10月13日の地球最接近以来、太陽から離れていって徐々に暗くなってきていますが、まだまだ大彗星の片鱗を残して見えています。昨夜は、ガトーキングダム小海でのいつものアストロカーを使ったスターウォッチングをやりましたが、20cmクーデ式望遠鏡のセッティングをして初期設定のアライメントの確認のために見えないだろうと考えていた紫金山アトラス彗星を導入してみたら、驚くことにど真ん中に明るい彗星核と尾がはっきりと見えていて、非常に驚きました。21日に初の撮影に成功してから一週間ほど経ちましたが、それでもこれだけ明るく見えているのは驚きです。撮影した時間は、午後8時前でしたが、西の森にかかりそうな状態だったのでかろうじて撮影ができました。撮影は、SVBONYのSV230スーパーズームアイピースの20mmで一枚撮りですが、彗星核と尾がはっきりと写っています。ZWOのカメラでしっかりと撮れば、さらに素晴らしい姿が撮れたと思います。しかし、全国に設置されている20cmクーデ式望遠鏡で彗星を撮影したのは、たぶん初めてのことでしょう。アストロカーを使い始めて3年ほど経ちますが、搭載されている20cmED望遠鏡の性能が素晴らしいということが、使うたびに分かってきました。
星フェスには、大口径の30cmフローライト屈折望遠鏡がやってきますが、できればそのイメージと比較させて欲しいものです。今年の会場の「第二星空観望サイト」には、これまでに無いほどの大型望遠鏡が並びます。それぞれ独特の機能を持ったオンリーワンの機材なので、それぞれ見比べて楽しめるでしょう。これまで7回開催してきた星フェスですが、その中では最大級の天体望遠鏡の観望ショーになるでしょう。そして宇宙観測車の周囲には、太陽望遠鏡が各種並んで昼間は太陽望遠鏡ショーになるでしょう。自慢の太陽望遠鏡をお持ちの方々は、ぜひ公式ホームページから設置のお申し込みをされてください。ただし、第二星空観望サイトは、もう満席となっているので、入れるかどうか分かりませんが、太陽観測サイトへのお申し込みなら受けてくれると思います。
ところで、本題から外れましたが、紫金山アトラス彗星は、まだ今ならスマホで写せると思います。ただし、ある程度の露出をマニュアルでコントロール出来て、10秒以上で高い感度の設定もできる機種でないと難しいかもしれません。私が使っている最新のXperiaなら30秒まで露出できるので、間違いなく写せます。撮影するポイントは、なるべく空が暗くなってから西側に明るい町明かりなどが無くて、太陽が沈んでから1時間以上経っていることです。空の条件と透明度が良ければ、彗星の頭部と尾が綺麗に写せます。ぜひお試しください。