おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

待ち望んだ新製品 SkyWatcher Star Adventurer GTiが来ました!

2023-01-21 16:10:14 | 新製品等のご紹介


サイトロンジャパンよりアナウンスされていた新商品「Star Adventurer GTi」が昨日から発売になっています。1日遅れですが、今日当店にも入ってきました。一台は展示機としてお店に常時展示して貸し出し用としても使えるようにします。



早速開封して組み上げてみましたが、考えていたよりしっかりした作りで安心しました。販売されるのは三脚などもついたセット品とマウントのみの2種類になりますが、AZ-GTi/eをフルセットでお持ちの方はそのまま三脚は使えるのでマウントのみ注文すればいいでしょう。



ただし、三脚の作りがちょっと違うようで、Star Adventurer GTiのはステンレスのむき出しになったもので、AZ-GTi用よりはちょっとだけ作りが頑丈にできていそうです。伸縮も1段だけできるので、身長170cmの私では赤道儀の不動点が目線の高さくらいになるので十分な高さです。ただ、できれば伸ばさないでそのまま使った方が強度的には安心できます。要は搭載する機材次第です。



極軸望遠鏡は標準で付属しています。極軸合わせは、極軸望遠鏡のスケール上にSynScanProアプリで表示された北極星と同じ位置に合わせるだけですが、照明は明視野照明です。



電源は、DC12V供給か単三電池8本使用のいずれかですが、USBからの電源供給も可能ですが、適合するケーブルが必要です。当店で販売しているUSB-DCコンバーターケーブルが使えそうです。単3電池使用は、特に冬場はあっという間に使えなくなるので不経済なので、USBから供給して使うつもりです。他にオートガイダー端子も標準でついていますし、ハンドコントローラーポートもあるので、SynScanハンドコントローラーでの操作も可能です。



赤経軸のクランプは緑のツマミでとってもスマートです。



赤緯軸のクランプは、6箇所のレバーが付いた黒いリング状でとても使いやすくなっています。



極軸あわせに使う高度方位調整は、高度軸については、緑のツマミをどちらかに回す事で角度を可変できます。調整ツマミの回転はスムーズですが、調整した後は左右の緑のクランプを締め付ければ使用中に動いたりしません。



高度調整の際に、ある程度自分の緯度にこの目盛りを見て合わせておけば調整もスピーディーにできます。



方位調整は、これまで通りの押し引きネジで行います。



ウェイトシャフトは、取り付け場所が2箇所あって、低緯度地域ではシャフトが本体に干渉するので、通常の取り付けネジ穴の他にもう一箇所ネジ穴があるので、そこにシャフトを取り付けて使用します。本州東北から近畿中国地方などにかけては通常のネジ穴で問題ありません。九州〜北海道については確認していないので分かりません。



マウントのみ使う方には、この部分が重要ですが、カメラ三脚に乗せる場合には、固定するネジ穴が中央の一箇所だけなので、不用意に回らないように三脚側に何らかの工夫が必要かもしれません。搭載重量は、5kgとなっておりますが、今はポラリエでも6kgでも大丈夫のようなので、バランスをしっかりとればもうすこしいけそうです。10kgは難しいかもしれませんが、6-7kgくらいなら何とかいけそうな気がします。




付属三脚の付け根はこんな感じですが、AZ-GTi用より若干だけ強度を考えてこの作りにしているのかもしれません。



AZ-GTiの三脚ですが、デザイン的には大きくは変わっていません。問題は捻れ強度がどの程度高くなっているのかが気になります。



ところで、Star Adventurer GTiは、赤経軸の回転は180度しか回らないようになっています。そのため注意が必要なのは天体の子午線越えの時です。SynScan Proで自動的に認識して対応策を講じてくれるなら特に心配は無いでしょう。私のアストロカーも180度を超えて210度くらいになっても停止しない場合には、センサーが作動して自動停止します。ただしこのセンサーにはスイッチがあるので、必要な時には一時切って使っています。



機材の取り付けは、アリガタ式で着脱できるようになっていますが、AZ-GTiのようにより使いやすく汎用性を高めた雲台ベースを作ってみようと考えています。仕上がりましたら実際に使ってみてから販売しますので、必要な方はそれ以降にご注文いただければと思います。

何れにせよ、近いうちに使ってみようと思っていますが、実使用はもう少し先になりそうです。

今晩は、荒れる前の好天なので、ZTF彗星をRASA"8"で撮ってみようと思っています。明日からちょっとの間は天気が悪くて気温がかなり下がるので、今日撮れないと次は来週末くらいまでチャンスが無いかもしれません。既に長い尾も引いた姿に成長しているので、前回撮ってから2日経っていないですが、さらに明るく大きくなっているようで楽しみです。昨夜も良く晴れていたのですが、風が凄く強かったので諦めました。RASAは筒が長いので、風が強いと赤道儀ごと倒される危険性もあったので見送りました。予想光度も当初の5等台から4等台になっているので、これから10日間くらいが勝負です。

余裕があったら、ポラリエUにFL55SSを乗せて撮ってみようと思っていますが、まだ分かりません。

Star Adventurer GTiは、今日から当店在庫品となっております。雲台プレートのデザインが仕上がったらセットにして販売する予定です。

新型微動雲台「TK-ALZM Jr2E」が完成しました!

2022-03-29 16:56:37 | 新製品等のご紹介


ようやく完成した新型微動雲台「TK-ALZM Jr2E」です。

ベースは、TK-ALZM Jr2です。フリー操作を無くしてデザインも若干変えただけですが、シンプルに且つ高い汎用性を持たせました。



まず、クランプが一つもありません。夜暗いところで調整ネジを探してクランプしてという面倒さから解放されます。調整ネジだけは4本当然残してあります。これが無いと微動調整ができません。



この調整ネジだけでは、ガタついたり、たわみが出たり心配かもしれませんが、調整ネジさえ左右押し込んであれば微動だにしません。実際、当店のTK-ALZM Jr2でも微動調整後はクランプの必要もありませんので、クランプするのはあくまでフリー操作後に固定するだけの事でした。この調整ネジの先端はボール状になっており、常に平面に対して点で接触しているので、ずれたりして動いてしまう事もありません。



内部には2個のスラストベアリングとテフロンスペーサーを入れて軸回転をスムーズ且つガタつきなどを無くしています。



このベアリングがある事により、微動調整時に負荷をネジ調整部分へ来るのをある程度防いでスムーズな調整を可能にしています。



TK-ALZM Jr2Eは、販売時にはクランプベースなどは付いていません。基本的にアルカスイスクランプベースやアリガタベースを取り付けて使っていただくように考えています。もちろん、画像のアルカスイスクランプベースは、合わせて販売もしておりますので、お持ちでない方は合わせてご注文いただければと思います。



この雲台ベースに匹敵する部品は、上部と側面にM8P35のネジ穴を設けているので、用途に応じて色々な使い方ができるように作ってあります。またこの部品は微動軸に対して3種類の角度を持たせて取り付けができます。また上下反転しての取り付けも可能です。



こちらは0度での水平状態でクランプベースを取り付けています。ポータブル赤道儀などが予め角度を持たせて作られている場合には、水平で使う事に対応します。またオートガイドなどのガイドスコープを装着してガイドマウントとしても使えます。このベースは、上下に若干スライドします。重心を低くしたい場合などに役立ちます。



ビクセンタイプのアリガタベースも装着できます。





三脚などへの取り付け部分は、中央に3/8インチベースで1/4インチアダプターを付けてあります。周囲には4箇所の1/4インチのネジ穴を設けてあり、マルチプレートなどに取り付けてガイドマウントとして使う事も想定してあります。



TK-ALZM Jr2Eの用途は、主にポータブル赤道儀の極軸調整用として、またオートガイド時のガイドマウントとして使っていただけます。他にも色々な用途を満足する汎用性もあるので、後は使われる方がお考えください。



電視観望ではお馴染みのAZ-GTiでもお使いいただけます。ただ、角度が55度にもなるので、35度で使っても緯度35度の地域では可動域で20度も傾ける必要があるので、搭載方法を少し考えた方がいいかもしれません。北海道北部とかだと緯度が40度を超えるので、調整ネジの可動域を超えてしまいそうです。そこだけは注意が必要です。多くのポータブル赤道儀は水平状態で使うか35度で使うかになるので、特に問題はありません。



TK-ALZM Jr2Eは、重量850グラム、高さ100mm、奥行き55mm、幅66mmです。微動調整域は、±25度です。機材搭載時の角度は、水平0度、35度、90度と選べるので、北極南極も含めたほぼ全世界で使える仕様になっています。

塗装仕上げは、ブルーメタリックカラーによる焼き付け塗装です。黒部品はアルマイト梨地処理で高級感を出しています。

最後に販売ですが、今週中に仕上がった初回ロット分を販売致しますが、残り塗装処理があるので、注文数にもよりますが1週間〜10日程度のお時間を調整致します。


PENTAX K-1 Mark II J Limited01が届きました!

2021-04-30 16:57:57 | 新製品等のご紹介


届いたのは昨日ですが、今日開封して中身を確認しました。今日が初見という事になりますが、実はちょっと前にRICOH社の営業さんが当店へ来店された際にK-3 Mark IIIと一緒に現物を拝見しているので、驚いたという感じではありません。しかし、何度見てもこの真っ赤で落ち着いたスカーレットルージュカラーのボディは目が覚めるような色合いで撮影する楽しみを味あわせてくれそうです。



まず元箱が、これまでのPENTAXのとは大分違っており、流石に30万円以上する高級カメラである事を感じさせてくれます。表面がザラザラした感じで特殊ラミネート加工された材質で作られているようです。しかしこの元箱を使うのは、最初の開封時か要らなくなって売る時くらいだと思います。



開封して全て取り出してみるとこんな内容物です。これは通常のK-1 Mark IIと同じだと思いますが、一つだけ違う物が入っています。



これが「トップカバーA」という付属部品ですが、これがまたビックリです。



トップカバーAにも「PENTAX」の刻印ロゴが入っています。



実は、これが中々小憎い演出で、トップカバーAの他に既に取り付けてあるトップカバーBとでも言いますか、2種類のカバーが付いています。従ってTPOに合わせて3種類の姿になるのです。まぁ、こんな物が撮影に必要なのか?と言われると、そうではないですが、遊び心をくすぐるようなRICOHさんの演出には驚きです。根っからのPENTAXファンは喜ぶと思います。



ただ、このトップカバーAを取り付けると、ガンダム風で超クールなK-1 Mark IIになるのですが、使用するレンズによっては距離計窓が見えなくなります。まぁ、昔のように天体撮影をする際に距離目盛を見てピント合わせをする事は今のレンズではあまり無いと思うので、そこは気にする事もありません。少し横から見れば見えるので問題ないでしょう。



グリップもこんな感じでですが、何故2種類の部品を組み合わせているのかそこだけが分かりません。



反対側もこんな感じです。こちらは一つに統一されてゴムタイプになっています。スイッチ類は通常のK-1 Mark IIと同じです。今回のJ Limited01は、基本外装とデザインンを変えたのと、フォトグラファーセッティングという、二人の写真家モードをU5ダイヤルで写真家と同じセッティングで風景撮影ができるようにしたもので、それ以外は通常のK-1 Mark IIと同じです。これだけの事で通常価格より10万円程度高いのは、他社製品を普段から使われている方には理解できないかもしれませんが、私的には、最初にこのカメラの発売を知ってから、それまでK-1 Mark IIをまた購入するか悩んでいたのが一発で飛んでしまって、気がついたら注文していたという感じです。



去年の2月にニュージーランド北島のニュープリマスのホテルで車上荒らしで200万円以上の機材を盗まれてから、PENTAXカメラを買い直すまでに1年以上の月日が流れました。星空を撮れるアストロトレーサー機能を持ったK-70は、以前のシルバーモデルからブラックモデルになりました。K-1 Mark IIは、通常モデルからJ Limited01スカーレットルージュになって戻ってきました。レンズは、HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WRとHD PENTAX-DA☆11-18mmF2.8ED DC AWになりました。11-18mmは、前回は借りていって盗難に遭っているので、それはやむなく弁済となりました。

これらの機材を買い戻す上でRICOHさんの全面的な協力があってこその事なので、普段から当店を色々な形でサポートしてくれているのでとても感謝しています。

とにかく、これであの悪夢の日からほぼ100%所有していたカメラ機材が戻ってきたので、5月に入ってから精力的に撮影をしていきます。実は昨日まで乗鞍方面へ泊りがけで行っており、29日の乗鞍岳春山バスの一番で上に上がって下見をする予定でしたが、雨と雪でバス運行が中止となったのでそのまま帰宅しました。

新中型微動雲台「TK-ALZM Jr2」完成しました

2020-11-08 16:04:26 | 新製品等のご紹介


先日から製作についてアナウンスしておりましたが、ようやく完成まで来ました。とりあえず1台を仕上げましたが、まだこの1台も完全には仕上がっておりません。これからもう少し調整等しながら最終的な完成に持っていきます。これ以外の部品も全てアルマイト処理も終わって後は組み上げるだけになっておりますが、一番大変な塗装がこれからです。1台やってみて塗装作業がこれまでの物より遥かに面倒だったので、ご注文をお受けしても数台づつしか仕上げられません。



このTK-ALZM Jr2は、ベアリング2点、テフロンスペーサー6枚を各接点に入れてあるので、これまでのどの微動雲台より部品点数が多くて手間がかかっている分動きも良くて汎用性も高くなっています。まだ正直なところ売値を決めかねておりますが、もう作ってしまっているので売らない訳にもいかないので、近いうちにご注文をお受けしますが、大手の既製品の微動雲台よりはお値段は上がります。



機材搭載ベースは、66mm x 55mmのサイズに作ってあります。ベースには市販のアルカスイスクランプベースだけでなく、タカハシ仕様M8-P35のネジ穴や中央には1/4インチネジ、M5 x 2箇所のタップ加工を施してありますので汎用性は高くなっています。



TK-ALZM Jrでは搭載ベースはネジをしめ直さないと外向きに変えられなかったですが、こちらは簡単に外向き内向きに変えられるようにしました。外向きにすることで調整ネジとの干渉を避けて天頂付近を見たい場合でも使えるようになりました。



搭載ベース部品を固定する部分は側面にアリガタベースがつけられるように部品を新たに作っています。ここにアリガタベースがつけられると小口径望遠鏡などを取り付けて星空観望などができるように考えています。



フリー操作については、これまでの微動雲台のように方位回転は360度、仰角は180度以上になっています。180度回しても本体のネジ類は干渉しません。ただし後は乗せる機材にもよるので、若干の干渉が出てくるかもしれません。微動調整範囲は±20度くらいですが、ポータブル赤道儀用以外でも十分な調整域を持たせてあります。



高度と方位調整の固定クランプは1箇所ですが、極軸調整用として使う場合には、他に最大3箇所のセットスクリューで回転軸を固定するように作ってあるので、使っていてガタついたり、たわみが出たりすることはありません。搭載重量は正直分かりませんが、5kg以上でも全く問題ないように頑丈に作ってあります。良く搭載重量について聞かれますが、大手企業の製品のように機械を使って精密検査をしている訳ではないので、どこまで耐えられるかみたいなことは正直分かりません。要は使い方によっても変わるので、正しい使い方をすれば10kgでも大丈夫な場合があります。しかし、10kgとかなったら先日もブログで公開した「TK-ALZM5」の方がいいでしょう。

とりあえずこんな感じで仕上がっておりますが、この画像の一台を組み上げてからお値段を決めてご注文をお受けしようと思っておりますので、ご要望の方は今少しだけお待ちください。まだこれからも新たな情報を随時お知らせしますので、興味のある方はご覧ください。



ビクセンSX2赤道儀 スターブックTEN GOTO仕様に大型システマティックカーボン三脚+SXGアダプターの豪華セットが残り1セットあります。お値段も248,000円となっておりこの組み合わせではあり得ない超お得なお値段となっています。海外品と違って壊れても万全な修理サポート体制のメイドインジャパンのビクセン製品です。長期に渡って安心できる商品をお安くしましたのでお買い求めください。

TK-ALZM5 大型微動雲台を作ります

2020-10-15 16:42:53 | 新製品等のご紹介


いつもアナウンスばかりしていて、さっぱり出来ていなかった新たな「TK-ALZM5 大型微動雲台」ですが、既に試作は終わって検証の段階に入っています。画像では分かりませんが、重量が3kgくらいありますので、持つとズシリとと手に負担がかかります。使っている大型のカーボン三脚と同等の重量がありますので、相当頑丈です。これまで作った微動雲台とは構造も機能もワンランク以上の機材です。内部に合計4個のベアリングと金属同士の接触部分には全てテフロンスペーサーを組み込んであり、動きもスムーズです。



前部分の機材ホルダーは、色々と工夫してあり、取り付け方法や経緯台としても機能するように、何度も作り直して汎用性を高めています。



これまで作ってきた微動雲台のネックでもあった、ポータブル赤道儀用以外の用途を考えた際に真上を向けにくいというのを改善する為に高度駆動軸を傾斜型にしました。これにより、望遠鏡を乗せた際に三脚には干渉しにくくなりました。



ペンタックス75SDHFをアリガタベースを介して乗せていますが、カメラ三脚には干渉せずに使えます。ただし使う鏡筒によってはハーフピラーやセンターポールを併用するのが最適です。



このTK-ALZM5のサイズが画像だけでは分かりにくいですが、ペンタックス望遠鏡と比較すれば大体想像できると思います。多分、市販されている経緯台では最も低重心なタイプになるかもしれません。



スカイメモRSを乗せるとこんな感じです。全く違和感なくマッチしています。まだ実際にこの組み合わせでは使っていませんが、微動機能などは問題なくスムーズに極軸調整もできます。また当然の事ながら、クランプフリーで自由に手で動かせます。



TK-ALZM Jrとの比較ではその大きさが理解できると思いますが、実はTK-ALZM JrとTK-ALZM5の間に来るような微動雲台を製作しています。TK-ALZM Jr2ですが、サイズはTK-ALZM Jrよりは一回り大きく、形はTK-ALZM5に類似しています。仕上がりは11月初旬の予定ですが、毎度の事ながら少ししか作っていません。既にご注文はいただいているのですが、形が見せられないので、敢えて販売はしておりません。TK-ALZM Jr2は11月に入ってからご注文をお受けします。またTK-ALZM5は、11月に入ってからご注文を受けられるようにするつもりです。仕上がるのは12月になります。

何れにせよ、もう少し詳しいスペックなども含めて近いうちにお知らせ致します。

それから別件ですが、来週末24日と25日ですが、もしかしたら両日店舗営業をお休みにするかもしれません。所用で空港まで荷物を引き取って通関手続をする必要があるからです。まだ今は確定ではありませんが、近くなりましたらまたお知らせ致します。

新型NJP/JP回転架台が完成しました!

2020-06-24 16:50:57 | 新製品等のご紹介


今回モデルから改良した「NJP/JP回転架台MarkII」が今日完成しました。これまで作っていたモデルより大きなコストがかかっていますが、それに見合った作りになったと思っています。ようやく塗装処理が終わったので、お待たせしている方には明日発送させていただきます。



今回の改良の内容は、内部にベアリングを入れた事でそのベアリングを挟むステンレスワッシャー2枚を新たに製作して、さらに白く見えている部分は0.3mmのテフロンシートを入れてあります。このテフロンシートにはかろうじて接触するように、ベアリング部分の高さを調整しています。また以前のモデルより上下の部品のクリアランスをさらに厳しくしているので、ほぼ一体化された部品として使うことが出来るようになっています。その分上下を分割する時だけはちょっと苦労するかも知れませんが、コツが分かればそれほどでもありません。最初は、もっと厳しい数値で作ったのですが、上下を分割する際に噛み込んで抜けなくなってしまいそうなので、少し修正しました。



それともう一つ大事な部品としてこの回転固定用のクランプネジが最近のモデルから変えてあります。先端がボール状ねじになっているので、内部の接触する部分には常に点で接触しつつ滑りやすくなっています。これによりねじを軽く当てた状態で回転できるので、ガタつき、持ち上がりなどが発生しません。

今回の大幅な改良に伴ってコスト高となってしまっているので、お値段も上げさせていただきました。正直滅多に売れない商品ですが、必要な方には本当に必要な部品ですので、今回の改良に見合ったお値段であると理解できるならご注文いただければと思います。以前に買っていただいた方々にはもっと早くそうしていれば良かったですが、こういう部品は実際に使ってみないと分からないところもあって、今頃になってしまいました。ご容赦願えればと思います。



それから先日作った幅広のロスマンディ/CGE規格のアリガタサドルですが、今日塗装して仕上がりました。横にあるのはごく普通サイズのビクセンアリガタサドルです。そのサイズの違いがわかると思います。



タカハシEM500赤道儀にセレストロン Edge HD1400を乗せるために作りましたが、相当ガッチリ作っているのでEM500にもマッチしています。国内製品でもこれだけゴッツイのは無いと思います。無いからこそオリジナルで作りました。必要な物は費用がいくらかかっても必要なので作ります。今は提携している工場があるので、比較的安価に自分用の部品が作れますが、昔は小さな部品一個でも個人の製作所へ持ち込んで作ってもらっていたので、最低でも数万円単位の費用がかかっていました。それでも自分で考えた世界に一つしか無い部品が形になるのは言い知れぬ幸福感を感じていたものです。

今もいくつか新しい部品を考えて毎日図面と格闘しています。形になってもそれが思った通りに機能してくれるとは限らないので、当店のオリジナル品になるまでには今まで相当ガラクタの山を築いてきました。それらはお金がかかったガラクタなので、金額にすると相当なものです。しかし、これからも新たな良い物を生み出す努力は続けていくので、ガラクタは生まれ続けるとは思います。

新商品「PCBU-EQ雲台ベース」ポラリエU専用

2020-01-10 16:29:22 | 新製品等のご紹介


昨年からデザインして図面を書いておりました、今月末新発売される「ポラリエU」専用の雲台ベースですが、やっと形になりました。ポラリエUのサイズやデザインに合わせて作ったのでピッタリだと思います。現在販売中の「PCB-EQ3」に一見すると類似していますが、部品点数を減らしている上に内部構造を改良してあるので動きも滑らかです。



今回のモデルで一番工夫したのは、内部にベアリングを2個入れて回転をスムーズにしてバランスを取りやすくした事です。またポラリエUを使う上でPoleMasterを使う方が多いと考えて、それも合わせて製作します。それが無ければ純正の極軸望遠鏡のステーにPoleMasterを取り付けて使うと思いますが、新たに作るアダプターは、この雲台ベースのセンターに収まるように作っています。



このPCBU-EQを取り付けた状態でカメラバックにも収まりがいいので、重量物を持ちたくない登山や海外遠征にも威力を発揮してくれます。カメラ類の取り付けは、自由雲台やアルカスイスクランプベースを介して出来るので、とっても簡単です。既に当店のPCB-EQ類をお持ちの方はそのままシャフトやウェイトが使えるので、無駄な出費も減らせます。

PCBU-EQの販売については、ウェイト、シャフトは付けずに雲台ベース単体での販売を考えています。ただししばらくは、ポラリエUとのセット販売のみにしたいところですが、それについては今後検討していきます。セット販売にすると単体販売よりお値段を抑えられるので、これからポラリエUも買われる方には良いかと思います。



それともう一つ考えているのは、既にポラリエなどをお持ちの方で、ポラリエUセットへの買い替えを考えておられる方に当店だけの特典として「ポラリエーポラリエUアップグレードサービス」なるものを考えています。これはポラリエをトレードに出されてポラリエUにアップグレード出来るサービスです。まだお値段等は決めておりませんが、近日中に決めてお知らせしたいと思います。もしポラリエUをご購入予定の方は、慌てずに当店でのご予約もご検討いただければと思います。ポラリエUとPCBU-EQをセットで買われる方には間違いなくお得なお値段になると思います。

なお、PCBU-EQ自体の納期については2月に入ってしまいますので、お待ち頂く必要があります。詳しい事は改めて近日お知らせ致します。

SXD2赤道儀カーボン三脚セットあります

2018-08-23 17:25:37 | 新製品等のご紹介


Vixen SXD2赤道儀と大型システマティックカーボン三脚をジョイントした商品を超特価にて販売しております。相当お安いと思います。40mm径の極太カーボンを贅沢に使った三脚ですので、かなり頑丈です。原村星まつりでもAXJ赤道儀を乗せて展示しておりましたので、ご覧になった方も多いはずです。このカーボン三脚はそのまま使うと先端のゴム足が振動を拾ってしまうので、振動を嫌う機材構成では良くありませんが、付属のステンレス制石突を使うことでそれも無くなります。



付属の石突は鋭利で細いので、それをさらに頑丈にするために新たに製作したのがこのステンレス石突です。これをゴム足と交換することでゴムからくる振動が無くなって安定感が抜群に良くなります。この石突は別売り品ですので本セットには付属しません。



三脚架台は、SXG仕様になっているので、SX系赤道儀ならどのタイプでも乗ります。またAP赤道儀でも使えます。普段はカメラ三脚として使って、天体観測の時にはトップベースをワンタッチで交換して赤道儀を乗せて使います。ここ最近はAXJ赤道儀をこの三脚に乗せて使っています。赤道儀自体は重たいですが、三脚が軽量なので撤収がとっても楽です。先日のFL55ssの撮影もこの三脚に乗せた状態で行っています。商品としてはSXD2しか設定しておりませんが、ご要望があればSXDもご用意できます。



NJP回転架台機能付きのハーフピラーです。2台作りましたが1台はご注文により既にお届けしています。従って1台は在庫品としてあります。通常の回転架台も在庫品であります。在庫が無いと1ヶ月くらいはお待たせするので今なら即納できます。

明日から胎内星まつりですが、台風20号の影響が心配です。しかし当初の予想より移動速度が早いようで、明日の午後には東北より北へ移動して熱帯低気圧に変わるようです。ここ最近の胎内は悪天候続きで去年も確か雨が降っていたと思います。今年はやることが多くて行けませんが、まぁ行ってもテントブースを回ってしゃべるだけで終わりなので、今後もしばらくは行くことはないでしょう。秋の小海町の星フェスまで2ヶ月を切ったので、その前にすべきことが山のようにあります。

話題のVixen FL55SS写真鏡筒が来ました!

2018-08-19 19:16:26 | 新製品等のご紹介


昨日届いたのですが、早速使うつもりで清里スターフェスティバルへ持っていきましたが、使えるほどの空でなかったので出さすに終わってしまいました。BORG 55FLと比較すると倍くらい大きいです。重量はこの状態で2kg弱とやや重たいですが、その分頑丈でしっかり作られています。

このFL55を最大限活かすには、本体の他にレデューサーHDキット、デュアルスピードフォーカサー、直焦ワイドアダプター60DXが必要です。全てを買うと20万円弱程度のお値段になるので、BORGと比較するとやや厳しい部分はありますが、レデューサーキットは、フラットナーが付属しており、それぞれ別々に使うことができるので、トータルでは3種類の使い方ができると思います。



届いてみて直ぐに分かったのは、レデューサーとワイドアダプターを付けた状態でカメラを付けて合焦させると、このアリガタプレートがワイドマウントのネジに干渉してしまうことです。まぁ、取り付け位置を変えれば済む話ですが、中間に穴をあける場所があったので、一カ所追加してこんな感じになりました。



このデュアルスピードフォーカサーは、無くても良いと考えておりましたが、Vixen社のNさん曰く、”無いとピント合わせが難しい”とのことで購入を決めました。BORG55FLもピント合わせがもの凄く難しいので、そこは同じ感じなのでしょう。FL55は、焦点距離300mm/f5.5ですが、レデューサーで210mm/f3.8になるのでピント合わせもさらに厳しくなるでしょう。そうなるとバーティノフマスクを使ってピント合わせをしないと難しいかもしれません。ネットで早速探してみます。



とりあえず純正状態で使ってみてから、いつものように接眼体を外してヘリコイド仕様かフェザータッチ仕様に改造しようかと思ってましたが、鏡筒は簡単に外せなくなってしまっています。先日の原村星祭りでビクセンブースで聞いた時には、展示仕様だけこの仕様になっていると言っていたのですが、一般仕様はこの形ではなく、これまで通りの筒を回して外すだけの仕様になっており、私のところに来たのは展示仕様なのかもしれません。この接眼体を外せればもう少し軽量化を図れるかもしれません。そうすればポラリエに乗せて気軽に星雲星団の撮影ができそうです。この接眼体にはファインダー台座がありませんが、ビクセンから発売されているものが取り付けできるようにネジ穴があります。



アルカスイスプレートに交換してみましたが、これだけで少し軽くなりました。



AXJに乗せてみましたが、とってもアンバランスです。AXJは追尾精度がとても優秀なので、この状態でオートガイダー無しで自動撮影が可能です。自動といってもカメラ側だけのお話ですが、AXJもタブレットPCからコントロールできるようになれば、カメラ共々室内からコントロールして撮影ができるようになるかもしれません。



そしてこのポラリエに乗せてみました。いつもの風景ですが、やはりこの状態で海外へ持っていって撮影をしたいものです。数年前にオーストラリラへBORG55FLを持っていってポラリエに乗せて使いましたが、その時の画像は未だにBORGのHPに使われています。次はこのFL55を南半球へ持っていって使いたいと思っています。カメラと合わせた重量が3kgくらいになってしまうので、ウェイトはペットボトルアダプターを使って2リッターくらいの大きな飲料を取付けないとバランスがとれないと思います。まぁ、重たいウェイトが要らない分楽に持ち運びができるでしょう。

その前に実際に使ってみたいですが、これから月が大きくなるので、満月を過ぎてからになるかもしれません。今週末から胎内星まつりですが、満月直前で天候も曇りか雨のようなので、今年は行きません。

New BORGφ60ホルダーを作りました!

2018-08-17 16:58:21 | 新製品等のご紹介


まるで台風一過のような久しぶりのBlue Skyです。抜けるような青さとはこの事を言うのでしょう。しかしお盆過ぎた途端に一気に寒くなってきました。今現在家の中は20°です。18°以下になるとストーブが欲しくなってきます。昨日は松原湖の花火大会でしたが、例年のように雨の中の決行でした。途中ガスが出て来て何が何だか分からなくなってきたと思います。うちは二階から見えるのでわざわざ行きませんが、松原湖にあれだけ人が集まるのは一年のうち唯一この花火大会だけでしょう。しかし今年の星フェスは花火大会を上回る盛り上がりを見せて欲しいものです。

今晩はこのまま晴れてくれたら、夜半前から撮影にでかけます。できれば庭でも撮影したいものがあるのですが、しばらくぶりの晴れで撮らないといけないショットがいくつかあるので、それを撮るために出かけます。また明日は清里のスターフェスティバルへも出かけます。今年で28回もやっている歴史ある星イベントですが、年々しぼんできて、出展社もほとんど行かなくなったみたいです。しかし明日は天気も良さそうですし、久しぶりに行ってみようかと思っています。

今晩午後10時の外気温は8度でした。昨日とは大違いの低気温です。たぶん八ヶ岳の稜線上なら5度以下が普通だと思います。標高3000メートル弱の山頂なら明日の早朝には霜が降りるくらい寒いかもしれません。



ところで新しいBORGφ60用のチューブホルダーを作りました。まだこれから仕上げ処理があるので仕上がるのは来週になります。以前に作っていたものも超軽量で良かったのですが、ネックだったのは白塗装した鏡筒が使えなかったことです。白鏡筒に合わせて寸法を決めてしまうと、その分大きく作る必要があるので、鏡筒を回転させた際に視野がずれてしまうことが懸念されたので、敢えてアルマイトされたφ60鏡筒用としました。



今回製作したものは、白鏡筒も黒鏡筒も絶妙なクリアランスで保持できるので、このチューブホルダー自体が鏡筒回転装置を兼ねた使い方ができるように工夫しています。鏡筒を回転させても視野がほとんどずれないので、微妙な構図決めにはとても役立つはずです。



この新型ホルダーは、春先に一度試作して使っておりましたが、それからさらに改良を加えて今の形になりました。鏡筒の保持と固定は、サイドのキャップボルトを締めることが可能ですが、それではこのホルダーの意味がありませんので、ボルトを鏡筒が回転するギリギリのところまで締めた上で最後はサイドのプラネジクランプで締めます。一度締め付け寸法が決まれば後は白いプラネジクランプで簡単に固定できます。最大4カ所に設けられるので、そのいずれか一カ所を締めるだけで十分保持できます。



ホルダー下部はアルカスイスプレートが装着できるので、2本のネジでしっかり固定します。或はホルダー中央にあけてある1/4インチネジを使えばビクセンタイプも取り付け可能です。



ホルダー上部には、2カ所のM4タップと中央に1/4インチタップをたてているので、ビクセンのファインダーベースが取り付けできます。1/4インチタップは、何かの際に使う事があると考えて付けてあります。



以前のφ60ホルダーは、厚さが10mmしかなかったので、1本だけで使うことができませんでしたが、新型は20mmの厚さがあるので、1本だけで十分保持できます。φ60鏡筒とのクリアランスも調整できるので、常に最適な状態で保持できます。



しかしさらに安定した使い方をしたい場合には、2本のホルダーを直結してこんな風にも使えます。こうすることで4カ所のM4ネジと2カ所の1/4インチネジを使ったアクセサリー搭載も可能です。



アルカスイスプレートも2カ所4本のM5ネジで固定できるように予め穴の位置を考えて作っているので、2本のホルダーが1本のホルダーとして機能するように考えています。

この新型φ60チューブホルダーは、来週仕上がってから販売いたしますが、販売パターンとしては、2個一組とアルカスイスプレートセット、ホルダー1個とアルカスイスプレートセット、ホルダー1個の3種類を販売する予定です。