の親父さんだというのは分かっているので安心して有り難くいただきました。田舎では良くある事ですが、野菜を沢山作っても少ない家族では食べきれないので、こんな感じで置いていってくれます。しかしこれが都会なら怖くて食べられないでしょう。いただいた野菜は有り難く頂戴して後からお礼を言いに行きます。置いた相手が分かっているからできる事です。

Celestron RASA8でネオワイズ彗星撮りました

2020-08-12 10:56:52 | セレストロン


昨夜は予想通り良く晴れてくれて久しぶりに当地で綺麗な星空を見る事が出来ました。そのお陰でネオワイズ彗星も撮る事が出来ました。使用機材は、Vixen AXJ赤道儀とCelestron RASA8を使いました。2週間前に乗鞍高原で撮った時より3等くらい減光した状態での撮影ですが、月の影響も無い上に最速ハイスピード天体用カメラ「RASA8」により立派な尾が写りました。等級は7等台後半で双眼鏡で見るにはギリギリの明るさですが、空の暗さも手伝って2週間前の5等台と大差ない写りになりました。

露出は、ISO1600-30秒のワンショットです。このくらいの撮影ならビクセンSX2やAPクラスでもRASA8を乗せて気軽に撮影ができます。最低限の赤道儀の使い方が分かっていれば誰でも撮れる写真です。



ついでにRASA8で夏を代表する天体を撮りました。カメラは、EOS M6ですが、ハヤタカメララボでHKIR改造してもらっているので、赤い星雲の写りは抜群です。画像処理も大した事はしていないので、これも機材さえあれば誰でも撮れる写真です。露出も同じ30秒のワンショットです。昨夜の空は薄い雲が時折流れている状態だったので、ベストな星空ではありませんでした。できれば次はもっと最高の空で撮ってみようと思っています。



これも同じRASAで撮っていますが、まともに撮ると天体が小さく写るので、トリミングしてM27が分かりやすくなるようにしています。色がとても綺麗な天体ですが、望遠鏡である程度の焦点距離があるものでないとその存在が分かりません。これも30秒露出ですが、きちんと中心星が写っています。

RASA8は、11インチよりコンパクトですが、一般的なC8より長いので気軽に使えるとはいかないかもしれません。またお値段も30万円オーバーと簡単に買えるお値段ではありませんので、せめてアメリカ並みの価格で買えれば使ってみたいと思うユーザーは沢山出てくるだろうと考えています。最近は個人輸入でCCDカメラなどを買う人が増えていますが、万が一商品に不具合があったりすると、全て自己責任で対処しないといけないので、特に海外販売店とのやりとりはとっても面倒です。英語による交渉ができる、できないに関わらず大型商品で問題があるとまともに対応してくれなかったり放置されたりするので、気軽に買えると言っても個人輸入はリスキーです。

最近は、国内販売店では積極的に海外製品を販売するようになっていますが、CCDカメラのような数が売れて輸送費がかからない物については、個人輸入と大差ない価格で販売されるようになりました。しかし大きな輸送費がかかってメンテナンスが必要な商品については海外価格から考えるとまだまだ高価です。その中でも太陽望遠鏡は、海外との価格格差の大きい商品で、費用をかけられるリッチな方は国内で買われると思いますが、そうでない人は個人輸入というリスクを負って買っているのだと思います。当店ではそのリスクを代わりに負ってより買いやすいお値段設定で販売しています。

セレストロン製品とExplore Scientific社の製品は、ビクセンが正規ディーラーとなっていますが、その価格が海外価格に比べて価格差が大きいので欲しいものがあっても手を出しにくいかもしれません。しかし海外品を扱うためには多くのリスクを負った上で検品作業やメンテナンス作業をセレストロンに代わって国内でする必要があります。実際、中国で作られたような未検品商品を国内で販売する際には、そのまま販売するレベルになかったりするので、それをきちんと販売できる状態にするのにも大きなコストがかかります。私も年間相当額の商品を海外から輸入していますが、昔はアメリカまで行って検品していたこともあるので、その手間は尋常なものではありません。その一つが今も販売し続けている「CORONADO Solar Max」です。本来なら今もアメリカへ行って検品しないといけない商品があるのですが、コロナの規制があるので行けません。とにかく海外品の個人輸入で特に電子部品は注意が必要だというお話です。

今晩から明日未明にかけて「ペルセウス座流星群」の観測好機ですが、残念ながら今晩の天気は期待できません。もう40年も前に北アルプスの針ノ木岳の山小屋で見た流星群が凄かったのを忘れられません。

セレストロン RASAに便利なファインダーホルダー

2020-05-29 17:03:04 | セレストロン


セレストロン RASA Astro Graph用のファインダーが仕上がりました。こんな感じでコレクタープレートの側に取り付けて使用します。何も無い状態から考えると使いやすくなったと思います。PCで全ての事をする場合には、無くても良さそうですが、焦点距離600mm(実際は400mm)の屈折望遠鏡でファインダーが無い状態で使うのと感覚的には同じなので、やはりあった方が便利です。エンコーダー仕様のAXJ赤道儀で天体をスピーディーに導入する場合でもこのファインダーを使って目的の天体近くまで導入してからStarBook TENで導入すれば簡単です。



このファインダーホルダーは、RASA以外のCGE/ロスマンディータイプのアリガタレールに取り付け可能で、HyperStarにも役立ちます。取り付けできるファインダーは、ビクセン用などのアリガタアリミゾタイプなら大体適合します。



ファインダーは本体だけでもベース丸ごとでも着脱できますし、レール上をスライドして自由に場所を変えられます。



このファインダーホルダーはいくつか製作しましたので、こんな商品が欲しかったという方は当店のHPからご注文ください。



今日は、先日天体用改造に「ハヤタカメララボさん」に出していたEOS RとEOS M6が無事にHKIR改造されて戻ってきました。通常なら1ヶ月程度かかるのですが、最速でやってくれました。EOS M6は、これからRASAとポラリエUとPCBU-EQに乗せたビクセンFL55SSと共に積極的に使っていきます。これまで使っていたほとんどのカメラはハヤタカメララボさんで改造してもらっています。改造費用は結構かかりますが、ヤフオクで安く改造されているものと違って技術的にも内容的にもハイレベルなHKIR改造なので満足しています。その写りも申し分ありません。



先日から超激安で販売していた「Vixen 新型ポータブル赤道儀ポラリエU+PCBU-EQスペシャルセット」ですが、ようやく安いことが理解されてあっという間に終わってしまいました。しかしポラリエUもPCBU-EQセットも在庫がありますので、お値段を2000円だけ上げさせていただき再販売いたします。とは言っても以前のウェイトセットなどを別売りしていた時よりは全然お安いので、買いそびれた方はこの機会にぜひご注文ください。このセットからPCBU-EQセットを外してもポラリエUは48000円と引き続き最安値です。

EOS RとEOS M6が天体仕様になったので、これからまた以前のように積極的に使っていきたいと思っています。特にEOS M6は、年内にリベンジで遠征予定のニュージーランドでビクセン FL55SSと共に使って南天の星雲星団をさらに大きく写したいと楽しみにしています。大分前にオーストラリアでポラリエにBORG 55FLに無改造のEOS Mで撮影しましたが、ポラリエで頑張って90秒でギブアップしました。しかし、ポラリエUの追尾精度の素晴らしさは既にアメリカとニュージーランドで実証済みなので、安心して使えます。多分EOS M6でも180秒露出は可能だと考えているのでその写りは想像できます。

昨日から今日午前中まで岐阜県まで出張しておりました。途中で上高地の玄関口の沢渡や平湯温泉を見てきましたが、駐車場は全て5月31日まで閉鎖されています。上高地へ入る路線バスは1日3本ありますが、沢渡では食堂の駐車場しか使えないので、実際に入っている人はごく僅かだと思います。158号線は観光バスなどの大型バスも見かけなかったですし、観光で訪れる県外ナンバーもあまり見かけませんでした。ほとんど地元の車しか走っていない感じです。今回は帰ってやる事が多かったので上高地はスルーしてきましたが、6月に入って観光地などにもう少し動きが出て安全が確認できれば行きたいと思います。

とってもCoolなCool Edge - SCT Cooler 14"

2020-05-18 17:05:46 | セレストロン


注文してから1ヶ月もかかって届いたのは「Starizona - Cool Edge -SCT Cooler」ですが、要するにシュミカセの筒内温度順応をスピーディーに行うための電動ファンです。手に持った感じは大きいですし、これまで販売されていた他社製品と違って長い棒状の筒がありません。このクーラーは、旧製品のシュミカセには使えません。現行販売品のEDGE HD 1400専用です。EDGE HD鏡筒はこれまでの接眼部から棒状のファンを差し込んで温度順応ができません。接眼部の奥にあるバッフルに補正レンズが入っているので、そこから空気を送り込んでも主鏡ルームに外気を送り込めない仕組みになっています。



そこでEDGE HD用クーラーは、ファスター対応のセカンダリーミラーを取り外してそこから空気を送り込む方法です。副鏡を一旦外してからCool Edgeに収納します。



つまりこんな感じになります。副鏡がCool Edgeに収まっています。その後に副鏡のネジにねじ込んで固定します。DC12V電源をバッテリーに繋いでファンが回り始めて空気を送り込みます。割合強力なファンなので、10分程度動作させれば外気温順応は完了でしょう。HD1400は大きいですが、ファンの出力が大きいのであっという間に順応します。まだ実際には使っていませんが、期待できそうです。シュミカセは大きければ大きいほど外気温順応に時間がかかります。それを一気に終わらせるのがこのCool Edgeです。



ファンは、外気を内部に送り込みますが、HD1400についている2箇所の通気口から空気が放出されます。Cool Edgeにはゴミなどが内部に入らないようにフィルターが付いていますので、内部にゴミなどが入る心配はありません。



副鏡の着脱作業は、以前にも11インチや旧14インチで何度もやっている作業なので、これによって光軸がズレるような事はありません。



Cool Edgeと合わせてカメラアダプターも届きました。最初は間違えて下の8インチ用を送ってきましたが、今度は正しいHD1400用の大きなアダプターが届きました。これでレデューサーと共に使用可能です。



両方取り付けるとこんな感じになります。この手前に市販のカメラマウントを取り付けてデジタル一眼を装着して撮影します。HD1400を使うのは初めてですが、旧タイプのC-14とは撮影イメージは全く別物です。それはネットで多くの情報が上がっているので、調べれば分かります。このHD1400は、EM500-III赤道儀に乗せて観測所に設置しますが、まだ何も進んでいませんので、1年くらいは使わずにこのまま箱に入れた状態で保管しておきます。しかしそれも勿体無いので、アリガタサドルが仕上がったら一度庭で使ってみようと思っています。



ところで、フォーカスノブを回してみて気がついたのですが、何故かノブが一回転くらいしか固くて回りません。ミラーロックノブを緩めても一向に改善しません。これはさすがに焦りました。しかし付属のマニュアルに目を通したら直ぐに理解できました。移送用のミラーロックスクリューネジがロックされていたのが原因で、それをレンチで緩めたら普通に回るようになりました。一安心です。



今日は非常事態宣言が解除されてから初めて白駒池へ行きました。こんな年は初めてです。いつもなら4月23日にR299が開通してから上がるのですが、非常事態宣言が出されてから行けなくなりましたので、今日初めて池の周囲を歩いてきました。



白駒荘は5月末まで営業休止しています。歩いていて二人の散歩客に会いましたが、結局歩いていて出会ったのはその人達だけでした。平日だった事もありますが、来ても小屋もやっていないので一般の観光客にはそれほど面白くないのでしょう。



観光客が居ないのは、この駐車場も閉鎖されているのも一つの原因だと思います。山小屋が5月末まではやっていないので、駐車場もそれまでは閉めているのでしょう。しかし車で来た人は麦草峠の駐車場に止めるように記載がありました。トイレもそこを使ってくださいと書いてあったので、白駒池へ来るにはそこから歩かないといけないので、通常の倍の時間がかかります。



駐車料金は、何故か値上がりしています。去年は普通車が500円、バイクが100円でしたが、バイクが2倍になっています。値上げの理由は分かりませんが、コロナ騒動に便乗した値上げのように見えてしまいますが、著名な観光地とかだと普通車1000円とかなので、それを考えるとまだお安いのでしょう。まぁ、値上げのタイミングとしては良かったのかもしれません。



FUJINONテクノビスタ14x40にコンデジをつけて撮影しましたが、こんな感じで撮れます。コンデジのズーミングを使えばもっと拡大できるので、意外と便利で面白い使い方かもしれません。遠くの野鳥や動物を撮るにも役立ちそうです。

今日ようやく「ハヤタカメララボ」にEOS RとM6をHKIR改造に出しました。近いうちに梅雨に入りますし、しばらくは使う事が無いので、コロナがもう少し収まって動けるようになる前にカメラが戻ってくればOKです。ただ、テレビを見ていると方々ですでに自粛疲れと飽きがきてしまって普段の混雑状態となっている場所が多数あります。このまま行けば間違いなく第二波、第三波がやってくることは避けられないでしょう。アメリカではすでに8万人もの人が亡くなっている事に何の恐れも感じないのでしょう。今こそ自分や家族の命を守る行動が大切なのですが、それに対してあまりにも無頓着な人が世のかな多すぎです。

7月にロサンゼルスへの航空チケットを手配しましたが、まだ行けるかどうか分かりません。カリフォルニアは日本より遥かに感染者が多いので未だに世界でも危険な場所の一つです。6月30日までの予約なら無料で一度だけ変更できるので、もし無理なら先に移動させます。9月にニュージーランドへ行こうかと考えていますが、多分それも無理でしょう。今年の2月のリベンジをしたいので、来年の2月にするかもしれません。

セレストロン RASA Astrograph使ってみました!

2020-05-14 11:53:05 | セレストロン


昨日は最高の透明度の空だったので日中から機材を庭に設置して準備をしておきました。セレストロン 8" RASAを乗せるのは、Vixen AXJ赤道儀エンコーダー仕様です。SXP2でも良かったのですが、しばらく使っていなかったのと、ASG-CB90カーボン三脚を初めて使うので、お試しでAXJに乗せました。RASAは7.7kgしかなくて軽いので3.5kgウェイト1個だけで十分でした。使う前には付属のクーラーを2-30分動作させてから使うので筒内気流の心配もありません。



簡単にセッティングが終わると後はいつものように最強のテレスコープカバーTeleGizmosを被せておいて夜を待ちます。使う時にはカバーを外して極軸を合わせて準備OKです。このカバーを使い始めてから撮影観測に要する準備時間が劇的に短くなりました。前日に極軸を合わせておけば、カバーを外して電源を入れれば直ぐに撮影ができます。撮影が終われば電源を落としてカバーを被せて終了です。片付けは翌日明るくなってからすれば部品をなくしたりせずに済むので、安全です。TeleGizmosカバーは、現在在庫の無いものは発注してあるので、今月末以降に順次入荷予定です。



これがRASA-8のファーストライトですが、かみのけ座の銀河団がポツポツと写っています。本来この焦点距離で撮る天体ではありませんが、イメージが驚くほどシャープなので、拡大すると天体の姿がはっきりと分かります。しかしこれだとつまらないので、



M81-82を撮って画面を100%でトリミングをするとこんなにはっきり写ります。EOS M6はAPS-Cサイズですが、画面の中央から端まで綺麗な点像になっているので、この光学系がいかに優秀か良く分かります。以前にもHyperStar3を使った事がありますが、その時よりはるかにイメージがシャープな感じです。ピント合わせは、ライブビューイメージを拡大して行いますが、明るいのでとても合わせやすいです。RASAには11インチや14インチもありますが、8インチでこれだけ写るのであれば、自分的にはこれで十分です。



画像は全てISO 3200-30秒露出です。昨夜はいくつかの天体を撮りましたが、メシエ天体なら30秒で十分です。ただ画角が広い分イメージは小さいですが、彗星や広域な星雲などを撮るにはちょうどいいかもしれません。ただどうしてもこの鏡筒で小さな銀河などを撮りたい場合には、ZWOのセンサーが小さなものを使えば大きく写せるので、それもいいかもしれません。後は使うカメラ次第です。



銀河や星団の画像は中央部分だけ拡大しているので、実際の写野を示していません。フル画像では小さいですが、ここまで拡大すると迫力が出てきます。これらの画像はワンショットで撮ったものをフォトショップで簡単に処理しただけなので、きちんと撮って処理をしていけばさらに素晴らしいイメージになります。ただ一つきになるのは画像両端のケラれみたいな部分ですが、原因が良く分かっていません。ミラーによるケラれなど無いので、どこで発生しているのか気にはなります。

今回初めてこのRASAアストログラフを使ってみて、これなら簡単に誰でも使えそうだと感じました。そうは言っても国内での価格が30万円以上もするので、そう簡単には導入できないとは思いますが、私のように面倒なCCDカメラなど使わずに気軽にデジカメで撮ってみたいと考えている人には確実にオススメできるでしょう。

今日で非常事態宣言が東京大阪などの感染者が多かった都府県以外は解除されましたが、これで一気に長野県に人が流れ込んできそうで怖いです。都府県をまたいでの移動は引き続き自粛となっていますが、皆がそれを守るとは到底考えられません。登山や観光に長野に来る人は相当いるだろうと考えています。感染者の少ない地域からの移動はまだいいですが、東京神奈川埼玉方面から来るのだけはやめて欲しいものです。これでまた感染者がドンと増えると非常事態宣言がまた出されてしまうかもしれません。それだけは避けたいものです。

Celestron Nexstar Evolutionがとっても素敵!

2018-08-12 15:24:12 | セレストロン


昨夜は、ホテルのスターウォッチングがダメだったので、家から15分ほどで行ける「ふるさとレストハウス」へ行ってきました。当店のお客さんでもあり、困った時には助けていただいている八王子天文同好会のNさんがペルセ群などの撮影に来られていたので、私も一緒に少しだけ撮影をしていました。天候的には曇ったり晴れたりとめまぐるしく変化していましたが、その合間に何枚か撮影ができました。他にも数名の天文ファンが来て天気待ちをしながら撮影をしていましたが、途中で帰ってしまった人もいました。

ふるさとレストハウスは標高1800メートルくらいの場所にあるので、星空は素晴らしいの一言です。ただし北側の空が佐久平〜小諸上田方面の光害が酷いので、そこさえ気にならなければ透明度の高い空での撮影ができます。この時期で運が良ければ雲海が街灯りに蓋をしてくれるので、そうしたら星空絶景が見られます。昨夜もそんな状態だったので、レストハウスと北の空を撮りましたが、予想以上に星が写っています。できればこのお盆中に最高の一枚をレストハウスと白駒池で撮りたいと思っています。その一枚は町の観光ポスターになるものですが、未だに撮れていません。

今晩も明日も15日まではスターウォッチングが連続であるので、何とか晴れて欲しいですが、今晩はさすがにダメみたいです。



ところで、今日アメリカから届いた荷物にまだ使ったことの無い新しい自動導入架台が入っていました。Celestron Nexstar Evolutionです。これまでの自動導入望遠鏡の概念を塗り替える全く新しい自動導入架台です。この架台にはリチウムイオンバッテリーが内蔵されており、充電することで10時間ほど連続運転が可能です。最初にDCケーブルを繋いだら電源を入れていないのに、赤いランプが点滅するので、何か問題があるのかと思いましたが、それは充電中のシグナルでした。AC電源が付いていなかったので、手持ちのDCケーブルを繋ぎましたが、これでも充電はできるようです。英語マニュアルにはAC電源で充電するような事を書いていますが、DCもACも差し込み口が同じなので、たぶん両方で充電できるのだと考えています。



当然のことながらハンドコントローラーが付属しています。セレストロンのGOTO架台はこれまでも数多く使ってきたので、マニュアルなど読まずとも自然に使えます。この機種はSkyAlign対応ですが、面倒なのでいつもはTwo Star or One Starでアライメントしています。動作音はこれまで使ってきたCPCやNexstarと比較して、とても安定的な感じがします。良く分からない表現ですが、Meadeなどの比較的安価なGOTO機だと聞いていて、いつ壊れるか分からないみたいな感じですが、この架台はそれを感じさせないです。



このNexstar Evolutionマウントの何と言っても凄いところは、WiFi経由でスマホやタブレットPCでコントロールができるところでしょう。繋ぐ前にネットから「Skyportal」をダウンロードしてからWiFiでNexstar本体から出ているシグナルを拾って接続すれば、後はSkyportalからコントロールできるようになります。画面上の星をタップしてGOTOボタンを押せば即座に自動導入してくれます。



画面情報はとても豊富で分かり易くて高機能です。SkyWatcherのAZ-GTiは、リストから選んで自動導入するだけのシンプルなものですが、Skyportalは、まるでPCからコントロールするような感じで、使っていてとっても面白いです。



肝心な自動導入の精度はまだ未確認ですが、Nexstar SEなどと同様だと考えています。しかし、海外のGOTO機は、PC不要で自動導入するのが当たり前になっており、その流れは10年以上も前からのことですが、こうしてスマホで使えるようになっても日本の技術は大きく遅れているのがとっても気になります。たぶん遅れている訳ではなく、敢えてやらないのだとは考えていますが、WiFiでのコントロールは、使用する環境に左右されやすく、先日のAZ-GTiも最初はなかなか繋がなくて難儀しておりましたが、今は普通に繋がるようになりましたので、サポート関係の事を考える技術的に可能であっても面倒なのでやりたがらないのかもしれません。StarBook TENを使っていても、繋がらない心配も要りませんし、誰が使っても常に同じように使えるので、初めて使われる人のことを考えると、これはこれでいいのかもしれません。しかし、いずれは日本の望遠鏡もWiFiでコントロールすることが当たり前の時代がくるだろうと考えています。或はより進化して、バーチャルリアリティーなデバイスを使って望遠鏡をコントロールすることが可能となるでしょう。



ところでこの架台は、脚が無い状態で取り寄せているので、デスクトップ仕様で使うか、カメラ三脚に乗せて使えるようにアダプターを作るつもりです。三脚を海外から送ってもらうだけで100ドル以上するので、敢えて三脚も鏡筒も無しで売ってもらいました。鏡筒は、C-6もC-8も普通のシュミカセなので不要でした。まぁ、しばらく使いながら自分なりの面白い使い方を考えてみます。

Celestron SkyProdigy 新型オートマチックGOTO望遠鏡

2011-07-15 14:21:50 | セレストロン

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セレストロンの新型自動導入望遠鏡の「Celestron SkyProdigy Telescope」です。まだ国内販売には至っていないようですが、いずれは販売されるでしょう。主鏡筒の横に飛び出ている小さな筒がCCDカメラのようで、これを使って星を認識し、フルオートアライメントを実現しているようです。要するに、ミードのETX-LSと同様な機能を持った望遠鏡ということです。

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ETX-LSは鏡筒にCCDカメラを内臓されているので外して交換することはできませんが、このSkyProdigyは外すことができます。ただし、どの程度までの鏡筒が搭載できるかは分かりません。発売機種を見る限りでは小口径短焦点60~100mmクラス、シュミカセならC-5クラスくらいまででしょう。

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まだ使った訳ではないので適当なことは言えませんが、パッと見た限りでは三脚がちゃちい上に、鏡筒がMak90は70mm屈折、130mm反射の3機種なので、価格的に見て買う価値があるかどうかは何とも言えません。これで700ドル~800ドルというのはちょっと考えてしまいます。架台がもう少し頑丈で、せめてC-8が搭載できるくらいのものであれば良かったかもしれません。まあ、16日にセレストロンのスタッフと話す機会があるので、いろいろ聞いてみようと思います。


CelestronのWeather Station

2011-04-08 18:16:45 | セレストロン

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以前に米国へ行った際に購入した「Weather Station」です。2種類購入して全く使っていませんでしたが、今日箱から出して使ってみました。これとは別機種はカラーLCDで一見すると綺麗なのですが、情報が今一つ怪しい感じです。価格的には画像の機種がやや高価ですので、使用しているセンサーが違うのか、割合正確です。いずれも屋外にセンサー付きの送信機を設置して、そこから風向、風力、雨量などのデーターを送信してきます。室内受信機には、温度、気圧、湿度センサーのほかに、日付け、現在の天候ー先の天候まで表示されます。ヤフオクに5~6万円もするような気象観測セットが出品されていますが、ちょっと高すぎです。このセレストロンのウェザーステーションは120ドルくらいだったと思います。本格的にやるのでなければ、自宅の観測所へ設置するにはこのくらいで十分でしょう。


ところで、先日知人の会社関係者が被災地の福島へ大量の食料を送ったそうです。驚くことにその食料の全ては後日廃棄処分となったそうです。内容は「おにぎり」と「菓子パン」だそうです。驚くのはその量です。約2トン(2000kg)という大変な量です。被災地には日々いろいろな救援物資が日本はもとより世界からも送られてきています。しかし、直ぐに口に入るものはなかなか無かったようなので、送り主は考えて直ぐに食べれるおにぎりを送ったそうです。それも送った先は、原発から30km付近の南相馬市へだそうですが、福島空港の食料倉庫のようなところに置きっぱなしにされて、被災者へ行く前に腐ってしまって廃棄処分となったそうです。送り主は大変悔しい思いをされているそうで、聞くところによると、食料などは大量に届いているが、原発の放射線を恐れて、そこまで運ぶ人間が居ないそうです。


この話を最初に聞いた時にはさすがに驚きましたが、十分あり得ることだとも思いました。似たような話をワイドショーで流していたのを聞いたことがあったからです。やはりこういう大量の物資を会社組織として送る場合には、トラックをチャーターするなどして、確実に必要としている被災者へ直接届けるのがよいと感じました。しかし、無駄になった食料の総額は200万円以上になるでしょう。それだけのお金があれば、多くの被災者が助かったはずです。今さらそんな話をしても戻ることはありませんが・・・。

昨夜は、大きな地震がありました。佐久穂町は震度3でした。最初に細かい静かな振動があり、その後に大きな揺れがきました。”これは大きなやつが何処かに来た!”と思い、直ぐにテレビをつけたら、やはりそうでした。仙台方面で震度6強でした。既にM5.0以上が300回オーバーあったそうです。このまま行くと本当に日本沈没ともなりかねません。とにかく、早くこの最悪な状況から脱して欲しいものです。


Celestron NexGuide スタンドアローンオートガイダー

2010-09-17 11:11:43 | セレストロン

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セレストロンからまた飛んでもない新製品が発売されました。PCを必要としないスタンドアローンのオートガイダー「Nex Guide」です。同形式ではスマートガイダーが既に発売されていますが、価格がそれよりかなり安く発表されています。今日、ロス近郊の天文ショップを訪れて知りました。早速1台だけあったものを購入しました。実際の使い勝手やガイド精度などは使ってみないと分かりません。


明後日からPATSに参加するためにパサディナへ移動しますので、当日セレストロンのブースで詳細を聞いてみようと思います。まだ日本ではアナウンスされていないと思いますが、発売されてもスマートガイダーに近い価格にはなるでしょう。この製品のことはセレストロンのWebページには載っています。興味がある方はご覧になるといいでしょう。


Nexstar GPS三脚の短縮化加工(3)

2010-09-03 18:52:23 | セレストロン

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この短縮加工三脚は本日無事に仕上がって納品しました。たぶん気に入っていただけるかと思いますが・・・。元々この種の三脚は日本人には大きすぎることもあり、脚を伸縮してまで使うことは水平出し以外にはまず無いでしょう。ご依頼者様はウェッジに載せて使われておられるそうで、組み立てる時などにややつらいとのことで、短縮加工のご依頼をされました。

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今回オリジナルの長さから250mm短縮しました。これでかなり持ち運びにも便利になったかと思います。あとは役にたってくれることを願うのみです。来週からミードのLX用スチール三脚の短縮加工にトライしてみます。完成すればタカハシ、ビクセンのジュラポール三脚より丈夫でガッチリしたものになるでしょう。また、コンパクトになりますので持ち運びにも便利になるでしょう。ただし、短くした分、使用するには常に脚を伸ばして使用することになると思います。椅子に座って低い位置での観測ならそのままでもいいでしょう。