おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

AP星空雲台の改良(1)

2015-03-29 16:54:59 | ポータブル赤道儀用改造改良


以前にも書きましたが、AP星空雲台の極軸望遠鏡を「Kenko スカイメモRS用」にコンバートしました。これにより、駆動軸と繋がって極軸望遠鏡も恒星時駆動するようになりました。ハンドコントローラーの60倍速で動かすと、当然ですが極軸望遠鏡も回転していきます。従って一度セッティングすれば、星の動きに合わせてパターンも回転していくので、途中で修正する際にも簡単です。極軸望遠鏡のコンバートは、見た目には分かりませんが、1/100mm単位で部品を仕上げていかないといけないので、簡単ではありません。極軸望遠鏡の先端部と接眼部ではおおまかに2点の部品をネジ止めしているので、必然的に偏心しています。もちろんダイヤルゲージで見て分かる程度のものですが、それが部品製作で困ったことになります。しかし、いくつか作ってみて最適なものに仕上げることができました。



オリジナル状態では、極軸望遠鏡と駆動軸が連動していないので、修正する時にはパターンをその都度合わせてからでないと、修正できません。ちなみに、AP赤道儀では駆動軸に極軸望遠鏡が取り付けてあるので、恒星時駆動します。極軸望遠鏡は、純正品が良くないという訳ではなく、当店で販売している商品を使ったほうが、よりコストダウンができ、尚かつ既にこの極軸望遠鏡を持っている方にはよりお安く商品を提供できるからです。もちろん先にも書いた「恒星時駆動する」という最大のメリットがあります。現行販売されている三脚などを持たないポータブル赤道儀では、タカハシ製品以外では唯一のものです。

まだ極軸望遠鏡以外にも三脚ベースとなる部分を製作しないといけませんが、極軸望遠鏡ほど面倒ではありません。既に図面は仕上がっているのですが、三脚ベースに「高度ー方位調整機能」を組み込むか悩んでいます。それができれば、微動マウントなど必要なく、後は三脚があればポータブル赤道儀として使うことができます。しかし、来月のニュージーランド遠征には間に合わないと思うので、とりあえずは三脚ベースだけ作って現地で使ってから考えようと思っています。



この試作品は、いずれは当店の新商品として販売する可能性があります。メーカーから提供販売されている、セット内容だと御値段的になかなか手が出ないところがあり、それをより近いものとするためにこの試作をしております。例えばポラリエからアップグレードされる方で、既に当店のTK-PPFをお持ちの方には、アップグレード商品として販売することも考えており、その商品には極軸望遠鏡が付いていないので、お持ちのものを使っていただくことが可能です。それによりさらにお安くアップグレードすることが可能となります。搭載重量もポラリエよりは大きいので、より安定した撮影観測ができるようになるでしょう。もちろん、本機からAP赤道儀へのアップグレードもイージーです。



この商品には、ビクセンAP星空雲台の「赤経モーターモジュールSBOセット」を使い、それ以外の部品はテレスコ工作工房で製作販売している商品を組み込んで新たな星空雲台とします。まだこの商品を正式に販売するかどうか決まってはおりませんが、御購入希望の方が多いようなら商品化したいと考えております。とりあえず、使える形に仕上げてから、ニュージーランドへ持っていって使ってみて最終的に判断するつもりです。



先日お買い上げいただいた、Solar Max 60フィルターセットのアダプターを製作しました。Solar Maxのアダプターは、通常はレンズセルに取り付けるものですが、FC-76DCのようなフード伸縮タイプでは、フードを外した部分に装着するように作っています。これが最も安心してその性能を活かせるものと考えて以前からそうしています。白色太陽フィルターのように軽いものならフードに被せるのが一般的ですが、Solar Max 60ともなると1kgを超えるので、落下などさせないようにしっかり取り付けないといけません。



ここんところ作っていませんでしたが、また当店でフィルターセットを販売することがあればご要望によりお作りいたします。まだこの組み合わせでは見ていませんが、このFC076DCの光学性能を十分発揮した素晴らしいHα像が見れると思います。このアダプターが仕上がってから再度太陽を見て問題なければご注文の方へお届けいたします。

TK-PPFの調光方法について(重要)

2015-03-29 13:28:44 | ポータブル赤道儀関連


TK-PPFについて、お問い合わせをいただいておりますが、極軸望遠鏡の調光方法について補足説明をいたします。最近手元に届いた方は、ぜひお読みいただければと思います。

まず、マニュアルの2-3ページにある「極軸望遠鏡の合わせ方」については、元々はスカイメモRS用を引用したものですので、そこに記載のある調光方法は当商品には該当しません。これについては説明不足であったことをお詫びいたします。次回より記載いたします。



次に調光方法についてですが、マニュアル1ページ目にその事について触れております。本品単体では調光は不可能ですので、明るさが気になる方は市販品をお使いください。以前に調光装置を製作してお付けしていたことがあるのですが、安定した調光をするにはコストが大きくなり、それを商品価格に追加する必要があるために、今回よりそれをしないことにいたしました。この市販品の型番等はマニュアルに記載しておりますので、ご面倒ですが、それをご利用いただければと思います。また弱電に強い方であれば、僅か数百円の部品費用で調光できる装置を作ることができます。秋葉原の秋月電子商会でその手の部品を扱っていますので、工作の得意な方はやってみてもいいでしょう。ただし、それによってLED部を破損されても当方では責任は持てません。あくまでご自身の判断でお願いいたします。

TK-PPFは、全ての方々へお届けしました

2015-03-27 21:10:59 | ブログ


Canon Power Shot SX60HSで撮影した画像です。もちろん望遠鏡などは使わずに、カメラのみで撮影しました。デジタルズームで65倍にもなりますが、やはりここまでズーミングすると画像のノイズ感があります。ライブビューではクレーターが相当見えているにも関わらず、撮影するとこんな感じになります。一応ポラリエにPCB-EQ2で追尾しながら撮影しています。

今晩も良く晴れていますが、半月状の月が夜半前まであるので星の撮影はできません。それまで起きていて撮ればいいものですが、明日もいろいろと忙しいので、いつものように休みます。

ここ最近は、新たな商品のための図面書きをしています。他にない新たな製品を形にするには、考えているより多くの困難があります。これまで数えきれないほどの試作をしましたが、実際に商品となるのは、その数パーセントです。当然その製作にはコストがかかります。作って直ぐに商品になればいいですが、実際にはそんなにイージーなことはありません。仮に思ったように作れてもそれが確実に売れる保証など一切ありません。毎日そんなことを考えながらちまちまと物作りについて考えています。

本日で、TK-PPFは全ての方々へお送りしました。これでご予約いただいた方でお待ちいただいている方はありません。とても使いやすい極軸望遠鏡ですので、これからの撮影に御役立てください。

ポラリエ専用 TK-PPFは、明日より発送いたします

2015-03-25 16:37:19 | ご来訪者様への御知らせ


本日、全ての行程を終えて仕上がりました。よって明日よりご予約の方々へ発送いたします。数が多いので、明日と明後日に分けて発送いたします。九州以遠や北海道には早くても土曜日到着ですが、それ以外の所へは金曜日か土曜日には届きます。ただし、DU-5などと合わせてご注文されておられる方には、発送はできませんので、後日仕上がり次第のお届けとなります。ご了承ください。



商品は、一点一点確認のために差し込んで問題ないかチェックしています。そのために中間部分には擦れた跡があります。この作業をしないと、届いてからきちんとハマらなかったりすることがあるので、傷を付けたくはないですが、仕方有りません。

この極軸望遠鏡は、去年末くらいからお待ちいただいている方が多くいらっしゃいます。現在は売り切れとなっておりますが、今のところは何時来ても買える商品ではありません。従ってご要望の方はブログを見ていただきながら気長におつきあいしていただくほかありません。次回からは常時在庫品となるように準備しておりますが、先のこと故に分かりません。

いずれにせよ、明日発送させていただきますので、当方より個別に発送のお知らせが届くまで今少しお待ちください。明日お知らせが行かなかった方は明後日の発送となります。長らくお待たせをいたしました。

それから、こちらもお待たせしている、「簡易赤緯軸ユニットDU-5」ですが、本日より製作へ入りました。最初にお知らせしたものより細かい部分の形状や寸法が変わっておりますが、より使いやすくなるものですので、よろしくご理解いただければと思います。お届け予定は、来月に入ってしまうと思います。

また、ポラリエ雲台ベースPCB-EQ2ですが、これから製作へ入ります。納期は来月中旬頃になるかそれより遅くなるかですが、とりあえず作ります。なお、星空雲台ポラリエのセットのみ数点在庫があります。もちろん即納品です。

Baader Hyperion 36mmでお気軽コリメート撮影-2

2015-03-24 09:46:55 | コンデジのお気軽天体撮影


昨夜撮影した画像です。SONY Cyber Shot DSC-RX100M3にBaader Hyperion 36mmによるお気軽コリメート撮影です。露出は60秒、ISO 3200、F1.8( 2.8 )です。



こちらは、ISO 1600の200秒露出です。プレアデスの星雲を出したかったので少し露出をかけました。M42は、astronomik CLSフィルターを使っていないので、ノーマルカメラでは赤の写りが良くないです。また光害のために露出にも制限があります。当地のような素晴らしい星空が見える「星のメッカ」でもカメラレンズを通すと光害の影響は確実に出てきます。

Baader Hyperion 36mmを初めて使いましたが、やはり周辺像が良くありません。セレストロンズームよりは広い視界となっており、合成F値も小さいのでより暗い天体を狙えますが、拡大率が低いので面積の小さな天体には不向きです。先日も撮影したEOS Mでの直焦点撮影画像と比較すると、ほぼ同じ画角です。この種のアイピースアダプターをいろいろ製作しましたが、来月の南天遠征にはどれを持っていくか悩むところです。前回は、セレストロンズームを持っていきましたので、今回はこの36mmと同メーカーのズームアイピースを持っていくかもしれません。



上画像はこの機材で撮影しました。ビクセンAP星空雲台に当方で製作した「TK-AP雲台ベース」を使っています。このシステムではまだ2回しか使っていませんが、少しづつその使い方が分かってきました。これまで撮影した限りでは、ポラリエよりはその追尾は安定していると感じています。このシステムでも3分露出では失敗が少なくて、5分でも割合点像を維持してくれています。これはあくまで当方のFS60CBで直焦点撮影を行った上でのお話です。当然搭載レンズなどが変わって、その乗せ方も変わってくるとその数値も変わってきます。



極軸望遠鏡PF-Lについて以前にも書かせていただきましたが、昨夜もう一度透明度の高い空でセッティングしてみたところ、赤く光るパターンの周辺部は前に書いたように、二重に見える感じではっきりしませんが、セッティングに使用する二つの4等星は、きちんと見えていました。どうやら星にはピントが合っていると思います。ピントは先端のリングで調整できるのですが、どうしてもパターンの端が良くありません。このPF-Lの視界は8度でGPなどと同じだと思いますが、Kenko スカイメモ用は10度です。両方とも類似したパターンでセッティングに使う星も同じなのですが、スカイメモ用は10度あるので、そのセッティングパターンにやや余裕があります。PF-Lは視野の極端に近いところに4等星の星を入れるので、慣れた方でないとちょっと見にくいかもしれません。しかしきちんとセッティングすれば、先に書いたとおりの追尾はしてくれるので、問題はありません。

ところで、先日も書きましたが、極軸望遠鏡をAP星空雲台にコンバートする製作ですが、今図面を書いており、今週中に試作へ入ります。極軸望遠鏡は南側より駆動軸に固定するアダプターを介して装着します。ちょっと苦労する加工ですが、物理的に不可能ではないので、やってみたいと思います。



先日アナウンスさせていただきました、「Vixen GP2/GPD2赤道儀用 南天対応極軸望遠鏡」を本日よりご注文をお受けしております。ご予約品となりますが、それほどお待ちにならず入手できる貴重なチャンスです。ただし数量が大変少ないので、希望される方全てには行き渡らないと思います。ご要望の方はご注文ください。

Baader Hyperion 36mmでお気軽コリメート撮影

2015-03-23 16:40:42 | コンデジのお気軽天体撮影


今日の松原湖です。

凍結していた湖面が溶けてきています。もう湖面に上がることはできません。今日は空の透明度も高く、午後5時前ですが良く晴れています。ただ少し風が強いので、望遠鏡を使った撮影ではちょっと苦労するかもしれません。



米国へ発注していた「Baader Hyperion 36mmアイピース」が届いたので、早速アダプターを介してDSC-RX100M3カメラを取り付けてみました。今迄深く考えておりませんでしたが、コンデジのお気軽撮影でより広い視野を撮影するために最適なアイピースが無いか探していたところ、米国ディーラーの担当者に勧めてもらったのがこのハイペリオン36mmです。基本は2インチなのですが、付属するバレルでアメリカンサイズにもなります。その場合には周囲を少しケラレるそうですが、見た感じではそんなことはないみたいです。



お気軽撮影用のアダプターは、以前にセレストロンズーム用に製作したものがあったので、それを使い取り付けました。しかし取り付け部がT-スレッドM42なので、別売りのM43-M42変換アダプターを使っています。これを使って地上風景をFS60CBで撮ったのが下の画像です。



これは、セレストロン8-24mmズームアイピースで24mmの位置で撮影しています。見かけ視界は40度です。



これはハイペリオン21mmです。見かけ視界は65度だったと思います。このシリーズは68度が標準です。



これがハイペリオン36mmによるものです。3本の中で最も広い視野を持っていることが分かると思います。この3種類のアイピースによる画像を見ると、36mmが最も良いと思われますが、アイピース自体の価格が倍以上違いますし、ズームではないので、これで月や惑星を撮るには無理があります。セレストロンズームを使ったお気軽撮影セットは、その御値段や使いやすさ、用途の広さを考えて製作したものなので、一概に比較することはできません。

今晩は天気が良いので、この36mmを使ってお気軽撮影をしてみようと思います。使用する赤道儀はポラリエではなく、AP星空雲台を使います。撮影前にPEC機能を試してみたいと思っています。

TKオリジナル Vixen GP2/GPD2用極軸望遠鏡について

2015-03-23 16:17:03 | その他の天体用改造製作


しばらく販売を休止しておりました、「Vixen GP2/GPD2用極軸望遠鏡 TKオリジナル」の販売を近日中に行います。今回は、極軸望遠鏡自体の数が少ししかないので、沢山は販売できませんが、今年の夏以降には極力在庫品として置いておくようにするつもりです。ただし希望される方は多くはないので、その都度様子を見ながら製作していくつもりです。



この極軸望遠鏡にはご存知のように、暗視野照明装置が予め組み込まれています。従ってその使い方は、Kenkoスカイメモと全く同じで、難しいことはありません。

ポラリエ用の極軸望遠鏡について、良くご質問いただきますが、確実にご注文できるためには常に当ブログをチェックしていただくしかありません。たま~に気が向いた時にしかご覧にならないのでは、そのチャンスも少ないです。いずれは常時在庫品にしたいですが、原状ではまだそこまでいってません。



昨日、本沢温泉への入り口へ行ってきました。まだ雪は多いですが、去年よりは少ないはずなので、たぶん来月には上の駐車場へも車で行けるようになると思います。

ラスト1本のSMT90です

2015-03-21 15:39:57 | ポータブル赤道儀関連


良く見える「Solar Max II 90 Hα太陽望遠鏡セット」を商品としてアップいたしました。これまで数本御安く販売いたしましたが、これがラスト1本です。たまたま去年にまとめて購入して取置いていたものでしたが、1本だけ自分で使うつもりで取置いておりましたが、予定変更のために販売することにいたしました。急速に変化した為替相場の影響で、今後はもうこの御値段では販売できないと思います。状態等については商品説明に記載しておりますので、興味のある方はご覧ください。



ビクセンのAP星空雲台を日々眺めながらいろいろと考えております。先日も書いたように、極軸望遠鏡を何とかできないものかと思案しているところです。AP星空雲台の極軸望遠鏡は、その構造から恒星時駆動しない、つまり赤経駆動とは連動していないことが分かってから、それを何とかできないものかと考えるようになりました。構造的にちょっと厄介ですが、物理的には当店で使っているスカイメモ用極軸望遠鏡が装着できるようなので、これを組み込みたいと思っています。簡単なのは、AP極軸ホルダーに直づけすることですが、それでは恒星時駆動しないので、それを使わずに駆動軸に直接取り付けることを考えています。

そうなると、極軸ホルダーに代わるものも製作する必要があるので、加工がさらに複雑になってきます。



しかし、Star Book OneにはPEC機能が付いているので、極軸望遠鏡を交換してその機能を活かしていけば、さらに高度な使い方ができるようにスペックアップできるかもしれません。

今日やっとニュージーランドのレンタカー手配を終えました。いつも使っているところですが、お安いので助かります。大手のHerts、Avisは安心できますが、現地会社の倍以上の料金です。3月18日に北海道でオーロラが撮影されましたが、ニュージーランドでは、凄いオーロラが出ていたそうです。画像も見ましたが、私が去年見たものより遥かに素晴らしいものです。私が知る限り、ニュージーランドでオーロラに遭遇する確立は相当高いものと考えています。北半球で見るオーロラも素晴らしいですが、南天の銀河が真っ赤に染まるサウザンライツは、一生に一度は見て欲しいものです。ある意味太陽活動が活発な今しか見れない貴重な現象です。

TK-PPFは、今月中にお届けできるでしょう

2015-03-20 17:26:26 | ブログ


今日届いた「ポータブル赤道儀で星空写真を撮ろう」という書籍です。誠文堂新光社より出された新刊です。先月突然メールで”御社の商品を紹介したい”とのことで連絡をいただいて画像データーなどをお送りしましたが、それが書籍になって今日届いた次第です。これまで雑誌などの撮影や記事は良く書いていましたが、自分のショップの商品を書籍にて紹介されるのは初めてのことです。

ポラリエ雲台ベースは、既に相当多くの方々に愛用していただいておりますが、ポラリエの使い方としては若干イリーガルなところがあるので、雑誌等ではなかなか紹介できなのだと思っていました。しかしこの商品はメーカーさんでも理解して協力もしていただいているものなので、そろそろそういった場に出ても良いかと思っていた矢先のことでした。他にもTK-ALZM2 微動経緯台やスカイメモ用雲台ベースも紹介していただいております。

この種の入門書は沢山出ておりますが、正直あまり期待はしていませんでした。しかし内容を拝見して、作例などを多く使ってこれからこの世界に入って行かれる方々には良いお手本となると思いました。私も短いながらこの世界に居た人間ですので、ある程度のことは分かりますが、一冊の書籍に全て必要なことを入れこむことは大変難しいことです。入門書が一冊で済めばベストですが、なかなかそうもいかないものです。その内容を書店などで見た上で、自分の欲しいと思う情報がそこにあれば買ってもいいでしょう。



こちらも今日届いた商品ですが、「SG 6000携帯型バッテリー」です。2台購入しました。以前使っていたSG 3000は、バッテリーが劣化してしまったのでそのままにしてあります。内部のシールバッテリーを交換すれば使えるようになるのですが、それが安くなかったので見送りました。このバッテリーはこの春からのスターウォッチングイベントで使います。しばらくやっていなかったので、今はナショジオチャンネルで天文学の勉強を時折やっています。

ところで、TK-PPF ポラリエ専用極軸望遠鏡について、新たなお知らせがあります。第一期の納期については今月末とお知らせしておりますが、二期分のお届けも今月末になりそうです。予定では来週からアダプター類の組み込み調整が始まって、週後半から順次梱包作業へと入っていけそうです。

それから、現在全て売り切れているポラリエ専用極軸望遠鏡ですが、次回からの御値段が分かってきましたので、少し値上げとなりますが、近いうちに新たなご注文をお受けできるよう準備いたします。ちなみに次回のお届けは7月頃の見込みです。いつもご質問いただきますが、メールやお問い合わせからのご予約などはお受けしておりません。販売等の情報は随時このブログからお知らせいたしますので、ご要望の方はご面倒でも時折チェックをお願いいたします。

Vixen AP星空雲台を使ってみました

2015-03-18 17:00:04 | 新製品等のご紹介


この画像を見て何か違うと直ぐに分かる方は、AP星空雲台に興味を持っていらっしゃるか既に使っている方でしょう。愛機「FS60CB NZ遠征軽量化仕様」を乗せています。



こうすればもっと分かりやすいと思います。AP星空雲台の機材搭載部の「APクランプ筒受ユニット」をPCB-EQ2と同じような雲台ベースに変えてあります。この部分がどうしても好きになれず、というか使いづらかったので本体が来て直ぐに改良しました。



結果こうなりました。



このシステムで昨夜撮影したのがこの画像です。FS60CB+RD0.72x、EOS M+astronomik CLS フィルター、ISO 1600、300秒露出です。私の考えていた"5分=300秒リミット"は、一応合格しています。ただし、極軸望遠鏡は暗視野照明付きでセッティングしやすいものでしたが、北極星を入れるところまでは良かったですが、「こぐま座δ星」、「ケフェウス座51番星」を入れるところでつまづきました。パターンの端のほうにこれらの星々がくるようになっているのですが、視野周辺部が極端な収差のような現象で大変見ずらくて導入にやや苦労しました。

この事についてビクセンへ聞いてみたところ、私の持っているものが不良品ということではなく、そういう仕様だとのことでした。ただ昨夜は眠い感じの空だったので、星空環境の良いところであっても4等星を見るのはやや厳しかったです。私が使っているポラリエ用に販売しているスカイメモRSの極軸望遠鏡も同じセッティング方法ですが、特別苦労することはありません。

いずれにせよ、この事については再度検証してみようと思っています。



ポラリエとAP星空雲台を比較してみました。大きさ的にはAP星空雲台がやや大きいです。追尾精度については、昨夜初めて使った限りでは、同じ機材を乗せて5分露出で撮った時にはAPフォトガイダーのほうが安定しているかもしれません。ポラリエ+PCB-EQ2セットで撮った場合でもいい時には5分露出が成功することはありますが、結構ばらつきがあります。機材の乗せ方や極軸のセッティングなど個人差による要因も入れてのことですが、APフォトガイダーは、3分露出した場合の成功率は100%に近かったです。ただし同じ条件で同じ被写体を連続して撮った場合で、10ショットほど撮影した結果です。

まだ一度使っただけなので、一概には言い切れませんが、ポラリエからステップアップすることを考えた場合には、その選択肢の中に入れてもいいでしょう。



それぞれの重量を計ってみましたら、画像の三脚などを入れないAP星空雲台では、1650グラムです。画像のスライド雲台プレートは、無かったので代用品を使っています。重量的には同じくらいかもう少し重たいと思います。カメラを自由雲台を介して搭載する場合には最低この部品類が必要です。



当方のAP星空雲台用雲台ベースを組み込んだ状態では、1630グラムです。その差はわずか20グラムです。ただし当方のシステムでは、上記純正状態からさらにウェイトシャフトとウェイトが必要です。カメラを上下に2台搭載する場合には不要です。



ちなみに、ポラリエ+PCB-EQ2+TK-PPFのセットでは、1290グラムと大分軽くなっています。重量だけ見るとポラリエということになりますが、追尾の安定性や後の発展性などを考えるとAP星空雲台も悪くないとは思います。



現在、AP星空雲台は三脚などがセットになった状態での販売になっておりますが、今後当店のオリジナル品としてこの画像の状態で販売することを考えております。三脚なども付属しないので、お値段的にもリーズナブルなものになると思います。本品には、ウェイトシャフトと1kgステンレスウェイトが付属します。もちろん、ビクセンAP星空雲台用のSTAR BOOK ONEコントローラーやマニュアル類も付属します。まだどのような方法で販売するか検討しているところですが、それが決まり次第お知らせいたします。

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ここで本文中に間違いがありましたので訂正いたしました。APフォトガイダーと記載してあった部分は、正しくは「AP星空雲台」となります。ちなみに、AP星空雲台は、APポータブルセットに赤経モーターモジュール、極軸望遠鏡PF-Lをセットにしたものです。