おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

NJP回転架台、MS-4ウェイトあります

2017-08-31 18:40:09 | ブログ


今日仕上がったペンタックスMS-4赤道儀用のバランスウェイトです。市販されていない5kgの物を当店のオリジナルとして製作しました。ご注文の他に余分に数個作りましたので、今なら在庫品となっております。無くなったらご注文が無い限りは作りません。



こちらも当店オリジナルの商品「NJP回転架台」です。たま〜に売れる商品ですが、その都度余分には作っておりますが、基本的にオーダーが無い限り作らない商品です。今回は余分に作りましたので在庫品になっております。



明日から9月ですが、そろそろ薪ストーブに使う薪を用意しないといけません。今年は既に8トンもの薪材を買っておりますが、2メートルにカットされたものをさらに細かく切ってから薪割り機で割らないといけません。本来なら夏前にこの作業を終えておきたいところですが、この8月は忙しくてその暇が全くありませんでした。
今日は、肝心なチェーンソーが調子悪くエンジンがかからなかったので、たまたま近く迄来ていた業者に見てもらって無事に使えるようになりました。これからピッチをあげて薪を作っていきます。

ところで今年も8-9月と悪天候続きで星が見れない日が続いております。今週末までは台風の影響もあり、雨か曇りの天気です。週明けには晴れ間も見えてくるそうですが、月齢が良く無いので星の撮影には適さずで次の新月期までお預けです。10月に入れば天候も安定してくるはずですが、寒さも厳しくなってきます。

CORONADO Solar Max III Hα太陽望遠鏡

2017-08-29 17:30:46 | Hα太陽望遠鏡関係


先日購入した新型の「Sola Max III Hα太陽望遠鏡」を日本で初めて使ってみました。第一感想は、Solar Max IIより良く見える印象です。手元にAクラスの見え方をするSMF60フィルターセットがありますので、それとも比較しましたが、新型の方がイメージ全体に均一で良く見えると感じます。

ロスの空港近くのホテルで試しに見た時は、とても良く見えたので眼の錯覚かと考えておりましたが、今日見た限りでは良く見えることが改めて分かりました。イメージ的には、Solar Max 90で見たものに近いですが、高倍率で比較すれば同じではないことが分かると思います。口径が70mmになったことと、エタロンフィルターを外に出したことが一つの要因かと考えています。試しにSM2に交換して見てみましたが、見え方が向上するようなことはありませんでした。



いずれにせよ新型が良く見えることは確かですが、私の持っている個体がたまたま良い個体なのか、新型が全てそうなのかは現状では判断できません。もう少し他の個体も見ることができれば、それも分かってくるでしょう。画像はSM2とSM3のDSフィルターですが、デザインは変わっていますが、内部構造はほとんど変わっていないと思います。SM3のほうがリッチビューチューナーが大きくなって使い易くなっています。



接眼部は、クレイフォードですが、ちょっとゴリゴリ感があってスムーズではありません。しかしSM2の強度にやや難ありのヘリコイドよりは撮影などを考えるといいかもしれません。この接眼部には回転装置が組み込まれています。しかし、この2インチ接眼部にダイレクトにDSLRカメラでも付けない限り回転装置は必要ないと思います。



この接眼部にSM2のブロッキングフィルターが使えます。2インチ変換アダプターを介する必要がありますが、きちんと機能します。



ブロッキングフィルターの31.7スリーブを外すとT-スレッドになっているので、ここにカメラマウントを介してDSLRカメラを装着できます。ただし、カメラの回転機構が無いので、ちょっと使いづらいと思います。取付ける場合は、何らかのアダプターを介してT-リングを取付けるように考えているのかもしれません。



こんな使い方も可能ですが、SM3にSM2ダブルスタックフィルターを取付けてダブルスタックにしました。きちんと機能しておりました。ダブルスタックにした際のイメージのコントラストはSM3で見たほうが高いような印象です。今後、SM2が完売すればSM3とSM90とPSTの販売へ移行すると思いますが、ダブルスタックフィルターは、SM2をそのまま継続して販売するのだと思います。SM3でもいいですが、価格が大幅にアップするでしょう。

SM3を使ってみて困ったことが一つありました。鏡筒ホルダーの締め付けが緩くて筒が回転してしまうことです。ネジを一杯締めても回ってしまうので、ホルダーのフェルトなどを交換するしか手はなさそうです。

このSolar Max III Hα太陽望遠鏡は、近いうちに販売する予定ですが、他にも旧SM60フィルターセットなども会わせて販売いたします。他にも中古品の旧SMF60-BF10フィルターセットもありますので合わせて販売いたします。



こちらは、旧コロナド-ツーソンのSME40フィルターですが、修理から戻ってきました。旧タイプのコロナド製品でも修理してくれるので、愛用されている方には良い対応です。この個体は不用意に落下させてしまったことが修理のお世話になった原因です。この他にもブロッキングフィルターが数点戻ってきておりますので、ご依頼の方々へは明日以降お知らせいたします。

I'm back!

2017-08-27 17:06:03 | 北米カリフォルニア


オレゴン州のMitchellという小さな町で撮った皆既中の画像です。EOS M3とFS60CBで撮っていますが、やはり拡大率がもう少し必要でした。
帰国してから録画していたニュースなどで各地の日食の様子が分かりましたが、やはりMadrasから東へ移動して正解でした。皆既中の映像を見た限りでは、薄雲がかかって見えていました。お祭り騒ぎも見たかったですが、雲を通して皆既食を見るのはインドネシアで十分体験したので、今回はクリアーな空で見たかったので、Mitchellに変更して良かったです。雲があるとコロナの状態が分かりにくいのですが、今回は良い状態で美しいコロナを見ることができました。Hα太陽望遠鏡で見た事前のイメージから、ある程度美しいコロナが見られると予想しておりましたが、まさにその通りの姿でした。

しかし、予定通りMadrasで観測していたら、日食当日はShasta山へたどり着けたかもしれません。結局支払ったホテル代の2万円ほどを捨ててしまったことになりました。おまけに余分にホテル代がかかったので、倍の損失を出した感じです。

次は2年後の南米日食ですが、次は行きません。南米は行ったことが無いので行きたいと思っていますが、治安の問題や土地に不慣れなことも不安要素としてあるので、次回は見送りです。

いずれにせよ、今回はいろいろな意味において良い経験ができました。また素晴らしい皆既食も見ることができたので満足しています。



10日ぶりに我が家へ戻ってきました。昨日は、旅の疲れからぐっすりと眠りました。現地では毎日5-6時間しか寝ていない上に8時間以上のドライブを毎日やっていたので、相当疲れがたまっていました。

戻ってきてからやることが山のようにあり、今日からそれを少しづつ片付けています。明日は秋に控えている大きなイベントの会議が役場であるので、その資料を作っています。このイベントについては、来月号の天文ガイドや星ナビで告知されますが、こちらでも明日か明後日には詳しいお知らせをいたします。

とにかく、たまった仕事を一つづつ片付けながら新たなことに挑戦していこうと思っています。

最高にHeat upした北米日食から戻ります

2017-08-25 14:16:09 | 北米カリフォルニア


皆既食を観測したミッチェルの牧場で撮った夜の画像です。26号線が横を走っているので、ひっきりなしに車が走っていました。村の中心部は、有料で使わせてくれるところが多かったですが、ここはその持ち主がフリーで開放してくれた上におんぼろシャトルバスまで出してくれていました。しかし、今回の皆既食で感じたのは、去年のインドネシア日食では、意外にもその土地を使ったからといってお金を要求されるようなことが無かったのに対し、先進国のアメリカで如何にも日食で金儲けをしてやろうといった雰囲気がプンプンしていたことが、とても残念でした。

せっかく世界中から多くの観光客が自分の町を訪ねてくれているのにも関わらず、彼らがやってくれたことは、単に旅行者からお金を引き出すことだけでした。アメリカでは一般の人たちが集まるスターパーティーでさえお金をとるくらいですから、日食需要で金儲けをするというのは自然なことなのかもしれませんが、たぶん日本で同じことがあったら、ここまでせこいことはしないと思います。これは国民性の問題だとは思いますが、大国で他国を先導すべき地位にあるアメリカがこんなことではちょっと情けない気がします。お金をとるなら、それだけの歓迎体制などを町をあげてしっかりするなりすれば、まだましですが、そんなことは全く感じませんでした。

それを考えると、日本の星まつりは出展者や訪問者から一切お金をとらず、逆に多くの感動を与えられるのは素晴らしいことだと思っています。大国のアメリカさんにも"アジアの小国"から学んでほしいものです。



こちらは、日食観測地で撮影した夏の銀河です。MS-3n赤道儀で追尾撮影をしています。カメラはEOS 6Dで、レンズはSIGMA 14mm/1.8を使っています。近くに大都市が無いこともあり、星空は極上でした。光害も皆無です。日本でこんな環境で撮影できるところは、北海道か九州南の諸島くらいだと思います。星が綺麗なはずの長野県も私の眼から見た限りでは世界の中ではランキングではずっと下のほうにあたります。ですから、星が綺麗だというのは、あくまで日本の中だけのお話です。



今回のドライブでは、3000キロメートルほどを1週間で走りました。日本では考えられない走行距離です。戻ったらしばらくは車で長距離は走りたくありません。車のフロント部には虫がアタックした跡が沢山付着していました。こんなになるのはニュージーランドでのドライブくらい走らないとなりません。ガソリンも毎日2回はチャージしていました。



オレゴン州とカリフォルニア北部は、山火事の影響で空が常にフォギーな状態でしたが、ロス周辺まで戻ってきたらこの空でした。星の撮影をするには、せめてこのくらいの青さが必要ですが、今回は予定していた3か所の国立公園では全て断念しました。日本から持ってきたポラリエセットも全く機能しないまま終わってしまいました。日食以外は不完全燃焼で終わってしまいましたので、年内にその鬱憤を晴らしにどこかへ撮影にいきたいです。

今は、ロス空港の直前にあるホテルに泊まっておりますが、明日の午前中のフライトで日本へ帰国します。お店もしばらくお休みというか、ご質問等にもご返答ができず、商品の発送が出来なかったことは、申し訳ないと思いますが、戻り次第対応させていただきますので、今少しお待ちください。



それから一つ収穫というか、Solar Max IIIを購入しました。今日実際に見てみましたが、思っていた以上に良く見えました。口径が70mmになっていることも、チューニング方式も少し変わっていることなども幸いしてSM60よりは良く見える感じです。これについてはまた戻ってから書かせていただきます。

それから、いくつかCORONADO製品の修理品も仕上がって日本へ送られておりますので、帰国してからご依頼の方々へお知らせいたします。


99年ぶりの今世紀最高の皆既日食

2017-08-23 11:16:06 | 北米カリフォルニア


ついにその瞬間がやってきました。これがまさに誰もが感動する"2分間の心揺さぶる天体ショー"です。去年のインドネシア日食では、やや不完全燃焼気味でしたが、オレゴン州まで10時間の空路と14時間のドライブでこの最高のショーを見ることができました。天候は朝のうち薄い雲がベール状になってかかっていましたが、場所を移動して、ほぼ雲無しの状態で皆既日食を見ることができました。

これで4回目の海外日食ですが、2009年のトカラ日食で中国へ行った時だけハズレで、インドネシアも何とか皆既食は見れて、後の2回はメキシコと北米で見ています。何度見ても感動する暇も与えてくれないほど僅か数分の現象ですが、今回の北米日食ほど多くの人々を感動させた日食は無かったと思います。北米を東から西に横切ったもので、皆既食を見た人の数は数千万人以上と言ってもいいでしょう。



前日泊まっていたCrater Lake付近からMadrasへ向かいましたが、Bendを過ぎて皆既帯の中に入っていくにつれて、次第に車の量が増えていることがわかりました。町のかなり前から渋滞が始まって、Madrasへ入る頃には、空き地という空き地、駐車場はすべて日食を一目見たいという人々のテントや車で埋め尽くされていました。ためしに、あるテントスペースの使用料を聞いてみたところ、50ドルと言われました。スペースにはレンタルトイレが置いてあるだけで、普段はただの空き地です。それでも50ドルは安いほうだとわかったのはその後でした。



Madrasで当初観測するつもりでしたが、あまりの混雑ぶりと、明日の天気が心配だったことがあり、急きょ観測地をJhon Dayへ変更しました。車を26号線で走らせていると、Jhon Dayだと明日戻ってくるのに渋滞に巻き込まれやすいことに気がつき、一つ手前のミッチェルという極々小さな町に変えました。Madrasから移動する途中はあちこちにキャンパーバンや車が止まっており、もう皆既帯の中ならどこでもいけるということで、とんでもないことになっていました。



とにかくこんなに凄い皆既食は初めてで、Madrasへ向かう途中のガソリンスタンドでも話題は日食のことばかりで、後はどこで観測するかだけにその興味が集中していました。



日本のある旅行会社がキープしている唯一の芝生のグランドです。学校の所有地なのですが、そこをすべて借り切っているようでした。これが原因かどうかわかりませんが、ある天文協会の観測敷地で話をしたら、驚くほど不機嫌でした。同じ天文ファンなので少しは話ができると考えていましたが、後で気が付いたのですが、小さな町の中で最高の観測スペースを日本人がお金で買い上げたことで、自分たちが使いたくても使えなかったことがその原因かもしれないと思いました。私が見たのは観光バス1台だけの日本人で40人居たかどうかですが、その人数だけであのスペースを使うには過剰な気がしました。たぶん数百人くらい入っても大丈夫そうな広さでした。



私の機材は、こんな感じです。MS-3nにプレートを介して2本の鏡筒を搭載しています。ペットボトルアダプターが大活躍です。アメリカ人にこのレモネードを使ったカウンターウェイトには関心していました。ちょうど2リッターのレモネードがベストでした。機材が軽い場合にはそれにあったペットボトルを使います。この機材には通常2個のウェイトが必要ですが、ペットボトルを使ったので2kgの重量が節約できています。



今回はこの2本の望遠鏡とCanon SX60HS単体で皆既中の動画撮影をしました。そのほかに3台のカメラを操作しておりましたので、途中訳が分からなくなって失敗もしました。何度やってもうまくいかない皆既食の撮影です。あの瞬間は本当に特別で、慣れている人でも失敗することが多いそうです。それをなくすために全て自動で撮影できるようにシステムを作ってくる人もいるそうです。途中何度か肉眼でも見ましたが、素晴らしいコロナとピンクのプロミネンスが見えました。周囲に居た肉眼で観察していた女性が感動して泣いていました。動画で撮ったものにその鳴き声も入っており、後から再生してもらい泣きするほどでした。日本人でオーロラを見て泣く人がいることは知ってましたが、皆既食で泣いている人を見たのはこれが初めてです。



この後まだ続きを書きます。



SUN SPOTTERというユニークな観測機を使っている人がいました。これで太陽黒点もきちんと見えます。安全に太陽を観察するには、とても重宝する機材です。



アメリカ人の天文ファングループが個人の土地を借りて機材を設置していますが、日本もそうかもしれませんが、一般人や他人からは一切干渉されたくない、不思議なグループです。せっかく望遠鏡などを持ってきているのに、お世話になっている地元の人たちなどに見せてあげようとは一切しないみたいです。私は撮影も大事ですが、周囲の子供たちなどに普段見ることのできない太陽望遠鏡を見てもらったりして、その喜びを分かち合いながら貴重な瞬間を楽しみたいと思っています。時にそれで撮影の邪魔をされることはありますが、大したことではありません。



このブログを書いているところは、ヨセミテ国立公園の玄関口のMersedという町です。明日はさらにロスを通り越してサンディエゴまで移動します。夜は久しぶりに会える友人らと日本食を食べに行きます。

ところで大事なことを書いておりませんでしたが、昨日、観測を皆既食が終わった直後に撤収して移動開始しました。しかし、予想と違った観測地を選んだことが災いして、酷い大渋滞に阻まれて、本来昨夜泊まるはずだったMt Shastaのモーテルへたどりつけないで、その手前100マイルほどの地点でモーテルに泊まりました。

とにかく酷い渋滞で、数百キロ以上あり皆既帯から外へ出る道路は全てだと考えておりますが、車が全く動かないくらいの歴史上こんなことがあったのかと思うほど史上最悪の大渋滞でした。私は午後7時で脱落してモーテルへ泊まったのでまだ良かったですが、今日の朝5時過ぎにモーテルを出て南下しはじめて直ぐに気が付いたのは、道路の周囲やレストエリアに車が沢山というか、ありえないほど止まって車中泊をしているようでした。あるレストエリアなどは、車がいっぱいでテープを張って警備員が見守っていました。

昨日のことがあったので、今日がその続きとなると考えて早朝の出発としましたが、大正解でした。

今回の皆既日食は、そういったことが必ず起こることは想定しておりましたが、それを遥かに超えていました。

オレゴン州のKlamath Fallsから

2017-08-21 00:36:31 | 北米カリフォルニア


Klamath Fallsというオレゴン州南部の小さな町から書いています。ロスから二日かけて1000km以上ドライブしてきました。もうここまで来ると、ガソリンスタンドでお客と話をしても皆日食目的で北上してきたという話ばかりです。スタンドにも日食グッズが売っています。困ったことに、ここにきて「ワイルドファイアー」が予想以上に酷いことがわかりました。



近くの山が燃えています。風が西側の山脈から東に向けて吹いているので、その煙がすべて東側に流れており、どこを見てもフォギーな状態です。周辺で出会った人たちに聞いたら、そのせいで行先をSalemの西側へ変えたという話ばかりでした。Madrasは、その煙の中に入っていて、皆既中のコロナを見るには適さないようです。



とりあえず空は快晴で、雲が一つもない日食には最高の条件のはずですが、この煙のおかげで行先を変えるかもしれません。画像は昨日夕方に撮ったものですが、今日は昨日と比較して良くなっています。真夜中に風が結構吹いていたので、それで流されてしまったのだと考えています。まぁ、明日まで時間があるので、この先どちらへ車を向けるか3通りのオプションから最適な観測地を選ぼうと思っています。



昨夜は、Crater Lakeの外の園外で車中泊でした。森の中の誰も来ないようなところでしたが、静で星も見えていました。撮影する用意をしてきましたが、この画像を見たらその気も失せました。これもワイルドファイアーのせいです。せっかくカリフォルニアから遥々やってきたのに、ある意味珍しい姿を見ることになってしまいました。

ガススタンドのファストフードレストランでブログを書いておりますが、だんだん日食関連の旅行者で混雑してきたので、そろそろ北へ向けてドライブします。この先どうなるかわかりませんが、とりあえずこの天気だと日食だけは見られそうです。Madrasが第一目的地ですが、できればそこで観測したいものです。Salemも行先に加える必要がありそうですが、とりあえずBendまで行ってから考えます。




ロスからMojave-Lone Pine

2017-08-19 02:46:56 | 北米カリフォルニア


昨日、無事にロスに入り今はR395をMojaveから北上して、私のお気に入りの撮影地「Lone Pine」に来ました。これからまだ数時間はドライブしないといけません。今日の全行程の1/3ほど走りました。Lone Pineは、ハリウッド映画の有名な撮影地で、ここで多くの映画のロケを行っています。SF映画ではアイアンマンのプロローグ映像やスタートレックなど西部劇なども数多く撮られています。カリフォルニアに来ると良く撮影に来る場所です。しかし、その割には全然その雰囲気を感じさせません。日本ならホテルがじゃんじゃん建てられたりして一大リゾートにでもなっているはずです。

昨日は、午後3時にレンタカーをAlamoで借りてMojaveまで走りましたが、フリーウェイが大混雑で通常なら1時間30分で来れるところを倍以上の3時間かかりました。いつも夕方にかけて405号線と5号線を走ると渋滞に巻き込まれています。フライト疲れと時差も手伝って睡魔との闘いです。



ロスに到着してからずっと快晴の天候です。日本の雨期のような天候とは雲泥の差です。これまでドライブしている限りでは日食フィーバーという雰囲気は全く感じません。今乗っているレンタカーは、JeepのSUVですが、最初はいろいろな設定が分からずに混乱しましたが、今は何とかわかってドライブしています。ガソリンタンクのドアの開け方がわからなかったのが一番あせりました。通常は座席の下にあるのですが、それがありません。座席の調整も電動でレバーで調整するのですが、それも最初全く分からずでした。乗ってみるとなかなかいい車です。

今日はこれから、Line Pine、Bishopを経由してMono Lakeを過ぎてLake Tahoeまで行きます。今日の宿泊地は湖畔のホテルです。そして明日はいよいよオレゴンへ入ります。明日もロングドライブです。

北米日食へ行ってきます!

2017-08-17 17:31:37 | 北米カリフォルニア


成田空港のトランジットエリアでSQ12便のボーディングを待っています。今日のフライトは当然満席です。オーバーブッキングが起こっても不思議ではありませんが、シンガポール航空では乗客を引きずりおろすことはまずありません。もうかなり前からこの航空会社を利用していますが、機内サービスはトップクラスです。エコノミークラスくらいで偉そうには言えませんが、逆にエコノミークラスを利用しているからこそ、その航空会社のサービスを評価できるのだと思っています。

以前は、A380の機体を使っていましたが、なぜか変更になっていました。便名は以前と同じですが、機体と米国発の時間がだいぶ変わっています。したがって今回は成田に戻ってきたその日のうちに家に戻ってこれます。

ロスには明日午後に到着しますが、直ぐにレンタカーに乗り換えて最初の宿泊地へ移動します。Madrasの天候を調べましたが、今日から来週いっぱいくらいは晴の天候です。前回のインドネシアと違って今回はだいぶ期待できそうです。Madrasには、できるだけ最短時間で滞在できるようにしたいですが、その状況が全く分からないので、直前までわからないと思います。去年の5月に滞在した時も日中はとても暑くて、車の中にはいれないくらいでしたので、それが8月の真夏ですからさらにその暑さも厳しいかと思います。

ツアーの中にはポートランドで前日泊まって日食当日にバス移動するものがありますが、果たして安全に観測地に到着できるのか心配です。ポートランドからマドラスへは一本道なので、渋滞しての避ける術は無いと思います。万が一観測地に到着できずバスの中で皆既食を見るはめになったら大変です。人様のことはいいとして、自分もその影響を受ける可能性があるので、せめて二日前には現地に入りたいと思っています。

いずれにせよ、もう数日で皆既日食ですので、何とかこの世紀の瞬間をとらえるべく知力のすべてを結集して行ってきます。

北米日食へのパッキング

2017-08-15 17:24:55 | 旅行


明後日からいよいよ北米日食へ出発ですが、直前になっていろいろと不安材料が出てきました。17日午後にロスへ入ってからその日は民間宇宙船「Space Ship One」が打ち上げられた「Mojave」に泊まるのですが、その後2日かけてオレゴン州へ入って観測地「Madras」へ向かいます。しかし、ネットで調べているとマドラスには入れないかもしれないのです。既に現地で用意している駐車場などは全て満車となっているようで、町全体が駐車場になるにしても、それでもまだ足りない可能性が高いようなのです。

予定では、20日朝にマドラスへ入るつもりでしたが、前日のクレイターレイクでの撮影を切り上げて早く入るか、マドラスを諦めて「Bend」から「Redmond」を経由して26号線へ入り「John Day」方面へ向かうか、ベンドから20号線を走って「Salem」方面へ向かうか考えないといけなくなりました。仮にマドラスへ運良く入れて駐車ができたとしても、今度は日食後に町を出ることも計算した上で行動しないといけないので、ちょっと大変な事になってきました。いずれにせよ、皆既帯の中へは入れるとは思いますが、途中の97号線は片側一車線しか無いので、20日から21日早朝は大渋滞になって身動きがとれなくなるはずです。もちろんその時間帯にそこにいることはあり得ませんが、どのくらい前にどこへ入れば安全なのか全く分かりません。

まぁ、今さら悩んでも仕方ないので、後は現地へ行ってから情報を聞き出して臨機応変で動くつもりです。レンタカーで移動して観測される方は他にも沢山いらっしゃると思いますが、道路情報をしっかり調べた上で早め早めに行動されることをおすすめします。場合によっては、第三接触が終わった直後に現地を離れる決断をする必要があるかもしれません。



パッキングが無事に終わりましたが、受託手荷物と機内持ち込みで50kg弱くらいになりました。北米路線は23kg x 2個の受託手荷物と7kgの機内持ち込みが無料でいけます。日食や海外遠征をされる方でもこれだけ持っていく人はそう多くはないと思います。ご家族で行かれる場合には荷物分担ができるので上手に分けて負担を軽くするようにするでしょうが、私の場合は一人で全て持っていくので、この重量は慣れていても結構大変です。一見多く見えますが、相当考えて軽量化しています。



三脚はメインが1本と他に3本の計4本持っていきます。メインのカーボン三脚は、PENTAX MS-3nとポラリエ+PCB-EQ3で使います。他は夜間の星空撮影に使ったり、日食時の「RICOH THETA」での360度撮影に使うために用意しました。本当はもう一回り大きなカーボン三脚を持っていきたかったですが、荷物が多過ぎるので今回は見送りました。



この観測主要機材にも改造などを施して軽量化した姿になっています。MS-3nは、カメラ三脚仕様に改造した上でさらに純正ウェイトを使わずにペットボトルアダプターを使うことにしました。これでかなりの軽量化を図れました。日食撮影に使う2本の鏡筒は、見て分かるように極端に短くなって原型を留めないほどに改造しています。FS60CBもED70ssもフードがありません。これで日食から星空の撮影までこなします。星空の撮影は、もちろんポラリエに活躍してもらいます。毎度おなじみの「お気軽撮影海外遠征セット」です。ED70ssは、Solar Max60を取付けて皆既前のHα太陽観測をするために持っていきます。FS60CBは、白色色と皆既中の撮影に使います。それ以外は夜の直焦点撮影をレデューサー付きで行います。



こちらの微動雲台 TK-ALZM3も毎度の海外遠征機材ですが、ネジ類は全て外していきます。これが一本でも曲がると使えなくなるので予備も持っていますが、念のためネジも外していきます。海外での荷物の扱いがひどいので、ネジが曲がって届くなんてことは普通に起こりえます。またネジ類が曲がらなくても現地へついてからネジが緩んでいることなど常にあります。緩んでも現地で締められるような工具類も持っていく必要があります。

これからシンガポール航空のインターネットチェックインをしますが、聞いたところ既に満席となっているそうです。たぶん乗客の何パーセントかは日食関連の旅行者だと思います。現地のホテルは8日中6泊は予約完了しましたが、2泊は車中泊です。そのうち1泊は有名なクレイターレイク国立公園で撮影するためのもので、宿が満室なので仕方なく車中泊です。クレイターレイクの星空は絶品なので、ぜひ晴れてもらって素晴らしい撮影をしたいものです。

新型微動雲台 TK-ALZM Jr

2017-08-12 14:55:01 | 新製品等のご紹介


昨日届かなかった部品が今日届きましたので、再度組み上げて画像をアップしました。これが完成形です。販売までにネジの形状など細かいところは変更しますが、概ねこれが販売するモデルです。登載する雲台プレートは2種類作りまして、円形プレートにはアリガタベースなども乗せられるのですが、仰角を浅くした際に本体に干渉することから、こちらも作りました。面積がやや小さいので安定性に欠けると思われるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。



調整角度は、±20度弱ですので、十分問題なく多くの用途を満足させてくれるはずです。高度、水平いずれも同じです。



フリー操作は、高度180度、水平360度と十分な数値になっています。ただし、180度というのは、乗せるものの形状などによっても本体への干渉という意味で変わってきますので、参考程度にお考えください。



フリーの動きは、柔らかくも無く固過ぎることも無くで、ガタやタワミが発生しないよう調整して組み上げています。実際に手にもってクランプなどを締め付けた状態では、ほぼ完全に一体化して一つの部品としてその強度を保っています。



上部の雲台プレートは、向きを180度変えて外側へ向けて使用することも可能です。そうすることでさらにその重心を下げて使うことが可能です。この部品は、必要に応じて交換したり、新たな物に付け替えたりすることも考えて、汎用性を意識してデザインしております。



手に持った感じも悪くありません。大人の手のひらに乗るほどのサイズです。重量は600グラムです。大手メーカー製品ではもっとさらに軽くて安いものもありますが、剛性と汎用性などをしっかり考えて作るとこのくらいにはなってしまいます。単に軽量化するだけなら、できなくもないですが、その分さらに機械加工の手間が増えてそれが商品価格に追加されていきます。部品点数と加工の手間を少なくして要望の機能を持たせることは至難の業です。



昨日のブログにも書かせていただきましたが、この微動雲台は、売る為に作ったというより、自分が本当に欲しい、使いたい物を常に考え、数々の無駄とも言える試作品を作り続けた結果がこの商品になりました。従って自分の用途に合わなければ作る意味もありません。

後は実際に北米日食で使ってみて良ければそのまま製作へと入っていきます。まだどのくらい作るか全く決めておりませんし、価格もどうするか分かりませんが、可能な限り多くの方々に使っていただきたいので、リーズナブルな価格にはしたいと思っております。しかし大手企業が数万台ロットで作るものとは大きく違い、コストもそれ以上にかかります。ここに至るまでに既に大きな費用もかかっておりますので、それなりの価格にはなってしまうと思います。



雲台プレートにアルカスイス仕様のベースを乗せることで、こんな使い方も可能です。