デジタル一眼やCCDカメラをアイピースに取付けて拡大撮影などができるカメラアダプターの試作とテストをやっています。まだ試作の段階なので今後どのような展開になるか決めていませんが、しばらくはカメラやアイピースを変えていろいろテストしていきます。
2011年にCanon PowerShot S95で初めてコンデジを使ったお気軽撮影アイピースを作りました。その時にテストで撮影した場所はカリフォルニアの山岳地帯でした。この時は販売店から借りたMeade LX200GPS-25で撮影しましたが、光害が皆無の素晴らしい星空でテストができたので、コンデジでも驚くような写真が撮れました。木星はワンショットですが、日本の空と大きく違って惑星を高倍率で見ても像が落ち着いて良く見えます。今はCCDカメラで数千枚の画像をスタッキングして高精細な画像を得られますが、それにも限界があります。来年の火星大接近はセブ島かバリ島へ行く計画をたてています。
当店でこれまで製作したコンデジを使った「お気軽撮影ズームアイピース」ですが、いつのまにか相当の種類を作りました。その中でもCanon PowerShot S120で撮った画像が一番良かったと感じています。残念ながら昨日入院するためにCanon SSへ送りました。デジタル一眼でしっかりオートガイドして星雲星団の写真を撮るのも良いとは思いますが、コンデジで簡単に撮れるのは楽ですし、初心者さんにも受け入れられやすいと思います。コンデジのお気軽撮影については、原点に立ち返って新たな物を作ってみようかと考えています。
春以降にまたインドネシアのバリ島へ行く予定ですが、南緯8度の南半球での極軸合わせをどうするか悩んでいます。これまでも何度も現地でやって苦労しているので、今回はアングルセンサーとポーラメーターを使って極軸合わせをやってみようと考えています。バリ島での極軸合わせの難易度は、ニュージーランドを10段階の5だとすると8-9くらいになると思います。北天の極軸合わせは1-2くらいです。今年のGWは新月期近い良い条件ですので、南天遠征をされる方は多いと思いますが、何度行っていても面倒なのが極軸合わせです。ポーラマスターを持っていますが、恥ずかしながらまだ一度も使ったことがありません。ポラリエPCB-EQ3用のアダプターも作ってあるので、今年はそれでやってみようかと考えています。
話は一般的な話題になりますが、ここ数日前からテレビを賑わせているのが栃木の雪崩遭難事故のことですが、登山をする人間ですので気になっています。自然を相手にするスポーツですので、時に究極の判断が必要ですが、高校生には自分の身を守る判断ができず、引率する教師がその判断をしたことが8名もの命を失う結果となったことは本当に残念としかいいようがありません。団体での登山は個人の意思はほとんど尊重されることなく、自分で自分の命を守ることが難しいところがあります。私は学生時代の登山部以外ではほとんどの登山が単独行でしたが、それはそれで危険なこともありました。ニュージーランドの氷河でクレバスに何度か落下して奇跡的に生還した経験があるので、登山で命を失うことの恐れは常に意識の中にあります。今回の事故で亡くなられた生徒さんの親御さんのインタビュー映像を見るといたたまれなくなります。二度とこのような悲しい遭難事故が起きないことを願いつつ生徒さんらのご冥福をお祈りいたします。