おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

安中市のイベントは大成功でした!

2024-11-04 16:59:02 | ブログ


昨日や、11時〜19時までと長丁場のイベントで、流石に疲れました。普通のスターウォッチングならいいところ、2時間程度に準備と撤収でさらに1時間で済むのですが、安中市のスマイルパークのイベントは、午前中の天体望遠鏡工作教室から始まって、12時からアストロカーでのHα太陽望遠鏡による太陽観望に入り、最後は17時からは夜の部で土星などを見せて終わりです。タイトルは「あきまつり&収穫祭」ですが、施設の方が言うには、星を見せるアストロカーが主役のイベントだとのことでした。当初悪天候で中止も考えましたが、主役がいないのでは、イベントにならないので、悪天候でも来て欲しい。と言われました。しかし、結果的には快晴の素晴らしい天気だったので、トータルでは300名近い親子連れの方々に見ていただきました。工作教室は、星フェスにも来ていただく、元JAXAの西田先生が監修して教材も作ってくれたので、それを私が代行して行っただけなので、それほど大変ではなかったです。星フェスでもこの工作教室は開催されるのですが、次は西田先生が直に教えてくれます。500円の参加料なので、子供さんを連れて来られる方はぜひご参加ください。大人が参加してもとっても為になる教室です。



日中の太陽観測は、この日の太陽面があまりに素晴らしくて、巨大なプロミネンスや彩層面の活動が活発で太陽黒点も多数出ており、初めて見る太陽=恒星の姿に皆さん驚いていました。エタロンフィルターは、20cmED APOのクーデ式にSM90を取り付けましたが、ダブルスタックにはせずに、シングルでブロッキングフィルターは、BF30を改造したものを使いました。通常の状態では合焦しないので、スリーブを短くしたものを新たに作って、それを使っています。アイピースは、PENTAXのXW40mmの2インチです。とても見やすいので、参加者はすぐに見る場所を理解されて覗いて驚いていました。画像の男性は、安中市の市長さんです。昨年も会場にお越しいただき、太陽を見られました。昨年の太陽イメージを覚えていて、”今年の方が凄い見えますね”と驚いていました。大人は椅子に座って楽に見られるのですが、子供さんはその身長によって椅子の使い方をその都度教えて対応していました。一般的な望遠鏡と違って覗くところが常に同じなので、一度覗くとその覗き方を理解して次からは何も言わなくても正しく見てくれます。



今回素晴らしかったのは、土星の後に「紫金山アトラス彗星」を見せてあげられたことです。眼視でも当然ですが、170インチのスクリーンに立派な尾を描く姿を見た参加者はとても驚いていました。これぞ、電視観望の醍醐味でしょう。この映像は、Vixen FL55SSにZWO ASI 174MMカメラで撮影していますが、カラーカメラよりはノイズなどが目立たなくて高感度ですので、敢えてモノクロカメラを使っています。このカメラは元々太陽を撮影する為に購入したのですが、星雲や星団を撮ってみると、とても写りが素晴らしいので、今はこのカメラを電視観望用として使っています。



スターウォッチングで最も喜ばれたのは、紫金山アトラス彗星とのツーショットです。この撮影をしてもらう為にリングライトも用意しています。極力スクリーンに光が当たらないようにライティングをしますが、拡散光なので難しいです。しかし、多くの参加者に喜んでもらいました。この170インチスクリーンを使った電視観望は、まさにアストロカーによるスターウォッチングの独壇場です。他のアストロカーでは一切やっていない上に、星が見えない環境で使われているので、彗星を見せるなどは難しいでしょう。星フェスでもまだ彗星は見えているので、同じようにこの電視観望をやりたいと考えています。



夜は、土星と紫金山アトラス彗星を見せて終わりましたが、20cmクーデ式赤道儀は、結局は極軸を合わせずに大体北に向けた程度で使っていました。その状態でいくらアライメントをしても、SkySafariでは自動導入は上手く視野には入りません。そこで活躍してくれるのは、ASIAIRを用いたプレートソルブ機能を使った自動導入です。きちんとアライメントした上でやれば、ほぼ正確に彗星を視野中央に導入してくれました。どんな自動導入の赤道儀でも極軸が狂っている状態では、正確に導入はしてくれませんが、ASIAIRを活かすことでその誤差を補正して導入してくれるのには、本当に驚きます。以前は、度々エラーになって導入が出来なかったのですが、今はほぼ100%導入ができるようになったのと、プレートソルブの精度が上がってスピードも早くなりました。

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2 コメント

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Unknown (Maki)
2024-11-04 23:13:34
快晴で良かった(*^^*)
太陽も黒点-活動領域もプロミネンスもあって見ごたえあって良かったですね。
しかし、まだ彗星見えるんですね(°∀°)
スクリーンでの2ショットは確かに受けそうです。
彗星が見えなくなっても月でも十分成立しそう。
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re:快晴で良かった (おやじねこ)
2024-11-05 18:13:47
>Maki さんへ
ありがとうございます。
太陽が凄かったですね。まさに12年周期の極大期を思わせる太陽面でした。巨大スクリーンを使った電視観望は、天文ファンには迷惑がられますが、一般参加者には特に喜ばれます。彗星はまだまだ良く見えます。
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