昨夜も小海リエックスホテルにて宇宙観測車を使ったスターウォッチングを開催しました。参加者は30名弱と多かったので、さすがに中秋の明月です。しかし星を見るには適さないので、見せてあげる側としては複雑な心境です。
天候は、雲が全体の8割くらい覆っている状況でしたが、徐々に晴れ間が出てきて、最終的には皆さん大満足してくれたようです。9月に入ってからSWのスタート時間を20時30分にしたのですが、通常は長くて60分程度で終わりますが、昨日は最後の土星がどうしても見られずに、月を見せたり木星を見せたりで土星が出るのを待っていましたが、どうも無理そうだとの事で終わりにしようかと思ったら、突然奇跡的に晴れてきて土星が見えてきたので帰りかけたお客さんを引き止めて土星を見てもらいました。昨夜のシーイングは最高ランクでしたので、土星の輪が本体に影を作るところまでくっきりと見えるほどでしたので、大感激していただきました。
それで昨夜は、このスターウォッチングの売りにもしていた「ハイブリッド型スターウォッチング」ができました。満月を150インチスクリーンに映し出した時は、最初PCからのイメージを映していると思ったようですが、「これは今見ている実際の月面でリアルタイムで映しています」と説明すると、皆さんびっくりされて見ていました。普通なら天体望遠鏡のアイピースを通して見る月面ですが、スクリーンにでっかい月が映し出されたので、当初とまどっていたようです。この日は月明かりがあるので月面だけでしたが、いずれは土星や木星も映せるようにします。もちろん星雲や星団は問題なく映せます。
このスクリーンへの天体投影をしたかったのは、こういう事をして記念写真を各自で撮ってもらい、インスタなどに投稿してもらうための、一つのゲストサービスでした。しかし、昨夜初めてやりましたが、最初はどうやって撮影して良いのか分からなかったので、私が見本でこんな風にポーズを決めて撮るんですよ。と教えてあげたら、次々とスマホで撮影し始めました。このサービスは予想外の事だったので、とにかく皆さん大喜びでした。次回は、テーブルをスクリーンの手前において、そこで寝転がってもらい、擬似宇宙遊泳を体験してもらおうと考えています。
これまでも数々のスターウォッチングを自分で考えて実践してきましたが、常にその考えの基本となっているのは、「いかにお客さんに楽しんでもらって、良い体験を親子でしてもらう事」」です。それ以上それ以下でもありません。まだまだこれからも新たな事を考えて日々進化させていって、オンリーワンのスターウォッチングを作り上げていこうと思っています。
星フェスで日中は太陽観測を宇宙観測車で見てもらうために、色々とテストしています。参加者に当日見てもらうのは、Hα太陽イメージですが、SM90のシングルとダブルの両方で見てもらいたいと考えています。アイピースは、PENTAX XW40mmの2インチで見られるので、非常に見やすくて見え味も最高ランクのSolar Maxを3種類組み合わせてベストな構成にしています。ブロッキングフィルターは、BF30ですが、オリジナルのCORONADO社のものより良く見える、新たなフィルターを海外から取り寄せて交換しています。この最高の組み合わせに、さらに五藤光学の20cm/F9アポ鏡筒がそのイメージを良くしてくれます。私もこれまで数百本の太陽望遠鏡を見てきましたが、その中では最高ランクの見え味です。
接眼部にカメラをコンデジを取り付けて撮影しても上手く撮れないので、ZWO ASI482MCカメラでタブレットPCでプレビューしてみましたが、表面のグチャグチャな彩層面が驚くほど良く分かります。この状態できちんと撮影してスタッキング処理すれば、もはやどんなイメージになるのか想像できます。これが夜ならスクリーンに映し出して見せてあげたいですが、日中なので流石に無理です。しかし40インチの液晶テレビを使えばそれができそうなので、星フェス当日はそれも考えてみたいと思います。ただ、今持っているZWOカメラでは18mmの太陽像を全て捉えきれないので、サイズの大きいカメラが必要です。一般的な太陽観測者は、焦点距離が800ー1200mmくらいまでなので、サイズの小さなCCDでもいいですが、1800mmなので最低限APS-Cサイズ以上のCCDが必要です。とにかくまだ時間があるので、それまでに何とかしたいところです。
ところで、星フェスまでいよいよ2ヶ月です。先週で「星ナビ11月号」への広告原稿の入稿が無事に終わったので、これからイベントチラシを作っていきます。その後にもう一枚チラシを作りますが、当日の会場や催しものの案内用の「星フェスを200%楽しむためのガイド」を作ります。とにかくこれから最高に忙しくなるので、お店の仕事が少しだけ遅れたりしますが、できるだけお客様にはご迷惑をおかけしないようにはしますので、よろしくご理解をお願いいたします。