おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

BORGφ60チューブホルダーの便利なところ

2016-01-21 17:24:54 | BORG関連改造


今日早朝の外気温です。何と、マイナス18度でした。野辺山でマイナス21度だそうです。都会に住まれている方から考えると想像もつかない低気温です。もはやアラスカでオーロラ観測でもしているような気温です。私がカナダで体験したのはマイナス32度です。それも屋外のトイレで大用事を足した時にはドアが閉まらずに大変だった時のことです。うちでは就寝後は暖房を切るので寝室もマイナス気温です。しかしもうすぐ薪ストーブが入るので、少しはマシになると思っています。



ところで去年から販売しているφ60用チューブホルダーですが、近日中に加工製作が終わります。それで、このチューブホルダーについてですが、M4プラネジが3本付属します。2本はホルダーの固定に使いますが、もう1本は予備となっています。またチューブホルダーに開けてある4カ所のネジ穴は、BORGヘリコイドの固定ネジと同じサイズなので、画像のように邪魔になる時はそこに収納しておくことが可能です。この固定用ネジはヘリコイドの位置によってはロングプレートに干渉するので、1本だけ残してもう1本はホルダーに収納するようになります。

このプラネジが意外と紛失しやすくて困っており、それの対処にネジサイズを揃えることにしました。



当然のことながらこの付属するプラネジは画像のようにヘリコイドの固定用としても使えます。従って万が一黒いプラネジを紛失してしまっても白いプラネジがあるので、それを使用することが可能です。実は私が海外遠征する際にはいつもこのプラネジを予備として持っていきます。チューブホルダーとアクセサリープレート共々まもなく完成しますので、今しばらくお待ちください。



それから一つお知らせがあります。当店のお客様でもある写真家の飯島裕さんから素敵なカレンダーを送っていただきました。「星露光彩」という卓上カレンダーです。お名前だけで分かる方は毎月星ナビやGANREFを良くご覧になっておられる方だと思いますが、飯島裕さんは、独自の視点から素晴らしい星空の作品を撮られている方でその作品から学ぶことは多いと思います。このカレンダーが何処で販売しているのか調べられませんでしたが、通常なら星ナビのショップで販売されているのだと思いましたが、それも無いようなので、もしかしたら販売していないのかもしれません。


BORG φ60鏡筒用 超軽量チューブホルダー

2015-10-14 17:39:18 | BORG関連改造


まだ試作品の段階ですが、今日しあがったφ60用チューブホルダーです。BORG 55FLに使うために製作しました。純正品のバンドも持っているので、それを使えば済むことですが、この鏡筒の機動性をさらに活かすためにデザインして作りました。まだ実際に使ってはいませんが、以前よりは使いよくなりそうです。

純正品のバンドだと構図決めの際にカメラを回転させたい時にバンドを相当緩めないと回転させられず、それにより構図が狂ってしまい、またそれを調整するのが面倒でした。またバンドを締め付けた際にピントがずれてしまうことがあったので、それも何とかしたいと考えてこのホルダーを作った次第です。

このホルダーとφ60チューブのクリアランスは最小限度にしてあるので、サイドからプラネジ1本で軽く締めるだけで十分固定できます。左右2カ所で固定するしくみですが、実際には1カ所で十分です。このホルダーは回転装置も兼ねているので、プラネジ2本を緩めることでスムーズにカメラを筒ごと回転させられます。
フォーカシングの際には手前の固定ネジを締めたまま先端の固定ネジを緩めた状態でフォーカシングをして、決まったらネジを軽く締めて撮影に入れます。



重量は一つあたり45グラムしかありません。二つで90グラムです。



純正品は二つで280グラムです。まぁ、軽いからいいという訳でもないでしょうが、移動などを考えた時にも軽いほうが有利で扱いやすいです。



今晩は、スターウォッチングが終わってからこの機材構成で使ってみます。今日も今のところ雲一つない空となっています。週末まではこの好天が続くようですが、台風がダブルで接近してくるので来週は荒れそうです。


BORG φ60鏡筒用三脚台座

2012-05-12 18:09:53 | BORG関連改造

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本日納品したBORG45EDでお使いになる鏡筒バンドタイプの三脚台座です。純正品でもありますが、サイドの白いネジを緩めるだけで自由に移動と回転できるので使いやすいと考えて作っているものです。鏡筒バンドのほとんどは内側にフェルトを張っているのですが、それがタワミなどの原因となりミスガイドになったりすることがあります。この三脚台座は直接金属と鏡筒が接しているのでネジを固定すればタワミなど皆無です。

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こういうパーツは純正品があるので、必要とされない方がほとんどだと思います。しかし、私のように1本の鏡筒をいろいろな使い方や取り付け方を最小限のタワミで行いたいたい人間には必要となるパーツです。ポラリエなどのポータルブル赤道儀に取り付けて撮影するような場合にも役立ってくれると考えて作ったつもりです。ご要望があれば作れる時にはいつでもお作りいたしますが、特注品ですのでお値段も既製品のようにはいかないことをご承知の上でご依頼ください。





BORG 45ED太陽観測用望遠鏡

2012-02-28 19:24:26 | BORG関連改造

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BORG45EDを太陽観測仕様にするとこういう形になります。

先端に金属フィルターを装着していますが、このサイズにマッチするものは市場では出ていません。従って特注でジャストフィットするように内側に機械加工でスペーサーを作った上で外周からタップ加工をしてプラスチックネジで鏡筒に固定するように作ってあります。

何もそんな手間をかけないで、シートタイプのフィルターを厚紙で作ったキャップに貼り付ければいいと思うかもしれませんが、観測相手が太陽である以上、これだけだと心配ですし、特に海外遠征で持っていくには破損などの心配がありこころもとないです。やはり金属フィルターを使ってきっちりマッチングするものを持っていきたいところです。

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BORGには、純正品のD5フィルターが用意されていますが、ねじ込みタイプなので、皆既に移る瞬間にフィルターを慌てて外すときには手間取ることがありますが、この金属タイプならサイドのネジ1本緩めるだけでスピーディーにフィルターを外すことができるので、慌てる必要はないでしょう。大したことではなさそうですが・・・、いざ本番になると、こんな小さなことでも大きな失敗になることがあるものです。

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ファインダーは、Sol-Seacherを取り付けました。リング状ベースも特注です。こんな小さな望遠鏡に太陽用のファインダーなど不要と考える方は多いですが・・・、実際にはあるとないとでは大違いです。50mmファインダーに太陽を捉えるのはそれほど面倒なことはありませんが、カメラを付けた状態やアイピースを差し込んだ状態で捉えるのは思っているよりてこづったりするものです。ましてや一生に一度見れるかどうかの金環日食や皆既日食では普段できることができなかったりするものです。こういった小さなことできっちり準備をするかしないかで日食撮影では明暗が分かれるものです。


BORG φ80mm鏡筒バンドのつづき

2012-02-07 19:09:33 | BORG関連改造

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先日のBORGφ80鏡筒用バンドのアルマイト処理後の姿です。これが完成品です。白い鏡筒に黒で締まった感じでいいと思います。人様にお作りしましたが、自分用にも欲しくなりましたので、時間が空いた時に作ります。ペンタックス75ED/SD用にもファインダーベースが付いたものを作る予定です。BORGヘリコイドM仕様にしてしまったので、ファインダーが取り付きません。

このバンドは一般的な2本式のバンドより幅広に作ってあり、1本で十分ホールドできるように50mm幅で作ってあります。普通のバンドの2本分に相当します。これはご依頼者様のご要望でそうしただけのことですが、もちろんご自身の希望があればそのようにお作りいたします。


BORG φ80金属鏡筒用バンド

2012-02-06 19:55:38 | BORG関連改造

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たま~にご依頼がある、特注鏡筒バンドです。一般に市販されている鏡筒バンドは使いやすくて良いですが、内側にフェルトなどを貼っているので、それによる振動やぶれがあることから、撮影やオートガイド用としては不向きであるということで、こういった鏡筒バンドをご依頼されることが多いです。

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この鏡筒バンドは、金属部分のみでガッチリ鏡筒をホールドするので、ガタもなく安定感抜群です。しかし欠点としては、使っているうちに鏡筒に傷を付けてしまうことがあります。防ぐには内側に薄いテープなどを貼ることですが・・・、あまり厚いものを張るとこのバンドを使う意味があまり無くなってきます。このバンドは、BORGφ80鏡筒用ですが、ご要望があれば、他鏡筒用もお作りいたします。しかし、既製品を考えると決して安いものではありません。しかし、本当に必要な方ならその価値はあるでしょう。

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BORG M75P1.25--M68.8P0.75 Adapter

2012-01-07 18:24:22 | BORG関連改造

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以前にも同じ方からのご依頼で製作したのですが、今回も同じものをお作りいたしました。何に使われるのか私の貧弱な頭では思い浮かびません。M75P1.25は、77EDの対物レンズセルのネジと同じです。またM68.8P.75は、φ80鏡筒のドローチューブと同じネジです。当方にご依頼があるということは、市販されていない変換アダプターなんでしょう。BORGの鏡筒はちょっと工夫することで、メーカーさんでも分からないような使い方ができるものです。この辺もBORGの面白さであり、専売特許でしょう。

メーカーさんでも持っていないアダプターは、当方にお問い合わせいただければ、可能なものは何でもお作りいたします。コメントより御知らせください。


BORGにベストマッチのStarlight Instruments フェザータッチフォーカサー

2011-11-12 18:20:17 | BORG関連改造

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以前からずっとやりたかった改造ですが、やっと実現しました。先月渡米した際にたまたま中古で見つけたフェザータッチフォーカサーをBORG77EDIIに取り付けました。思った通りでベストマッチングです!

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何で今までやらなかったのか・・・という感じです。9月にPATSに行った際に、Hutecの方と話した時にこの組み合わせの話題になりました。純正品のマイクロフォーカサーもいいが、それより何でこのStarlightのフォーカサーを使わないのかもったいない・・・と言ってました。取り付けたものは反射用ですのでストロークが短いですが、鏡筒側に伸縮機能があるのでこれでも十分です。逆に短いほうが遠征などに持っていくにはコンパクトに収まるので便利です。

トラベルドブ40にこのフォーカサーを採用してから虜になってしまっています。次回製作予定のトラベルドブ30にも採用するつもりです。このStarlightのフォーカサーを使ったら、もう他社製品は使えないくらいはまってしまいます。価格的には?ですが、その価格に十分見合ったポテンシャルの高い製品であることは確かです。


BORG77ED+William Opticks Digital Micro Focuser

2011-06-21 17:57:02 | BORG関連改造

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BORG77EDIIへ手持ちのマイクロフォーカサーを取り付けました。デジタルマイクロメーターが付いた最新型のフォーカサーです。0.01mmまで位置を測定してくれる上に、電源を切ってもデーターが残っているので大変便利なフォーカサーです。先月のRTMCスターパーティーで購入したものですが、本来はシュミカセSCT用でした。それをBORG鏡筒に取り付けたらどうかと思い、早速取り付け加工をしてみました。

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BORGのマイクロフォーカサーほど伸縮ストロークが長くありませんので、屈折用には向かないかもしれません。しかし、BORG鏡筒は筒自体に伸縮機能がありますので、ある程度の位置で固定しておけば、それほど長いストロークは無くても問題ありません。このマイクロフォーカサーの用途は主に撮影用です。星雲星団の撮影以外でも、来年の日食での撮影時に予めフォーカス位置をきっちり出してデジタルメーターの数値をゼロにしておけば、いざ本番となった時にフォーカシングに迷うことなく、落ち着いて撮影ができます。また良くあるピンボケ撮影も排除できるでしょう。

このBORG用のデジタル・マイクロ・フォーカサーは少しの間使い勝手を検証した上でご要望の方がおられましたら、こちらでお譲りする予定です。