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高麗橋桜花店主 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主森田龍彦の思ったことを綴る日記のようなものですので個人的感想にとどまるということご了承下さいね。

4月の世話人会とバロッタさん

2007-04-15 | オススメなお店

 久しぶりに参加出来ました、4月の大有研の世話人会。

 まずは、夏に行われる農塾などのイベントについて。今年も私が農塾を担当させて頂くことになり、今いろいろと考えております。 まだ詳細は決まっていませんが、
 第一回は、前代表の尾崎さんの有機農業推進法について、
 第二回は、若者が動かす、広がる、有機の輪
 第三回は、有機的に体をきれいに整える。
 第四回は、畑に出て、土とオーガニックで遊ぼう!!
これからもっと具体的にブラッシュアップしたいと思っていますが、有機農業を広めるということは、畑だけに留まったものではないと私自身は考えています。今回の農塾では、いろんな角度から有機を見つめたいと思っています。
Photo  後は有機農業運動の我が師、全国有機農業団体協議会の尾崎零さんが講師になっての、有機農業推進法(ちゃんとした法律としてみとめらてたのですよ。)についてのお勉強。この活動は有機農業を広めるだけじゃなくて、生産者と消費者の距離を縮めてくれる可能性を秘めていますね。この距離感がとても大切だと思っています。

 その後、雨の中、久しぶりにフットサルに。体重たかったけど、楽しかったっス。 体調が底になった時程フットサルに参加して、酸欠になって、バテバテになって、自分の体を追い込みます。これくらいで甘えてんじゃねえよ、という感じでしょうか。とても良い気分転換になります。

070407_2157  この日の遅めの夕食は、特別に以前から行きたかった星山シェフのバロッタさんへ。
 感想としては、食材がとてもしっかりしている。調理法はとてもシンプルだけど、余分なことをしないので、食べていて、ストレスがありません。必要なことはちゃんとして、余分な事しない←これが実はとても難しくて、この部分の見極めが料理人のセンスの違いになるのかな、と思います。
 星山さんのやさしい人柄も、お店の魅力ですね。スタッフも充実して、これからますます楽しみです。(画像は、今月のあまから手帳の表紙を飾る、ビーツを使ったパスタです。)

 そうそうたまたま私達の食事中に、イ・ヴェンティテェッリの浅井さんが来店された。
 同じ魚菜の会の会員ということで、少しお話させて頂き、ワインまで頂いてしまいました。短い時間でしたが、料理に対する情熱がビシビシ伝わって来ました。。

 最近のいろいろな意味での不調をようやく消化し、また自分の糧に出来るような感覚が戻ってきた。たくさんの刺激を受けた一日。また、初心に戻って、頑張るでーー!!

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花祥さんのお料理

2006-11-19 | オススメなお店

 泉佐野漁港をあとにして、魚菜の会員さんでもある花祥さんで昼食を頂くことに。

以前にも紹介しましたが、花祥さんは大阪の食材を多く献立に取り入れてられるだけでなく、料理の完成度もかなり高いです。お料理がスーと体に馴染む、日本料理の良さを体感させていただける、私の目標とさせて頂いてる料理人のお一人です。

Dscn2168  先付けは、渡蟹・天王寺蕪・間引き菜・長芋・紅菊 生姜酢。

吸い酢がとても優しい味です。

Dscn2170  煮物椀は、玉子しんじょ 能勢原木椎茸 止々呂美柚子。

 椀物は、花祥さんの真骨頂ですね。とても上品な出汁とプリプリのしんじょがとても美味でした。椀物は、日本料理の良さを感じて頂けることが出来る献立の一つですよね。

Dscn2175

八寸は、兎の香合の鯖寿司 菊名とひらたけの白和え 河内鴨のロース すべた貝 太刀烏賊みみ もみじ和え。

 少量づつをたくさん食べたい方は、このような八寸は嬉しいですよね。しかし、一品一品がとても完成度が高いです。

Dscn2177  ご飯は、小芋のあんかけご飯。あわふ 軸三つ葉 すり柚子 生姜。

葛でといたあんが抜群のバランスで、とても美味しかったです。このご飯、すみませんまねさせて頂きます。

 是非、美味しい日本料理が食べたいと思われる方には、花祥さんはとてもお勧めです。とても繊細で、しかも体に優しく染込んでいきます。これも、日本料理の良さだな、と最近よく思うようになりました。

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泉佐野漁港見学と花祥さん その1

2006-11-11 | オススメなお店

 10月29日に浪速魚菜のイベントで、泉佐野漁港の見学と以前にもご紹介した花祥さんでの会食を頂きました。

 泉佐野漁港到着後、大阪府漁連の方と地元の漁師さんから、大阪湾での漁業についてお話を聞かせてもらいました。

 大阪湾の海水は北に播磨灘、南に紀伊水道に通じ、海流は湾内を時計周りに流れているそうです。また。淀川・大和川の河川水が流れ込んできます。実は、これがとても重要で、河川水に含まれるプランクトンは海の魚に多くの恵みを与えてくれます。そして、外洋に直接接していなくて、河川から流れ込む水が多い大阪湾は塩分濃度が比較的低く、特に中型までの魚が育つ絶好の環境になるそうです。

 昔は「チヌの海」と呼ばれ、チヌだけでなく・イワシ類や甲殻類が豊富に獲れて、なにわという呼び名は魚庭(魚の豊かな海)から始まったといわれる説があるほどです。(これは江戸前と呼ばれる東京湾でも同じことが言えるようです。)

 戦後の環境汚染のため、今では汚いイメージの大阪湾。しかし、近年の環境保護の成果が少しずつ現れて、昔のように網にヘドロやゴミがかるようなことはほとんど無くなったそうです。それは水質検査においても改善しているそうです。それでもイメージが先行していて、蛸なら明石産、魚類も播磨灘・紀伊水道産の方が高値で取引されるそうです。でも、実際は同じような場所で漁を行い、船が帰る港やセリ落とされる所が変わるだけで卸値が変わってしまうそうです。「海は繋がっているし、魚も漁船も移動しているから、大きな違いは無いよ。」とは、地元の漁師さんのコメントです。

 大阪湾全体の漁獲高は減少傾向にあります。また、漁師さんの後継者問題も農業と同様に深刻な問題です。週休2日制や勤務時間の短縮により人にも漁獲にも配慮した対策をとっているそうです。また、稚魚の放流や幼魚の再放流などにも取り組まれているそうです。

 泉佐野の漁港は、昼にセリが行われます。14時半過ぎに漁船が港に戻り、そこから順にセリが始まっていくそうです。すぐ脇にある市場では、そのセリで落とされたばかりの地元ならでは魚が多く並んでいました。ガザミやイヌノシタ、エイや泳ぎの蝦蛄、トビアラやシラサエビ、コウイカなどなど。どれも市価よりも安いし、もちろん新鮮極まりないです。(実際、私もエイとナゴヤフグを購入しました。エイはスッポン仕立てのお吸い物に、フグは薄造りにしましたが、どちらもとても美味でしたよ。)

 実際に、泉佐野で漁師さんにいろいろと現状を聞く事が出来て、私自身も大阪湾の魚への見方が変わりました。ただ、残念なのは昼網や知名度や需要が少ないために、市内への流通量が少ないこと。折角、大阪産の良質な魚を食べる機会を失っているのは、本当に残念なことです。

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有機の風をつくる

2006-08-28 | オススメなお店

 先日、大有研第12期農塾の一回目が開催されました。

Dscn2007_1  第一回目の講師は大有研の前代表で、日本有機農業研究会理事の尾崎零さんです。

講演のテーマは、 「有機の風をつくる。」

 

Dscn2018  有機農業がムーブからブームへ、そして更なる広がりへー「生きるというのは、食べるということ。」 たべることの大切さを認識されにくくなっている

 70年代高度経済成長は、豊かさのため(目的)の経済(手段)が、経済が先行してしまって合理性を優先するようになってしまった。その影の部分として環境破壊などが起こる。また、ヒソミルク事件のように食品公害の起こり、食への危機感が高まり、有機運動が始まる。 「有機運動の風」

 80年代は産消提携が始まる。東京の消費者グループと千葉の三芳村の生産者さんの繋がりがモデルケースとなる。それまでなかった有機での野菜作りの代わりに、全量買取・災害時などの保証金の確保・価格を生産者が決めるという今までにない消費者と生産者の関係。有機的で、顔の見える関係の始まり。また、有機農産物を取り扱ったり、商品化されたりし始める。 「有機農産物の風」(ただしまだ物だけをみて、農業の発展へと繋がらない。)

 90年代はバブル崩壊後の「保障無き時代」の始まり。バブル崩壊後、経済優先の価値観の歪みが出る。温暖化などの世界的な環境問題や企業倫理への不信感。食生活の乱れと精神性の関連が言われ始める。(交通事故よりも多い、自殺者数。)地方都市への回帰など、生き方としての就農への関心が高まる。終身雇用などの守られた時代から、自立への時代へ。 「農的暮らしの風」

 現在は有機JASやポジティブリストなど、有機農業の法制度が少しつづ進む。(きっかけは輸入有機への取扱から、国内でも有機農産物への対応が必要となる。)さらに有機農業推進法制定(理念法)を目指して、より明確に有機農業への理解・必要性を広げていく。医療費の増大という面からも、食育が盛んにいわれるようになる。 「社会システム化の風」

 生きることは、食べること。日本では、その礎となる農業をはじめてする第一次産業が衰退の一途を辿っている。国内自給40%・有機農産物については0.16%という現実。食糧の量も安全性も確保するのが難しいのが現状になってしまっています。 今期の大有研は、環境や命にとってより良い物を食べるをたいせつにする「有機の風」が広まることを目標に頑張っていきたいと思っています。

Dscn1969  追伸ー先日、この講演の打ち合わせをするために能勢の尾崎を訪問しました。打ち合わせは、尾崎さんの奥様と息子さんが切り盛りする「しゃらん・ど・らーは」さんで。もちろん、使われている食材は、もちろんすぐ目の前にある尾崎さんの育てた野菜達。その時食べた「季節野菜の石釜焼き」がとくに印象深くて、美味しかった。野菜が美味しいのはもちろんなのだけれど、石窯だからこその火の入り方がとても素晴らしかった。とてもシンプルだけど、野菜の美味しさを十二分に引き出した料理法だと思います。もし、能勢に行かれたのなら、是非体感してもらいたいです。

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日本橋 藤久さん訪問

2006-08-10 | オススメなお店

 今月のまんでい会は、10月のスローフード親子料理教室についての打ち合わせ。

 料理の監修や講師などを務めることが多くなってきましたが、子供達と一緒に料理を作るのはめったに無いのでしっかり準備が必要です。今回はいわしを手開きしてコロッケを作ったり、三種類の団子を作ったりとなかなか手の込んだ献立になっています。

 今回は2回目になるので多少の余裕はありますが、それでも現地での調理はぶっつけ本番なので、教える側もしっかり準備をしておかないと。参加した小学生たちが料理に楽しさや大変さを体感してくれて、それが良い経験となってくれることを目標に頑張りたいと思っています。

 まんでい会終了後、マーブル・トレの上村シェフと少し立ち話。いよいよ、今秋に独立されるそうです。創業について、上村シェフにご相談にのって頂きました。本当に親切に対応してくださって、いろいろと参考になるアドバイスを頂けました。本当に、有難うございます。

 その後、昼食は日本橋 藤久さんへ。

 以前からなにわ翁さんや釜たけさん、こんぶ土居さんと一緒に食事に行きましょうという話しをしていましたし、折角ですから日本料理を選んでみました。

Dscn1905  味吉兆で長年修行されたご主人 近藤さん。今回は、おの2800円を選択。お昼は1800円から用意しているそうです。

 突き出しが出された後に、じゃこご飯と椀物、それにお刺身に画像で紹介している松花堂。どれも素材の良さを感じ、またしっかりとした日本料理の仕事をしたお料理でした。5人以上なら2階に個室もあるそうです。値段以上の満足感はあると思いますので、今度は夜にお伺いしてみたいです。

 食べていて、昔に勤めていたお店のおやっさんの事を思い出しました。派手ではないのですがしっかり手の込んだ仕事をしていて、和食の基本を教えて頂いた師匠でした。そのお店は今はもうありませんが、厨房は師匠との二人仕事でした。なので、いろんなことを見て学びました。そして、よく怒られながらも、いろんなこと教えて頂きました。

 昼食後、4人でコーヒーを飲みながら、いろいろなことを話しました。

 皆さん、その分野ではトップランナーの方ばかり。でも、それぞれにいろいろな目標や課題をもって取り組んでおられます。普段、なかなかゆっくりと話す機会がなかったので、こうやってゆっくり語り合うのはとても新鮮でした。

 さて急がず焦らずサボらずで、自分の夢をしっかりつかめるように頑張りましょう!!

 

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