明後日からいよいよ北米日食へ出発ですが、直前になっていろいろと不安材料が出てきました。17日午後にロスへ入ってからその日は民間宇宙船「Space Ship One」が打ち上げられた「Mojave」に泊まるのですが、その後2日かけてオレゴン州へ入って観測地「Madras」へ向かいます。しかし、ネットで調べているとマドラスには入れないかもしれないのです。既に現地で用意している駐車場などは全て満車となっているようで、町全体が駐車場になるにしても、それでもまだ足りない可能性が高いようなのです。
予定では、20日朝にマドラスへ入るつもりでしたが、前日のクレイターレイクでの撮影を切り上げて早く入るか、マドラスを諦めて「Bend」から「Redmond」を経由して26号線へ入り「John Day」方面へ向かうか、ベンドから20号線を走って「Salem」方面へ向かうか考えないといけなくなりました。仮にマドラスへ運良く入れて駐車ができたとしても、今度は日食後に町を出ることも計算した上で行動しないといけないので、ちょっと大変な事になってきました。いずれにせよ、皆既帯の中へは入れるとは思いますが、途中の97号線は片側一車線しか無いので、20日から21日早朝は大渋滞になって身動きがとれなくなるはずです。もちろんその時間帯にそこにいることはあり得ませんが、どのくらい前にどこへ入れば安全なのか全く分かりません。
まぁ、今さら悩んでも仕方ないので、後は現地へ行ってから情報を聞き出して臨機応変で動くつもりです。レンタカーで移動して観測される方は他にも沢山いらっしゃると思いますが、道路情報をしっかり調べた上で早め早めに行動されることをおすすめします。場合によっては、第三接触が終わった直後に現地を離れる決断をする必要があるかもしれません。
パッキングが無事に終わりましたが、受託手荷物と機内持ち込みで50kg弱くらいになりました。北米路線は23kg x 2個の受託手荷物と7kgの機内持ち込みが無料でいけます。日食や海外遠征をされる方でもこれだけ持っていく人はそう多くはないと思います。ご家族で行かれる場合には荷物分担ができるので上手に分けて負担を軽くするようにするでしょうが、私の場合は一人で全て持っていくので、この重量は慣れていても結構大変です。一見多く見えますが、相当考えて軽量化しています。
三脚はメインが1本と他に3本の計4本持っていきます。メインのカーボン三脚は、PENTAX MS-3nとポラリエ+PCB-EQ3で使います。他は夜間の星空撮影に使ったり、日食時の「RICOH THETA」での360度撮影に使うために用意しました。本当はもう一回り大きなカーボン三脚を持っていきたかったですが、荷物が多過ぎるので今回は見送りました。
この観測主要機材にも改造などを施して軽量化した姿になっています。MS-3nは、カメラ三脚仕様に改造した上でさらに純正ウェイトを使わずにペットボトルアダプターを使うことにしました。これでかなりの軽量化を図れました。日食撮影に使う2本の鏡筒は、見て分かるように極端に短くなって原型を留めないほどに改造しています。FS60CBもED70ssもフードがありません。これで日食から星空の撮影までこなします。星空の撮影は、もちろんポラリエに活躍してもらいます。毎度おなじみの「お気軽撮影海外遠征セット」です。ED70ssは、Solar Max60を取付けて皆既前のHα太陽観測をするために持っていきます。FS60CBは、白色色と皆既中の撮影に使います。それ以外は夜の直焦点撮影をレデューサー付きで行います。
こちらの微動雲台 TK-ALZM3も毎度の海外遠征機材ですが、ネジ類は全て外していきます。これが一本でも曲がると使えなくなるので予備も持っていますが、念のためネジも外していきます。海外での荷物の扱いがひどいので、ネジが曲がって届くなんてことは普通に起こりえます。またネジ類が曲がらなくても現地へついてからネジが緩んでいることなど常にあります。緩んでも現地で締められるような工具類も持っていく必要があります。
これからシンガポール航空のインターネットチェックインをしますが、聞いたところ既に満席となっているそうです。たぶん乗客の何パーセントかは日食関連の旅行者だと思います。現地のホテルは8日中6泊は予約完了しましたが、2泊は車中泊です。そのうち1泊は有名なクレイターレイク国立公園で撮影するためのもので、宿が満室なので仕方なく車中泊です。クレイターレイクの星空は絶品なので、ぜひ晴れてもらって素晴らしい撮影をしたいものです。