おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

ポラリエUの本領発揮

2022-12-31 10:27:50 | ポータブル赤道儀関連


年末はこのところずっと好天に恵まれているので、昨夜も久しぶりに「ポラリエU+Vixen FL55SS」の組み合わせで撮影しました。毎年冬になるとひたすらM42オリオン大星雲ばかり撮っていますが、年間を通じて最も美しくて撮りやすい被写体なのでフィルムカメラの時代からずっと撮り続けています。露出は90秒ですが、本来なら180秒露出でも点像を維持してくれるはずでした。しかし、しばらくぶりに極軸望遠鏡PF-LIIで合わせたところ、望遠鏡がグラグラだったので、きちんとセッティングが出来ず、故に120秒露出が一杯でした。以前に海外で頻繁に使っていた時には、180秒露出は常に成功させていましたので、信頼して使っていました。

Vixen FL55SSは、フラットナーHD for FL55SS+レデューサー付きでFL=237mmですが、APS-CのEOS M6で使うと実質380mmの望遠レンズになるので、そこそこの望遠レンズになります。



撮影に使った機材は、いつもの海外遠征用の組み合わせです。微動雲台は南半球では粗動のできるTK-ALZM Jr2です。これにポラリエUを乗せて機材はポラリエU雲台ベースPCBU-EQ3です。シャフトは200mmとウェイトが1kgを1個で大方バランスが取れていますが、やや足りないです。海外にはシャフト2本とペットボトルアダプターを常に持っていきます。他にFL55SSとPCBU-EQの間にパノラマ雲台を取り付けてあります。回転がスムーズなので構図決めがとても楽で、天体望遠鏡の赤道儀を使うのと同じ感覚で使っています。



当店で作っている微動雲台は、既製品のようなガタツキやたわみなどはほぼありません。現行品で販売しているのには粗動機能はありませんが、日本国内で使う分には支障は無いはずです。



冬の星座でもこのオリオン座を中心とした一等星が8個も同一視野に入る構図は冬の星空撮影の醍醐味です。撮影はEOS R+24mmで撮っていますが、これでは収まらないので上下に2枚撮った画像をモザイク合成して一枚に仕上げています。撮影場所は、当店から車ですぐの畑の道で撮っていますが、周囲に一つも街灯が無いので星空撮影のベストスポットです。先日の富士山の本栖湖周辺も良かったですが、空の暗さはこちらの方が遥かに暗くて良いです。唯一気になるのは南の空の甲府方面から来る光害ですが、それ以外は悪くはないです。そうは言っても暗闇で手を伸ばしても自分の手がはっきりと見えるので、周囲の町からの光害による影響は確実にあります。



ここ数日は夜間も日中も気温が高めだったので、撮影をしていても寒いことはありませんでした。風もほとんど無かったので、一晩撮影していても辛いことはなかったと思います。今日も夜から明日朝にかけては好天に恵まれそうなので、撮影に出かけたいと思っています。ここんところ電視観望もやっていないので、久しぶりにやってみたいですが、店にあるRASA 8"を全く使っていないので、PENTAX MS-4に乗せてRASAで電視観望をやってみたいと思っています。



この太陽面は昨日撮ったものですが、SKY90+SM90ダブルスタックでのワンショット画像です。ダブルスタック時のゴーストが写っていますが、この調整での写りがとても良かったので撮りました。ワンショットでもSM90とBFの最高のマッチングを実現しているので、最低でもこのくらいは撮れます。ZWOのカメラでしっかり撮ってスタッキング処理をすれば、素晴らしいイメージになります。

ところで、昨日知ったのですが、天文界では著名な藤井旭さんが亡くなられたそうです。81歳だったそうですが、私も彼の書籍で天文にのめり込んできた人間で高校生の頃にはお世話になっていました。私が佐久穂町に移住してきた時に彗星捜索家のTさんの家に遊びに行った際に言われたのは「あの人の本はただでも要らない」と言われたのがショックでしたが、単に本が嫌いというより本人と何かあったのだろうと考えていました。藤井さんが愛用していたのと同じフィルターは、もう30年くらいの間使い続けています。とても素晴らしいフィルターですが、今はもう製造されていないので、貴重な商品です。他のフィルターを色々と使いましたが、これ以上の製品は今とのころ見つかっていません。とにかく今もお世話になっています。氏のご冥福をお祈りいたします。

アストロカーでPENTAX XW23mmを使って見ました

2022-12-30 16:22:02 | 宇宙観測車アストロカー


11月でアストロカーによるスターウォッチングが本年度は終了しましたが、その後は時折見に行く程度でエンジンもかけていなかったので、久しぶりにエンジンを始動させたら全然かからなかったので、ジャンプスターとで強引にかけました。その後燃料を入れにガソリンスタンドまでドライブをしてきたら少しは調子よくエンジンがかかるようになりました。冬場はいつもの事ですが、 バッテリー自体が冷え切っている事もあって数日もエンジンをかけないと普通にはかかりません。幸いここ数日は昼も夜もエンジンをかけているので、ほぼ一発で始動してくれます。普通車なら1ヶ月くらいエンジンをかけなくても直ぐに始動しますが、大型トラックなので、ちょっと面倒です。



今日は、太陽面の活動が少し活発なので、Solar Max90を2個取り付けてダブルスタックで20cmEDアポ鏡筒の太陽を見ました。やはり何度見ても素晴らしいイメージです。庭で常時見ているSky90のダブルスタックで見ているイメージよりは遥かに素晴らしい太陽面が見られます。ブロッキングフィルターは、BF30でこの20cmED用に新たに作ったものなので、ほぼ完全にマッチしています。



ワンショットの太陽画像ですが、上空の風が強かったので、見え方としては平均より下です。当然眼視ではこの画像よりは遥かに細かいディテールが良く見えています。

アストロカーを使ったスターウォッチングは、来年春までは一旦お休みですので、それまでにタイムラプスでの撮影をしてプロモーションビデオを作ろうと思っています。ホテルでは既に来春からの広告としてのポスターの制作をしてくれていますので、それに合わせて特設HPやTwitterのアカウントも取得するつもりです。来年からはホテルをベースにした新たなスターウォッチングビジネスを共同で展開するように話を進めています。本来なら星フェスもその一環として行うものなのですが、現状では来年がどうなるかはまだ決まっておりません。

ところで本題の「PENTAX XW23mm」で見た太陽面ですが、XW20mmでもかろうじて太陽面全体を見られるのですが、それが23mmだと視野の端までクリアーに見えるので、太陽面全体をしっかりと見る事が出来て壮観な眺めです。おまけに2インチなので、31.7mmで見るのと違って迫力があります。残念ながらまだ星雲や星団を見ていないので、また今夜にでも見てみようと思っています。これまでの20cmEDを使った観測会では40mmと20mm、そしてSSW7mmなどを使っていましたが、これにXW23mmと16.5mmが加わるので、星団などを見せてあげた時には感動してくれるはずです。できれば来年はニュージーランドへ行ってこのアイピースを使って見たいと思っています。20cmの最軽量トラベルドブを完成させてから持って行きたいと楽しみにしています。

PENTAX XW拡大撮影アダプター+コンデジアダプター

2022-12-30 11:00:24 | コンデジのお気軽天体撮影


昨夜は月が綺麗だったので、当店オリジナルの「PENTAX XW拡大撮影アダプター」を使って月面を撮りました。望遠鏡は、アストロカーの20cmEDアポ屈折望遠鏡を使っています。



カメラは、EOS M6にXW20mmアイピースをセットにしてアイピースとカメラを繋げて拡大撮影をしています。スライド式で倍率を可変できるので、特にこれから撮影をしたい方には便利で使いやすい商品です。



こちらはさらに月面を拡大して撮影した画像ですが、コンデジのCanon PowerShot G9XとPENTAX XW20mmアイピースで摂っています。このコンデジアダプターは、当店の静かな人気商品です。



コンデジのレンズ胴部を単純にアダプターに差し込んで固定して撮影するだけなので、誰にでも簡単に扱える商品です。カメラの機能が星を撮れる仕様なら当然星雲や星団も撮影できます。望遠鏡は基本的に何でもいいですが、きちんと星を追尾できる赤道儀タイプがベストです。その露出時間によっては経緯台タイプでも使えますが、露出時間が限られます。

このアダプターの良さはPENTAXのXWアイピースならどのタイプにも適合しますし、 コンデジもCanon以外にもSONYや他の機種でもマッチするように対応します。拡大率はアイピースの倍率に依存しますが、XWアイピースは、レンズ胴部が多少伸縮するので、それを使って僅かですが、拡大率を上げられます。もちろん、カメラのズーミング機能も併用できるので、普通の天体望遠鏡での直焦点撮影ではできない星雲の中心などを拡大しての撮影が可能なので、初心者でも慣れれば驚くような写真が撮れます。



当店では、XWアイピースと拡大撮影アダプターのお得なセットを販売しています。最近になってXWアイピースが値上げされているので、国産の優秀な製品でありながら手が出しにくいですが、セットにする事で導入しやすいと思います。現在、在庫品としてありますので、アイピースも含めて即納品です。特にペンタックスの望遠鏡をお持ちの方には拡大撮影アダプターも単体で販売しますので、お気軽にご相談ください。


富士山へ行ってました-「シリウス富士」も見れました

2022-12-28 16:39:59 | ブログ


昨日から今日にかけて富士山を撮りに本栖湖周辺へ出かけておりました。昨日で最後の宿泊割を使ってホテルに泊まってましたが、一泊3,000円程度に3,000円のクーポンが付いていたので、実質0円で泊まってきました。利用したホテルは今月の始めにも泊まったのですが、静かな雰囲気で部屋からも富士山が綺麗に見えて良かったです。街中から少し離れた場所で近くにコンビニさえ無いので人気が無いのかもしれませんが、本栖湖での撮影には重宝しています。ホテルには結構な宿泊者が泊まっていたはずですが、大浴場は一人で入れましたし、ホテル内のパブリックスペースでも他の客とは会うことは無いので、コロナの事を考えるとベストな宿です。



ちょっと珍しい写真かもしれませんが、たまたまホテルの近くで良い場所があり、そこで撮影をしていたら、いきなり富士山頂からシリウスが出現してビックリしました。最初いきなり明るくなったので、何だろうと考えて周囲の星座の位置関係を考えたらシリウス以外では考えられないので、直ぐに疑問は解決しました。この構図も時間や場所が変われば違っていたと思いますが、ほとんど山頂の中央から昇ってきたので驚きました。写真は残念ながら星が流れていますが、久しぶりにポラリエUを使ったら南半球モードで逆回しをしていました。ポラリエのようにSモードではインジケーターが緑になれば直ぐに気がついたと思いますが、左右にスライドするだけの切り替えなので、しばらく使わないと誰でもやってしまうと思います。何れにせよ偶然に撮れた奇跡的なショットです。



今年は富士山に何度か撮影に行ってますが、この時期は意外にも気温が低い事が分かりました。この日は風がほとんど無かったので寒さは感じませんでしたが、来月はもっと寒くなるのだろうと思います。撮影場所は人的な構造物は視野には入りませんが、空が明るいのがどうしても気になります。富士山は風光明媚で星景色の撮影にはベストスポットではありますが、人工的な灯りを入れずに構図を決めるのは至難の技です。最初の予定では山中湖の湖畔で撮影を考えていましたが、対岸の人工物からの灯りが気になるので、良い場所ですが見送りました。富士山がかろうじて明るく写っているのは、西側に三日月があったからですが、無くても光害で照らされて明るく写ったかもしれません。ニュージーランドの山岳部では、曇っていると氷河を頂いた山々は分かりにくいですが、晴れて満天の星空だと綺麗に写ります。これは星の光に照らされて明るく見えているので月明かりなど無くてもはっきりと見えるのです。星明りで読書ができるのがNZの星空です。そんな星空をまた来年春以降に見に行きたいですが、ちょっと悩んでいます。



今朝はまた前回同様に愛車XU-1で山中湖を一周してきました。山中湖はサイクリングロードが綺麗に整備されているので、走っていてとても気持ちがいいです。最近の私のマイブームは湖を一周する事ですが、次はどこになるか分かりませんが、福島の猪苗代湖になるかもしれません。ところでこの画像ですが、今朝走っていて見つけたのですが、カワセミが餌を摂っている場面に出くわしました。実は生カワセミを見たのは初めてなのですが、できれば次は写真を撮りたいです。KOWAの双眼鏡を首から下げて走っていたので直ぐに見れましたが、綺麗な鳥です。カワセミは生息域がわかれば撮影もできるのだと考えていますが、うちの近所では松原湖あたりなら見れそうです。昨日は中ノ倉峠展望台でアカゲラを見ました。これは割と一つの場所で動いているので双眼鏡では良く分かりました。



今年の活動予定はこれで終わりですので、あとは年明け以降はしばらく作業もあるので大人しくして年越しをしたいと思います。年始の初日の出は、今年は頑張ってレストハウスまで上がって見ようと考えています。天候も良さそうです。

タカハシ製のピラー脚などの再塗装をします

2022-12-26 18:19:15 | ブログ


タカハシ赤道儀用のピラー脚の再塗装を最近はお受けしています。今も年明け以降にかけて3本のピラー脚の再塗装をします。ピラーの中でもどうしても錆びてしまうのは、3本の脚ですが、錆び取りを丁寧にやってからプライマーで表面を整えてタカハシライトグリーン塗料にて焼き付け塗装で仕上げます。冬は塗装ルームの暖房ができないので、結構つらいものがありますが、真夏の灼熱の中でするよりはまだマシです。一度塗装をすれば、数年以上は屋外で放置していても簡単には錆びないですが、錆が気になる方は、当店のピラーにも対応した「TeleGizmosカバー」を他のモデルと併用すればいいでしょう。年が明けてからの初仕事はこの作業になりそうです。

今年も残りあと今週一杯で終わりです。今年も色々とありましたが、今気になっているのは来年の星フェスをどうするか?ですが、これまでの開催はもう無理なので、新たなやり方を考えていく必要があります。小海町は担当者自体がもう星のイベントには一切興味が無いので、そこからの協力はまず不可能だと考えています。もしやるとすればメーカーさんと天文ファンの有志で協力しあって新たなコンセプトの天文イベントを考えていくべきでしょう。まだ空想の段階ですが、来年以降にその可能性があるなら新たにその形を作り上げていきたいと今は考えています。またその時が来たら皆さんにご協力をお願いしたいと思います。ただ他にもやりたい事が色々とありますので、確実にそれができるかどうかは分かりません。

ところで話題は外れますが、フィギアの全日本選手権で「りくりゅう」ペアがロストバゲージで出場できなかったそうですが、航空会社がどこかは出ていませんが、多分カナダの航空会社かもしれません。私も過去に2回ロストバゲージの被害にあっています。一度は空港内で見つかりましたが、もう一度はトロントのホテルまで届けてもらいました。その時は「エアカナダ」でしたが、どうやらこの航空会社は頻繁にやっているようでネットでも評判になっています。2017年の北米日食の際に一番心配したのがこのロストバゲージでしたが、もし機材が届かなかったり紛失されてしまうと、弁償もろくにしてもらえないので大変な事になると考えて、敢えて大変なロスから オレゴンへのドライブにした程です。まぁ、結果的に大変な思いをしましたが、今では懐かしい思い出になっています。この話を考えると日本やアジアのシンガポール航空は本当に素晴らしいです。数限りなく乗っていますが、一度もロスバケされていません。年末年始に海外へ行かれる方々はどうぞお気をつけください。

CORONADO BF30などの劣化修理が可能です, PST, BF5〜15

2022-12-26 17:50:14 | Hα太陽望遠鏡関係


久しぶりにCORONADOブロッキングフィルターBF30の修理依頼がありました。見た瞬間直ぐに劣化が分かるほどの状態でした。本来は青っぽく全面が均一に見えていないとダメなのですが、全体が赤っぽく変色しており、フィルター自体の変質が直ぐに分かるほどの状態です。今日も届いてから薄雲の中で確認しましたが、太陽面がとても暗い状態になっています。検品に使ったのは初期型のSM90です。こんな状態でも彩層面はかろうじて見えていますし、プロミネンスも明るくて大きなものは見えています。こんな状態でもまだ彩層面が見えているのは、BF5やPSTとは違ってBF自体のサイズが大きいので、それだけ光を多く集めている中で見ているので他の末期的な劣化状態に比べて何とか見えているのは、そのためです。PSTでこの状態だと真っ暗で何も見えないでしょう。



二つのBF30を比較した画像ですが、右側は正常で劣化した対物側のフィルターを交換したものです。比較して明らかに見た目も違っています。CORONADOのブロッキングフィルターは、製造年代等によってその性質が若干変わっているので、あまり古いタイプだと同等のフィルターが無ければ股間自体もできません。ただしHα線の透過波長の違いが小さなものであれば、代用する事は可能です。この画像のBF30は、年代的には古いものですが、近似しているフィルターがあるので、交換は可能なので、元どおりに戻してあげる事は可能です。

今も多くの方々から、PSTやブロッキングフィルターを預かって修理対応しておりますので、購入先は問いませんので、お困りの方、持っているPSTが良く見えない。と悩まれている方はぜひ一度ご相談ください。ブロッキングフィルター自体が劣化していなくても、新品購入時から彩層面があまり見えないとかで悩まれている方も同様にご相談ください。 エタロンフィルター自体に問題が無ければ改善する可能性は高いです。

Nikon 10cmED屈折望遠鏡用2インチアダプター作りました

2022-12-22 17:50:55 | ブログ


幾人からかのご要望があって、当店にも展示してある名機「Nikon 10cmED屈折望遠鏡」で2インチアイピースなどが使えるアダプターを製作しました。左が純正のアダプターですが、このままでは43mmの差込に対応した部品しか使えないので、この部品から作ったのが右のアダプターです。これまでは43mmに対応したアダプターは何種類か作っていたのですが、2インチで使う事を考えていなかったので、ご依頼があってはじめてその必要性に気がつきました。それで作ったのがこのアダプターです。



このアダプターを介して2インチ天頂ミラーを使って2インチアイピースが快適に使えます。アダプターの取り付けは、純正の接眼部が付いている黒いローレットリングを使ってねじ込む仕組みです。従ってこのローレットリングは付属しません。



直視で使う方は少ないとは思いますが、直視の場合は何らかの延長筒が必要になります。画像のは50mmの延長筒を介して2インチ40mmのXWアイピースを装着しています。これでしっかりピントも合います。



直焦点撮影の場合には、2インチーM42アダプターを介してカメラを取り付けて使います。Nikon標準部品でNikonカメラ用の撮影アダプターはありますが、他の機種では使えません。2インチの眼視から撮影まで対応しているので、一つ持っていれば便利です。製作自体は出来ているので、あとは来週アルマイト黒梨地処理をして仕上がります。現在ご注文されている方々には来週末までには発送しますのでもう少しお待ちください。



アイピースを固定するのは、2本のフェノール樹脂製のネジを使っているので傷を付けません。仕上がりは黒で渋い色合いになります。製作した分は余分にあるので、今ご注文いただければ来週末にはお届けできます。画像に写っている黒いローレットリングは付属しません。取り付けには必ずこのリングが必要になりますので、もしお持ちでない紛失された場合には別途お作りしますのでお知らせください。

最強のテレスコープカバーTeleGizmosの使い方

2022-12-22 16:40:53 | ブログ


今日もいくつかのTeleGizmosカバーを発送しましたが、多分未だにその使い方で悩まれている方がいらっしゃるかもしれませんので、私自身が普段からどうやってこのカバーを使っているかお話ししたいと思います。

お店の庭には3台の機材を常時置いてありますが、その全てにTeleGizmosを使っています。頻繁に太陽望遠鏡の検品で使っているT-REX経緯台には、T3ETの最も小さいカバーを使っていますが、単に上から被せるだけで下のコードも使っていません。これで数年前から使っていますが、雨が降ろうと雪が降ろうと全く問題ありません。使用する時はカバーを上に持ち上げて外すだけなので、とっても便利です。



赤道儀と三脚かピラーだけならこんな使い方で大丈夫ですが、T3ETは小さいので、赤道儀だけの保護ならT-306で十分です。これより少し大きいのが良ければ309や311になります。このクラス以上になれば短めの屈折やシュミカセなどでは十分です。



ペンタックスMS-4赤道儀に被せてあるT3R4は、サイズ的には小さめですが、赤道儀と三脚だけならこれでも十分ですし、10cmF6~8くらいの屈折ならこれで十分です。このカバーも基本的には上から被せて観測終了です。下はガラ空き状態です。雨が降っても下から入り込まない限りは問題ありません。風の強い日がありましたが、それでも飛んでいく事もありませんでした。冬はカバーが硬くなってその形のまま外せます。カバーを外して電源を投入すれば即使用可能です。ある意味観測所より早く使えます。ベランダに設置してある方も多いですが、そんな方もカバーを外せば直ぐに使用開始となります。



TeleGizmosカバーを末長く使っていただくために、定期的に縫い目に防水スプレーを塗布してください。これで縫い目からの水の侵入がかなり防げます。
ただ防水効果が高くなれば、内部と外部の気温差で結露する事がありますので、カバーを外した際に赤道儀に水滴がついていた場合には、結露によるものですので、赤道儀を長期間使わない時は、定期的にカバーを外して感想させてください。また赤道儀にタオルを巻いておくのもいいですが、これも長時間は水分を保持し続けるので良くありません。結露を起こしやすいのは、深さがあって赤道儀と下部の通気口に距離があって水蒸気の出入りがしにくいような使い方をされている場合です。T-316と314の経緯台タイプがそれに該当します。MS-4に被せてあるT3R4は、下が大きく開いているので、結露はしにくいですが、逆に下から雨などが吹き付けて入る事があるので、電源コントローラーなどは上の方に付けておくのがいいでしょう。



丹念に縫い目に沿って吹きかける事を何度かやれば、防水効果も向上するので、雪が降って積もってから溶けても水の侵入がかなり防げるはずです。まだ何もせずにお使いの方はぜひやってみてください。防水スプレーはホームセンターで300円くらいで買えるはずです。



この内部の生地は、外側ほど強くないので、鋭利なネジなどで傷がついたり破れたりします。この生地の役割は外部からの熱を遮断する事ですので、少しくらい破れても実使用には大きな影響はありません。実際、夏の外気温が40度くらいになるような時に内側に手を入れてみれば分かりますが、全然熱くないです。外部の生地もそれほど熱くはなりません。

何れにせよ、きちんとメンテナンスをして正しい使い方をすれば、ほぼ一生物のカバーです。紫外線に対する強度もこれまでのテレスコープカバーの常識を超えています。NASAが開発した特殊生地を使っているので、紫外線に対する強度は桁違いです。



このカバーは、テント屋さんに特注で作ってもらった試作品ですが、2年でこの状態です。トラックなどに被せる強い生地で作ったと言われましたが、いざ使ってみるとこんな物です。これも当地の強力な紫外線によるものです。当地は下界よりは標高が高いので紫外線の強さは大きいです。それでも最高8年使ってまだ使えているので、耐久性は素晴らしいものがあります。



アメリカのテキサスから今日もやっと一箱届きましたが、数個の箱がそれぞれ別の日に届きました。本来なら一度に全て届かないといけないのですが、先方が郵便番号を間違えただけで東京と大阪に別れて荷物が入ってきたので、結果的に全てバラバラで今日最後の一個が届きました。TeleGizmosカバーは大きくて嵩張る上に重量もあるので、140サイズくらいの箱に10枚程度しかはいりません。ですから、送料も高いので、一箱あたり300ドル近くにもなって、結果的にカバー一枚あたりにその送料と消費税がかかってくるので、とても高い商品になります。アメリカからの荷物は小さなフィルターでも6000円以上するので、TeleGizmosカバーを一枚注文してもかなり高い送料が発生します。おまけに今の円安なのでさらに高い商品になります。これはどうする事も出来ないので、発注する時は出来るだけまとめてやっています。

ATOM Camって何んやねん?

2022-12-18 15:50:57 | ブログ


最近小さな話題になっているらしい激安のライブカメラとして使えそうな「ATOM Cam」ですが、たまたま知人から教えてもらって、天文ファンの間で話題になっているそうだという事で2機種注文してみました。星空も写るそうですが、まだ開封もしていません。この2機種を買っても1万円でお釣りがくるくらい安かったのですが、これから使ってみようかと思っています。他にもe-Bayで面白そうなLCD付きの天体用カメラを見つけたので、それも注文してみましたが、それはどこまで使えるのか疑問です。商品画像に使っている貼り付け画像がNASAで撮ったようなイメージを使っているので、実際にどこまで使えるのか届いてから確認します。

最近は激安なのに面白いカメラなどが市場には溢れていますが、そのほとんどは中国で作られた商品です。確かに商品としては斬新で良いのですが、問題は長持ちしない、直ぐに壊れる、というのが昔と変わっていないところかもしれません。今はWiFi機器が世の中に出回りすぎていて、何でもスマホと連動して使うようになっています。とにかく便利な時代になったものです。



先日のコーワのハイランダープロミナー双眼鏡と一緒に並べたのは、MIYAUCHIのフローライト双眼鏡です。うちに2台ありますが、あまり使っていません。本当は3台あったのですが、1台は売却しました。近いうちに両者を比較してみようと思っていますが、MIYAUCHIのはきちんと内面処理を施されており、強い光が入っても迷光しないように作られているようですが、KOWAのは何もしていないので、どこにその違いが出ているのか知りたいものです。望遠鏡とかなら自分で植毛紙を貼ったり、強力なつや消し塗料を塗ったりしている方が多いですが、流石にこの双眼鏡でそれをするのは問題です。もし費用がそれほどかからないなら、KOWAさんに送って処理してもらいたいものです。多分やってはくれないですし、そんな事する必要は無いと言われるとは思いますが、やるとどう変わるのかだけでも知りたいものです。

天体用アイピースを使えるようにするには、スリーブを4mmほど短縮加工すればいいのですが、手元にあるビクセンSSW 5mmを加工してみたいですが、それだけだと簡単に抜けてしまうので、KOWAのアイピースと同じ形状のスリーブを作ってアイピースに取り付ければ解決します。ただしその場合はスリーブとレンズが別部品になっている必要があるので、それに適合するアイピースを探すところから始める必要がありそうです。こんな事は今更ですが、100倍くらいで土星や木星くらいを見てみたいと思います。

新製品 PENTAX XW23mm, 16.5mm入荷しました

2022-12-17 16:36:09 | ブログ


12月16日から発売のペンタックスXWアイピースの新製品「XW23mm、16.5mm」が入荷しました。合わせて他のXWアイピースも全商品在庫しています。星フェスでは会場で実際に覗いてみましたが、まだきちんと使っていないので、近いうちにアストロカーの20cmEDアポ鏡筒で日中の太陽面と夜の星雲などを見てみようと思っています。今は、メインでXW40mmと20mmをメインで使っていますが、日中のHα太陽望遠鏡でもどう見えるのか興味津々です。16.5mmは使わないと思いますが、特に23mmは月面を見たり面積の小さい星雲などを見てみたいと思います。また使ってみてからリポートします。

この新しい2インチアイピースがどのくらい売れているのか不明ですが、海外では日本よりかなり売れているようです。円安でもあるので、米ドルで日本で買うのが最も安く買えると思いますが、海外販売店ではその円相場を反映させた価格で販売されているので、当然の事ながら日本で買うよりは高いはずですが、アメリカでの価格を見ると、日本で買うよりは安いみたいです。85度のウルトラワイドアイピースが500ドルなので、そのクォリティー等考えると安いと思えるのかもしれません。Nikonの100度オーバーのNAVアイピースもいいですが、値段も値段ですが、果たしてそこまでの見かけ視界の広さが必要かどうかですが、85度もあれば十分だとは思います。ただそうは言っても7万円以上するアイピースをどのくらいの方が必要としているかですが、それほど多くはないと思います。しかしそれが海外となると、日本の数十倍のユーザーがいるので、日本より売れて当然でしょう。