おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

PENTAX XW拡大撮影アダプター+コンデジアダプター

2022-12-30 11:00:24 | コンデジのお気軽天体撮影


昨夜は月が綺麗だったので、当店オリジナルの「PENTAX XW拡大撮影アダプター」を使って月面を撮りました。望遠鏡は、アストロカーの20cmEDアポ屈折望遠鏡を使っています。



カメラは、EOS M6にXW20mmアイピースをセットにしてアイピースとカメラを繋げて拡大撮影をしています。スライド式で倍率を可変できるので、特にこれから撮影をしたい方には便利で使いやすい商品です。



こちらはさらに月面を拡大して撮影した画像ですが、コンデジのCanon PowerShot G9XとPENTAX XW20mmアイピースで摂っています。このコンデジアダプターは、当店の静かな人気商品です。



コンデジのレンズ胴部を単純にアダプターに差し込んで固定して撮影するだけなので、誰にでも簡単に扱える商品です。カメラの機能が星を撮れる仕様なら当然星雲や星団も撮影できます。望遠鏡は基本的に何でもいいですが、きちんと星を追尾できる赤道儀タイプがベストです。その露出時間によっては経緯台タイプでも使えますが、露出時間が限られます。

このアダプターの良さはPENTAXのXWアイピースならどのタイプにも適合しますし、 コンデジもCanon以外にもSONYや他の機種でもマッチするように対応します。拡大率はアイピースの倍率に依存しますが、XWアイピースは、レンズ胴部が多少伸縮するので、それを使って僅かですが、拡大率を上げられます。もちろん、カメラのズーミング機能も併用できるので、普通の天体望遠鏡での直焦点撮影ではできない星雲の中心などを拡大しての撮影が可能なので、初心者でも慣れれば驚くような写真が撮れます。



当店では、XWアイピースと拡大撮影アダプターのお得なセットを販売しています。最近になってXWアイピースが値上げされているので、国産の優秀な製品でありながら手が出しにくいですが、セットにする事で導入しやすいと思います。現在、在庫品としてありますので、アイピースも含めて即納品です。特にペンタックスの望遠鏡をお持ちの方には拡大撮影アダプターも単体で販売しますので、お気軽にご相談ください。


今さらながらRevolution Imager

2018-12-30 17:35:10 | コンデジのお気軽天体撮影


超高感度ビデオカメラのRevolution Imagerですが、春先に購入していたのですが、室内でテスト的に使ったり惑星を見たりしていただけでまともにその機能を理解していませんでした。しかし最近になって使ってみたら驚きました。カラーカメラであることは分かっていましたが、星雲のカラーが本当に出るのか疑問に感じていました。そこでAXJ赤道儀にC8HD鏡筒で実際に使ってみました。



この画像では分かりにくいですが、オリオン大星雲が自動導入で画面に入ってきた時は本当に驚きました。まるで写真のように色が明瞭に表現されていたからです。コンデジでLCD画面をいくら撮っても見た通りの色が出ませんが、実際に画面を見ると本当に美しいと感じます。

超高感度ビデオカメラは、TGV-MからWAT 120Nまでいろいろ使いましたが、全てモノクロだった上にノイズが多くて星かノイズか分からないほどでした。私の場合のカメラの使い方は、スターウォッチングの際にプロジェクターにワイヤレスで繋いで80インチスクリーンに天体の姿を投影して見せていました。その際に必要なのは自動導入の精度が高い機材でしたが、Celestron CPCを3種類使っていましたが、今ひとつ良く無かったので、今はMeade LX200GPSを3台使っています。その1台にビデオカメラを取付けています。しかしモノクロだったので、オリオン大星雲の美しい色を説明するだけでは伝えきれませんでした。しかしこれからはこのRIを使えるので面白くなるでしょう。



ただ一つ難点なのは、ケーブル類が多過ぎて煩雑で扱いに困ることです。そこでたまたまYouTubeでWiFiアダプターがあることを知って早速注文しました。これがあれば、ライブ映像をスマホやタブレットPCで見せることができます。まだ直ぐには届かないので、届いてから早速使ってみます。



PENTAX K-1 Mark IIをRICOHイメージング社より借りましたので、手持ちのHD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WRに取付けてみました。これまではK-70で使っていたのですが、フルサイズ用のレンズをAPS-Cで使っていたのでもったいないことをしていました。



届いて現物を手にした時もそのゴツさに驚きましたが、電源を入れて実際に使ってみてさらに驚いたのは、その機能の豊富さです。専門的解説はその筋の方のHPを見てもらうとして、普段使っているEOS 6Dと比較して撮影者がどんな写真を撮りたいかを設計者が良く理解した上で作ったカメラだというのが理解できます。カメラの機能を全て使いこなすのは大変ですが、天文ファンでなくとも必ず使う天体追尾機能は、K-70でもお世話になっていた「アストロトレーサー」と「O-GPS」ですが、K-1MK2にはいずれもその機能が入っています。



それで早速昨夜撮影したのがこの画像ですが、星が流れています。露出は1分です。もちろんアストロトレーサーをONにしてキャリブレーションも行っています。後で気がついたのですが、BULBでリモートスイッチを使わないと追尾をしてくれなかったのです。K-70も同じなのですが、普通にリモートスイッチを使っていたので撮影画像を見るまで全く気がつきませんでした。K-1MK2を借りる際に一緒に借りておけば良かったのですが、うっかりしていました。しかしヨドバシカメラへ注文したので明日届くので良しとします。

お気軽撮影アイピースでウィルタネン彗星

2018-12-08 14:43:28 | コンデジのお気軽天体撮影


昨夜は久しぶりに好天に恵まれたので、エンコーダーを組み込んだAXJ赤道儀を持ち出してウィルタネン彗星の撮影をしました。画像は当店で販売している「お気軽撮影ズームアイピース」とCanon G9Xのコンデジでワンショット撮影で撮ったものです。通常の直焦点撮影より拡大率が高いので、彗星頭部の感じが良く分かります。露出時間は30秒、ISO 3200です。アイピースは24mmの位置で撮影しています。特別なテクニックは必要ありませんが、きちんと彗星を正確に追尾できていることが最低条件ですが、30秒露出ですので、ポラリエでも撮れるくらいのものです。



こんな感じで撮っています。



こちらは同じくズームアイピースとG9Xの組み合わせですが、バーダーハイペリオンを使っています。この組み合わせではセレストロンズームのほうが僅かに周辺像は良くなっています。安価なアイピースですが、こんな使い方で彗星を撮れば迫力ある姿を撮ることが可能です。



こちらは、先日届いたGSOのリッチークレチアンにEOS 6Dを装着して撮っています。何故か星が流れていますが、赤道儀側の問題ではないと考えています。F8なので、やや大きく写っています。露出をさらにかけて複数枚をコンポジット処理してからフォトショップで仕上げれば尾が見えてくると思います。



これは、PENTAX 75SDHFとEOS 6Dの直焦点撮影で撮ったものです。RD0.72xを併用しています。露出は3分です。ウィルタネン彗星は、頭部のコマ部分だけ目立って尾がはっきりしません。処理の仕方でも違ってくるのだと思いますが、予想していたより写らないのが残念です。今晩も晴れそうなので、再度出動するつもりで準備しています。たぶん今日あたりは上のふるさとレストハウスへ行けば何人かの撮影者が来ているでしょう。

AXJ赤道儀のエンコーダー仕様は、とても使い易くなりました。アライメントは手動でスピーディーに見えている星を導入してから行うので通常の半分以下の時間で終わります。途中必要に応じて星図との一致をさせるためにアライメントをその都度行っていますが、以前とは大違いで使い易くなりました。カメラのピント合わせでも明るい星をとりあえず手動で入れてから自動導入で天体を入れて撮影ができるので、使いだすとこんな便利なものはありません。

ただ、一つ何とかしたいことがあります。スターブックテンの設置場所です。これは近いうちにホルダーを作ります。星図を見ながら天体を入れたりする時に必要なので、作らないとエンコーダーの機能を活かしきれないです。ホルダーをどこに取付けるように設計するかが問題ですが、三脚に取付けるようにすると、機種が限定されてしまうので、赤道儀本体に装着できるように考えてみます。

今晩も引き続き「スーパーAXJ赤道儀」を使ってみます。


ウィルタネン彗星にはお気軽撮影アイピースが◎

2018-11-23 16:52:05 | コンデジのお気軽天体撮影


久しぶりの肉眼彗星が今月から来月にかけて3等星くらいまで明るくなるそうです。今でも既に6等台くらいに達しているそうですが、満月なので見ていません。来月中旬頃には天頂付近で最高の条件で撮影ができるので、今から楽しみにしています。

この画像は2013年11月に撮影したラブジョイ彗星です。これもかなり明るくなった彗星ですが、ウィルタネン彗星はこれ以上に明るくなるのかもしれません。この撮影に使ったのは当店で静かな人気の「お気軽撮影ズームアイピース」です。小口径のFS60CBにズームアイピースを装着してコリメート撮影をCanon PowerShot 120で撮っています。赤道儀は、ビクセンのポラリエです。使っている機材は全て初心者が使う機材です。露出は30秒ですので、コンデジで十分です。一般的な直焦点撮影を単焦点の小口径でやっても大きく写らないですが、ズームアイピースとコンデジのズーミング機能を併用することで、普通は撮れない彗星頭部の拡大撮影ができます。



ここ最近になってこの「お気軽撮影ズームアイピース」のご注文が良く来ているので、たぶん考えていることは同じだと思っています。S120は良いカメラでしたが、今はG9XとSONYのRX100M3を使っているので、これでウィルタネン彗星を撮るつもりです。写真レンズでも撮りますが、この彗星がどこまで尾を伸ばすのか、それによっても撮影機材を選ぶ必要があります。
基本的にコンデジでの彗星撮影では、短時間で済むので電動で自動追尾できる赤道儀で極軸が合わせられるものなら何でも良いと思いますが、海外製品の安価なものは避けたほうがいいでしょう。



八ヶ岳の初冠雪ですが、例年より1ヶ月は遅かったのだと思います。山頂の表面が凍結して白くなっていたのは、10月末に見ていますが、今日のは雪が降って白くなっている状態です。ただしそれほど降っていなかったみたいです。



硫黄岳ですが、山頂はもう厳寒期です。また年末年始には登山される方があちらこちらで遭難しますが、今年は八ヶ岳で遭難者が出るかどうか気になるところです。冬の登山の素晴らしさは体験していないので分かりませんが、命をかけてまでしようとは思っていません。今年も結局一度も登山をせずに終わってしまいそうです。大好きな登山のはずですが、いつかニュージーランドを数ヶ月かけてトレッキング三昧をしたいものです。



松原湖高原に設置してある無人カメラです。これは、Skypix Japanの岡さんが小海町から依頼を受けて1年かけて町のイメージビデオをタイムラプス映像で作り上げるために設置したものです。この撮影のために10月から既に数回訪れてタイムラプス撮影を行っています。どんなイメージが仕上がるのか皆楽しみにしています。

今日からまた連休ですが、明日と明後日の土日はお店をOPENしております。満月期なので撮影に来られる方は居ないと思いますが、何かご相談ごとなどありましたらお越しいただければと思います。

Baarder Hyperionズーム用のアダプター

2018-09-25 16:17:29 | コンデジのお気軽天体撮影


ご好評いただいている、お気軽撮影アイピースのBaarder Hyperionズーム用のアダプターを作りました。先にお気軽撮影ズームアイピースをお使いの方から、Hyperionズーム用のアダプターを作って欲しいとのご要望があり製作しました。タイプ的にはCelestronズーム用と同じで、カメラが変わってもスペーサーだけ交換すれば他のカメラでも使うことができるようになっています。今日からアルマイト処理へ行きましたので、今週末には戻ってきてから納品いたします。



SM90のアダプターは一旦仕上がったのですが、合焦確認をしてみたらちょっと長過ぎる部品があったので短く再加工しました。それでもう一度合焦確認をしたら問題なく使えるようになったので、残りの仕上げ処理へ出しました。後は戻ってきた部品を取付けて本体共々お返しするだけです。世界で一台だけの特別仕様のSolar Max90になります。加工費用など諸々考えると決してお安いものではありませんが、純正品ではない、自分だけの観測スタイルにあった機材に生まれ変わったので、良しとしたいところです。



お店のインテリアの一つとして流行のからくり時計を買いました。ヨドバシドットコムでも人気の高かった機種なのですが、家の者が言うには、”スターウォーズのからくり時計が良かった”そうです。私も嫌いではないですが、あのダースベイダーのテーマソングを気分がブルーの時に聞くと辛いものがあるので、それは見送って無難なこのクラシックタイプにしました。星空をデザインしたものでも良かったですが、高い割にはデザインが良くないので、それも止めました。

星フェスの会場レイアウトを考えておりましたが、ようやくテント配置が決まりました。去年と違ってホテル横のスペースに円を描くように全ての出展社が配置されます。中央に居れば何処にどのブースがあるのか一目瞭然です。今日くらいから各出展企業のホームページなどからイベント告知が始まっております。主催者側から情報の提供が遅かったので、大きなところだと情報更新に時間がかかるので、イベント直前にならないとその企業が出展されるかどうかも分からないでしょう。しかし、公式ホームページに記載されている出展企業は確実に出展していただけるので、当日来てその企業ブースが無いというような事はないはずです。

ここ数日間にテレビやネットで流れていた「田舎暮らしの怖さ」みたいなニュースですが、人ごとではないので注視しておりました。あの天理市のよそ者扱い騒動は酷いですが、5年前に住んでいた隣町でもいろいろ酷い事がありました。田舎では町内会の実権を握っているのは、一部の権力者であり、その回りにコバンザメの如く寄り添っている人たちで町内会が運営されているところが多いのだろうと考えています。老後を田舎暮らしで気楽にやろうと考えておられる方は間違っても私のように集落の中には住まないほうがいいでしょう。また話がちょっと海外へ飛びますが、マレーシアやインドネシアで老後を年金で暮らそうと考えておられる方も実際に住んでみないと分からないネガティブな部分が多くあります。海外移住も田舎暮らしもある意味共通しているところがあり、その土地や地域の風俗習慣などをしっかり理解した上でないと直ぐに壁にぶつかって破綻してしまいます。

お気軽撮影HRアイピースアダプター作りました!

2018-08-24 19:33:51 | コンデジのお気軽天体撮影


Vixen ハイレゾリューションHRアイピースに特化した「お気軽撮影アイピースアダプター」を作りました。今発売中のお気軽撮影ズームアイピースと同様なアダプターですが、コンデジを変えてもスペーサーを交換することで引き続き使える部分は全く同じです。コンデジでコリメート撮影をする場合に、その都度光軸を一致させるのは手持ちなどでは至難の業です。それが高倍率ともなれば尚更大変ですが、コンデジを差し込むだけで光軸が一致するのでその苦労もありません。

数年前にインドネシアのバリ島へ行った際にもコンデジで木星を撮ろうとしましたが、その時は別な苦労があってまともに撮れませんでした。それはポラリエにFS60を乗せてHRアイピースで撮ろうとしたのですが、視野の微調整ができなかったので不発に終わりました。その後にTK-ALZM Jrを作ったので、その問題は解決しましたが、まだリベンジの機会はありません。日本の空は気流がとても悪いので、良いところへ行けばコンデジのワンショットでも良く撮れます。



この商品はHRアイピースのセット品とアダプター単体の両方で販売しています。既に両方ともご注文をいただいているので製作した次第です。ご注文が無ければたぶん作らなかったかもしれません。



PowerShot G9Xのライブイメージですが、液晶面にはこんな感じで見えています。土星や木星、火星なら結構大きく見えると思います。これにカメラのズーミング機能を併用すればさらに大きく写せます。私もまだ実際に撮ったことはありませんが、HRアイピースで覗いたイメージそのままで撮れるはずです。ただし気流の良し悪しがあるので、そこは腕と根気次第です。このHRアイピースは小口径短焦点望遠鏡で威力を発揮してくれるので、小さな望遠鏡でも驚くような姿を見ることができます。このアダプターとセット品は仕上がりまでもう少しかかりますが、こんな商品を求められていた方にはお役にたてるでしょう。

新たな「お気軽撮影ズームEPセット」

2017-06-09 18:23:42 | コンデジのお気軽天体撮影


当店で考案して商品化した「お気軽撮影ズームアイピースセット」ですが、これまでに多くの方々に御購入いただきました。現在も引き続き製作販売しておりますが、セレストロンズームアイピースの仕入れ価格が少しづつ上がってきて、現状の価格を維持するのも難しくなってきました。それに伴い新しいセレストロンの7-21mmズームアイピースを使った新たな商品を製作することになりました。

これにより使用感や機能は大きく変わることはありませんので、これまで通りにお使いいただけます。またお値段も10%ほどお安くなり、より御購入しやすくなっております。ショップにはいくつかのカメラ用をアップしておりますが、基本的には機種が違っても同価格にてお作りいたします。ただし、これまで作ったことが無い、寸法などのデーターが無い機種については、カメラ本体を送っていただく必要があります。また納期もかかってきますので、そういったことをご理解いただければ、ご自分のカメラ専用のお気軽撮影ズームアイピースが手に入ります。



こちらは、ビクセンHRアイピースとカメラに特化した「お気軽撮影アイピースセット」です。こちらもHRアイピースがセットになっているので、カメラ機種と希望HRアイピースを教えていただければ、カメラに合わせて製作いたします。単焦点屈折をお持ちで、月や惑星を高倍率で撮影されたい方にはベストなセットです。まだ価格を決めておりませんが、近日中に決めて店頭からお知らせいたします。



こんな商品になりますが、コンデジを差し込んでシャッターを切れば誰でも簡単に月や惑星の拡大撮影ができるようになります。

それから、こちらもかなり長い事お待ちいただいている方がおられますが、「低重心アリガタサドル付き微動調整台」とポラリエやポータブル赤道儀にBORGなどの写真鏡筒を乗せて視野調整するための「赤緯微動調整台」は8月の原村星まつり迄には製作します。もうかなり試作ばかりしているので、作るべきものは頭の中にありますが、細かい部品のことで悩んでおります。この2つの部品は、販売するというより、私が北米日食で使いたいので長い事考えて試作を重ねております。お待ちいただいている方はもう少しおつきあいください。

ビクセン ED70ss+HR2.0アイピース

2017-05-22 20:37:58 | コンデジのお気軽天体撮影


先ほど庭で撮影した今晩の木星です。ED70ss+HR2.0アイピースにPowerShot G9Xでのお気軽コリメート撮影です。わざわざこんな撮影をしなくとも、月惑星CCDカメラで撮ってレジスタックで処理すれば、さらに高精細な画像が得られるのですが、それが目的で撮っている訳ではないので、敢えてこんな画像を載せています。高価なアイピースですが、こんな小さな望遠鏡とアイピースでも木星がこんな風に撮れるという見本的写真です。今日はシーイングがとても良いので、先日撮影した時より条件が良かったです。

単画像で撮るより、G9Xの動画モードで撮影するほうがより表面の模様が良く分かります。こんな撮影がいとも簡単にできるのは、30年前を考えると驚くべきことです。つくづくデジタル時代の良さを実感しています。ここ数日間は空の条件がとても安定しており、星を見るのに適さない空ですが、惑星を見るにはベストです。

ところでお話は変わりますが、先日お客様より「PENTAX MS-4赤道儀用のPoleMaster アダプターを作って欲しい」とご依頼がきました。私もMS-4を使っておりますが、極軸望遠鏡のセッティングパターンは2020年まで対応しているので、PoleMasterを使うまでもないと考えておりましたが、それでも必要と考えられる方はおられるのだと再認識いたしました。アダプターは余分に数点は作りますので、もしご要望でしたらお知らせください。

気軽に楽しむための機材を作るために

2017-05-21 16:38:41 | コンデジのお気軽天体撮影


昨夜に撮影した木星と土星です。新改造FS60CBにビクセンHR2.0mmアイピースで撮影しましたが、Canon PowerShot G9X用アダプターを使ったコリメート撮影です。ワンショットなので今時の画像と比較するとお粗末ではあると思いますが、ワンショットなので誰が撮ってもそれほど変わらないと思います。昨夜は割合気流状態が良かったので、CCDカメラで動画を撮ってスタッキングすれば劇的に明瞭な画像になったはずです。

HR2.0アイピースを焦点距離355mmで使ったので、倍率は177倍ですが、それからさらにG9Xのズーミング機能を使ったので、実際には300倍以上の倍率で撮っています。FS60では無茶苦茶な倍率ですが、HRアイピースの性能が手伝ってこんな撮影ができています。もちろん肉眼で見るともっと表面の模様などがはっきり見えています。大赤斑などもその存在が分かります。最近のコンデジは動画も撮れるので、それを変換してスタッキング処理すればもっと良い画像になります。それにしてもコンデジでの撮影は本当に楽です。



いつものPENTAX MS-4赤道儀にED70ssと2本同架して撮影しました。極軸は完璧に合っているので、単焦点なら10分でも点像を維持してくれます。この超高精度のおかげで撮影が格段と楽になりました。使わない時は「TeleGizmosテレコープカバー」をかぶせて24時間365日放置しています。



この画像はビクセンED70ssにタカハシのRD0.72xレデューサーを2インチ仕様で装着してEOS M3で撮っています。周囲4枚の画像は四隅と中央を200%程度に拡大したものですが、中央と四隅の星像がほとんど同じです。この画像では分かりにくいですが、PCで見ると良く分かります。本来ならEOS 6Dのフルサイズで撮るべきでしたが、とりあえずAPS-Cで撮りました。この画像だけで判断すると相性は良さそうな気がします。たぶんフルサイズで撮っても周囲の崩れは酷くなさそうです。ただ、ED70ssには純正レデューサーがあるので、それを使わずに高価な他社製品をわざわざ使うメリットがあるのか使ったことが無いので今は分かりません。

このED70ssをBORGヘリコイド仕様に改造すれば、軽量化されてタカハシFS60用RDを使うことでF4のハイスピード化もされるので、ポータブル赤道儀でも使えるようになると思ってます。



今日はとても暑い日となりました。午後一番の外気温が27度もありました。たぶん東京などでは30度を超えていたはずです。まだ5月でこの気温ですから、7-8月になったらどうなってしまうのか怖くなってきました。外が27度でも室内は22-3度しかないので、家に入っていると外の気温が全く分かりません。これからさらに温暖化が進めば東京などでは40度超えが普通のことになってしまい、屋外での作業をしている方々にはさらに過酷な環境になってしまうでしょう。そういう意味では暑さから逃げるという目的で田舎に暮らすのも老後の選択肢の一つになってくると思います。

Vixen HRアイピースでお気軽撮影

2017-04-21 17:52:42 | コンデジのお気軽天体撮影


当店のお客様からのご依頼でSolar Max 60をMeglez80に装着するアダプターを製作しました。現物合わせできっちり固定できるように作ってあるので、ガタつきなどは皆無です。海外日食には鏡筒セットよりフィルターセットのほうが汎用性も高く荷物も少なくて済むのでオススメです。このSolar Max用のアダプターは、海外でもいろいろな機種用に販売されておりますが、その多くは既製品でありながら200ドル以上もしています。当然現物合わせなどしていませんので、物によってはガタついて使い物にならないものもあるそうです。



もうすぐバリ島へ出発しますが、直前でこんな物を作りました。もちろんバリ島へ持って行くために作りました。ビクセンHRアイピースを使って土星と木星のお気軽撮影をするためですが、日本と違って惑星が天頂付近で観測できることや気流がとても安定しているので、機材と技術が伴っていれば凄い写真が撮れます。



こういう感じでポラリエに改造したFS60CBを使って撮影します。鏡筒が僅か1kgしかないので、ポラリエ+PCB-EQ3にウェイトシャフト1本とペットボトルアダプターで十分使えます。私が作り上げた最軽量コンパクトな「海外遠征オールマイティーシステム」と名付けてもいいでしょう。海外遠征でいつも悩むのはポータブル赤道儀に何を使うかですが、ポラリエ以上の高精度な機種もあることはありますが、それを使うための全てのアクセサリーを買うと20万円くらいになってしまいそうで、持ち運びにも苦労するので使う気になれません。

また海外製の安価な製品もありますが、正直あまり信頼できないので、大事な撮影では使えません。そういう意味では海外遠征で数をこなしているポラリエを使うのが最も安心できます。



実際に「お気軽撮影HRアイピース for G9X」をFS60CBに装着してみましたが、こんな感じで割合大きく写ります。肉眼で覗くと視野がとても狭く感じますが、G9Xのライブビューでは画面一杯に見えています。倍率は177倍ですが、土星がどんな写り方をするのかとても楽しみです。この「お気軽撮影HRアイピースセット」は各種コンデジ用をお作りしますので、ご要望でしたらお知らせください。

今回のバリ島行きでは、いろいろな撮影を考えておりますが、このHRアイピースを使った試みは来年の火星大接近を視野に入れて新たな商品展開を考えています。その先駆けとしてまずはバリ島で使ってみようと思っています。