おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

タカハシEM200他用汎用ピアー架頭を製作しました

2010-05-31 17:57:28 | インポート

Img_1693

タカハシのEM200用のピアー架頭ですが、このままだとまだ完成しておりません。この後必要に応じて他社製のピアーに載せるための加工をご要望に応じて行います。このピアー架頭のモデルはタカハシ純正のピアー架頭です。よって上面は全くといって同じように作っています。サイドの固定ハンドルはアルミのローレット加工をしたハンドルになっており、2箇所でピアーと固定するようになっています。画像ではやや飛び出ていますが、実際には長さを調整して少し回した程度で固定できるようにします。

Img_1694

純正のピアー架頭との比較です。外径と高さは全く同じです。後は内側を削ってご要望のピアー脚に適合するように加工いたします。赤道儀の固定は赤道儀に付属している固定ボルトが使えます。予めピアー架頭に赤道儀を固定してからピアーに載せて、架頭サイドの2箇所のネジで固定すれば取り付けOKです。


このピアー架頭に適合するピアー外径はφ120くらいまでです。ビクセンのピアー脚なら全く問題なく装着できるように加工いたします。ご要望の方がおられましたらコメント欄からメアドを添付の上お知らせください。なお、来週早々から海外出張ですので、1台だけなら早めにご連絡をいただければ今週末~来週月曜日には納品いたします。お知らせください。

Img_1695


星の町「うすだ」の巨大なパラボラアンテナ

2010-05-30 10:46:16 | ブログ

Img_1673

ハレー彗星が86年に来た時に合わせて建造された64メートルの巨大パラボラアンテナです。それと共に地元の「臼田町」(現在は佐久市と統合されて無くなりました)は「星の町」としました。その旧臼田町も以前ほど活気は無くなり、年中閉店のところも目立つようになりました。さびしいかぎりです。


そのパラボラアンテナがある「臼田宇宙空間観測所」へたまたま山菜取りで行ってきました。おかしな話ですが、ここへ越してきて3年目ですが・・・一度も来たことがありませんでした。近いからいつでも来れるということなんでしょうか。登山もそうですが、近場の八ヶ岳へは年に1~2度登る程度になってしまいました。どうもいけません。今年は精力的に登山をするつもりでおりますが・・・、既に5月末です。遠征やらなんやらで直ぐに7月の夏山シーズンです。例年7月~8月は多忙を極めていますので、このテレスコ工作工房もきちんとご要望にお答えできるかやや心配ではあります。

Img_1671

ここへは家から30分ほどで来ます。近場で見るとやはり野辺山の45メートルより巨大です。日中は無料で見学可能で、入り口にはちょっとした展示スペースもあります。子供さんと訪れたら喜ばれるでしょう。ここで星景色写真を撮ろうと思っていますが、街灯の点灯状態が不明ですので夜間に一度訪れてみようと思います。標高も1300メートルほどありますので透明度が良ければ佐久方面の夜景とともに良いショットが撮れるかもしれません。光害の影響は当然ありますが・・・。


お急ぎの加工がありましたら6月3日くらいまでに・・・

2010-05-28 20:41:02 | ニュース

すみません、また来月8日からニュージーランドへ所用で出かけます。従ってお急ぎの加工がありましたら来週3日くらいまでにお知らせいただければ簡単な加工なら週末~7日くらいにかけて仕上げてお届けいたします。


ご自身がお持ちの機材をちょっとした改造をしたりするのは数日もあればやります。今も数件の加工依頼を頂戴しており、その加工は来週早々に仕上がりますのでその後にご依頼があればやります。ちょっとあわただしいですが、よろしくご理解をお願い致します。


Astro Tracの極望取り付け加工

2010-05-26 19:42:16 | ブログ

Img_1665

久しぶりに製作再開いたしました。最初はこれです。Astro Tracの極軸望遠鏡を装着するための加工です。本来はオリジナルパーツで160ドルくらいで販売されていますが・・・、ちょっとお高いので先日渡米した際に中古で50ドルで購入したケンコー製の極望にアダプターを製作して取り付けました。アダプターは鉄で作る必要があります。何故なら取り付け部分に磁石が入っており、その磁力で極望を固定させるような構造に最初からできています。まあ良く考えているとは思いますが、きちんと作らないとグラグラで極望の意味をあまり果たさないでしょう。


本来、外付けの極望で中心を出すこと自体に無理があります。従って取り付けはしましたが・・、本来の精度はこれでも出し切れないでしょう。しかし、今回の遠征はこれで十分です。最大でも85mmしか使いませんので、5分間程度きっちり点像を維持してくれれば十分です。せっかくなので長いのを持っていきたい気持ちはありますが、海外遠征では欲張るのは逆にマイナスとなることが多く、そういう時に限ってトラブルに見舞われるものです。十分な準備と装備で余裕を持って望みたいところです。

Img_1666


製作ご依頼、お見積もりをご依頼される皆様へ

2010-05-25 17:56:59 | ブログ

最近ありがたいことに多くの方々から製作ご依頼、お見積もりご依頼をいただきます。しかしながら、価格的に折り合わないということでお見送りされる方も若干名いらっしゃいます。こちらでもご依頼をいただけることは嬉しい限りですが、一個ものの加工や製作はメーカーの大量生産品とはコスト面等で差が出てしまうこと、また手作りの作業ですので手間暇がかかることをきちんとご理解いただいた上でご依頼いただかないとご要望通りにはいきません。


当方では、製作納期は他と比較してダントツに早いはずですし、製作費用も1個ものとしてはお安いはずです。これまで製作したほとんどのものはだいたい1週間で納品しております。天文関係の製作所ではありえない納期なはずです。普通は1ヶ月は当たり前で、長ければ2ヶ月以上というのもあります。それでもご予算には合わないと諦められる方々もおらせますので、今後当方へお見積もりをご依頼されてご予算に合わないと思われるのであれば他のショップや製作所へお見積もりや納期の確認をされることをお勧めいたします。


また、金額的にご予算があるのでしたら、先にそれもお知らせください。ご要望通りの加工では費用がかかる場合には他の方法をご提案させてもらうなりできうることはいたします。加工を安く上げるコツは製作する側のことを考えて極力手間のかからない加工や使う材料、部品点数を減らすことでしょう。ただし、どんなに簡単にしても機械加工をすれば最低限の費用はかかります。


以上をお考えいただき、上手にご依頼されてください。お待ちしております。


南天遠征の機材はカスタマイズしたAstro Trac AG

2010-05-24 18:36:25 | ブログ

Img_1583

新型Astro Tracに先日製作した汎用アームを装着してみました。このアームは米国ショップの友人からも絶賛されました。十分販売できるだけの仕上がりと機能があると言われました。米国で販売するかどうかはともかくとして、とりあえず来月早々のニュージーランド遠征でメイン機材として使用します。オートガイダーポートが付いているので使ってみたいところですが・・・、準備が間に合いません。これで使うためにSSAGを購入してきましたが、PCもそれに合わせて購入する必要があるのでオートガイダー機能を試すのはもう少し先になりそうです。

いつも海外遠征で使用する機材には悩みます。今回は6年ぶりのニュージーランドです。前回は2004年の4月でした。ちょうどW彗星の時で、あの時は多くの天文ファンがオーストラリアやニュージーランドへ遠征しました。南天遠征では普段はスカイメモを持っていくのですが・・・、今回はAstro Tracにしました。正直何があるのか分からないので予備機材は当然持っていきます。今回の遠征はとても重要なので一度である程度の撮影をしないといけません。トラブルがあって撮影ができなかったりするとまた来年まで待たないといけません。海外遠征では常にトラブルを想定して機材の内容や準備をする必要があります。私のように相当な遠征をこなしていても予想できないトラブルは必ずあります。しかし、それが起こっても現地でリカバリーできるだけの準備はしておくことが遠征を成功させる秘訣です。

Img_1582


CelestronのワイヤレスWeather Station

2010-05-23 09:37:14 | ブログ

Img_1605

国内では販売されていないと思いますが、こんなものを買ってきました。セレストロンのウェザーステーションです。天文ファンでも似たようなものを使われているかと思います。ヤフオクでもかなり高いものが出ています。あちらはPC上でデーターなどを見たりできますが、こちらはPCは使いません。簡単と言えば簡単ですが、機能が豊富です。屋外に右の風力、風向、雨量計を設置して、そこからワイヤレスでデーターを屋内のコンソールにリアルタイムで送られてきます。

Img_1606

このメインディスプレイに各種データーがリアルタイムで表示されます。気圧計も内臓されていますので、気象観測に必要なほとんどのデーターを見ることが可能です。以前から気になっていた商品ですが、今回初めて購入して使ってみます。結果が良ければまた輸入しようと思っています。天文ファンなら天候は気がかりなはずです。こんなものがあれば天候を予測しながら観測へ出かけたりすることができます。


天気予報も役立ちますが、やはり局地的な予報は自分で空の雲を見たりして判断するしかありません。私も高校生の頃は登山に必要だったのでNHKラジオの気象情報から天気図を書いたりしてある程度の予報ができたのですが・・・、今はすっかり忘れてしまいました。しかし、今はこんな便利なものがあります。今後の天気予報が楽しみになりました。


Vixen SXW-HAL三脚架台をEM赤道儀へのコンバート加工

2010-05-22 09:13:06 | ブログ

Img_1314

先日、本工房でも良くやっているSXW-HAL三脚架台をEM赤道儀へのコンバート加工を行いました。単純な加工ですが、きっちり適合するように加工するために手持ちの赤道儀に取り付けて状態を見て加工します。元々付いている方位調整ピンを切除した上で異なる位置に再度調整ピンを取り付ける必要があります。ピンの取り付けもタカハシEM架台と同じように架台下からボルトで固定するので、ピンだけでも旋盤加工とフライス加工の両方で行います。

Img_1317

この状態ではまだ切除した跡が残っていますが、後に塗装処理して綺麗に仕上げます。

Img_1324 

基本的に加工は架台上部だけです。赤道儀取り付けは純正の固定ボルトがそのまま使えます。このご依頼者様はこの加工をしてくれる所を探していろいろ方々で散々な仕打ちの後にこちらへたどり着いたそうです。たぶんショップ関係でも依頼されてもだいたいのところはかなり待たされることがほとんどでしょう。実際のところ製作所側でも訳の分からない1点ものの加工は面倒くさがってなかなかやってくれるところは少ないです。また料金もショップで加工を行うところは別としてそうでないところはプロフィットを取るので料金も割高となることが多いでしょう。利益追求するためのビジネスですので当然のことなんですが・・・。


Hα太陽望遠鏡にお勧めの「LUNT7-21ズームアイピース」

2010-05-21 16:47:21 | ブログ

Img_1599

日本では販売されていない商品ですが、太陽観測に特化して製作設計された専用のズームアイピースです。7.2mm~21.5mmの幅で倍率を可変できます。LUNT製品だけでなく、PSTやソーラーマックスにも使えます。もちろん普通の天体観測にも使えます。以前から気になっていましたが、今回初めて使ってみて大変使いやすく周辺までクッキリとシャープなイメージでHαフィルターとのベストマッチングです。

Img_1598


CORONADO SM90の帰還

2010-05-21 16:25:24 | ブログ

Img_1588

CORONADOのSM90Hαフィルターが無事修理から持ち帰りました。以前にも書いた時に画像をアップしましたが・・・、あの状態から約2ヶ月かかって元の状態に戻りました。持ち帰る時に心配だからといってわざわざケースから出してテレスコバックに入れて機内持ち込みにしました。しかし到着してカートに載せている時にうっかり地面に丸ごと落下させたのが修理が必要になった理由です。


今回は幸いなことに無償で修理してもらいました。日本での対応ではちょっと考えられないでしょう。今回のケースを国内で購入したと仮定して不注意による落下として持ち込んだら・・・、果たして無償で修理対応してくれたでしょうか?。たぶん無理でしょう。それが例え保障期間内であってでもです。最近はやたらと”並行輸入は悪”みたいなことを海外品を扱っているディーラーさん達が流しているようですが・・・、必ずしもそうではないと思っています。誰しも良い商品を安く買いたいというのは一般消費者が願うことで、例えアフターケア、ワランティープログラムが充実していると言っても、予め海外価格にその価格を上乗せして販売している訳ですから当然と言えば当然のことです。海外では保障はお金を支払って購入するものと考えられており、それぞれの商品やその期間によって金額が変わってきます。日本もそういうシステムを導入していけばもう少し個人輸入をせずとも日本で買ったほうが良いと思わせるような価格付けができるかもしれません。

Img_1585