おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

CORONADO Solar Max II 90

2010-12-24 11:34:14 | 北米カリフォルニア

Img_1866

先日はSM60IIを使ってみましたが、今日はSM90IIを使ってみました。見た目は大きな違いがないように見えますが、光量の違い等からくる細かい部分のコントラストが違うようです。このイメージは以前使っていた旧ソーラーマックス60と90を比較した時と同じ感覚です。この観測は検品を兼ねてやっているのですが・・・、ちょっとした問題がありました。見え方には問題はないのですが、内部のエタロンフィルターのディスク付近に目立つゴミのような混入物がありましたので、もう一台のSM90IIと交換してもらいました。交換したものにはそういった混入物はありませんでした。聞くところによると、製造時に残された紐状のゴミだそうで、小さなものは入っていることがあるが、大きなものはあまりないそうです。


たまたま、ショップで話していると日本から購入された方のソーラーマックスに破損があったそうで、困ったカスタマーから連絡が来ていたようです。個人輸入で空輸しているので、問題があるとまた返送しないといけない上に、英語でのやりとりになりますので、大変面倒なことです。私の場合は、ご依頼いただいたものも含めて必ず米国まで行って検品をした上で引き取ってから再度日本でも検品した上で問題ないことを確認してお渡ししています。これについてはPSTなどの安価な製品でも同じです。

Img_1868

2本の製品から最適なものを選択する・・・などは贅沢な話です。しかし、これもショップ担当者に理解があるからで、日本では同じことをすれば嫌がられますし、次回から利用を断られることもあるでしょう。まあ、こんなことを許されるのも長いことお付き合いがあるからです。といっても、こんなことをしょっちゅうやっていたら、さすがに私でも出入り禁止になってしまいます。海外ショップと付き合う前に米国人の気質なども理解した上で最低限のルールとマナーは忘れないようにすべきでしょう。


LUNT Cak-MD B1200 モジュール

2010-12-24 10:59:05 | ブログ

Img_1849

使われている方は極少かと思われる製品ですが、9月の渡米時にご依頼いただいて、やっと4ヶ月かかって手にしました。何でこんなに時間がかかったのか理解しがたいですが・・・、聞くところによるとCakモジュールを構成する材料がなかなか入ってこなかったのが原因だったそうです。今回たまたま運良く渡米時に間に合いましたが、まだ待っている方が数人居るそうです。もちろん私より後に注文した方々でしょう。


このモジュールを検品しようと思って、LUNTのHα望遠鏡に取り付けてみたところ何にも見えなくてショップスタッフも驚いていましたが、LUNTへ聞いてみたら、あっさりと”Hαフィルターが付いていない望遠鏡に付けて使うものだ”と言われました。ということで、やってみたらその通りで、凄く暗いバイオレットカラーのイメージが見えました。その後にご依頼者様にメールをしたところ、このモジュールは眼視ではなく、撮影することでより細かい太陽面のディテールが見えてくるものだということを教えてもらいました。かなり昔にPST-Cak望遠鏡を購入した時に見たイメージよりは暗い感じのイメージでした。安価なPSTとは違って、さらに狭い波長域の部分を観測しているので暗いイメージなのでしょう。


このカルシウムモジュールをご依頼されていた方からは、コロナドのブロッキングフィルターの修理も依頼されておりましたが、それも完了しました。コロナド関係の修理等で国内代理店で対応してもらえないような場合には当方へご連絡いただければ可能な限り対応させていただきますのでお知らせください。