おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

寒い季節がやってきました

2012-11-29 17:40:17 | ブログ

Yatsupanos

お山はもう既に冬ですが・・・、ここでもついに早朝には水面に氷が張るようになりました。水道の凍結が心配なので、時に水抜きなどの処置が必要です。一応ヒーターを管に巻いていますが、それでも心配な部分はあります。このヒーターのおかげで冬の電気代が夏の倍以上になります。都会ではその逆で冬はクーラーを使わないので電気代が安くなるでしょう。

寒いのは苦手ですが、その分空の透明度が高いので星空も美しいものです。あと1ヶ月で今年も終わりです。いつもながらあっという間に一年が過ぎてしまいます。もう直ぐまた選挙カーの音声でやかましくなりますが、いい加減まもとな先生方にこの国を立て直して欲しいものです。原発を廃止するのは歓迎ですが、新たなエネルギー戦略をきちんと立てた上で議論していくべきでしょう。我が家も新たなエネルギーの自給を考えるべき時がきたようです。


ところで、先日からブログで盛んに御知らせしておりますが・・・、ポラリエ雲台ベース等については、現在ご予約等はお受けしておりません。その時期が参りましたら事前に御知らせいたしますので、いま少し気長にお付き合いをお願いいたします。


FS60Q+STLF+SM60-BF15 Solar Scope

2012-11-27 18:09:05 | ご来訪者様への御知らせ

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先日無事に納品したばかりの特別仕様FS60Qです。もう語らなくても何がどう違っているのかお分かりになるでしょう。今年に入ってからFS60へのStarlight Feather Touch Micro Focuserは相当取り付け加工しました。その良さについても今さら語る必要もないでしょう。価格的にはお高いものですが、使う機材にある程度以上のこだわりを持つようになるとこういった改良は必要になるものです。”自分は標準仕様で十分だ”という方は、そのように使われればいいだけのことです。人様がとやかく言うものではないでしょう。

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一つ年内に片付けたい代物がこのTwin PSTです。ビノキュラープラットフォームを製作しないといけないのですが・・・、全て一から製作しないといけないので割合大変です。既製品で販売されているのですが、大元の販売会社の代表が体調を壊されているようで製作もできないそうで、仕方なく当方で製作することになりました。機能的にどうなっていれば良いかは理解しているのですが、どこをどうするかという細かい部分でいろいろ悩んでいるところです。

このご依頼者様にはPSTの選択から任されていたので、かれこれ数ヶ月はお待たせしています。何とか年内に仕上げて新年には新たなBino PSTにて過ごしていただきたいものです。

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ところで、一つ大事な御知らせがあります。今週末に長らくお待たせしている「ポラリエ雲台ベース」、「TK-ALZM微動マウント」が最終処理から上がってきます。それ以降組みたて調整してから順次お届けとなります。


それでここからが大事ですが・・・、ポラリエ雲台ベースセットが5台予備として作ってあります。これについては12月1日(土)夕方からオンラインショップにて即納品として販売いたします。単体での販売はいたしませんので、間違ってご注文されないようにしてください。たぶんすぐに売れてしまうとは思いますが、これがなくなると次回はご予約いただいていても早くて年末近く、遅いと年明けの納品となります。次回のご予約は来週に入ってから行います。

残念ながらTK-ALZMは、今回はご予約分しか製作しておりません。従いましてご入用の方は来週以降に"SOLD OUT"になる前に早期にご予約ください。次回も製作数量が少ないので日々ブログ等をチェックされてください。


それからもう一つ大事な御知らせがあります。こちらも大変好評な「Astronomik EOS Clip CLS Filter」、お安く販売している「Imaging Source DFK/DMK 21AU04」カメラ等ですが、今週末頃のUPS便で来週中頃に入荷予定です。他にも高感度、高解像度618Typeのカメラも数台入荷予定です。いずれも数は少ないですが、今週末頃からご注文をお受けするようにしていきますので、よろしくお知りおきください。


ポラリエがこんなことになりました・・・

2012-11-24 18:26:12 | インポート

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ここまでするとポラリエが可愛そうな気がしますが・・・、やってしまいました。これで使うかどうかは別として、新たに試作したパーツを使うとこんな使い方ができます。ただし、こうするために作った訳ではないので、使い方については追々考えていきます。

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今回、この2点の試作品を製作しましたが、まだどうやって使うかは具体的には考えておりません。使い方によっては多種多様な用途に役立つものとして作ったことは確かですので、何らかの役にはたつでしょう。ここからさらに発展させて違うものを目指すのか、或いはこのまま使うことを考えていくのか・・・ですが、少し使いながら静かに考えてみようと思います。

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これらを構成している部品類はそれぞれ単体でも使うことを考えて加工してあります。左の部品はジョイントになるキューブユニットにいろいろなパーツを取り付けることで、それぞれの用途に変化していくように考えました。以前からこういった使い方ができるシステムカメラ雲台みたいなものを作れないかと考えていたものを形にしてみました。

右側のL型部品は、ある方からのご依頼がきっかけとなって作ってみたものですが、一種のフリーストップの経緯台のようなものです。それぞれの回転軸は50mm程度スライドするように作ってあります。これもまだ何に使うかはこれから考えていきます。

いずれにせよ、販売できるような時がきたらまた御知らせいたします。

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八ヶ岳はもう厳冬期に入りました。これからの登山は完全装備と経験者のみが入れる厳しい世界になります。八ヶ岳は懐が深くないので冬でも気軽に上がれそうに見えてしまいますが、一度天候が荒れると別世界になってしまいます。麦草峠もついにクローズされましたので、白駒池へも歩いてしか行けなくなりました。しかし、一度機会があれば真冬に行ってみたいものです。できれば一晩テント泊がいいです。来週時間があれば本年最後の本沢温泉へ行きたいと思っています。

ポラリエ雲台ベース、微動マウントは来週から最終アルマイト処理へ入っていきますので、週末まではかかりますので、その間に行きたいものです。


塗装をしました・・・

2012-11-23 18:39:30 | ブログ

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機材等が揃ったので塗装をしてみました。もちろん焼付け塗装ですので、塗装後に焼きを入れないと仕上がりません。白で塗装ベースを作ってから本塗りに入ります。下塗り用のシンナーとばかり考えていたものがどうやら違っているようで、全く溶けていきません。業者さんが言うには、塗料に応じたシンナーを使う必要があり、どれでも良いという訳ではないそうです。

こんなことは塗装業者なら当たり前に知っていることですが・・・、恥ずかしながら教えてもらって知った次第です。しかしながら何とか最初の塗装をやり遂げました。まだご依頼者様の加工物をするところまではいってませんので、当然のことながら自分の機材で実地学習をすることになります。

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それがこれです。自分のFS60CBを最初の試験台に選びました。”赤いFS60CB"は見たことがないとは思います。「これぞ世界に一台だけの自分だけの機材」です。見た目は綺麗に見えますが、光の加減で微妙に色の濃淡があります。また下塗り塗料が固かったために、表面の滑らかさが今一つです。いずれにせよ、まだまだ数をこなしていかないといけないでしょう。何とか来年春くらいには人様にご提供できるような仕事ができるようにしたいと思っております。

当面は、試作品などに限定して塗装をしていきます。


PENTAX EQ用アリガタベース

2012-11-22 18:18:11 | 特注製作品(ペンタックス)

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ペンタックス赤道儀に取り付けできるアリガタベースを販売しております。といっても好評な強化型アリガタベースに穴加工をしただけのことですが、これがあることで汎用性の低い赤道儀が格段と使いやすくなるはずです。

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ビクセン規格のアリガタに対応しているので、ほとんどの鏡筒などが搭載できるようになります。固定用のハンドルは、CNC加工されたアルミ合金を使っているので高級感もあります。うちにも旧75ED赤道儀がありますが、このアリガタベースを取り付けてあります。小さい赤道儀ですが、細かい部分まで本当に良く作られています。さすがにカメラメーカーの製品です。持っている方は手放さないで使われることをお勧めします。

ただ、三脚はいただけないので他の物に変えるなどして赤道儀の機能を活かすような改造をしたらいいでしょう。当方でも時折ご依頼があるのでお受けしております。

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また最近になって、いくつか試作品を製作しました。現在使いながら使用感などをチェックしておりますが、販売するところまで行くかどうかまだ分かりません。ポラリエなどのポータブル赤道儀に使用可能なもので、面白い使い方ができそうです。近い内に綺麗に塗装をしてみようと思っているところです。

昨日、塗料業者さんが注文した塗料を持ってきましたが、さすがにホームセンターやネットでは販売していない特殊塗料なので、驚くほど高価です。最小単位も4kgからになるので、全て使い切るには相当かかりそうです。塗料は人体にもやさしく、環境も汚さない種類のものだそうで、天文用の部品には最適だそうです。


今も多くの方々からお問い合わせを頂いている「ポラリエ雲台ベース」ですが、現在はご予約等はお受けしておりません。来週末以降に現在ご注文いただいている方々へ無事にお届けしてから様子を見てまた若干数量ご予約をお受けいたします。ご予約をお受けするタイミングは事前に本ブログより御知らせいたしますので、どうしても次回で欲しいと思われている方は毎日か二日おきくらいにはチェックされてください。個別に御知らせすることは致しておりません。よろしくご理解をお願いいたします。


FS60CB/Qをより使いやすくする改良

2012-11-20 18:02:48 | 特注製作品(タカハシ)

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時折ご依頼がある改良ですが、今年に入って結構な数をこなしました。優秀なFS60CB/Qをさらに使いやすくするのがこの改良です。Starlight InsturumentのFeather Touchフォーカサーを取り付けています。ファインダー台座も付いていますので、タカハシ純正品がそのまま取り付きます。違和感も全くなく快適に使うことができます。

特に撮影に使われるような方には、ぜひ導入してほしい改良です。ただしお安くはありませんので本体についている接眼体を使わず、さらに費用をかけてするかどうかは使われる方が決めることです。

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この状態で純正のレデューサーも取り付けることができます。ただし、RD用の2インチ変換アダプターを別途製作する必要があります。これがあればカメラ回転装置も不要です。そのアダプターがその代わりをしますし、STLFの部分でも回転機能を持っています。

STLFは、加工製作と合わせて本体もご注文可能です。ただし海外から送ってもらうので最低2週間程度はかかります。それでいつもご存知ない方々はこのブログからお問い合わせをされますが、現在このブログではご注文も含めて行っておりません。当方のプロフィールからオンラインショップへお越しください。


EOS M+NFD50/1.2Lで撮ったYatsugatake

2012-11-20 17:51:08 | Astro Photography

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名玉NFD50mm/1.2Lレンズを使って八ヶ岳のパノラマを撮りました。4カット合成画像です。フォトマージュで処理しています。

発売から30年近く経っているフィルム時代のレンズですが、デジタル時代全盛に入ってからその人気が高まっています。当然のことながらフィルム時代の製品ですので、全てフルサイズで使用されています。しかし、APSサイズで撮ると全画面の6割程度しか使用しないので、この種のレンズにつきものの周辺減光の影響が及ばない部分を使うことができます。

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マウントアダプターは、カメラ購入時に直ぐに買いましたので、今日レンズが届き早速使ってみたところです。明るいレンズはそのボケ味を活かすために開放で使うのがいいかもしれませんが、私の場合には、開放で使うことはまずありません。他にもF1.2のハイスピードレンズを数本持っていますが、基本的に2段程度~絞って使っています。このレンズでもできればF4まで絞って使いたいところです。50mmだとAPS-Cで使うと80mm相当になりますが、モザイク合成などを使うことで、その画角の狭さをカバーしてくれるはずです。これもデジタル時代ならではのことです。

星景写真の場合にはそこまで絞ると露出時間が長くなり地上風景が流れてしまうので、せいぜい絞ってもF2どまりでしょう。明るいレンズは高価だと思われますが、シグマなどのレンズメーカー品なら中古でも30mm/1.4や20mm/1.8などが割合安価に買えますので、そういったレンズを使われるのもいいでしょう。

まだこのレンズでいろいろ撮影してみたいので、EOS Mと組み合わせてCLSフィルター共々使ってみたいと思います。


PENTAX関連いろいろ作っています

2012-11-18 18:23:10 | 特注製作品(ペンタックス)

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PENTAX 75EDHFの鏡筒バンドを作りました。2体サンドイッチ式のシンプルなものですが、鏡筒に合わせて精密に作っておりますので、内側にフェルトなど貼る必要もなく、ガイド、撮影時のタワミなどは発生しない構造です。取り付け赤道儀はタカハシ製ですので、それに適合するように穴加工を施してあります。

この種の鏡筒バンドのご依頼はめったにありませんが、撮影スタイルや観測スタイルによってはこういった精密加工で作られた一点もののバンドが必要になるものです。これからもご要望があればお作りはいたしますが、既製品の数倍程度のお値段はするものとお考えください。代用品で間に合うものならそうされたほうがいいでしょう。

私自身も自分の撮影スタイルでどうしても必要なものがありますが、その場合は既製品では妥協ができないので、費用がかかっても製作することは良くあります。

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こちらもPENTAX関連のパーツですが、タカハシ鏡筒をMS-3などに乗せるためのアダプターです。ご依頼があったので製作しました。これもたま~にご注文がありますが、あれば便利なパーツではあります。凹み部にはφ52mmの鏡筒バンドの突起部がフィットするように作っております。FS用のバンドのようにそれが無いものもありますが、問題なく取り付けられます。

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こちらはいつも使っているFS60CB改鏡筒ですが・・・、ちょっとした改良をしました。

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ポラリエに乗せてみましたが、何かいつもと変わっているのが分かる方はするどいです。鏡筒バンドがありません。バンドを介さずに簡易赤緯軸ユニットに直接鏡筒を取り付けています。それによりさらに400gの軽量化に成功しました。バランス的にも後部側に重心が来るので位置的には丁度良い感じです。見た感じBORGのようです。

近い内にこの鏡筒もシンカシャレッドに塗り替えます。ポラリエも塗りたいところですが、それは止めておきます。


Dec Unitについて

2012-11-17 11:28:54 | ご来訪者様への御知らせ

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新たに作っている「簡易赤緯軸ユニット」ですが、昨日試作品が仕上がりまして早速使ってみました。結果、良好でしたのでこの状態で現在ご注文いただいている分を来週以降製作に入っていきます。大した改良はしておりませんが、以前よりはコストがかかってしまいましたので次回からは若干の価格改定をさせていただきます。初回にご購入いただいた方々へは申し訳なく思いますが、より良いものを作るために必要なことですので、ご理解いただければ幸いです。今後も必要に応じてデザイン変更や再製作はしていきます。

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外観からは何処が変わったか分からないと思いますが、高さが10mmほど高くなっております。着脱しての固定方法は以前と同じですので、必要に応じてワンタッチベースなどをお使いください。またこれに高度回転だけする自由雲台が市販されているのですが、それを取り付けて使うと一般的な自由雲台を使った時より角度を決めやすくなり、より使いやすくなります。カメラ用のボールが入った自由雲台は、星の撮影用には使いづらいので、できるなら使いたくありません。

以前にこのブログでも書いた「フレキシブルカメラアーム」なるものを作りたい・・・と書きましたが、ようやくその第一段階の図面が仕上がりました。今週中からその試作へ入っていきます。いくつかのユニット構成になりますが、それぞれが単体で機能し、かついろいろ組み上げることで大きな用途に対応するものです。今回製作した新たな簡易赤緯軸ユニットがそのきっかけとなっています。またご紹介できるようになりましたら御知らせいたします。

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久しぶりに改造カメラで撮影をしました。EOS KissD-X5にCLS-CCDフィルターの組み合わせです。条件は良くも悪くもなく・・・といった感じでしたが、やはり下側が川向こうにある3本の街灯の影響をモロに受けています。真正面から照らされているので仕方ありません。普通なら星なんかまともに写らない環境ですから・・・

今年もあと僅かになりました。何だか訳の分からない忙しさのうちにもう直ぐ12月です。隔月に渡米していたのが行けなくなり、来年春先に予定しているニュージーランド遠征もどうだか分からなくなってきました。行くためには新たなトラベルドブ30を製作しないといけません。暇があればデザインを考えていますが、架台部分がどうしてもまとまりません。軽さと安定性+使いやすさを兼ね備えたものを作りたいと考えています。それまでにできなかったら5~6月まで延びるかもしれません。

個人製作はご依頼がちまちまありますので、やっておりますが、ほぼ今週中にだいたい終わります。個人製作のお問い合わせで、物理的に考えて普通に取り付かないものなどがありますが、そういった加工の場合、複雑な形状になったり、部品点数が増えたりします。当然製作費に乗せられていくことになりますが、ご自分でそれを見て理解できないと製作費が高価なものと思えてしまうものです。製作する側は、ご依頼者様に変わってそれを考え、図面を起こし、製作していきますが、そういったことに理解がないと機材のカスタマイズはいろいろな意味で大変ハードルが高くなってしまいます。


EOS M+CLSで撮った北アメリカ星雲

2012-11-15 21:04:27 | Astro Photography

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またいつものようにEOS M+CLSフィルターでお気軽撮影をしました。使用機材等は下の画像にあるもので、FS60CB改+RD0.72x仕様です。若干流れていますが、このサイズで見ても分からないと思います。空の条件は先日のM31を撮影した日より悪く、透明度の若干低い空です。しかし、ここまで写ります。佐久穂町の空は条件が良いと思われがちですが、町中と八千穂高原へ上がるのではかなり違っています。

周囲はひっきりなしに車のヘッドライトが光っていますし、街灯はそこいらじゅうに明るいのがありますし、家の電灯もつけて撮影していますので、条件的には良くない部類です。しかし全く気にせずに撮影しています。

週末にかけては「しし座流星群」の好機に入っていきます。月明かりも無い状態で最高の条件でしょう。