おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

SVBONY SV230 スーパーズームアイピース

2024-09-29 10:44:46 | ブログ


もう発売から時間が経っているので、いまさらですが、ちょっと興味があったので、SVBONY社へお願いして、SV230 スーパーズームアイピースをデモ用として送ってもらいました。ズームアイピースは、これまでもPENTAXやBarder,Celestronなどの製品を使ってきましたが、いずれもアメリカンサイズのものだけだったので、2インチサイズを作ってくれないかと望んでおりましたところに、SVBONYからこのSV230 スーパーズームアイピースが発売されました。価格は、4万円ほどで、Barderのハイペリオンズームと比較してもまだ少しお安いですし、2インチサイズで使えるので、欲しいと思われる人は多いでしょう。アイピースが入っている元箱は、ちょっとした高級感があり、ケースも付いているので、ハイペリオンズームよりは高そうなイメージです。



ハイペリオンズームとサイズ比較をすると分かりますが、2インチサイズのアイピースという感じの大きさです。重量的にはSV230の方が少しだけ重たいですが、使っていて気になるほどではありません。外観は、大きなゴムカバーが巻かれていて、アルマイト処理も綺麗です。



SV230の2インチバレルを外すとアメリカンサイズとして使えるので、2way仕様です。しかし、どうせなら2インチで使いたいものです。



ズームの目盛りは、ハイペリオンズームは、4mm間隔でクリックストップ式でSV230も同じですが、230は、1mm間隔で細かく目盛りを表示しています。クリックストップは、2mm間隔です。見かけ視界は、8mmで72度のスーパーワイドで、20mmでは57度ですが、それほど狭いとは感じません。それで肝心なそれぞれの焦点で移動があるかどうかですが、メーカーが公開している情報では、同焦点設計をされているそうですが、実際にリポートされた方のリポートでは、わずかにあるようです。しかし、私が日中の風景を見た限りでは、それほど感じなくて、8mmでピントを合わせてから20mmにするとほとんど移動は無いようです。ですから、観望会などでSV230を使う場合には、8mmで合わせておいて、20mmに戻してから覗いてもらえばいいでしょう。

私がSV230を欲しいと思ったのは、アストロカーのスターウォッチングで使うためでしたが、特に惑星や月面を見せる際に、その都度アイピースを変えて見せていると、一つの天体だけで終わってしまうことがあるのです。しかし、ズームアイピースを使えば、自分で簡単に倍率を変えて見られるので、その感動も大きいと思ったからです。ただし、アイピースのどこをどう回せば良いのか、暗い中では分かりにくいので、SVBONYのラベルのある部分に蛍光シールを巻きつけておいて、すぐにそれと分かるようにしようと思います。SV230は、当店でも扱いますが、とりあえずきちんと使ってからにしようかと思っています。

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ところで、志賀高原の天空フェスは、今日で終わりましたが、初回の参加から色々とその趣旨等には疑問を感じており、それが回数を重ねるごとに、何を目的にやっているのかさっぱり分からなくなりました。このフェスは、志賀高原の旅館組合の青年部が主催しているのですが、本来の趣旨は志賀高原へ人を呼ぶために始めたのだと思うのですが、今回のプログラムなどを見ても、それが志賀高原でないといけないのか? みたいな疑問が生じております。タイトルなどを見ると、夜に開催する星を見せるようなイベントに思えますが、実際には、星を見せる環境とはほど遠くて、星空を見せる場所に強烈なLEDライトを照射しているので、このイベントでは志賀高原の星空の素晴らしさを伝えるような趣旨は無さそうだと感じるようになりました。今回はアストロカーでのスターウォッチングを受けましたが、結果的に悪天候のためにキャンセルしました。曇っても主催者からキャンセルはされませんでしたので、行けば良かったという考えもありましたが、アストロカーの光学系を破損させるリスクを負ってまでの参加は考えられませんでした。しかし、これまでも3度に渡って呼んでくれた事には感謝したいと思います。今後は、もっと志賀高原の素晴らしさをアピールするようなイベントデザインをして開催してくれたら参加しやすいと思いました。

一方で、群馬県の「あんなかスマイルパーク」の11月3日のイベントは、アストロカーで星を見せることを大切にしてくれています。環境自体は星を見られるようなものではありませんが、太陽を見せたり、土星を見せたりして、昨年は300名の市民の方々に見てもらいましたが、こういうイベントであれば、これからも場所を問わず積極的に協力参加したいと思います。

Nikon ピラー脚が綺麗になりつつあります

2024-09-28 16:32:32 | ブログ


Nikon 10cmED屈折赤道儀のピラー脚の再塗装のために、完全に錆を落として綺麗な下地の状態にまで仕上げています。3つの脚は、既に錆を落として塗装できる状態にまで戻していますが、パイプ部分がまだだったので、まずは上下のフランジ部分からパイプを切断してから旋盤で綺麗にサビを落として、新たなパイプ材にはまるように削りました。パイプ材は、素材のままなので、表面の黒皮を落として塗料を乗りやすくするために仕上げてから塗装をします。



最初の状態からは、格段と綺麗になりましたが、まだボルト用の穴にサビが残っているので、それを金ブラシとサンドブラストで綺麗に落としてから、最後に塗装して仕上がります。もうここまでくれば、塗装で仕上げて終わりですが、、今回は、流石に手間が相当かかりました。普通の状態なら表面のサビなどを軽く落として塗装に入れるのですが、今回はそんな状態では無かったので、最終的な費用もかかります。ショップで表示している価格は、そこまで酷くない状態での再塗装の費用なので、今回のような状態だと、当然追加費用が発生します。



未使用のNikon 10cmED屈折赤道儀を売りに出しましたが、お値段は表示しておりません。中々価格を決めるのが難しいので、交渉の余地を残す意味で設定はしませんでした。売ることには急いではおりませんので、もし欲しい方がいらっしゃったら、オファーしてください。一度も屋外では使われた事が無い商品なので、非常に貴重な商品です。お問い合わせからでもメールからでも構いません。

ペンタックス BH-75バンド他用アリガタレール 200Lを作りました

2024-09-27 17:19:59 | ブログ


PENTAX 75mm鏡筒用のBH-75鏡筒バンドにダイレクトに取り付けられる、新たなアリガタレールを作りました。もっと早く作るべきだったかもしれませんが、BH-75に市販のアリガタレールを取り付けるには、当店のPENTAX 75用のユニバーサルベースを介してでないと取り付けができませんでしたが、このアリガタレールを作った事で、それを介すことなく、75mm鏡筒を他社赤道儀に乗せて使えるようになりました。カラーもグリーンハンマートーンの焼き付け塗装で綺麗に仕上げていますので、違和感なく使っていただけます。



BH-75バンドは、200mmのレール上で3箇所の好きな位置に取り付けできます。前後のバランスなども考えて最適な位置に取り付ければ良いでしょう。他にもタカハシバンドなどもM8-P35のタップを3箇所設けているので、同様に使うことができます。BH-75には、中央にW1/4インチのネジ穴が中央にありますが、中央だけでアリガタレールを取り付けると、不用意に回転してしまうので、それを避けるためにも4箇所のM5ネジで固定するのが最も安心確実です。



この新型アリガタレールは、数本作りましたので、今は在庫品となっています。

それから、別件ですが、明日から9月28日に開催の「志賀高原天空フェス 2024」がありますが、残念ながら参加をキャンセルしました。アストロカーでの参加を依頼されておりましたが、天候が良くなくて、雨の可能性もあるので、仕方なく主催者へキャンセルのお願いをしました。曇っていても基本的にはやれるのですが、万が一雨が降ると、望遠鏡などが高湿度状態に長いことさらされて、レンズの内部までそれが入り込んで、その後が大変なことになるので、そこまでのリスクは冒せないと考えてキャンセルしました。2年前の時がまさにその状態で、小海へ戻ってきてから、翌朝車内を見たら、望遠鏡が水滴だらけで、レンズも曇っているような酷い状態で、それを解消するために、まる二日かけて室内を乾燥させて何とか最悪の状態を脱した経験があったので、今回はそれを予想したので、参加を断念しました。よって、明日は志賀高原には行きませんので、もしそれが目当てで来られる方がいたら、ご容赦ください。いずれにせよ、星などは全く見られるような期待できる天候ではありませんので、行く予定だった人も見送るでしょう。

2024年の乗鞍岳の紅葉はどうでしょう?

2024-09-25 19:18:53 | ブログ


昨日から乗鞍岳へ行っておりましたが、今朝早く乗鞍エコーラインを愛車XM2で上がりました。早朝6時の三本滝ゲートのOPENに合わせてスタートしたので、数台の自転車を見かけただけで、後は静かそのものでした。時折路線バスが上がってきますが、1時間に1本くらいなので、走行を邪魔されることもありません。平湯温泉から乗鞍高原へ向かっていきましたが、当初は曇っていて雨が降りそうでしたが、三本滝に到着する頃には、少しづつ晴れてきて、大雪渓に到着する頃には素晴らしい青空が広がりました。エコーラインから見た雲海がさらに素晴らしく、まさに絶景の最中のサイクリングとなりました。



遠くに北アルプスの前穂高と槍ヶ岳が見えました。紅葉については、今年も良く無さそうですが、多分ピークは来週末くらいからになると予想しました。ナナカマドが先日の霜が降りたことで枯れてしまっているのを相当見かけましたが、まだそれほどでも無い個体も見かけたので、その色付きは、天気次第でしょう。ここんところ、紅葉のハズレ年が続いているので、そろそろ今年くらいは綺麗な紅葉を見たいものです。もし今年の紅葉が綺麗になりそうなら、また乗鞍へ上がって、山荘に泊まって夜の撮影をしたいと思っています。



畳平に上がって驚いたのは、人がそんなに見かけないことでした。路線バスがまだ朝から2本くらいしか上がっていないこともあるのだと思いますが、私がターミナルに到着した時は、中に一人もいませんでした。



それでもう一つ驚いたことがあります。食事コーナーで800円のお高い"かけそば”を頼んで食したところ、何と、全く味が薄いというか、醤油の風味も出汁の味もしませんでした。蕎麦も伸びているような感じで、とてもじゃあないけど、食べられたものではありません。これには流石にまいったので、店主に「申し訳ないが、これほど不味いそばは食べたことが無い」と伝えたところ、食材が入りにくい場所なので、仕方ない。と言われました。この言葉にもびっくりです。どうやらこのソバなどが不味いのは、位ケ原山荘のスタッフも同様なことをお客さんから聞いたことがある。と言ってました。東京の駅前の立ち食いそばは、美味しいですが、こんな蕎麦を出していたら、大変なことになっています。いくら2700メートルの乗鞍と言っても、これは流石に驚きました。

PENTAX 関連のオリジナル品を作っています

2024-09-21 16:52:29 | ブログ


PENTAX MS-4赤道儀用のウェイトやMS-3赤道儀などで使用する当店オリジナル品のご注文がありましたが、在庫が無かったので新たに製作しました。古い機種を愛用されている方々は、単に機能性だけでなく、デザイン的にもマッチしているのを喜ばれるので、それにお答えして当店のオリジナル品として作っています。塗装もPENTAX製品に使われているグリーンハンマートーンカラーで仕上げているので、純正品と見た目も変わらずに使っていただけます。



このUP300と同等のデザインで作っているマルチプレートも、今だに必要としている人がいるので、根気よく作っています。売れても年に数個売れれば良いところですが、それでも当店にあることが分かれば、買ってもらえるので、要望のある部品は作り続けています。

他にもPENTAX関連で特注のご要望があれば、可能なものはお作りしますので、お問い合わせください。今も新たな商品を作っていますが、PENTAXのBH-75バンドをビクセン仕様の赤道儀のサドルなどに取り付けられる、アリガタレールを作っています。これまでは、当店のアダプターを間に入れてアリガタレールなどを取り付けていましたが、今後はその必要がありません。また仕上がりましたらご紹介します。



先日の酷い状態のNikon 10cmED赤道儀のピラー脚の脚の部分ですが、錆び取りをある程度しました。ここまでやってから、後はサンドブラスターの粗い砂で細かいサビを落として表面を仕上げます。そこまでできたら、最後にプライマーを厚めに塗布してから本塗りをして仕上げます。この過程を丁寧にやっていけば、その仕上がりも新品同様に生まれ変わります。新たなピラー用のパイプも昨日届いたのですが、驚いたことに両端が落下させたようで、端面が変形していたので使えませんでした。材料屋へ伝えたら、新たなものを送ってくれるとのことでしたので、安心しました。

最近になってようやく涼しく秋らしくなってきたので、屋内の塗装作業も楽になってきました。もう夜は寒いくらいにまで気温が下がってきたので、この気温の下がり方と雨の振り方次第で今年の紅葉の美しさが決ま離ます。今年も昨年同様に紅葉が遅いようなので、八ヶ岳の紅葉最盛期は、10月初旬〜中旬にかけてになるでしょう。星フェスの時は、残念ながら紅葉は終わっていますが、R141周辺は紅葉の最盛期になりますので、ちょうど見頃になります。天候も安定してくる時期ですので、好天も期待できそうです。

星フェス会場の星空観望サイトへの機材設置には事前申し込みが必要です

2024-09-20 16:25:22 | 八ヶ岳 星と自然のフェスタ in こうみ


本日、9月20日より、星フェス会場の第二星空観望サイトへの車両と合わせて天体望遠鏡の設置には、事前申し込みが必要です。特に大型の機材を持ち込んでミニ観望会などをされる場合には、申し込みフォームに必要事項を記載して申し込む必要があります。基本的に機材の持ち込みなどは自由ですが、会場の駐車場によっては、外灯の消灯が無い駐車場があります。しかし、第二星空観望サイトは、夜間は消灯して星空環境を維持しますので、観望会などは第二星空観望サイトとメイン会場前の第一星空観望サイトの二箇所で行われます。この二箇所でも第一の方は、キャンプ場利用者か出展関係者と星フェススタッフしか使えませんし、車両の侵入も昼夜を問わずできません。

ただし、第二星空観望サイトに申し込みができるのは、持ち込んだ望遠鏡で参加者に星を見せてあげたり、説明ができる方です。説明と言っても観望会のガイドをするようなのでは無く、あくまで見ている天体の名前や知っている事くらいを話してくれる事ですので、天文ファンなら誰でもできる事です。従って、会場で写真を撮る方や自分だけの観測をされる方は、第二駐車場〜第四駐車場をご利用いただくか、さらに上のレストハウスふるさとなどをお使いください。会場から20分程度で標高1700メートルの高地へ上がれます。周辺の八千穂高原も天文ファンのメッカですので、星景写真から天体写真までオールマイティーに撮影できるベストな環境です。

第二星空観望サイトは、ホテル横にあり、メイン会場にも近いので、機材を出したままでも、周囲の方々にお願いして見てもらうようにするなどすれば、エーデルワイス会場へも行ける思いますが、機材の管理などはご自身でお願いします。主催者側ではその管理においては責任は持ちかねます。持ち込まれた車両については、そのまま終了まで会場に駐車しておいても構いませんが、特に夜間の移動は制限しておりますので、移動する必要がある場合には、日中に行ってください。また、土曜日の夜に帰るような場合は、登録フォームにそのことを記載して、担当者の判断を仰いでください。また日帰りでサイトを利用される方もフォームにそのことを必ず記載してください。駐車場の利用料は、基本無料ですが、キャンプ場のゴミステーションを利用したり、水場を使うような場合いは、有料500円となりますので、予めご了承ください。第二星空観望サイトは、20台程度しか駐車できませんので、ある程度入ったら申し込みを締め切ります。その予定がある方は、本日以降お早めにお申し込みください。

星フェスの新規出展社が増えました

2024-09-18 11:00:36 | 八ヶ岳 星と自然のフェスタ in こうみ


本年度の11月開催の星フェスまで2ヶ月を切りましたが、ここにきて新たな出展社が2社増えました。一つは、天文ファンならご存知の「OMデジタルソリューションズ」です。まだ新しい会社ですが、オリンパスの系列会社で、カメラ部門に特化して新たなアストロカメラ「E-M1 MarkIII ASTRO」を新発売したことで、新たに天文の世界へ入ってきました。それにより、天文ファンは元より星空写真のファンにこのカメラの存在を知ってもらうために、星のイベントへで始めたところで、星フェスにも出展したい、とのことで申し込みがありました。これまでは、カメラメーカーは、RICOHイメージングのアストロトレーサーを装備したカメラを販売している同社だけでしたが、OMデジタルソリューションズが加わることで、さらにその選択肢が増えるので、参加者も楽しんでくれると思います。

それから、もう一社の新しい企業は、多分聞いたことの無い会社名ですが、「AIRY DISK」というところで、中国から星フェスへ参加したいとのことで、お受けしました。出展社は、AIRY DISKの商品の日本市場における総代理店だそうで、出展社がこの製品を作っている訳では無いようです。販売自体は11月からを予定しているそうで、それに合わせて日本での広報活動の一環として星フェスへ出展したい、との事で連絡をもらいました。当日は、5名での大人数での参加となりますので、商品なども多数持ってこられると考えています。まだまだ同社のホームページなどを見ても中国語での表記ですので、その情報は伝わりませんが、来月早々にデモ機材をお借りして使ってみようと考えています。その品揃えでも驚いたのは、20cmAPO F7の望遠鏡ですが、一体おいくらになるのか知りたいところです。当日会場へ持ってくるようなことがあれば、星フェスのファンが群がりそうです。



ところで、先日のNikonピラー脚ですが、アクセサリートレイをようやく外して外装をソフトグラインダーで表面を軽く削ってから、次にサンドブラストにて綺麗にしました。表面が腐食しており、相当酷い状態でしたが、アルミ素材の地金のみにまでになりました。ここまでにできれば後はプライマーを塗って本塗りをして焼き付けて仕上がります。内部に敷いてあったラバー素材も綺麗にして最後に貼り付けます。



しかし、問題はピラーパイプですが、完全に錆びついていて、フランジ部分がどうやっても抜けません。仕方ないので、フランジを活かすために、パイプは諦めて新たなパイプに交換します。フランジはパイプをカットしてから工作機械でフランジのみ取り出して、その後にフランジを綺麗に錆を落として残します。新たにフランジパーツを作ることも考えましたが、その方が費用がかかるので、それはしないであるものをできるだけ綺麗にしてから、最後に塗装で仕上げます。その後は、まだ脚部分が残っているので、これは根気よくグラインダーと格闘しながら錆を落としてから、最後のサンドブラストで表面を整えて塗装をして仕上げます。

本来なら、もっと簡単にそれぞれの部品に分解をして塗装と錆を落としてから塗装をして仕上げられるのですが、とにかくこれだけ錆ていると、普通の再塗装の倍以上の手間がかかります。もしご自宅で使わないピラーを雨ざらしにしている方がいたら、物置などに入れて保管してください。或いは使わないのであれば、当店へ売ってください。程度にもよりますが、鉄屑で出されるよりは、良いお値段で引き取ります。

Nikon 10cmED屈折望遠鏡関連アダプター作りました

2024-09-17 20:26:06 | ブログ


Nikon 10cmEDの赤道儀用のユミバーサルベースを作りました。Nikonの赤道儀にタカハシの鏡筒やアリガタサドルを取り付けたりすることのできる、アダプターです。ご依頼があったので余分に作りましたが、仕上げにNikonカラーで塗装して完成します。色合いが全く同じなので、違和感なく使えます。Nikonの赤道儀は、追尾精度がPE=±10秒以下と優秀なので、撮影などでも活躍してくれるはずです。その場合は、必然的に他社鏡筒などを載せるのに、このアダプターが必要になります。



現状では、タカハシM8-P35のネジ穴が十字に設けてありますが、ご要望があれば追加でネジ穴加工もします。ベース面がφ105mmあるので、安定性の高いロスマンディー/CGEタイプのサドルを乗せられます。



他にもう一つついでに、10cmED屈折鏡筒を他の赤道儀などに乗せて使うことを考えて、Nikonバンドにアリガタレールなどを取り付けるアダプターも作りました。これにより、他の赤道儀にNikon 10cmEDが乗せられます。このアダプターも仕上げにNikonカラーで塗装して完成します。

ところで、最近は全く使っていない、ZWO Seestar S50ですが、GITZOなどのシステマティック三脚用のアダプターを作ります。これは自分で必要なので作りますが、販売するかどうかは分かりません。純正三脚は軽くていいですが、あまりに高さが低すぎて使いづらいので、一般的なカメラ三脚で使えるようにします。しかし、Seestarの後継機が出ると思っていたのですが、その気配が全くありません。できれば、より口径の大きい80mmか100mmくらいのを出して欲しいです。

Nikon 10cmED屈折赤道儀のピラー脚のサビ

2024-09-16 17:26:59 | ブログ


Nikon 10cmED屈折赤道儀のピラー脚が今日届いたので、開封して状態を確認しましたが、画像で分かるように、恐ろしいほどの酷いサビ状態です。これまでもタカハシなどのピラー脚を見てきましたし、再塗装もお受けしましたが、これだけ酷いのは初めて見ました。ということで、ちょっと驚いています。これは全く使われない状態で屋外に何十年も放置してこうなったのだと思いますが、一番問題なのは、サビが鋼材の内部組織まで入り込んでおり、表面的にサビを落としても落としきれないので、薬剤などに長期間つけ置かないと落とせません。



特に問題なのは、パイプ材ですが、パイプに取り付けてあるフランジのネジが完全に錆びて外せない状態になっています。今は色々な工具などもあるので、外す術もあるとは思いますが、当店で再塗装するピラー脚などのその状態のレベルを遥かに超えた悪い状態なので、それをどうしたものかと思案しています。赤道儀自体は、室内にしまってあって無事なんだとは思いますが、ピラーだけが外に放置されていて、こんな状態になったのだと思います。

先日、当店にある同ピラー脚は、確かに年代は古かったですが、サビは表面的なもので、それほど苦労しなくても落とせましたので、その後の作業はそれほど大変ではありませんでしたが、この状態のを復活させるには、通常のやり方では不可能なので、ちょっとしばらく考えた上でどうするか決めようとは思います。塗装料金は一応は決めてありますが、この状態を想定はしていなかったので、普通の作業よりは遥かに手間も時間もかかりますので、それをクライアントに伝えた上で判断して頂こうかと思います。

もし、従来に近い綺麗な状態まで戻そうとした場合には、パイプを新たなアルミ材で作り直して、フランジも作り直すか、或いはフランジだけ何とかパイプから外して新たなアルミパイプに装着できるようにして最後に塗装で仕上げるのが、まだ良さそうです。三又の脚部分は、少し手荒ですが、目の細かいグラインダーで削って、綺麗に仕上げてから塗装すれば、大分綺麗にはなるでしょう。それと、もう一つ困っているのは、水平出しのボルトのネジ穴が錆びついているので、それを金ブラシで擦ってある程度のサビを落としてから塗装作業をします。

これから、当店へピラー脚のサビがあって再塗装の依頼をされる場合は、その状態を正しくお知らせいただいた上でご依頼ください。

昨夜の宇宙観測車のスターウォッチングは満席でした

2024-09-15 16:43:09 | 宇宙観測車アストロカー


いつもの週末は、ガトーキングダム小海で宇宙観測車を使ったスターウォッチングなのですが、昨夜は好天に恵まれて素晴らしい環境で開催ができました。アストロカーの周囲には、ポルタII80mfを6台とNikon 120 x 20の双眼鏡を設置して、参加者に自由に星を見てもらうようにしています。昨夜は、定員30名を超えて後から10名の希望がありましたが、ホテル側の判断で断ったので30名での開催となりました。ちょっともったいない気がしましたが、流石に40名を一人で捌くのはやや厳しくて、十分な満足度を得られないまま終わってしまう可能性が高いので、マックスの数字より減らして30名くらいが妥当な数字だということで、後から3組10名の希望がありましたが、それは断ったそうです。

この望遠鏡を6台と双眼鏡を設置しているおかげで、アストロカーの望遠鏡を覗くのに待っている参加者が退屈をしないで楽しめるので、これは正解でした。ただ、できればもう2台くらい増やしたいところですが、店にはありますが、それを出したりするのが結構大変で、撤収するのも時間がかかるので、とりあえず今は6台だけにしています。ただし、星フェスの時には、8台出しますが、周囲にボランティアガイドがいるので、それを使って他の教室をするので、問題ありません。Nikonの120mm双眼鏡は、特に月が出ている時は、かなり好評です。両目で見られるので、立体的な月面のイメージが見られるので、宇宙飛行士が宇宙から月を見るようなイメージの擬似体験ができます。以前は、フジノン150EDを使っていましたが、重量があって、参加者が操作するのも大変なので、今は使っていません。これが倍率が40倍なら使うかもしれませんが、25倍とNikonと大差ないので、操作しやすい方を使っています。



電子の目で見せる天体ショーは、毎度のことながら大好評です。170インチスクリーンで見せるM27は、迫力があります。このスクリーンを使った電視観望は、眼視で天体を見せてもその姿をイメージしにくいので、20cmクーデのサイドにFL55SSとカメラを付けて並行して撮影してその姿を合わせて見せるようにしています。それと、スクリーンを使う理由がもう一つありますが、それはスマホでの記念写真を撮りやすくするためです。昨夜はこれも好評で、多くの参加者がスクリーン前で撮影をしていました。どこの観望会でもこの体験はできないと思うので、今後も継続してやりたいと思っています。



電視観望は、月明かりが少々あっても、結構写りが良いので、参加者を楽しませる要素としては、かなり重要なものがあります。ただ、昨日も難儀しましたが、電視観望用の望遠鏡が移動時の振動により、ピントがずれていたり、構図がずれていたり結構あります。特に移動が長い小海から山梨の石和までの間にネジが緩んだりすることで、ピントがずれていたりします。それをその都度やっているので、天気が不安定でぶっつけ本番のようなことがあると、ASIAIRのプレートソルブ機能が使えずに、SkySafariだけが頼りで導入することがあるので、直前で慌てます。これまでも時折小さなトラブルがあって、回数をこなすことでリカバリーできるようにはなってきましたが、それでも予期しないトラブルは常に起こり得ます。トラブルの中で一番ヤバいと思ったのは、ドームの開閉中に停止してしまうことで、開閉途中だとその後の移動ができなくなるのと、雨が降ってきたりすると、望遠鏡と室内がびしょ濡れになるので、それがこれまでのトラブルで一番困ったことです。ただ、最近は対処の仕方が分かってきたので、何とか潜り抜けてこれました。

アストロカーの次の開催は、9月28日の「志賀高原天空フェス」です。来週は石和温泉なのですが、天気が悪い予想で参加者も見込めないので、早々と中止にしました。従ってしばらくは開催が無いので、搭載道具などの整備や調整をやって次に備えようと思っています。