おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

極望のコンバート加工・・・補足

2010-06-29 21:54:00 | インポート

コメントにもお問い合わせがありましたが、目盛り環をそのまま生かしたいということでも加工は可能です。今回数件お受けしたものは外して取り付けていますが、残したままアダプターを製作して装着できるようにもできますので、ご要望される場合にはそのようにお知らせください。


南天遠征にスカイメモRの極望コンバート加工(2)

2010-06-29 21:43:32 | ブログ

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先日も書きましたが、ビクセンGP/GPD赤道儀へスカイメモRの極軸望遠鏡をコンバートする加工をしました。画像はGP2ガイドパックに装着した状態です。全く違和感無く、純正状態です。ビクセンの極望は目盛り環を使って北極星時角を合わせて調整しますが、スカイメモRのものはその必要がありません。パターンに書かれた北斗七星、南十字星の位置を合わせて所定の位置に星をもってくる調整なので目盛り環は不要です。よって取り外した状態で取り付けています。

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ビクセンGP用極望は明視野照明ですが、スカイメモRは暗視野照明ですので、特に南天でのセッティングは大変楽です。その有効性については先日も書きましたので同じことは書きませんが、この記事を書く前にも数名の方からお問い合わせを頂戴しておりますので、やはり必要とされておられる方は結構いらっしゃるということでしょう。


極望を交換しても中心精度はそれほど狂うこともなく、そのまま再調整せずとも使えるレベルだと思います。便利で使いやすい極望であることは分かりましたが、この極望は一般的には市販されておりません。ただし、他の商品のアクセサリーの一つとしては販売されておりますが、それも単品での購入では売ってくれないこともあるので難しいところです。


スカイメモ極軸望遠鏡のGP/GPDへのコンバート

2010-06-28 21:59:09 | ブログ

テレスコ工作工房は再開しております。現在取り掛かっている作業は、先日複数の方からご依頼がありました、南天遠征用にスカイメモの極軸望遠鏡をビクセンGP/GPDへのコンバート加工です。スカイメモの極望は雑誌でも書かれているように南天遠征では大変使いやすく人気があります。スカイメモRを使われる方はそのままで良いですが、他の赤道儀にこの極望を取り付けるには若干の加工が必要です。


私も今回のニュージーランド遠征では、アストロトラックAGにスカイメモの極望を使っておりました。極軸合わせは天の南極の位置さえつかめれば割合簡単に済みます。初日はしばらくぶりだったので少してこづりましたが、2回目からは数分で終わりました。やはりこの極望は便利です。スカイメモの極望は”あのGN-170”にも使われていましたし、海外でも多くの赤道儀などに使われています。その製作はもちろん「Kenko」です。


これから南天遠征シーズンです。同じようなご要望があればコメント欄からお知らせください。加工だけでなく、極望も含めた加工対応も可能です。


南天遠征にはいくら必要か?

2010-06-26 22:20:46 | ブログ

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ニュージーランドは何度も行っていますが、今回は現地事情がかなり変わっていましたので、それを踏まえて実際にどのくらいの費用が必要か考えてみました。これから遠征される方は多少なりとも参考にされてください。


まず航空運賃ですが、 エアニュージーランド/日本航空(共同運航)ではサーチャージ、諸税も含めてだいたい11万~13万円程度必要でしょう。ただしピークシーズンを除いています。もう少し安くしたい場合にはアジア経由でオークランドへ入れば8万円くらいでいけるでしょう。クライストチャーチはアジア経由でもシンガポール航空が最もお勧めですが、金額的にはエアニュージーランドとそれほど大差はないでしょう。シンガポール航空だと成田からスリーエイティー(A380)に乗れます。世界最大の旅客機です。


次にレンタカーですが、ハーツ、エイビスなどの大手会社は料金は高めで、保険なども含めるとNZ$100/日=6800円くらいはするでしょう。私が今回使ったところでは、NZ$50/日=3400円でした。かなり安いですが、これは慣れていない人にはお勧めできません。やはり安心できるのは日本にもある大手会社を利用するのがいいでしょう。料金は車種や利用日数により変わってきます。保険はレンタカー代金に最低限のものは含まれていますが、できるだけ最高保障額のものを選択しましょう。


宿泊については先日も書きましたが、安くあげるには安モーテルかキャンプ場のキャビンがいいでしょう。料金的にはNZ$50くらいで済むでしょう。少しグレードを上げたい場合にはNZ$100くらい出せば、ほとんどのモーテルに泊まれるでしょう。料金は基本的にオフシーズンレートです。南天遠征で真夏に行かれる方はあまりいらっしゃらないかと思います。夏は夜が5時間くらいしかありませんし、南天の主要な部分が撮れないので観光を兼ねていくにはいいかもしれませんが、星を目的なら夏は避けるのがいいでしょう。


最後に食事ですが、食事の仕方によって大きく異なりますが、ファーストフードを主体ならNZ$30くらいあればいいでしょう。自炊される場合はさらに安くなり、NZ$20くらいでも十分でしょう。まあ、一番安く上げるのは自炊でしょうか。料理が得意な人はまとめて食材を買っておけばかなり安くできるでしょう。


他に、ガソリン台が移動距離によりますが結構かかります。今は町中でNZ$1.72/リッターです。総じて1日=1万円~くらい見てればいいと思います。X滞在日数に航空運賃を入れていくと1週間くらいなら20万円でお釣りがくる勘定です。私の場合は航空運賃はマイルを使ったので数千円です。他はだいたい5000円~10000円以下です。車中泊もしていますのでかなり安いはずです。以上ですが、参考にしてください。


ペンタックスMS-3/3n用のカメラ三脚アダプター

2010-06-25 19:26:27 | ブログ

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ちょっとした遠征用に製作したペンタックスMS赤道儀用のカメラ三脚アダプターです。ペンタックスの純正アルミ三脚は良く出来たものですが、組み立てがちょっとてこづります。観測中にちょっと場所移動をしたい時など、重量や荷物の容積を減らしたい時には大活躍してくれるアイテムです。このアダプターがあれば本体共々小さなバックに入れて移動できます。組み立ても簡単です。


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パーツは上の2点からなっていて、右のパーツを三脚側に付けておきます。左のパーツは赤道儀側に付けておきます。使用する時にはワンタッチで三脚に載せてからサイドの固定ハンドル2箇所をしっかり締めます。若干緩めておけば極軸あわせの時に回転装置として機能します。三脚固定パーツには抜けとめ防止溝を切っていますので、固定ハンドルを少し緩めたくらいでは抜けたりしません。


先日遠征前に1台お譲りしましたが、大変喜んでもらいました。ペンタックスMS-3はコンパクトで高精度な赤道儀ですので、海外遠征でもこのアダプター共々大活躍してくれるはずです。ご要望の方はコメントからお知らせください。残り1台だけです。


テレスコ工作工房は再開しましたが、また出たり入ったり来月から多忙ですので、加工等のご要望がありましたらお早めにお知らせください。


ニュージーランドへの食料持ち込み

2010-06-25 19:06:05 | 旅行記

遠征にはそれほど関係ないかもしれませんが、日本から食料を持ち込む一般旅行者が多いので一応書いておきます。基本的に日本のスーパーなどで買ったレトルト食品や乾物類、カップ麺などは持ち込みに際して税関(Custum)で申告すればまずOKです。特にダメなのは、生の野菜やフルーツ類、肉などの未加工品です。基本的に熱加工を施した市販食品はたいていOKです。ただし、魚や肉の干し物はダメだったと思います。スルメイカとかは加工してパッケージに入ったものは熱加工を施しているのでたぶん大丈夫でしょう。


しかし、ほとんどの方は長くても1週間程度の遠征でしょうから、わざわざ日本からもっていかなくてもオークランド、クライストチャーチには品揃えの豊富な「Japan Mart」があります。そこには主要な日本食が売っています。納豆などの外国人が食べないようなものまで置いていますので、どうしても日本食にこだわる方はそこで買い物をしてから観測地へ移動しましょう。店の場所などはネットで検索すれば出てきます。事前に調べておいて現地で迷わずに行けるようにしておくといいでしょう。


私も最初の頃はレトルトカレーやふりかけなどを持っていきましたが、逆に荷物が増えて税関で面倒なので、食料は一切持って行きません。全て現地調達です。最近は現地のスーパーに日本食コーナーがあり、そこには良く食べられる調味料などがかためて置いてあります。ただし、値段は高めです。


オセアニア方面への手荷物規制について

2010-06-25 18:42:52 | 旅行記

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ニュージーランドを含むオセアニア方面への受託手荷物の規制が変更になるそうで、帰国時には既に新しい重量規制が適用されていました。通常ならオセアニア方面は「重量制」になっており、エコノミー1人あたり20kgとなっていましたが、23kgに変更になっています。個数も2個以内となっており、これまでは20kg以内なら個数が2個以上でも大丈夫でした。つまり北米方面とほぼ同規制になったようです。機内持ち込みはこれまで通り一人7kgとサイズ制限が同じです。

今回は私の場合は23kgX2個=46kgまでOKだったのですが・・・、実際には16kg弱と29kg弱の2個を受託手荷物としてチェックインしました。つまりトータルで45kgでセーフのはずですが、1個が重過ぎるということでチェックが入りました。しかし”今回だけですよ”ということでOKしてもらいました。これは係員によって判断が異なりますので、毎回OKという訳にはいきません。私の場合はチェックイン・カウンターがビジネスクラスと同じで別の場所になっていますので、その辺も緩和してくれているのでしょう。

従って、これからオセアニア方面へ遠征される方は、受託手荷物は2個でその合計が23kg、たぶん25kgくらいに押さえていれば大丈夫でしょう。また機内持ち込みが7kgX1個ですが、上手にキャスターバックを1個と短焦点望遠鏡などを入れた小さなカメラバックくらいはたぶんOKだと思います。上手にパッキングなどをすれば合計35kgくらいは持っていけると思います。

上手にチェックインするコツは”目立たない”ということです。いかにも大きな荷物を大変そうにもっていたり、荷物が大きかったりするのはマイナスです。できるだけコンパクトに一般旅行者と同じ格好になるようにまとめれば、多少重量オーバーでも上手切りぬけられます。


ニュージーランドの観測地

2010-06-24 18:10:30 | 旅行記

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ニュージーランドへ遠征されるほとんどの方は「Tekapo」かちょっと知っている人は「Queenstown」方面で観測されるようですが、別にそれらに限定する必要はありません。NZ遠征を数多くこなしている私の場合は先にも書きましたが、「Twizel」で観測しています。Twizelは周辺にいくらでも観測に適した場所があり、探すのに苦労せず、街灯の影響も受けない場所へ移動が容易なのでかなり前からここで観測しています。今回観測していたところは高台にあるので、ほぼ360度見渡すことが可能です。Tekapoの場合はたぶんキャナル周辺で多くの方は観測していると思いますが、たま~にガスが出たりして観測に支障が来たすことがあります。

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上の画像はPukaki発電所の放水口ですが、ここは道路がどんずまりになっているので夜間道路上で観測していてもまず車は来ないと思います。街灯も遥か彼方まで皆無です。撮影は上の道路からしていますが、下へ降りれば街灯は眼に入らないでしょう。ここからTwizel中心までは約8kmですので、車で4~5分で戻れます。ただし、Tekapoへは30分以上かかります。

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観測地へ移動される場合には昼間にきちんとロケハンをして道路や周囲の状況を見ておいたほうがいいでしょう。未舗装道路へ入ることもありますが、フェンスなどで進入を制限しているようなプライベートランドには無闇に入ってはいけません。それ以外は入って観測していても文句を言われることはないと思います。万が一日中に誰かが来て何か言われたら”知らなかったが、星の観測で入っていた”ことを告げて謝罪すれば大抵は笑って許してくれるはずです。

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ニュージーランドは南島が観測するにしても観光するにしてもメインです。しかし、北島のオークランドへのフライト数が圧倒的に多く、チケット料金もオークランドかクライストチャーチかで相当違ってきます。費用を少しでも安くあげたい方は迷わずオークランドへ入って、北島だけで観測をしましょう。

北島にも優秀な観測地があります。レンタカーで5時間ほどかかりますが、中部のトンガリロ国立公園周辺は標高が高く、テカポより高い約1000m以上あります。私が以前に観測して素晴らしかったところは冬はスキー場になる「ワカパパ村」です。標高1500mかそれ以上あったと思いますが、星空の素晴らしさはテカポやトゥワイゼル並に素晴らしいです。銀河の輝きで本が読めます。別のHPのギャラリーにここで撮影した画像があります。天候も周辺は一種のデザートエリアなので空気が乾燥していて安定しています。

宿泊はワカパパ村にキャンプ場や立派なシャトー風のホテル、またはロッジなどありますので、シーズンオフなら週末でない限りはウォークインでも大丈夫でしょう。これらの宿泊施設はオークランドからのドライブ道中に「Taupo」の「i-Site」へ立ち寄って予約をしてもらうこともできるでしょう。もちろんネットから事前に自分で予約を入れることは可能です。

ニュージーランドは日本とは違って無駄な街灯をやたらと設置することはありません。従ってこれらの観測地周辺の道路には街中以外には街灯はありませんので、極端な話、車が来ないことが予想されるところでは道路のど真ん中で観測することも可能です。これからの時期にニュージーランドへ遠征される方がいらっしゃったら何でも気軽に聞いてください。


ニュージーランドのインターネット事情

2010-06-23 19:52:26 | 旅行記

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今回行ってみて分かったことですが、ニュージーランドはどこでもインターネットは有料だということです。ホテル、モーテル、モーターキャンプ場もほとんどのところでは100MBあたりNZ$10~、或いは時間あたりいくらか決まっています。料金的には高級ホテルよりモーテルのほうが安めで、部屋で使えることが基本です。ホテルではケーブルLAN方式ですが、ワイヤレスLANはビジネスセンターでしか使えないと考えていいでしょう。そのケーブルLANも使えなかったりします。

とにかく泊まるところ、泊まるところそれぞれ課金方法が異なるのでかなり面倒です。あるところは「何メガバイト使用するか?」と聞かれて困ってしまいました。インターネットで何メガ使うかなど考えたことも無かったからです。どうやらレセプション内のPCで予め何メガ使うかセッティングする必要があるみたいです。

だいたい料金的にはNZ$20ドル~支払えば数時間は使えるようです。私の場合は画像を送ったりすることが多いので、500MBと制限されても直ぐに終わってしまうことがありました。カフェなどはホットスポットになっていますが、もちろん有料です。最初にチケットを購入してその時間分を使います。2時間でNZ$6、30分でNZ$2でした。

海外は米国、カナダなどの先進国は日本も含めてだいたい無料です。アジアでもインドネシアのバリ島、タイのリゾート地、マレーシア、シンガポールも無料で使えるところが多いようです。ニュージーランドは観光国でありながら、インターネットが有料というのはいただけません。今や旅行者がPCを持って旅をするのはごく普通のことです。そんな中で課金されてしまうのはこの国にとってはマイナスイメージとなるはずです。それ以上に得るものが大きいことは確かですが・・・。